ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝 作:ふくちか
イッセー「俺も没収とかされたっけな」
ドライグ『でもやりすぎじゃね?これ』
ドラゴン『だが教育はそれぞれの価値観から来るものだ。正解不正解はない。否定こそ出来んが、肯定もしない』
イッセー/ドライグ「『…………アレ?ドラゴンに持ってかれた?』」
「新しい魔法使い?」
俺の親友が魔法使い、ビーストになった事を知った俺は、その日の夜、部長に報告した。
「はい。俺と同じ指輪使ってて…でも、ファントムの魔力食べてました」
「魔力を………?」
「…どうかしましたか?」
魔力を食べる、と聞いた部長は何か思い当たる節があるのか、目を細めた。
「……いえ、何でもないわ。所でイッセー、体の方は大丈夫なの?」
「はい。何とか」
ホント吼介の魔法便利だな。
俺にも使えないかねぇ?
『まーお前のは自分には使えんからな』
……で、でも、アーシアちゃんいるから、大丈夫だよ!
『相棒、そう思うなら泣くなよ…』
な、泣いてない!これは脳汁だっ!
『『キッショ!』』
罵声でハモんな!
「行きます!ドラゴニック・カイザー・クリムゾンで、レギオンアタック!!ヴァーミリオンさんのスキルで、前列全てに攻撃!」
「や、止めてくれアーシア!!私のファントムブラスターがっ!!」
いやー、アーシアちゃんとゼノヴィアも楽しそうだ。
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翌日ーーーー
「う~ん、良い朝だ!」
駒王町の神社に(勝手に)テントを張って暮らしていた吼介は、目覚めを迎えた。
その後ろには、箒を持った神主が。
「…君、この神社で何をしてるんだね?」
「ん?おぉー、お早うございます!ここの神社広くていいなー!住み心地最高!…まぁ、ちょっと頭痛いけどな」
ぷるぷる震える神主に構わず、焚き火の上で肉を焼いてマヨネーズを駆ける吼介。
「………出ていきたまえー!!」
「ぬわぁぁぁ!!」
まぁ、こうなるのは至極当然だろう。
「はぁーあ、追い出すことねーじゃねーか」
リュックを背負いとぼとぼ歩く吼介は、昔よく遊んでいた公園へと足を運んだ。
「おー、変わってないな」
入口から見える遊具を見て顔を綻ばせる吼介だったが、公園内から聞こえてきた声に笑みを消した。
「ば、化け物ぉ!!」
「っ!……ってことは、ファントムか!」
顔を強張らせたかと思うと、好戦的な笑みを浮かべて公園内へと走る。
そこには、吼介の予想通り、ヒトデらしきファントムとそのファントムに襲われているスケッチブックを持った男性がいた。
「食事はっけーん!」
『…何だ、貴様は?』
「お前を喰う奴だ。変、身っ!!」
《セット!オープン!L・I・O・N!ライオーン!》
吼介は意気揚々とビーストに変身。
ダイスサーベルを振りかざして飛び掛かるも、ファントムーーーーヒドラは触手を伸ばしてビーストをがんじからめに拘束する。
『俺の仕事の邪魔は困るぜ?魔法使い!』
「くっそー、何のこれしき~…うぉッ!?」
『ちぃっ、誰だ!?』
だが何者かの横槍により、ヒドラの触手は撃ち抜かれ、ビーストは解放される。
「ファントムの邪魔をする者ーーーー。人、それを「魔法使い」と呼ぶッ!」
「はぁ!?……って、この声は!」
『貴様、何者っ!?』
その男は、明るい日差しをバックにし、優雅に銃らしき物を構えた、
「テメェに名乗る名前はねぇッ!!」
「イッセー!!」
「おい名前言うなよ吼介!折角決まったのに~!」
やっぱりかっこよくはなれない、ウィザード・フレイムスタイルの登場だ。
「おいイッセー!ソイツは俺の飯だぞ!横取りすんな!」
「や、あのな吼介。俺は」
「わーってる!皆まで言うな!けど、これは俺が先に見つけたんだ。先に喰う権利があるのは俺だかんな!」
「じゃあ勝手に喰えばいいじゃねーか!!」
ファントムを他所に口喧嘩を始めてしまうビーストとウィザードFS。
『ま、魔法使いが二人いるなんて聞いてねーぞ!ここは一時退却だ!』
「「って待ちやがれ!!」」
だが時既に遅し、ヒドラは公園の池に飛び込んで姿を消してしまった。
「あー!逃げられた…!」
「お前のせいで逃げられたじゃんかよイッセー!」
「ファントムは兎も角、ゲートは何処だ?」
「は?ゲート?」
ゲートという単語に訝しげになるビーストに、ウィザードFSは「まさか」と漏らす。
『コイツ、ゲートの事知らないのか?』
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「でも驚いたわ。まさかもう一人の魔法使いがイッセーの知り合いだったなんて」
「…おいイッセー。こんな美人さんとひとつ屋根の下で暮らしてんのかよ!?羨ましいってレベルじゃねーぞ!」
「え、おぉ………でも案外我が儘だぜ?」
「あー、確かにそれっぽい」
取り合えず、今後の事を話し合う為、イッセーはリアス達とはんぐり~に訪れていた。
因みに吼介は新作のマヨネーズドーナツ、イッセーは何時ものプレーンシュガー。
「……で、ゲートって何なんだよ?」
「ホントに知らないのな……。ゲートってのは、潜在魔力の高い人間の事だよ。ファントムは、そのゲートを絶望させてファントムを産み出す。だからファントムはゲートを襲うんだよ」
「ふぅーん。……あ、そういや絵描いてたおっちゃんが襲われてたっけな」
「「何で早く言わねーんだ(言わないの)!?」」
ガタッと席を勢いよく立つ二人に吃驚させられる吼介。
「じゃあきっとその人がゲートよ。早く探さなきゃ……!」
「あーっと、待て!って事は、ゲートを張ってれば、ファントムと遭える。つまりゲートは、ファントムを誘き出す餌って事か!」
「何をどう聞いたらその発想に至るんだよ……全然違うからな」
思わず転けてしまうイッセー。
「って言うか!イッセー!お前、魔法使いの癖に、ファントムの魔力を食わずに生きてられんのか?」
「おう」
「狡いだろ!」
「って言うか吼介…………そもそもお前、どうやって魔法使いになったんだ?」
イッセーに尋ねられた吼介はドカッと腰を下ろす。
「…まぁ、言っても信じられねーだろうけどな。コイツと指輪は、とある遺跡で見つけたんだ」
「「遺跡?」」
「あぁ。そこでファントムに会って、コイツを使えって声がしてさ。使ったら、キマイラって奴が出てきた」
曰く、魔法を授ける代わりにそのキマイラに魔力を与えなければならない。
曰く、もし魔力の供給を怠れば、その命はない。
「……とまぁそう言う訳だ。魔力を喰わなきゃ、俺は明日をも知れない命なんだよ」
「…その割りには全然悲壮感がないわね」
「まぁ、こういう奴ですから」
突っ込むリアスに、言外に突っ込むなと言うイッセー。
「そういやイッセー。お前は魔力喰う必要ないんだろ?なら何でファントム追ってんだよ?」
「ゲートを守るためだ」
「とは言うけどよ、赤の他人だろ?恩とかもないのに」
「別に。ただ、ファントムのせいで誰かが絶望するのを放っておけないだけだよ」
「ふーん。相変わらずのお人好しだな」
「ちょっと!イッセーはね……」
「大丈夫っすよ、部長」
興味無さげに呟く吼介に、リアスが激昂して立ち上がるが、イッセーがそれを制す。
「兎に角、これだけは覚えといてくれ。ファントムに絶望させられると ゲートは……」
「いや、皆まで言うな。お前が一生懸命なのは、よーく分かった。だが、お前もよーく覚えといてくれ。こっちも命が懸かってだんだ。魔力を食わなくて良いなら、俺の邪魔をするな」
自分の言いたい事だけ伝えると、吼介はその場から去った。
「……やっぱり絵を描いてるってだけじゃ見つかんないか」
吼介が去った翌日、イッセーとリアスはゲートを探して奔走するも、いかんせん手掛かりが少ないせいで、難航していた。
「朱乃達にも探して貰ってるから、何かあるまで私達も探しましょう」
「そうっすね」
今日も今日とてイッセー達は走るのであった。
一方の吼介はと言うとーーーー
「今日こそ飯に、ありつけます様にと」
《グリフォン!ゴー!》
ビーストドライバーに緑の指輪を嵌め込み、一体のプラモンスターを召喚した。
「頼むぜ。グリフォンちゃん」
《ピィーッ!》
元気よく頷くグリフォンを見て満足げに頷いた吼介はテントの中に潜ろうとした。
が、背中をグリフォンにつつかれ、そちらを振り向く。
「いててッ!?どうしたんだよグリフォンちゃん…………っ!!」
『初めまして、古の魔法使い』
吼介の目に映るのは、蛇をイメージさせるファントムーーーーメデューサがいた。
「ファントムか!飯の方から来てくれるなんてラッキー!」
ビーストドライバーに指輪を嵌め込もうとしたが、それをメデューサが制する。
『その前に、話があるの』
メデューサは人間態の姿へと戻った。
「おぉ……可愛い」
思わずそう漏らした吼介だった。
メデューサ、ミサの話とは…………?
「……………………はぁ」
リアスからの要請を受けて、ゲートを捜索していた小猫だったが、あまり気分が乗らず、近くの川を見詰めてため息を吐いた。
「…………私は」
「兵藤一誠の仲間だな?」
「ッ!?」
だが不意に背後から声を掛けられ、勢いよくそちらを振り向くと、そこにはコカビエルとの戦いで姿を見せた、白い魔法使いが立っていた。
「貴方は…………」
「まぁ構えるな。戦うつもりはない」
臨戦態勢に入る小猫を制止すると、白い魔法使いは魔方陣から黄色の魔宝石を取り出す。
「これを……兵藤茂に渡してほしい」
「魔宝石…?」
「…………」
《テレポート・ナウ》
それだけ告げると、白い魔法使いはテレポートで姿を消した。
~~~~~~~~~~~~
川の畔にある公園、そこには先日ファントムに襲われた男性、及川が絵を描いていた。
「ッ……駄目だ」
だが上手く作業が捗らないのか、早々に身支度をして帰ろうとした。が、
『よぉ。また会ったな』
「…うわぁ!」
そこにファントム、ヒドラが現れた。
『今度こそ逃がさねーぞ。及川博……!』
「ぐぅぅぅっ……!!」
及川の首を締めるヒドラだったが、そんな彼に弾丸が降り注ぐ。
『ぐああ!』
「俺ともまた会ったな!」
『指輪の、魔法使い……!』
そこに間一髪でイッセーが駆け付けて、事なきを得る。
「変身!」
《シャバドゥビタッチヘンシーン!フレイム・プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》
早速ウィザード・フレイムスタイルに変身すると、ヒドラに蹴りをお見舞いする。
「ほりゃっ!」
『ぐへぇっ!くっ、やりずれぇ……なら此方で勝負だ!』
ヒドラはウィザードFSの三段蹴りをかわすと、川へと飛び込む。
「生憎、こっちも水中戦は得意なんでね」
《ウォーター・プリーズ。スィ~スィ~スィ~スィ~!》
「はっ!」
即座にウォータースタイルにチェンジし、川へと飛び込みヒドラを追撃。触手を伸ばし、離れた間合いから攻撃するヒドラ。
それをウィザソーガン・ソードモードで斬り払うウィザードWS。
「よしっ、コイツだ!」
《リキッド・プリーズ》
身体を液状化させ伸びてくる触手を透過、そのままヒドラに近接して斬撃。
『うおっ!?』
「はっ!」
そのまま水上へと放り上げると、それを追うようにウィザードも水上へとジャンプ。
まだ空中にいるヒドラを岸へと蹴り飛ばすウィザードWS。
『ぬぁっ!!』
自身も岸へと着地すると、
《シャバドゥビタッチヘンシーン!ウォーター・ドラゴン!ジャバジャババシャーン、ザブンザブーン!》
流れる勢いでウォータードラゴンへとスタイルチェンジ。
「さぁーて、一気に決めるぜ!」
《チョーイイネ!ブリザード・サイコー!》
『糞っ、こんなもの……っ!!』
ヒドラはせめてもの抵抗に触手を伸ばすも、全てブリザードの魔法で凍り付かされて粉々に砕け散った。
『なっ!?』
「うしっ、フィナーレだーーーー」
《バッファ!ゴー!バッバ・ババババッファー!》
「悪く思うなよ、イッセーッ!!」
必殺技を発動しようとしたウィザードWDを邪魔したのは、バッファマントを装着したビーストだった。
奇襲同然の攻撃を何とかやり過ごすウィザードWD。
「吼介…お前、何で!?」
「うるせぇよ!よくも俺を騙そうとしやがって!お前もファントムの魔力が目当てなんだろ!?」
「何でそうなるしっ!?」
ダイスサーベルを振り払い、ビーストの腹に蹴りを叩き込み、距離をとる。
「ぐふっ!?…惚けんなよ!女のファントムに聞いたんだからな!」
「女のファントム?……アイツか!」
同時に脳裏に浮かんだのは、以前会った女ファントム、メデューサ。
先程ミサと吼介との間で行われた会話は、吼介を騙す為の嘘を吹き込まれ、それを真に受けたビーストはこうして襲いかかってきた訳だ。
「だーっ、騙されてるし……コイツこう言うとこがめんどいんだよな」
「あん?何か言ったか?…っと、ちょうど良い機会だ。改めて聞かせてもらおうじゃないか。魔法使いとファントム、どっちが俺の得になるのかをな!」
『何ふざけた事抜かしてんだ!?』
すると、一旦ゲートを放置して此方に向かうヒドラ。
「あー来やがった!吼介、ソイツ任せたぞ!」
「あっ!おい待て!」
『死ねぇ!!』
ビーストを攻撃するヒドラ。
ゲートを保護しようとするウィザード。
どちらにも対応しなくてはならず、苛立つビースト。
「あー……もうっ!」
混戦極める三つ巴の戦い、果たして勝者はーーーー
次回、D×Dウィザード
ビースト「ゲートは預かるぜ!」
及川「今の私にはもう、何もない。その絵と話す事だけが、私の生きる希望なんだ」
イッセー「明日の命より……まずは今日の命だ」
MAGIC40『明日の命、今日の命』
《ランド・ドラゴン!ダン・デン・ドン・ズ・ド・ゴーン!ダン・デン・ド・ゴーン! 》
漸くランドドラゴン出るぜぇ……