仕方ないじゃない!だって日常にしては重い話なんだもの・・・
「時雨、”穢れ”って何か知ってる?」
「うん。一応は。」
永琳が突然その話題を出してきたことに驚きながらも、あまり深くは考えずに返事を返す。
「この地上は穢れている。多くの生命の死によって。穢れているから、生物は穢れを意図せずとも体の中に取り込んでしまうのよ。」
大袈裟な身振り手振りを交え、小兎姫が私にも分かるように噛み砕いて説明をしてくれる。
「なら、今まで地上で生きていた生物を穢れのない場所に置けばどうなると思う?」
「えっと・・・穢れは無いわけだから、死なない?」
確か、そうだった気がする。
「半分正解、ってところね。確かに穢れは溜まらないわ。だから永遠に生きていられると思うでしょう?でもそれは不正解。体に残っている穢れは自らを浸食する。穢れは広がるの。つまり、どうしてもまた穢れてしまう。穢れが溜まればまた寿命はやってくる。だから穢れを無くすことでの不老不死なんて成立しない。」
「でも、あのご隠居連中は穢れを極限までなくせば不老不死になれると信じて疑いもしないの。そして、穢れを極端に嫌う。」
なるほど、わからん。
「・・・時雨には少し難しかったかしらね。じゃあ、穢れを払う以外の方法で不老不死になるにはどうすればいいと思う?」
「生まれて最初から穢れの無い場所にいる?」
「ある意味では正解だけど、それは全ての生き物の原初からの問題。穢れは受け継がれてしまうから、有りえない妄想の域。」
「じゃあどうするの?」
私がそう聞くと二人は少し微妙な顔をしながらも答える。
「逆、だったのよ。穢れを払うんじゃない、穢れをとびっきり取り入れるの。その為の薬を私たちは作ったわ。穢れを許容量以上取り入れる、狂った薬。でもね、ご隠居連中はその薬を気に入ってないの。穢れの無い世界こそが正しいと思い込んでいるから。本当に正しいのは生命の息吹のある、穢れた世界。それが原初の姿、本来あるべき姿であることに目を向けようともしない。」
「しかも、民間に向けて穢れの無い世界の素晴らしさ~なんて演説してるのよ~老い先短いんだし、さっさと消え失せればいいのに~~」
「小兎姫怖い。」
おちゃらけた反応をしながらも、ご隠居連中のジジイ共に私も怒りを感じていた。
”天才は理解されない”
成程、昔から続く当然の自然の摂理だ。確かに民衆が天才の言葉を理解できるとは思わない。
だが、しかし。
今回二人を理解しようとしないのは、他でもない、今まで理解されずに苦しんで来た筈の者たちなのだ。
自らが理解されないときには喚き、自らは全く他人を理解しようとしない。
なんと自分勝手で愚鈍で低俗な思考のことか。
「それで、ご隠居連中の極めつけの一言、『我々は月には穢れが存在しないことを発見した!!』だってさ。
馬鹿言わないでほしいわよね~~それを発見したのは永琳ただ一人なのに~」
愚痴るようにいう小兎姫。その中には聞き捨てならない言葉があった。
「・・・・と、言うことは?」
「あいつら、結局月に移住することにしたらしいの。」
そして、正史を刻む針は動き始める
やっと物語が動く・・
そして有りえないほどのオリジナルの妄想設定。原作の設定クラッシャーしてるかも知れない。
そしてタイトルの繻子はどこいった。