ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
ドライグ『アニオリ展開、嫌いじゃないわ!』
よー皆、イッセーだ。今日の俺はいつもと違う格好で歩いている。
厳密に言うとフリードと同じ黒い神父服を着て町を徘徊している。俺だけじゃなく、木場や小猫ちゃん、そして匙も一緒だ。
木場とゼノヴィアからの情報を照らし合わせた結果、恐らくフリードは手に入れたエクスカリバーの性能を試すために神父を切り殺してると推測できた。
要は囮捜査的なノリだ……あ、首からぶら下げてる十字架は作りもんだぜ。
本物だとダメージ受けるしね。
「しかし、悪魔が神父服だなんて………」
「文句言うなよ、俺だって複雑なんだからさ」
このアイデアの発案者は、実はドライグだったりする。
無作為に探し回るより、こうして神父を装っておけば向こうから現れるはずだ………ってな。
『それにこうしてコソコソ探し回るほうが、リアス・グレモリーにも感づかれにくいだろうしな』
「流石、伝説のドラゴンは違います………」
小猫ちゃんの言うとおり、やっぱドライグの知恵は流石だなぁ~。
伊達に長生きしてないわな。
『褒めてんのか、ソレ?』
も、勿論さぁ。やだなぁ、全くドライグは……HAHAHA。
…と、その時だった!
「神父の一団に御加護ありぃ!!」
そんな大声を発しながら上空からフリードが斬りかかって来た!!
「大声出してちゃあ不意打ちにはならねぇぜっ!」
《コネクト・プリーズ》
コネクトでウィザーソードガンを取り寄せると、エクスカリバーによる一閃を受け止める!
そのままフリードの腕を掴むと、コンクリートの塀に投げ飛ばした。
「うおっとぉ!?って、あ~らら!神父一同かと思えば、この間俺を華麗に轢いてくれやがったあ~くま君と試し斬りし損ねたあ~くま君ではあ~りませんか!!」
「元気そうだな、クソ神父」
ちっ、コンクリにぶつけたのにピンピンしてやがんな、コイツ……。
「エクスカリバー………壊す!!」
「へっへぇ!良いですねぇ、その殺気!僕チンビンビンに感じちゃうぅぅ!!ってねぇ!!!!」
木場は憎悪に彩られた視線でフリードを睨むと、魔剣を一刀創り出すと、フリードに向けて駆け出した………が、
「速いねぇ!だったら僕チンも、本気出しちゃおっかな~~~!!?」
なんとフリードの奴、騎士の特性を発揮した木場のスピードに平然と向き合ってやがる!?
「祐斗先輩と、互角………!?」
「は、速過ぎて何がなんだか……!」
小猫ちゃんと匙も驚いているが、俺も同じ位にビックリだ………!
『まさか…あのエクスカリバーか?』
「くぅっ!」
「イケメン悪魔君の首、取ったりぃぃぃ!!!」
って、危ないっ!
《エクステンド・プリーズ》
刀身が当たる寸前、俺は腕を伸ばして木場の首根っこを掴み、此方側に引き寄せた!
「匙!今だ!」
「おうよ!いけぇ、
匙は手の甲に黒い神器を発現させると、そこからカメレオンの舌みたいなロープを伸ばし、フリードの動きを封じる!
「く、何なんですかこれぇ!きれねぇんですけどぉおぉ!!?」
「フリード・セルゼン、覚悟っ!!」
「っ!ちぃ!」
その時別で探索していたゼノヴィアが動けないフリード目掛けて破壊の聖剣を振り下ろすが、フリードは強引に匙が伸ばしたラインを切断すると、真正面からエクスカリバーを受け止めた!
「ご免ねイッセー君!遅れちゃって!」
「いや、ナイスタイミングだぜ!二人とも…」
「ちぃっ、エクスカリバー持ちのクソビッチが二人とか、かーなーり分が悪くね?」
「…………確かに。少しお前には分が悪いようだ、フリード」
誰の、声だ?………爺さん?
「まさか………バルパー・ガリレイ!!」
「―――ッ!!」
その姿を見た瞬間、激昂のような声音でその名を叫ぶゼノヴィア。
木場はその名を聞いた瞬間、目を見開いて怒りの表情をあらわにさせる。
「バルパー・ガリレイ!!」
木場はフリードの傍に立つバルパーへと襲いかかろうとするが、木場の剣はフリードの阻まれ、そのまま鍔ぜり合いになった。
そして木場は魔剣の限界を察知して、フリードから離れる。
「もしや君は……聖剣計画の生き残りかね?」
「そうだ………僕は一度、貴様に殺され、そして悪魔となって生き延びた。僕のこの魔剣は僕の同士の無念を顕現したものだ!!だから僕は貴様を殺して復讐を果たす!!」
クソッ、完全に頭に血が上ってやがる!
「これは分が悪い。聖剣使い二人に赤龍帝がいるのならば、計画に支障をきたすかもしれん。ここは一端引こう」
「おぉ、バルパーの爺さん!さすがの僕チンも兵藤君相手はまだ拒否したい気分っすからねぇ」
聞きたいことは山ほどあるけど、まずはこいつらを抑える……逃がさねえ!
「はい、ちゃらば!!」
「ちっ!逃がさん!!」
フリードは閃光弾のようなものを地面にたたきつけ、そして俺達は全員が眩しさから目を瞑った。
ゼノヴィアはその仕草を早く察知したのか、エクスカリバーでフリードに切りかかったが、しかし目を開けるとそこにはフリードとバルパーはいない。
『なんつー古典的な………』
ドライグがあきれながら呟いたのと同時に、
「イリナ、追うぞ!」
「分かったわ!」
イリナとゼノヴィアが逃げた二人を深追いする!
「絶対に逃がすものか!」
ってオイ!木場!?
「祐斗先輩!」
あの二人のスピードに負けず劣らずのスピードで追い掛けていきやがった。
ドライグ、まだ追いつけるか!?
『あぁ、だが速く追いかけないと見失うぞ』
「あぁ、分かってる!匙、小猫ちゃん!先に帰っていてくれ!俺はあの三人を追いかけ――――」
「何を追いかけるのかしら?イッセー………」
こ、この声は…………!
恐る恐る振り向くとそこには、
「随分と勝手な事をしてたみたいね、イッセー?」
予想的中と言いますか、そこには笑顔だけどすごい寒気がするくらいに怒っている部長、更にソーナ会長、そして……確か副会長の椿さんに朱乃さんがいた。
……………俺、死んだわ。
~~~~~~~~~~
まぁ、今の状況を簡潔に説明すると………近所の公園にて、俺達は正座で説教を受けていた。
「まったく貴方は……っ!」
「いたいっ!?ご、ごめんなさい会長!!これは兵藤に騙されて………!」
「言い訳は聞きません」
「ぐぁぁぁ!!」
南無、匙………匙は会長の魔力を込めたお尻叩きを受けていた。
「イッセー。あなた自分が何をしていたのか…理解はしているわよね。賢明な貴方ですもの。理由がなくこんなことをするとは思えないわ」
「……木場の為とはいえ、結果的に匙と小猫ちゃんを巻き込んでしまったし……言い訳はしないです」
「ええそうね。下手をすれば三勢力の均衡を崩壊させるほどのものよ。でも過ぎたことをこれ以上、言う気はないわ」
部長はそう言うと、俺と小猫ちゃんを大切そうに抱きしめてくれた。
心配かけて、すみません………。
「さぁ、後一万回ですよ!」
「会長!万単位は洒落にならないですぅぅぅ!!!!」
「洒落にならないことを仕出かした貴方が言いますか!?」
「兵藤!助けてくれぇぇぇぇぇ!!!!!」
……匙が何か言ってる気がしたけど、部長の温もりに抱かれてる俺にはどうでもよかった。
「あら、イッセー。他人事じゃないのよ?」
……………ゑ?
と、ここで俺は部長を見上げると、そこには魔力を手に集中させる我等がリアス部長のお姿が…………!
あぁ、読めた…………この先の展開が。
「それはまさか、小猫ちゃんも、ですか……!?」
「首謀者は貴方でしょう?さ、お尻を突き出して、千回叩かれるか、私の言うことを何でも一つ聞くか、どちらが良いかしら?」
それ、どっちもいやな予感しかしないっす!!
『男だろ?もう出すもん出して楽になっちまえよ』
なんか言い方がやらしいわ!!
この後、深夜の公園にて俺の悲鳴が木霊したのであった。
~~~~~~~~~~
「や、ヤベェ………尻が、真っ二つだぁ」
『落ち着け相棒。元から尻肉は割れてる』
今の俺はお尻を押さえてすごい不自然に家へと向かっています。
というかこんな様だから、バイクにも乗れない…………!
木場のことは部長の使い魔を使って探索しているらしく、俺と部長は帰路についているところだ。
あれから尻叩きは千回で終わったが、匙は本当に一万回叩かれていて、最後は静かに倒れた……
アイツ、生きてるかな?
「イッセー、貴方は今回、仮に堕天使コカビエルと遭遇したらどうするつもりだったの?」
「…そりゃあ、戦いますよ。それが…………」
俺が言葉に詰まると、部長は怪訝な表情をした。
「それが…どうしたの?」
「……何でもないです。俺は皆を守り抜いて、戦い抜くだけですから」
もう、俺の目の前で、誰かが死んでいくのは………見たくないから。
「……それは確かに素晴らしいと思うわ。でも、ウィザードとして、赤龍帝として戦ってる貴方は、傷ついてばかりよ」
「……それで皆の希望が守れるなら、俺は幾らでも傷つきますよ」
「だめよっ、そんなのっ!!」
部長は力強く俺の手を握って、真剣な表情でそう言ってきた。
「イッセーは自分を蔑にし過ぎよ!自分のことをまるで考えてないっ!自分が幾ら傷ついてでも助けるなんて―――――」
「それでも俺はっ!!もう誰にも絶望を味わって欲しくないんですっ!!!」
そうだ……もう、あんな地獄を繰り返さすぐらいなら、俺が傷つくだけで防げるなら――――俺は幾らでも傷ついて構わない。
「……それに、ヒーローが自分の為に力を使っちゃ、駄目ですし、ね?」
「イッセー………」
部長は複雑な面持ちで俺の手を離した。
「早く帰りましょう、アーシアも待ってますし」
「……そうね」
何か言いたげな様子だったけど、部長は何も言わず俺と一緒に歩き出した。
「イッセーさん、お帰りなさい!」
「お疲れ、イッセー」
「ぶはっ!!」
うん、君達は何してるんだ!?何故に裸エプロン!?
似合ってるけどもさ!!
「……アーシア、ティア、負けはしないわ!!」
部長は目付きを鋭くさせると、奥のリビングに引っ込んでいった。
「な、なんちゅー格好を……!」
「うん?イッセーはこういう格好が好みではないのか?お前の部屋にあったDVDのパッケージに乗ってたんだが……」
「ちょおいっ!何でばれた!?」
「す、スースーしますけど……似合ってますか?イッセーさん」
「お、おう……!」
な、なんと言うか、チラリズムがハンパネェ……ティアなんて隠しきれてないし!
と、ここでリビングから部長が舞い戻った。
「どう、イッセー?似合ってるかしら…?」
もう、最高です!!!!
次回辺りかな?コカビエル出せるの