心の剣は砕き折れ、希望は輝きを失う。
想いは摩耗し、擦り切れる。
彼女はもう…終わりかけていた。
それでも彼女は願い続ける。
大切なトモダチの笑顔を…護りたいと…
願い続けたからこそ彼女は『
例えそれが、『運命』すらハシにもかけない偶然でも、小さな偶然でも彼女の『願い』は『運命』をねじ曲げるという『奇跡』を起こすことができたのだ。
その『
『未来』…悲しみが終わる場所に…
「また…なの…」
少女、『暁美ほむら』は『戻ってきた』直後、膝をついた。
これで一体何度目だろう。
たった一人…自分の世界を全て変えてくれた人を救えなかったのは…
何度、彼女に嫌われただろう。
何度、彼女と仲直りしただろう。
何度、彼女と一緒に戦っただろう。
何度、彼女の最期を…
- 絶望は何どもループされる -
それでも決めたのだ。
弱音も…涙も…
「二度としないんだから…」
ボロボロの心で彼女は再び立ち上がった。
そんな彼女を…運命は占うように、嗤っていた。
ほむらは街を歩く。
決意を新たに、
力強く。
(今度こそ、まどかを助けてみせる。私は…何度でも強くなる!)
脳裏に『トモダチ』の最後が浮かぶ。
それはほんの一瞬…でも、彼女の頭は真っ白になり、
「おわっ!」
「きゃっ!」
目の前を歩いている黒いスーツの男とぶつかってしまった。
どうやら男性の方も油断していたらしく、ほむらの歩く勢いもあって、互いに尻餅をついてしまっていた。
「いてててっ…」
「ご、ごめんなさい。ちょっと考え事をしてて…大丈夫?」
「ああ、大丈夫。俺もゴメンな。まさかぶつかるとは…」
男は素早く立ち上がり、ほむらに近づいて、手を伸ばす。
ほむらは笑顔で近づいてくる男性に怪しまれないように、何事もないような顔でで手を出す。
「…君…」
男性は少し驚いた顔をして、ほむらをゆっくり起こす。
そこで、ほむらは少し男性を訝しみ、
「…私の顔に何か付いているのかしら?」
男性のその真剣な瞳に、ほむらは問う。
「いや、その…何があったんだい?」
「え…」
それは予想もつかない不意打ちだった。
「だって君…」
「今にも辛くて…泣きそうな顔してるじゃないか」
男の言葉を聞いた瞬間、ほむらは逃げるように走っていた。
今まで誰にも言われなかった言葉…彼女の鎧を砕く言葉…
自然と涙が目から溢れる。
今まで耐えてたものが、溢れだす。
人が誰もいない場所に来た彼女は、ただ、
「誰か…助けてよ…」
『彼女』を…
自分を…
こんなにも辛くて、苦しくて、怖いのに誰も…
「おねがい…だからぁ…」
少女は、しばらくその場で弱音を吐き続けた。
女子中学生に泣きながら逃げられた男は頬をポリポリかく。
「はぁ…またやっちゃったか…」
男は落ち込むが、すぐに前をむいて、
「この街は通り過ぎるだけにしとこうと思ったけど、気になることができたな。『ディケイド』の件も片付いたし…よし、少し調べてみるか」
これは彼女が『切り札』を引いき、運命が嗤うのを止めた瞬間だった。
別のサイトに載せていたモノの編集版です。