ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
それは、原作通りの展開で進めると、グレイフィアさんの出番が減ってしまうからです。
そこで今回、正妻である彼女の出番を設けるべく、イッセー君には犠牲になってもらった所存であります。
今回はそんな彼とのクッソ甘い話です
「へーっくしょん!!」
平日の昼、俺は自室にて盛大なクシャミをする。
「ちっくしょう………!」
垂れてくる鼻水を啜りながら、俺は修学旅行に行けない悔しさを存分に味わっていた……!
「何で俺って、こう言う行事予定の時に風邪引くんだよ…!」
『呪われてるんじゃないか?』
『運の無い奴だな……』
俺だって好きでこんな不運発揮してる訳じゃねーよ………ゲホッ!!
あーあ……今の時間だと、アーシア達はもう京都に着いたのかなぁ……。
俺も色々な仏閣を見学したかったなぁ……。
『絶対アニメショップかカードショップ覗いてたろうな』
『あり得るな』
「バーロー!俺だって歴史のロマンを感じれる男……ゴホッゴホッ!!」
叫んだら余計に喉が痛くなってきた………何か飲み物でも取ってくるか。
そう思って起きようとした時、部屋のドアが開かれた。
「――――お待たせ、イッセー」
そこには、天使がいた。
「グレイ、フィア………!?」
俺の部屋に入ってきたのは、恋人のグレイフィア。
手にはお盆が乗っており、上には恐らくスポーツ飲料が入っているコップと、湯気の立つお椀が乗せられていた。
そう言えばさっきお粥を作るとか言ってたっけ………と、何で俺が驚いていたのかって?
それは――――グレイフィアの格好だ。
彼女が何時も来ているメイド服ではなく、何と――――ナース服だったのだ!
髪型はいつも通りなのに、何処と無く何時もと雰囲気が違うように感じる………風邪の幻覚でも見てるのか?
「……グレイフィア、滅茶苦茶似合ってる」
思わずそう漏らしてしまうと、彼女の頬が僅かに赤くなる。
あぁ、もう……どうして俺と二人きりの時は、そんな可愛らしいリアクション見せるんだよぉぉぉ!?
「――――ありがとう、イッセー。少し恥ずかしかったのだけど……喜んでもらえて何よりね」
グレイフィアは椅子を寄せてくると、そこに腰かけて、お粥をレンゲで救った。
そして口を窄めて冷ますと、俺の口に差し出してくる。
「……はい、あーん」
「あ、あーん」
相変わらずこういった恋人同士のスキンシップは慣れないけど、俺は意を決してお粥を口に加えた。
塩分が控えめになっており、喉が痛い俺でも美味しく食べれる――――まさしく、グレイフィアの味だな。
「ん……美味いよ!」
ニッと笑うと、彼女も花が咲くように笑ってくれた。
そうしている間に、お粥はあっという間に空になった。
「じゃあイッセー、体を拭いてあげるから、服を脱いで」
「ぇえ!?」
傍に置いてあったタオルの水気を切りながら、グレイフィアはそう急かしてくる。
き、急に脱げっつったって……!
結局、最後はグレイフィアの「………ダメ?」の上目遣いに負け、俺は上を脱いだ。
「じゃぁ、失礼して……」
「う、うん…」
グレイフィアは丁寧に俺の体を拭いてくれる。
タオルだけでなく、時折グレイフィアの綺麗な指が当たり、俺は意味もなく胸を高鳴らせていた。
「イッセーの体、逞しいわね……お陰で、こっちも熱くなって来ちゃいそう………」
「ッ!?」
普段とはかけ離れた、艶めかしさを感じる声音に、俺の心臓は跳ね上がった!
「…ふふっ、冗談よ」
ぐぅ、揶揄われてる………!
俺、多分この先もずっとこうなんだろうなぁ………。
「何から何まで、有難う。グレイフィア」
俺は水を替えに来たグレイフィアに、改めてお礼を言った。
「ううん、良いのよ。それに……」
「…それに?」
「将来はずっとこうして一緒に歩むんだから、今の内の花嫁修業よ♪」
「!?」
その爆弾発言に顔を真っ赤にする俺。
そんな俺を愛しげに見つめていたグレイフィアは、俺の頬にキスをして、部屋から出ようとした。
と、そんな時だった。
『グレイフィア、ちょっと良いか?』
部屋に、アザゼル先生の声が響いてきたのは。
ここからR-18みたいな展開になると思った人、先生怒らないから手を上げなさい