ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
皆さん、変神パッドの予約は済みましたか?私は一緒にプロトガシャットを予約しました。
いやー、こんな公式がゲーム病の代物(褒め言葉)を恵んでくれる神様素敵やわー
さて、この京都に例のテロリスト――――『禍の団』が陰で動いていることが発覚して翌日。
「あ~……暇だ」
俺はホテルの一室でこの退屈な時間をどう潰そうか悩んでいた。
アザゼル先生謹製の薬のお陰で、熱の症状は抑えられているが、激しい運動とかで薬の効果が切れるかもしれない、との事で、俺は基本的に出歩くのを禁止されている。
しかもこのホテルには駒王学園の生徒達が修学旅行で訪れている場所でもあるから、余計に出るのは許されないんだ。
風邪で休んでいる事になっている俺がいたら大騒ぎになるからな。
だから基本的にここから出る事はないんだ。
詰まる所…………………滅茶苦茶暇なのだ。
「出歩けないってのはキッツイよなぁ……」
このホテルにはゲーセンなんてないし、慌てて転移したからゲームなんて物も持ってない。
『文明の利器たる携帯があるだろ』
携帯ゲームも飽きちゃったよ……。
あーあ、この時間だとアーシア達は今頃清水寺だったな……………何でだろ、ゼノヴィアとイリナの二人が異教徒文化万歳とか叫んでそうな気がする。
ーその頃のシスタートリオー
「見ろ、アーシア! 異教徒の文化の粋を集めた寺だ!」
「はい! 歴史を感じます!」
「異教徒バンザイね!」
「………ここの神様。怒らねーのかな」
清水寺に踏み込んで早々に失礼な発言をブチかます二人に、口を引きつらせる吼介であった。
「「……へっくしゅ!!」」
ー終わりー
いっその事抜け出すか?
なんて思っていたら、グレイフィアが部屋に戻ってきた。
「ただいま、イッセー」
「お帰り~」
「……退屈そうね」
部屋に戻ってきて早々に苦笑いされた。
「だってさ~……。って、グレイフィアは何処に行ってたんだ?」
「このホテルのエステを受けてたわ」
…あぁ、だから肌があんなにツルツルになっているのか。
――――それにしても。
「…やっぱさ、グレイフィアは狡いよ」
「?」
「元からすげぇ綺麗で、可愛いのにさ……更に俺をメロメロにするんだから。…………これじゃ、外で変な男にナンパされまくりじゃん」
最初はキョトンとしていたグレイフィアだったけど、次第に笑顔になり――――座ったまま寝転がっていた俺の頭を抱き抱えた。
「大丈夫。私は何時だって、イッセーだけのものだから。安心して?」
そう女神のように微笑んだ後、そのままの態勢で俺の唇を塞いだ。
「………うん」
俺は恥ずかしくなってそっぽを向いた。
そんな俺の様子に何か触発されたのか、グレイフィアは横になって俺をギュッと抱きしめてきた!
「もう、イッセーったら…可愛い♪」
「ちょっ、グレイフィア?!」
『やっぱ相棒って受けが合うよな』
『そうだな』
う、嬉しいけどこの態勢は恥ずかしいって!
どう抜け出そうか色々(グレイフィアのおっぱいに顔を埋めながら)模索していると――――何かの気配を感じた。
これは……………ファントム?
それを感じた俺は即座に起き上がり、外へと向かった!
「イッセー?!」
「ファントムが出た!!」
「……!?」
そう言ったと同時に、グレイフィアも顔色を変え、俺の後に続いた。
フロントに出て、バイクに跨るのと同時に、俺の目の前にガルーダが飛んできた!
「ガルーダ!ファントムだな!?」
『ピィ!』
「うっし、案内頼むぜ!」
『ピィー!』
エンジンを吹かせ、ガルーダが飛ぶのに続いてバイクを走らせる!
「グレイフィア!しっかり捕まっててくれよ!」
「はい!!」
ーーーー
銀閣寺の近郊――――。
「きゃあああ!!」
『……貴様の魔力、曝け出してもらおうか』
ガルーダの先導でバイクを走らせた先で、先日のファントムが観光客らしき人達に迫っていた!
《ドライバーオン・プリーズ》
「変身!」
《フレイム・プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》
『ッ!』
ファントムに直接ライダーブレイクを仕掛けるが、寸での所で気付かれ、躱される!
『……ウィザードに』
「はっ!!」
俺の背後から現れたグレイフィアが魔力の弾丸を放つも、奴はそれを喰らう事で直撃を避けやがった!
『……ルキフグスの女か』
「白昼堂々絶望させようとするなんざ、随分大胆になったもんだな」
《コネクト・プリーズ》
魔法陣からウィザーソードガンを取り出して切っ先を向ける。
対するファントムは、武器を構える事無く腰を落として此方へと構えるのみ。
『……行くぞ』
ファントムが地面を蹴ったのと同時に――――防御の為に突き出した剣の刀身に衝撃が走った!
速いな、コイツ…………!
何とか押し返して右足の蹴りを見舞うが、奴は後ろに飛んで回避!
着地地点を予測したグレイフィアの攻撃がクリーンヒットする………奴の肉体は煙を上げるのみだった。
――――ん?
俺は突如、ここに向かってやって来る気配を感じた。
…………これは、
『食らえ!!』
「はっ!!」
ぼさっとしていた俺に向けて、ファントムは三つの口を開けて火炎弾を一斉掃射してくる!
それをカバーするかのようにグレイフィアは即座に銀の魔法陣で防御に徹する―――――よし!
「今だ!――――――吼介!!」
『?…………………!』
一体何を、と訝しんでいたファントムの無防備な背中に、五匹のカメレオンが襲い掛かる!
流石のファントムも、これに対応し切れずに膝をついた!
「――――よっしゃラッキー!闇討ち大成功!!」
ハイテンションな声と共に虚空から現れたのは、緑色のマントを纏ったビースト………つまり、吼介だ。
「気配の消し方が上手くなったな、吼介!」
「ったりめぇよ!…まぁ、お前とグレイフィアさんには気付かれてたみてぇだけどな」
『……アーキタイプか』
そう言って立ち上がったファントム………ま、あれで倒せてたら苦労はしてないわな。
「ゼノヴィア達は?」
「この辺の人達を避難させてる。この騒ぎで、妖怪たちが来てもおかしくねーから、そっち方面を任せてるよ」
「ナイス判断。……さて、いい加減お前らの目的を教えてもらおうか?――――この京都で何を企んでる」
『…ファントムが人間を絶望させるのに、理由は必要なのか?』
ちっ、話す気ゼロだなこりゃ。
『……そうだな。強いて言うなら――――』
「…?」
『世界の救済、か』
……………へぇ。
「無理矢理人を絶望させて殺してるお前らが世界の救済?………ジョークにしちゃ三流すぎんだろ。うちのドライグの方がまだ面白いぜ?」
『貴様らに我が主の理想など欠片も理解出来る筈がない』
「したくもありませんね。貴方方の理想など」
「碌でもねー野望に決まってるからな!」
『……所詮、希望などという神が作ったまやかしに縋る貴様らとは、相容れないと言う事か』
再び膠着状態となった俺達――――だったが、それは奴の方から崩された。
『………奴等の準備が整ったか』
「?」
『…………英雄を名乗る人間の覇道を、貴様らがどう絶つか――――見物させてもらおう。我が主も、楽しみにしているぞ。ウィザード』
「っ、待て!!」
駆け出したのと同じタイミングで、ファントムの周囲に黒い旋風が巻き起こる!
そして、風が止んだのと同時に――――ファントムの姿は消えていた。
「……………」
逃がしてしまった、という気持ちの中で、俺の頭の中では、奴の言葉がずっと余韻を響かせていた。
『…………英雄を名乗る人間の覇道を、貴様らがどう絶つか――――見物させてもらおう。我が主も、楽しみにしているぞ。ウィザード』
我が主――――恐らく、ロキが言っていたワイズマンの事だろう。
だけど……
『どういう事だ………?何で、敵の親玉が俺の事を気にかける必要が…………』
と、そんな時だった。
「イッセー」
背後から聞こえてきた声に反応して振り返ると、そこにはゼノヴィアがいた。
何故か――――狐耳のお姉さんを連れて。
「ゼノヴィア、その人達って………あの時の、妖怪さん?」
「の、仲間だろう。近隣の人達の避難を手伝ってくれてな」
成程。――――でも、こないだは問答無用って感じだったのに、今は何もしてこないな。
「…えっと、俺達に何かご用ですか?」
代表して俺が聞いてみると、グレイフィアが何か通信を受けていた。
「――――えぇ。分かりました」
「グレイフィア…さん?」
「……今、ロスヴァイセ様より一報を受けました。どうやら――――誤解が解けようです」
――――誤解?
あまりの急展開にポカンとしていると、獣耳のお姉さんが前に出て深々と頭を下げてきた。
「私達は九尾の八坂に仕える狐の妖でございます。先日は申し訳ございませんでした。我らが姫君も謝罪したいと申されておりますので、どうか私達についてきてくださいませ」
「……何処に?」
「我ら京の妖怪が住まう裏の都です。魔王様と堕天使の総督殿も、既にそこにいらっしゃいます」
――――色々疑問は残るが、俺たちは一先ず、狐のお姉さんの案内で裏の京都なる場所に赴く事になった。
『次回!相棒が開幕早々ソープでこってり絞られちゃうZE!!』
「嘘を付くな嘘を!!!」
嘘です