ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
おっす、イッセーだ。
今日は待ちに待った上級悪魔昇格の日だ。
その為に今日は冥界にいる。因みに俺の他にはオカ研メンバー、リアスのご両親におっちゃん、グレイフィア、ティアもいる。
「緊張するな……」
こんなに緊張したのって高校試験以来……いや、上級悪魔の試験以来か?
『ド派手にやっちまえば良いだろ』
出来るか!この儀式って真面目にやらなきゃいけないんだぞ!!
ボケたらえらい事だぞ!
…まぁ一応、儀式についてのレクチャーはグレモリーのご両親からみっちりレクチャーを受けてる。
リアスやグレイフィアも協力してくれたおかげで、何とか全部頭に叩き込めはしたけど……いやはや、それでも緊張は抜けないぜ。
「――――で、魔王様が読み上げた承認証をあなたに渡すから、あなたは教えた言葉で返すの。次に私があなたに王冠を被らせるわ。これは眷属から『王』が出たことを認める儀式なの。そして、最後に『王』の登録をする石碑に移動して、魔王様のお言葉の後に手で触れればOKよ」
……因みに今は、実際にその儀式の流れに沿った練習、というか最終確認をしている最中なのだ。
言葉にするなら単純なんだけどな、ふざけ無しで行かなきゃならない。
『盛大に俺が秘蔵のオヤジギャグかましてやろうか?』
冥界グローバルフリーズ待ったなしだから止めてくれ。
『裸踊りだったら問題ないんじゃないか?』
『成程』
成程じゃねぇよ!お前も変な事言って煽るんじゃないよドラゴン!!
「しかもお前擬人化したら俺と同じ顔なんだから変な誤解を招くわ!!」
「どしたの、イッセー?」
「あ、ごめんリアス。またドライグが馬鹿な事を……」
「ふふ、でも元気が出て良かったんじゃない?」
「…うん、そうだな」
ドラゴンが消えて、元気なくしてたもんな、ドライグ。
『べ、別にお前が戻って来たからって嬉しい訳じゃないんだからねっ!』
『そんな悍ましいツンデレを誰がやれと言った』
本番も近くなってきたと言う事で、俺は正装を着こんでいた。
主であるリアスも紅いドレスで、他の皆もきっちり着込んでいる。
親族であれ眷属であれ、例外はないとの事だ。まぁ俺とリアスは儀式の為の衣装をもう一着着るんだけども。
「お嬢様、イッセー様、お時間です」
そしてグレイフィアもメイド服ではなくドレス姿だ。
何時ものメイド服も良いけど、こういうドレス姿も似合ってて良いな…。
「…」
俺が暫しグレイフィアに見惚れていると、グレイフィアは俺の耳元まで近づいて、こんな事を囁いてきた。
「貴方が望むのでしたら、後でじっくりと見てもらっても構いませんから…ね?」
「は、はいっ」
よし、気合入れないとなッ!!
『やっぱこいつ根性童貞だぜ』
『だな』
だまらっしゃい!!
ーーーー
魔王領にある首都、リリスへとリムジンで向かう……けどまぁ、凄い厳重な警備態勢だな。
『お前ほどの有名人が昇格だからな。しかも段飛ばしで上級悪魔だ、万が一を考えるならこれだけやっても不思議じゃないだろ』
「それに一大イベントでもある。一般の民衆にも姿を見せておく必要があるからな。それをするとなると、ドライグの考え方でも間違いじゃないんだ」
成程ねぇ……そう思ってると特に異常もなく到着したのだった。
到着して直ぐに、俺とリアスは皆と別れて別室に待機する手筈だ。
控室では男用の化粧を施され、儀式用の衣装に身を包み、髪もオールバックにしてもらった。
『お前…オールバック似合わねぇなぁww』
『顔立ちがオールバック向きじゃないからな』
うるせぇなお前ら、言いたい放題か!
内心で相棒二人に突っ込んでいると、リアスが出てきた。
「お待たせイッセー。…どうかしら?」
少し赤らんだ顔でそう聞いてくるリアスは化粧を施されているらしく、いつも以上に綺麗に映った。
「うん、似合ってる。流石はリアスだな」
「ふふ、ありがとう」
そう軽く話を交わすと、いよいよ式場の入り口が目前に。
リアスが先に入り、俺が後に続くという手筈になっている。
『相棒、ギャグの準備は任せろ』
「頼むから儀式中に喋るなよ…!」
「イッセー」
「はい」
イカンイカン、真面目にやらないと……そう思っていたら入場の演奏が始まり、俺とリアスは入場する。
立派な式場には冥界のお偉方が立って拍手をしてくれる。
来客の方にはグレモリー眷属にシトリー眷属にサイラオーグさん……おぉ、ライザーまでいる。
見に来てくれたのか、なんだかんだで嬉しいな。
……ヴァーリの奴も来てるな。一応連絡はしたけど、まさかヴァーリも来るとはなぁ。
『相棒、一回で良いからコケてみてくれよ』
出来るか馬鹿!!……祭壇へと向かうと、そこには魔王の正装に身を包んだサーゼクス様を始めとした魔王の方々。
――――いよいよ、か。
「――――以上、リアス・グレモリー眷属たる汝、兵藤一誠を上級悪魔とする」
色々と前置きが終わった後、承認証の授与が行われる。
サーゼクス様が承認証に書かれていることを述べ、俺は片膝をついて承認証を受けとる。
「謹んでお受けいたします」
俺は練習通りにそう言うと、係の人に承認証を渡し、今度はリアスに向かって片膝を付く。
リアスは頭を垂れた俺に王冠を被せた……思ってたより重いな。
王冠を被った瞬間、周りから盛大な拍手が起こった。
この王冠を頂戴する儀式が終わったことで、次の儀式が最後になる。
サーゼクス様が再び祭壇の前に立つと手を挙げると、頭上より黒光りする大きな石碑が降りてくる。
『統制者が…俺に戦いを求めてきやがるッ!!』
『俺とお前は…戦う事でしか分かり合えんと言う事だッ!!』
『『うおーーー!!!』』
うるせぇって言ってんだろお前ら!!……この石碑に触れることで上級悪魔、『王』としての登録が済むらしい。
「さぁ、新たな『王』、兵藤一誠。石碑の前へ」
サーゼクス様の言葉に従って、俺はオーラを手に纏わせて触れる。
触れた瞬間、俺の心臓――――いや、恐らくは『悪魔の駒』が反応した。
『ほぉ、面白いな。石碑から駒に力が流れ込んでいる』
『駒に?』
『あぁ。恐らくは『王』として認める力を流し込んでいるんだろう。王の駒がないのもそれが理由なんじゃないか?』
…そういや、何で王の駒がないんだろうな。
そう思っていると、石碑から俺の手形の光が浮かび上がり、直ぐに戻った。
今ので完了って事か……?
今一実感が湧かない中、サーゼクス様から小箱が渡された。
中には十五個の『悪魔の駒』……俺の駒、か。
「……イッセー君、この儀式が終わり次第、君に話したい事がある。私の元に来てもらって良いかな?」
「…」
俺はちらりと、視界の端でグレイフィアを捉える。
それと同時に、もう一人の気まぐれなお姉さんも……。
「はい。俺も、サーゼクス様にお願いがあるので」
「うん、では待っているよ」
……この駒、早速二つは埋まりそうだな。
まぁ、もう一つは微妙なんだけど。
「いやぁ、甥っ子がここまで出世できて晴人やコヨミちゃんも天国で喜んでいるだろうなぁ…!」
「おっちゃん、泣き過ぎだって」
「後は子供の顔を見せてくれたら言う事はないんだがなぁ……」
「高校生に何求めてんだよッ!?」
フツーに祝ってくれよ、昇格をよ!!
「イッセー。早くお兄様の元に行ってあげなさい」
「…イッセー様」
「……あぁ」
俺はグレイフィアを伴って、サーゼクス様の元へと向かった。
「失礼します」
「うむ」
扉を開いた部屋には、サーゼクス様とその奥さんのエリスさんがいた。
「…良いんですか、サーゼクス様」
「あぁ――――イッセー君、私と『女王』の駒を交換をお願いしたい」
『女王』の駒の交換――――即ち、グレイフィアが俺の眷属になる。
「グレイフィアの跡を継ぐのはプレッシャーなのだけど、私なりに頑張ってみますわ」
「エリス様…サーゼクス様が大変迷惑をかけるとは思いますが、お願いいたします」
「はい、お任せください」
「あら?これってもしかして…イッセー君、私はあんまり遊べなくなったかな?」
えーっと、アザゼル先生と言い貴方と言い、もうちょい自重すべきだと思います。
「…コホン。では、イッセー君」
「…はい」
トレード用の魔方陣を描き、サーゼクス様が手を翳すと、グレイフィアの体内の駒が輝きを放つ。
それに合わせて、俺の持っている『女王』の駒も輝く。
「…今更なんですけど、俺の実力でグレイフィアを眷属に出来るんですかね?」
「問題はないと、私は踏んでいるよ。今の君は贔屓目に見ずとも、最上級悪魔クラスはあるからね」
そ、そんなにか?と、若干疑心暗鬼になるが、魔方陣の光が消える事はないので、どうやら本当らしい。
魔方陣を介したオーラの流れが若干変わり、俺自身も輝いていく。
サーゼクス様と俺が同調し終えると、儀式は終わったらしく、サーゼクス様は俺の持つ『女王』の駒を受け取る。
「これでトレードは完了だ。今日からグレイフィアは正式に、イッセー君の『女王』だ」
「結構あっさりしてるんですね……もっと仰々しいもんかと」
「そうかい?それは期待させてしまって申し訳ない」
「い、いえいえ!」
謝る必要なんてないっすよ!
「さて、私の用事はこれで終わりだが……イッセー君の方からも、話があるのではなかったかな?」
「あぁ、それなんですけど――――」
俺はある事をサーゼクス様に相談した……何のことだって?それは、まだ秘密だ。
拝啓、天国の父さん、母さん。
俺、上級悪魔になりました。
赤龍帝眷属
王:兵藤一誠
女王:グレイフィア・ルキフグス
僧侶:空席
僧侶:空席
騎士:空席
騎士:空席
戦車:空席
戦車:空席
兵士×8:空席
まぁ僧侶二枠はもう決まってるんですけどね