ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
これからも頑張っていきましょう!
ドライグ『仮に俺が罰ゲームでメイド服着させられて、お前の御持て成しをする事になったら、どうなると思う?』
ドラゴン『公安が来るレベル』
………どうぞ!
MAGIC87『修学旅行・前哨』
さて、季節も秋に差し掛かったこの日の夜………一体俺は何をしているのかと言うと。
「イッセー君…………」
――――何故か、ベッドの上で朱乃さんに迫られていた。
えっと…………何だ、この状況。
「イッセー君は、もう少しでいなくなってしまうのですね………」
が、そんな俺の動揺なぞこれっぽっちも知らない朱乃さんは俺へと密着してくる!
柔らかいその肌の感触に、普通なら酔いしれるだろう。
「あ、朱乃さん。大丈夫ですよ………たかだか三泊四日ですよ?」
そう、俺にはどうしても分からん。
いなくなってしまうと言うのは修学旅行の件だが、永遠の別れじゃないんだ。
だから何故こんな寂しそうな表情を………?
そう思っていると、朱乃さんは切なそうに瞳をうるうるさせて、囁いてくる。
「…だって、四日もあなたと触れ合えないのですよ?私、寂しくて死んじゃうかもしれない…………」
――――大袈裟すぎる!
と言うか、こんな依存ぶり発揮して、俺がもし死んだらどーすんですか!?
まぁ、これは他の部員にも言える事なんだがね!
………それに、俺、もう寝たいんすけど。
今朝から、どうも体調が悪くて…………。
「………朱乃」
……うん、分かってた。
このタイミングで、あの人が来るのだろうと言うのは、何となく分かってた。
入口の方へと目を向けてみると、そこにはゆらゆらと怒りのオーラを揺らめかせるリアスがおりました……。
「はぅ!先を越されてしまいました!」
「……油断、大敵」
げ、このタイミングでアーシアと小猫ちゃんもか!
やばい、このままだと――――そう思っていた俺の元に、救世主が現れた。
「皆さん、まだ起きておられたのですか?」
――――グレイフィア。
もう寝間着へと着替えていた彼女は、溜め息を吐くとリアスと朱乃さんの首根っこを掴んだ。
後、アーシアと小猫ちゃんはハティとスコルが服の裾を掴んだ。
「…イッセー様は今朝から体調が優れないそうなので、今日は全員自室にて就寝して下さい」
「そ、そんな!」
「下僕の体調管理のためです、リアスお嬢様」
「そんなのダメですわ!」
「ダメなのは貴女です、朱乃様」
「で、でしたら私が一緒に!」
「貴女はもうじき修学旅行でしょう?尚の事、アーシア様はいけません」
「……なら、私が仙術で」
「小猫様、明日はグレモリー家への用事です」
全員の意見を封殺し、グレイフィア達は部屋から消えていった。
よ、漸く眠れる………。
ーーーー
んで、次の日。
「将来的にはグレモリー領に北欧魔術の学舎を設立や、悪魔の女性から戦乙女を輩出したり、新しい事業に挑戦してみたいと思っています」
冥界にあるリアスの実家にて、ロスヴァイセさんがリアスのご両親の前に、自身が抱いている抱負を語った。
因みに俺もちゃんといるぜ!……マスク装備だけど。
リアスのご両親にうつしたらシャレにならんからね。
『今回はリアス・グレモリーの眷属が全員揃った事から、改めてその報告と題してのお茶会だ』
解説サンキュー、ドライグ。
「ハハハ。ロスヴァイセさんは事業に関心をお持ちのようで、グレモリーの当主としては期待が膨らむばかりだ」
相変わらずダンディだなぁ、リアスのお父様。
と、お茶を口にしていたヴェネラナさんがカップを置くと話題を切り替える。
「そういえば、一誠さん達二年生の皆さんは修学旅行間近でしたわね」
「はい。京都に行ってきます」
「そういえば、リアスがお土産で買ってきてくれた京野菜のお漬け物がとても美味しかったわね」
へぇ、漬物か……。
そういやリアスも家じゃ漬物を好んで食べてたっけ。
「じゃあ、よかったら買ってきますよ」
「あら、そういうつもりで言ったのではなかったのだけれど……。ごめんなさいね、気を遣わなくてもよろしいのよ?」
と、ヴェネラナさんは口元を手で隠しながら頬を赤く染めていた。
うーむ、可愛いなぁ………
「へっくしょん!!」
っと、クシャミが出ちまった。
『良いなぁ。あんな人妻の笑顔を眺められるんだから、相棒が羨ましいなぁ』
『……良い、のか?』
お茶会も終えた俺達だが、サーゼクス様が魔王領から帰って来ているらしく、挨拶をするべくそこに向かうことに。
「イッセー、大丈夫?」
「大丈夫っすよ、これぐらい」
まぁ、鼻水啜りながら言っても説得力皆無だけどね。
そんなこんなで、サーゼクス様が使っているという居住区へと来たのだが、先客がいた。
「む、お邪魔しているぞリアス。そして、兵藤一誠」
そう、先客というのはサイラオーグさんだった。
何でもバアルの特産品を持って来ていたそうで。
「それから、今度のゲームについてもいくつか話してね。フィールドを用いたルールはともかく、バトルに関しては複雑なルールは一切除外してほしいとのことだ」
「あぁ。俺は本気のお前達と、戦いたいんだ」
……すげぇな。こんな事真正面から言うなんてよ。
「……それはそうとイッセー君。そのマスクは?」
「え?!えーっと、実は……風邪を引いてしまいまして」
いやー、今度修学旅行だってのに、面目ない………。
「風邪か。あまり拗らせると良くないからな。気を付けた方がいい」
「すいません……」
「なに、気にするな。――――お前と本気で撃ち合えるのを、楽しみにしている」
俺の目を見てそう告げると、サイラオーグさんは去っていった。
『相棒、厄介な奴とライバルになってしまったな』
――――そうだな。だけど、厄介とは思わないさ。
でもまぁ、取り敢えずは………
「ぶぇっくしょん!!!」
風邪を治さないとな。
ーーーー
『――――ワイズマン』
鬱葱とした森林の奥に座するワイズマンの居住地。
その場に現れたのは、両の肩に獣の顔が乗ったファントム――――ガルム。
『……奴等が動き始めたようです』
『そうか。――――京都での行動は全てお前に一任する。メデューサにもそう伝えてある……くれぐれも、奴らの監視を怠るな』
『ハッ』
一礼すると、ガルムは霧のように消え失せた。
『さぁて、お前は私に何を見せてくれる?――――聖槍使いよ』
誰もいないこの場所で、一人ワイズマンは嗤う。
修学旅行前……風邪………うっ