ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
それと、進兄さぁぁぁぁん!!!
イリナとゼノヴィアのシスターコンビとの出逢いから翌日、イッセーは変わらずにリアスとアーシアの3人で学校に通う。
だが、その顔は決して晴れやかではなかった。
「祐斗……」
「イッセーさん、木場さんは……大丈夫でしょうか?」
「う~ん………こればっかりは、本人が乗り越えるしかないからな」
イッセーの言う通り、これは木場の問題。
彼自身が、復讐心に打ち勝つのを待つしかないのだ。
「でも、そんなに心配することはないよ。アイツは……木場はきっと勝つ」
「イッセー……」
「イッセーさん……」
「だから、信じて待ちましょう」
イッセーの言葉に、リアスは少し顔が晴れる。
「そうね………あの子は私の眷属だものね。主である私が信じない訳にはいかないわ。ありがとう、イッセー」
リアスは微笑むと、イッセーの頬に唇を押し当てた。
「ぶ、部長?!」
「ふふっ。今は外だから、ね?」
「むぅ~~!イッセーさん!」
「お、怒らないでよアーシア~!」
なんて和気あいあいとしながら、3人は学校の門を潜った。
~~~~~~~~~~
「イッセーさん。これから何処に向かうんですか?」
学校が終わり、今日はオカルト研究部の活動もないため、久しぶりの速い帰宅となったが、イッセーは家とは違う方向に向かっていた。
リアスは生徒会長のソーナとお茶会だ。
「ん?おっちゃんに饅頭買ってこいって言われてな」
「茂さんが、ですか?」
「あぁ。おっちゃん、饅頭好きだからな~」
と言っている内に二人は饅頭屋、『松木庵』に辿り着いた。
「馬鹿野郎!」
ガッシャーン!!
入った途端、店の奥から何かを落とす音が聞こえ、アーシアは肩をビクッと震わせた。
「はうっ!?」
「大丈夫だぜアーシア。……すんませーん」
イッセーは苦笑しながら、アーシアの頭を撫でる。
撫でながらイッセーは奥に声を掛けるが、返ってきたのは怒鳴り声だった。
「こんな饅頭お客様に出せるかぁ!!」
「す、すみません……!」
「な、何だか凄く怒られてます……」
「ここの親方さん厳しいからな~……すみませーん!」
「ったくよ~、…………………全くスミマセンお見苦しい所をお見せして……って兵藤の坊っちゃん!」
「お久しぶりです、親方さん」
現れたのは、如何にも職人と言った風貌の男性と何処か頼り無さげな青年。
この店の店長の和菓子職人松木と、弟子の徹也だ。
「一誠君、いらっしゃい!……そちらの子は?」
「えーと、今俺の家でホームステイしてる、アーシア・アルジェントさんです」
「は、初めまして!アーシア・アルジェントと言います!宜しくお願いします!」
「おうおう、可愛い子だねぇ!坊っちゃんもヤるねぇ!」
「ちょ、そんなんじゃないっすよ!」
顔を赤くして否定するイッセーだが、若干だが満更でもない様子。
それは無論アーシアもだった。
「はっはっは!良いねぇ、若いって!それで、今日はどの饅頭を?」
「えっと、何時ものやつと………アーシア、何が良い?」
「ほぇ?」
いきなり話を振られたアーシアはキョトンとする。
「饅頭、食べたことないだろ?ここの饅頭は美味いぜ~」
「良いんですか?」
「勿論。好きなのを選んで」
「えっと……では、これで」
アーシアが指したのは桜色の饅頭。
イッセーはそれを見て、「これも下さい」と頼んだ。
「毎度あり!」
「ありがとうございました!」
買い物を終えた二人は松木庵を後にした。
「イッセーさん」
「ん?」
「ありがとうございます!」
アーシアは嬉しそうにイッセーの腕に抱き着いた。
何時もと違う大胆な行動にドキッとするイッセー。
「お、おうよ!」
「真っ赤ですよ、イッセーさん♪」
「そ、そんなことはーーーー……ユニコーン?」
何とか言葉を返そうとしたイッセーの足を、ブルーユニコーンが突っついて来た為、イッセー達は足を止めた。
「どうしたんでしょうか?」
「まさか………ファントム?」
『ヒヒーン!』
「………アーシア、おっちゃんに渡しといてくれ」
「は、はい!」
頷くように嘶くユニコーン。
イッセーはアーシアに荷物を預けると、ユニコーンの導きに従って走り出した。
~~~~~~~~~
「な、何だよお前?!」
『フッフッフ…………』
お得意先の料亭に松木が作った饅頭を運んでいた徹也だったが、途中で怪物に襲われていた。
背中に羽が生え、槍を携えた一見鳥にも見えるファントムーーーーヴァルキリーだ。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
『むぅん!』
ヴァルキリーは徹也を強引に退かすと、徹也が運んでいた饅頭をめちゃめちゃにしてしまった。
「変身!」
《ハリケーン!プリーズ。フー、フー、フーフーフーフー!》
「おらぁ!」
『ぐおっ!?』
だが、そこにウィザードHSに変身したイッセーが駆けつけ、ヴァルキリーを蹴っ飛ばした。
『お前……ウィザードか』
「お前の好きにはさせないぜ。さぁ、ショータイムだ!」
《コネクト・プリーズ》
ウィザードHSはコネクトでウィザーソードガンを取り寄せて、ソードに変形させるとヴァルキリーに斬りかかる。
対するヴァルキリーも槍で応戦する。
『はぁ!てやぁ!』
「……ッ!」
『悪いが君の相手をするのは今度だ。私はもうノルマを達成したのでね』
「どういう、意味だ!」
『さらば!』
「うおっ!?」
鍔迫り合いをしていた所に、ヴァルキリーは翼を広げ飛び上がったためにウィザードHSは前のめりになる。
「てめっ!待てコラ!」
《エクステンド・プリーズ》
ウィザードHSは腕をエクステンドで伸ばして足を掴もうとするも、
『ムダァ!』
「いてっ!?」
ヴァルキリーは手にした槍でウィザードHSの腕を斬り払った。
無防備に近い場所を叩かれた為に、ウィザードHSは魔法を維持できなくなった。
結局ウィザードHSが痛みに悶える中、ヴァルキリーは去って行った。
「いってて~……あんにゃろう!」
ウィザードHSは立ち上がって変身を解くと、徹也に向き合った。
「大丈夫っすか?徹也さん」
「あ、あぁ。でも……」
徹也が向いた先には、ヴァルキリーによってめちゃめちゃにされた饅頭の成れの果てが転がっていた。
「どうしよう……親方に何て説明したら…!」
『これは……あの青年を絶望させるためか?』
『……だったら、今ここで去る必要はないだろ?』
『それもそうか……』
何故か饅頭をめちゃめちゃにするだけで去ろうとしたヴァルキリー。
イッセーとドライグはファントムの謎の行動に頭を悩ませた。
~~~~~~~~
「饅頭が化け物に襲われてない?…………何の冗談だ?」
「ほ、ホントなんです!」
「言い訳は聞きたくない。悪いが、付き合いはこれっきりだ」
「そ、そんな……!」
「……すみませんでした」
「親方……」
「徹也、お前も謝れ」
「…………すみませんでした」
だが、饅頭が化け物に襲われて出せなくなった等と信じられる筈もなく、料亭との契約も打ち切られてしまった。
「……一応、徹也さんの言ってる事は本当なんです」
「事の真偽は大切じゃない、職人としての信用を失っただけだ」
「そんな……!でも、料亭との契約を切られたら、店を畳まなきゃ……」
「徹也!!」
大声で制止され、徹也はビクッとなる。
だが、松木は何も言わずに店の奥に引っ込んでいった。
「親方………………何とかしなきゃ…!」
徹也は何とかしようと決心すると、松木庵を出ていった。
「…………………」
イッセーは相変わらず思案顔だった。
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「此方、美味しい饅頭ですよ!1つ如何ですか?」
店を畳ませまいと徹也は外で饅頭を売っていくが、あまり芳しくない。
と言うよりも、この数では焼け石に水と言うことは徹也にも分かっていた。
「はぁ…………」
溜め息を吐いた所に、
「あの~、少し宜しいでしょうか?」
スーツを着こなした眼鏡の男が近づいてきた。
「はい……?」
「そちらの饅頭……一口貰えませんか?」
「あぁ、どうぞ」
徹也が渡した饅頭を一口食べると、男は感激の声を上げた。
「おぉ!何と言う美味しさ!……おっと、自己紹介が遅れてすみません。私、駒王デパートの和菓子担当バイヤーの桐谷と申します。どうでしょう?明日から毎日500個程仕入れたいのですが………」
「ほ、本当ですか!?」
「はい」
笑顔で頷く桐谷と言う男に、徹也は希望を抱いた。
これなら、松木庵を閉じなくても済む……と。
「早速親方に話しておきます!」
「何だと?」
「親方!この話、受けましょうよ!」
あの後名刺を貰った徹也は早速松木に話を通した。
だが松木はあまり乗り気ではなかった。
「……何かあるんじゃねぇか?話がうますぎるぞ」
「でも、ウチは今そんな事言ってる余裕はないですよ!是非乗るべきですよ!」
「…分かった。明日の朝までには仕上げるぞ」
頭にハチマキを巻いた松木はキッチンに入っていった。
後を追い掛けるように徹也も入っていく。
「……どう思う?ドライグ」
『いくら何でも話がうますぎる。まさか………』
「名前は、桐谷………………聞いてみるか」
物陰から話を聞いていたイッセーはバイクに乗ると、駒王デパートに向けて走り出した。
~~~~~~~~~~
翌朝、松木と徹也は昨夜に作り上げた饅頭を桐谷のデパートに運んでいた。
饅頭の名前は「きぼう」ーーーー自分達の希望になってくれるからこそ付けた名前だ。
「やりましたね、親方」
「へっ、喜ぶのはまだ速いっての」
「その通りです……お楽しみはこれからです」
と、饅頭を運ぶ二人の前に現れたのは、桐谷。
「あ、桐谷さん!」
「アンタか、ウチの饅頭見込んでくれたのは…………」
「フッフッフ………」
「……な、何か?」
だが桐谷は二人を見て可笑しそうに笑い、松木はいぶかしむ。
「ホントにそんな上手い話があるとでも?大変ですねぇ、出来損ないの弟子を持つのは……………!」
桐谷は眼鏡クイッ、をやるとその姿を変化させた。
それは、昨日徹也を襲ったファントム、ヴァルキリー。
そう、桐谷の正体はヴァルキリーだったのだ。
「き、昨日の化け物!!」
「な…………!」
『昔から言うでしょう?上手い話には裏がある……とね』
「ま、まさか……!」
『嘘に決まってるじゃないですか。それにしても昨日のソレ…………いやはや我々に味が分からないのでね、粘土を食べてるような錯覚を感じましたよ』
意気揚々と語るヴァルキリーに、松木はショックを受けたように膝を着いた。
『さぁ、さっさと絶望してファントムを生み出してーーーー』
だが、そんなヴァルキリーに濃密な魔力の塊と銀の銃弾が放たれた。
『ぬぅっ!……何者だ!?』
それを受けて倒れ込んだヴァルキリーだったが、直ぐ様立ち上がり辺りを見回した。
「やっぱお前らファントムはえげつないな。そんな事させるかっての」
物陰から現れたのは、ウィザーソードガンを構えたイッセーとリアス、アーシアだった。
『貴様は…………何故分かった!』
「昨日、ちょっとアンタの言ってたデパートに聞いてみたのさ。桐谷さんっていうバイヤーさんはいますか?って」
昨日イッセーは駒王デパートに伺ってみたが、桐谷と言う男は半年前程に行方不明でとっくに解雇されてる………と。
「本物の桐谷さんは半年前のサバトで亡くなってた…………そこでお前は生まれた。違うか?」
『貴様……儀式の生き残りか!?』
「さぁてね。お前に答える必要はないよ」
《ドライバーオン・プリーズ》
「人の心の優しさを利用して踏みにじるその傲慢さ……万死に値するわ!イッセー!」
《シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!》
リアスが啖呵を切ると、イッセーはウィザードライバーのバンドオーサーを操作。
「了解です、変身!」
《フレイム・プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》
生成された魔方陣を潜り、イッセーはウィザードFSに変身。
そのままヴァルキリーに突撃した。
『ぬぅ!邪魔をするなァ!』
「やだねっ!部長、アーシア!今のうちに二人を!」
「ええ!」「は、はい!」
何とか二人からヴァルキリーを引き剥がした隙に、リアスとアーシアは松木と徹也を連れてその場から離れる。
だがヴァルキリーは1つ解せない事があった。
『…………何故、絶望しない?ショックを受けている筈……何か他に希望があると言うのか!?』
そう、松木は絶望していないのだ。
混乱するヴァルキリーに、ウィザードFSからの攻撃が入る。
「へっ、お前にはわかんねぇだろうさ!」
『ぐっ、小癪な……!』
歯軋りするヴァルキリーは翼を広げ、空中から攻撃を仕掛ける。
「ちっ!……どうする?」
腕を伸ばしても距離には限界がある。
策が見つからないウィザードFSに、リアスとアーシアが何かを投げ渡した。
「イッセー!」
「受け取って下さい!」
「おっ!?………………完成したか!おっちゃん仕事速いな~」
それは、装飾が少し豪華になったハリケーンウィザードリングと、龍と稲妻が描かれた魔法のウィザードリングだった。
~~~~
先日のヘルハウンドの戦いを終えたとき、イッセーはあるものを回収していた。
『魔法石………』
それは大きい緑の魔力が宿った石ーーーー魔法石だった。
イッセーはそれを回収すると、ゼノヴィア達との一騒動の後に、この魔法石を茂に渡した。
『おっちゃん、これで指輪出来る?』
『んん………この大きさなら二つ出来るな』
『マジで!?』
『あぁ。だけど少し時間が掛かるが………大丈夫か?』
『全然良い!』
そして先程完成し、イッセーが知らない間にリアス達に渡されていたのだった。
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「うしっ!早速使ってみっか!」
ウィザードFSはウィザードライバーを操作し、先程のウィザードリングーーーーハリケーンドラゴンリングを翳した。
《ハリケーン!ドラゴン!ビュー!ビュー!ビュービュー、ビュービュー!》
途端に凄まじい風……いや、嵐が吹き荒れ、ウィザードFSの身体を包んでいく。
そして風が消えると、ウィザードはその姿を大きく変えていた。
緑のローブに、両肩の魔法石、更に鋭さを増したような仮面ーーーーウィザード、ハリケーンドラゴン。
『パワーアッブ、だと……?』
《コピー・プリーズ》
「ハァッ!」
『グガァ!』
呟いたヴァルキリーに答えず、ウィザードHDはコピーでウィザーソードガンを増やすと、空中のヴァルキリー目掛けて2丁拳銃の様に蜂の巣にした。
『ぐ、おのれぇ………!えやぁぁぁぁぁ!!』
ヴァルキリーは怒り狂い、鋭い光弾を放つも、全てウィザードHDの操る風に相殺された。
『なっ!』
驚くヴァルキリーを他所に、ウィザードHDは赤いウィザードリングーーーースペシャルを爆炎の中、使用した。
《チョーイイネ!スペシャル・サイコー!》
すると、ウィザードHDを包む爆炎を振り払う様にして、背中から鋭いドラゴンの翼が生えた。
『き、貴様も空を………!?』
「さぁ、ショータイムだ!」
何時もの決め台詞を決めると、ウィザードHDはヴァルキリーを体当たりで吹っ飛ばした。
『ぐあっ!………調子に乗るなぁぁぁ!!』
「ふっ!」
そのまま二人は空中で壮絶な鬼ごっこを開始する。
ヴァルキリーとウィザードHDの翼がぶつかり合い、周囲の建物を避け、剣を交わす。
「おぉッ!」
『ぐはぁ!!』
だがウィザードHDは手慣れた様子でヴァルキリーの上を取り、蹴りを入れ込んだ。
『貴様、何故そんなに………』
「悪いけど、空を飛ぶのは初めてじゃないんだよね~」
《ルパッチマジックタッチゴー!ルパッチマジックタッチゴー!》
「フィナーレだ」
《チョーイイネ!サンダー・サイコー!》
ウィザードHDは二つ目の指輪ーーーーサンダーウィザードリングを使い、ヴァルキリーの周囲を高速で旋回する。
『な、何を………………?』
訳が分からないヴァルキリーだっだが、突如稲光が聞こえ上を向くと、雷が立ち込めていた。
ウィザードHDは更にスピードアップして、発生させた風によってヴァルキリーを上へと押し上げる。
『なっーーーーーーーー!!』
あれよあれよと言う間に一番上に押し上げられたヴァルキリーは発生した緑色の雷を諸に喰らい、悲鳴を上げることなく爆発した。
「……ふぃ~」
地上に着地したウィザードHDは、何時もの安堵の息を吐いた。
~~~~~~~~~
「親方、すみません!俺のせいで……」
無事にファントムを倒し終えたが、「きぼう」はヴァルキリーによって潰された。
が、
「徹也」
「……1つ、無事だ」
松木が饅頭の箱を差し出すと、そこには1つだけ、無事な姿の「きぼう」が。
松木は微笑むと、徹也に言い放った。
「これ、作り直して俺の所に持ってこい」
「…え?」
「早くしろ!」
「は、ハイぃぃ!」
怒鳴られた徹也は慌てて店へと戻って行った。
「良かったら、来るかい?」
「え?」
「宜しいのですか?」
「あぁ。アイツの饅頭、評価してやってくれ」
「……どうぞ」
数分後、作り直した饅頭を松木達に差し出す徹也。
松木達はそれを一口食べた。
「……………………美味い」
「…!」
「合格だ、徹也。これで晴れて、一人前だ」
「親方……!」
認められた嬉しさで涙を流す徹也。
そしてイッセー達も感想は同じく、
「美味いっすよ!」
「はい!凄く美味しいです!」
「うん……これなら、お店を出せることだって出来ますわ」
「い、いやぁ……」
「なぁーに浮かれてんだ!良いか、この店はもう閉店しちまうが、お前は俺の知り合いの所で続けろ!」
「親方……」
「松木庵の味…………全てお前に託したぜ」
「……ありがとう、ございましたっ!!!」
「俺が、親方が作れない分まで頑張るよ。俺は親方の希望だからな」
「その通りですよ!それと、徹也さん、また買いに来ます」
「お店が遠くなっちゃうのは残念ですけど………でも、絶対に来ますね!」
「何時でも来てくれよ。腕によりを掛けた饅頭、食わせるからさ!」
イッセー達にお礼を言うと、徹也は晴れやかな顔で松木庵を後にした。
「イッセー、分かってたの?」
「何がです?」
「松木さんの事よ。徹也さんが、松木さんの心の支えだってこと」
「あぁ~。まぁ、憶測でしたけどね。でも、徹也さんなら、親方さんの希望になってますよ。これからも」
「…………そうね」
「また今度は、オカルト研究部の皆さんと一緒に食べたいですね」
「そうだな!朱乃さんのお茶と合いそうだしな~……って、二人とも。何でそんなにしかめっ面なの?」
「……部長さん。私、お茶の入れ方を勉強します!」
「そうね…………二人で頑張りましょ!」
「???」
『ハァーア、こいつは全く……』
「何だよドライグ!その溜め息は!!」
いやぁ~ウィザードって結構良いストーリーが多いですね