ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

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朱乃さんのデレ回です!

会談?それは次回に回します


MAGIC32 『朱乃さん、救います』

 

よぉ、イッセーだ。

ギャスパーの教育も何とか終えた俺はこの日、朱乃さんに呼ばれてんだ。

 

一体何だろうな?

 

『相棒、そろそろ着くぞ』

 

え、もう?…………って、この先神社だったような。

神社って悪魔は入れないだろ。(え、サーゼクス様入ってたって?あの人魔王様だから)

 

と言いつつも俺はバイクのスピードを落とす…………すると、俺の視界には石段が。

 

「やっぱり神社、だよなぁ……」

 

上を見上げるとそこには赤い鳥居が聳え立っていた。

何だろうな、魔王の城に乗り込む気分だぜ…………。

 

『馬鹿なこと言ってねーで鳥居の下見ろ』

 

うるへぇ!って、あれは……

 

 

「いらっしゃい、イッセー君」

 

我らが二大御姉様が一人、朱乃さんだ。

それも巫女服で。

 

「上がっても大丈夫ですわよ?此方の神社は悪魔でも入れる様になってますから」

「分かりました!」

 

そう言って軽やかに石段を駆け上がる。

おぉ、肌もピリピリしてない…………?

 

『て言うか鳥居の下に姫島朱乃がいる時点で察せよ』

「良いじゃん別に」

「ふふっ、イッセー君はドライグと本当に仲良しですわね」

「そ、そうっすか?あ、その服装スゲー似合ってます!」

「ありがとうございます」

 

微笑みながら例を言う朱乃さん。

くぅ~!正に大和撫子だなぁ!

 

「そう言えば、今日他にも誰か来てるんですか?」

「……鋭いですわね。何時から気づいてましたの?」

「鳥居を潜った時……ですかね?」

 

何と言うか、聖なる力を感じたんだよな~。

 

 

 

「成る程、中々の力量ですね。今代の赤龍帝は」

 

とか思ってると、第三者の声が不意に聞こえたので、そちらを振り向いた。

 

 

 

するとそこには輝く金色の羽を漂わせる、頬に大きな傷痕が付いてる美青年が俺を見ていた。

後服装も何か豪華なローブだし、でも何か頬に大きな傷痕付いてるしーーーーって!

 

「わ、輪っか!?」

 

俺が驚き叫ぶのに構わず、青年は優しく微笑み、握手を求めてくる。

 

「初めまして。赤龍帝、兵藤一誠君」

 

え?俺の名前知ってる?何で?

何なの、この人!?

 

『まさかお前……』

 

とドライグが何か確信したように呟くと同時に、青年の背中から金色の12枚の翼が現れた。

 

 

「私はミカエル。天使の長を勤めております…………しかし久しいですね。正にこのオーラ、ドライグその物です」

 

 

まさかの大物だったよーーーーっ!!

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

とまぁ、自己紹介も終えた所で俺達は神社の本殿にいた。

そこはかなり広く、デカい柱が何本も立っていた。

 

だけど何よりーーーー凄く肌がピリピリする。

でもそれは恐らくミカエルさんではない筈…………寧ろ柱の中央からそれは感じる。

 

「そこまで顔を険しくしなくても大丈夫ですよ。今日は貴方にこれを授けようと思いましてね」

 

へ?何かくれるの?

と、ミカエルさんが指差す方角を向くとーーーーそこには一本の剣が浮いていた。

 

この波動…………もしかしなくても聖剣、だよな?

て言うか何かデュランダルとかエクスカリバー以上に体が拒絶してんだけど……っ!

 

「これはゲオルギウスーーーー聖ジョージと呼べば伝わりやすいでしょうか?彼の持っていた龍殺し(ドラゴン・スレイヤー)の聖剣、アスカロンです」

 

じ、ジョージ?ライダーマンか?

 

『有名な龍殺しだ。別にデストロンの科学者でもGACKTでもない』

 

わ、分かってたよバカだな~ははは。

っつーかドラゴンの俺がドラゴンを殺す龍殺しの剣なんて持っても大丈夫なのか?

 

「特殊な儀礼を施してあるので悪魔の貴方でもドラゴンの力があれば扱えますよ。貴方が持つと言うよりは、赤龍帝の籠手に同化させると言った感じですね」

 

ど、同化か…………まぁ多分出来るだろうな。神器は想いを汲み取り進化していくらしいから。

 

「でも、何で俺にこれを?」

 

まぁ疑問には思う訳よ。

だって本来なら天使のこの人と悪魔の俺は宿敵同士だし、先の戦争でえらく迷惑掛けたドラゴン宿してる。

結構傍迷惑な存在だと思うんだよ。

 

「私は今度の会談は、三大勢力が手を取り合う大きな機会だと思っています。既に御存知ですのでお話しますが、我等が創造主ーーーー神は先の戦争で亡くなりました。敵対していた旧魔王も戦死し、堕天使の幹部達も沈黙。アザゼルも戦争を起こす気はないと口にしています。言わばこれは好機です。無駄な争いを無くすためのチャンスです。このまま小規模なイザコザが続けば、何れ三大勢力は滅んでしまう…………仮にそれを避けたとしても他の勢力……例えば、日本神話や貴方が秘密裏に戦っていたファントム達が攻め込んで来るやもしれません。これはその為のプレゼント、という訳です」

 

…………やっぱりこの人?も知ってたか、ファントムの事。

そして言いたい事も大体分かったし理解も出来る。

 

「それに貴方はこれから『白い龍(バニシング・ドラゴン)』を始め、様々な強者達に狙われる事でしょうから、補助武器にと思いまして」

 

や、止めてくださいよ!出来れば平和に過ごしたい男ですよ、これでも!

 

『補助武器つってもコイツにゃ魔法があるからな』

「そう言えば良く聞きますよ、面白い魔法を使うとか」

 

俺の魔法、面白い扱いかよ…………。

や、まぁあんだけ騒がしかったらなぁ……。

 

「先の戦争時、三大勢力は一度だけ手を取り合いました。今度も手を取り合える事を祈ってーーーー貴方に願を掛けたのですよ」

 

…………願掛けまでされちゃあ、受け取らない訳にもいかないよな。

って、触っても大丈夫なんだよな?

 

おっかなびっくりではあるが、俺はアスカロンを手に取った…………おぉ、何ともない。

 

「ここの神社にて最終調整をしていたのですよ。ですから、悪魔でもドラゴンの力を持っていればOKですわ」

 

成る程。……で、同士はどうやんのさ?

 

『相棒、赤龍帝の籠手に意識を集中させろ。後は俺がフォローしてやるーーーーアスカロンを神器の波動と合わせろ』

 

分かった。言われた通りに赤龍帝の籠手を現出させ、波動を合わせる。

…………おぉ、聖なるオーラが神器に入ってきてる。まぁ、気味は悪いけど、直ぐに馴染んできた。

 

 

 

ーーーーカッ!

 

 

 

と、赤い閃光が走ったと思うとーーーーあらビックリ!

 

「かっけぇ…………」

 

何と!籠手の先端から刃が飛び出ていた!テッテレー!

何てふざけてると、ミカエルさんはポンと手を叩いた。

 

「っと、時間ですね。私はそろそろ行かねばなりません」

「あぁ、ちょっと待って下さい!」

 

そうだよ、俺一言言いたかったんだ!

 

「お話でしたら、会談の席か、会談後に聞きます。ご安心を」

 

と言って、ミカエルさんはこの場から消え去った。

 

 

 

 

「お茶ですわ」

「あ、ありがとうございます」

 

ミカエルさんとの邂逅後、俺は朱乃さんが普段生活してると言う境内の部屋にお邪魔してた。

 

えーっと、確か…………

 

『器を三回回してから飲めよ』

 

そうそう、それそれ!俺は三回回して飲む…………苦い。

朱乃さんは俺の反応を見てクスクス笑った。は、恥ずかしい……!

 

 

……そうだ、ちょっと訊きたい事があるんだ。

俺は先日のコカビエルとの戦いから気になってた事を訊いた。

 

「あのー、1つだけ聞いても良いですか?」

「えぇ」

「……朱乃さんって、堕天使の幹部の……」

 

俺の問いに朱乃さんは顔を曇らせた。

 

「…………そうよ。私は、堕天使バラキエルと人間との間に生まれた物です」

 

やっぱりか…………コカビエルが「バラキエルの力を宿す者」って言ってたからな。

 

「母は、この国のとある神社の娘でした。ある日、傷付き倒れていた堕天使の幹部のバラキエルを助け、その時の縁で私を宿したそうですわ」

 

と、ここで朱乃さんは背中から翼を広げるーーーー。

 

 

 

 

 

でも、それは何時もの悪魔のソレではなく、片方が堕天使の翼だった。

朱乃さんは憎々しげに堕天使の翼に触れる。

 

「この羽が嫌で、私は悪魔になったの…………でも、生まれたのは堕天使と悪魔の羽の両方を併せ持ったもっとおぞましい生き物。ふふっ、汚れた血を宿す私にはお似合いかもしれませんわ」

 

…………朱乃さん。違うよ、穢れてるのはーーーー寧ろ、俺の方だ。

 

「イッセー君はどう感じます?堕天使は嫌いよね?アーシアちゃんの命を奪い、この街を破壊しようとした堕天使に、良い思いを抱く筈ないわよね」

「………………そうですね」

 

こういう時は、偽っちゃ駄目だよな。

 

「堕天使は、嫌いです」

 

それを聞いて、朱乃さんは悲しそうに顔を歪める。

だけど、俺は続ける。

 

「でも、朱乃さんの事は、好きです」

「ーーーーっ」

 

朱乃さんは少し驚いた様だった。

 

「すみません、嫌な事聞いちゃって。俺、ホントに無神経ですよね、人のヤな事聞いて……」

「そうではありませんわ。私は堕天使の血を引いてるのよ?」

「ーーーーでも、朱乃さんは朱乃さんじゃないですか」

 

俺は朱乃さんが言おうとする言葉を遮った。

 

「えっとぉ、朱乃さんは優しくて、頼りになる先輩です。確かに堕天使は嫌いですけど、それとこれとは違うって言うか…。それにーーーー例え嫌われたくなくて色仕掛けしたとしても、俺、朱乃さんの事嫌だとか思った事ないっすよ。それに今の事聞いても、嫌いにならなかったし…………ええと、今でも好きだから問題ないんじゃないっすかね?」

 

だぁ~、ホント語呂力ないな俺って…………支離滅裂じゃねーか。

 

「でも…」

 

そう、これだけはちゃんと伝えないと。

俺は朱乃さんの手を優しく取り、不安を吹き飛ばせる様に笑った。

 

「もし周りが朱乃さんを否定しても、俺は朱乃さんを否定しません。もし絶望しても、絶対見捨てたりしません。俺が貴女のーーーー希望になります」

「………………っ」

 

俺が言い終えると、朱乃さんはーーーー泣いていた。

やべっ、俺何か不味い事言っちゃった!?

 

『ハァ、お前は何で何時もそうやって……』

『ウェルシュドラゴンよ、その気持ちは同感だ』

『……こう言う所では仲良く出来そうだな、俺達』

『だな』

 

何だよお前ら!愚痴り合ってないで助けてくれよ!

だけど、朱乃さんは嬉しそうに笑い、涙を拭った。

 

「…………殺し文句、言われちゃいましたね。…そんな事言われたら、本当の本当に、本気になっちゃうじゃない……………」

 

…………えっと、殺し文句とは聞こえたけど、何かまずったかなぁ?

 

 

だが朱乃さんは迷わずに立ち上がり、俺に近付くとーーーー抱き着いて来て倒れ込んだ!

 

つまり、押し倒されてるーーーー!!

 

「あ、朱乃、さん……?」

「…決めましたわ、私、決めました。イッセー君…………」

「は、はい……?」

 

や、やべぇ、良い匂いとかおっぱいの柔らかさで意識ががが……!

 

「……三番目で構いませんわ」

「…………へ?」

 

三番目…?はて、何の事やら…………?

 

「そう、三番目。割りと良いポジションだと思いますわ。何より浮気って感じで燃えますわ。うふふ、イッセー君、私にもっともっと甘えてくれても良いのですよ?部長の代わりに膝枕もして上げますわ」

「ま、マジっすか!?」

 

朱乃さんの膝枕…………俺得過ぎるぜ!!

 

「ねぇ、イッセー君。朱乃って呼んで?」

「そ、そんな……先輩を呼び捨てになんて、呼べませんよ!」

「……じゃあ、一度で良いから。お願い」

 

……ぐっ、そんな潤んだ上目遣いでお願いされたらっ!

俺は唾を飲みながら、意を決して口を開く。

 

「……あ、朱乃」

「…嬉しいっ、イッセー」

 

ぎゅっと抱き着く力が強まった!

し、しかも……!今の声、モロ普通の女の子ボイスだったぞ!

何時もの御姉様口調じゃなかった!でも可愛いです!!

 

「ねぇ、これから二人の時は、朱乃って呼んでくれる?」

 

の、脳髄が蕩けそうな程の甘えた声で囁かれる!

もう『オカ研の副部長』とかじゃない!普通の女子高生だよ!

んでもって今の体勢は、膝枕っ!!

 

柔らかい、それに温かいっ!!

人生で三度目の膝枕に、俺泣きそうだよ!

 

更におまけで頭を撫でてくれる……その手付きの優しいと言ったらもう…感激です!

 

「うふふ、イッセー君、気持ちいい?」

「最高です!!でも、この場面を、部長に見られたら…………」

『『相棒/兵藤一誠、それはフラグだ』』

 

 

 

 

 

 

 

「部長が、何ですって…………?ねぇ、イッセー…?」

 

 

はぅあ…………………っ!!

 

 

 

俺は慌てて頭を起こして立ち上がり、声の方を振り向いた。

するとそこには、某野菜人4宜しく紅色のオーラをたぎらせる俺のご主人様が、いました………………。

 

『こ、殺されるっ!!!』

『『ガクガクブルブル』』

 

俺は悟った。だってドライグ達も怯えてるもん!!

 

「部長っ!これには、その……!」

 

駄目だ、どう言い訳しても退路がないっ!

部長はずんずんと近付くとーーーー俺の頬を引っ張った!

痛い、痛いっす!

 

「例の剣は?」

「も、もらいまひた!」

「ミカエルは?」

「か、帰りまひた!」

「ならもう帰るわよ!」

 

と、部長の後に続いて俺も退出した。

 

 

「一番候補の部長が羨ましいですわ」

 

と、何やら呟いた朱乃さんの声に、部長は一度立ち止まる。が、直ぐに俺の腕を引いていく。

 

何だか、俺を遠ざけようとしてるみたいだな…………。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

そして、相変わらず石段を下りる部長の足音は、素晴らしく怒りに満ち溢れていた。

え、何で他人事なのかって?現実逃避だよ。

 

今触れたら問答無用で消されそうだもん!

何と言うか、部長はどうも下僕の俺が女性に触れられるのを嫌ってる傾向にある。

 

いや、アーシアとか小猫ちゃんはOKみたいだけど、朱乃さんは駄目らしい。

 

 

 

………………いや、まさかな。有り得ない有り得ない。

 

 

「ねぇ、イッセー」

 

と、部長は不意に立ち止まって俺の名を呼ぶ。

 

「は、はい?」

 

何を答えるべきかとも思っていたが、部長の問いは全く予想していない物だった。

 

「朱乃は、朱乃なのね……」

「…へ?」

「朱乃は副部長。けれど、『朱乃』、なのね…………じゃあ、私は?」

 

……………………

 

「部長……ですけど」

 

俺はそう答えると、部長は肩を落とした。

 

「…………そうね、その通りよ。ーーーーでも、『リアス』なの」

 

そして、一間置いて、

 

 

 

 

「…………何が、一番候補よ…私だけ遠いじゃないっ」

 

 

そう、悲しそうに呟いたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

『相棒、お前…………』

 

 

良いんだ、良いんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

俺にーーーー他人を愛する資格なんて、ないから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




朱乃さんも可愛いですねぇ
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