ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

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MAGIC52『序章~空間歪曲~』

 

「いっちにー、いっちにー…………ふぅ、今日はここまでにしようか」

「は、はい…!」

 

休日。今度の体育祭に向けて二人三脚の練習をしていたイッセーとアーシアだったが、今日はもう打ち切ることに。

 

「あぅ、中々上手くいきません……ごめんなさい、イッセーさん」

「気にすんなって。俺も初めてだからさ」

 

しょげるアーシアの頭を撫でるイッセー。

 

「二人三脚で重要なのはコンビネーションだからな」

「コンビネーション、ですか?」

「あぁ。ま、体育祭までは時間があるんだ。それまでには完璧になる!な?」

「……はい!頑張りましょう、イッセーさん!」

「あぁ!」

 

と、仲良く意気込む二人のもとに、

 

 

「助けてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

「「!?」」

 

甲高い悲鳴が聞こえた。

その感じにただならぬ事態だと察した二人は急いでその場所を目指すと、

 

『さぁ、貴様の恐怖に歪んだ顔…もっと見せてくれ』

「ヒッ………!」

 

多数のグールに襲われている女性と、それを指揮していると思しき茶色のファントムがいた。

 

《コネクト・プリーズ》

「はっ!」

 

イッセーは即座にウィザーソードガンを取り出すと、女性に掴み掛らんとしているグールに向けて銃弾を放った。

それらは見事に命中し、グールを見事に吹っ飛ばした。

 

『『ヴぅ…………!!』』

「おいおい。ナンパにしちゃ乱暴すぎんだろ」

『指輪の魔法使いか』

「ザッツ・ライト。変身!」

《フレイム、プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》

 

イッセーは即座にウィザード・フレイムスタイルに変身すると、再び弾丸を打ち放ち、襲われていた女性からグールの群れを引きはがした。

 

「アーシア!今の内にその人を!」

「はい!」

『フン………グール共!』

 

茶色のファントム――――ベルゼバブはクラシックの指揮者の様にタクトを振るい、グールを使役する。

 

「ちっ、音楽家気取りかよ!」

『酷い言い草だな。私のゲートは音楽家なのでね』

「そうかい。俺はおたまじゃくしが全く分かんねぇから、な!」

《ハリケーン・プリーズ!フー、フー、フーフーフーフー!》

 

近付くグールを蹴っ飛ばしながらウィザードFSはハリケーンスタイルにチェンジ。

逆手持ちにしたウィザーソードガン・ソードモードでグールを切り裂いていく。

 

その間にアーシアは女性を何とか遠ざけようとしていた。

 

「さ、今の内ですよ!」

『メールだよ。メールだよ』

「っ!待って!メールが!」

 

と、女性が取り落としたらしい携帯からメールの着信が響き、それに気づいた女性は慌てて携帯を取りに戻った。

 

『メールだよ』

「そんな事よりも早く逃げないと!」

『……ん?』

 

それに気づいたベルゼバブが、女性の方を振り返った。

だが絶好のチャンスとも言える場面なのに、ベルゼバブは襲い掛かる事もせずにじっと見つめた後、

 

 

『……ふっ、面白くなりそうだ』

 

そう静かに呟いた。

 

「あ、危ないですよ~!」

 

そうこうしている内にアーシアは何とか女性を引っ張っていく。

そして、ウィザードHSも動き出した。

 

《ビッグ・プリーズ》

「よっ!と」

『『ヴァアアアアアア!!』』

 

ビッグで腕を巨大化させて、そのままグールを殲滅。

 

「うし、後はアイツだけだ…………って何処行きやがった!?」

 

だが、そこにベルゼバブの姿はなかった。

 

「ドライグ、奴の気配は!?」

『…もう見当たらないな』

 

ドライグの言葉に肩を落とすウィザードHS。

 

『相棒、今はそれよりもゲートだろう』

「……そうだな。アーシア!」

 

変身を解いたイッセーは物陰に隠れていたアーシアと女性に近づいた。

 

「こっちは大丈夫です」

「そっか、良かった……」

「あ~!もう繋がんない!」

 

と、二人の会話に被せるように女性が声を上げた。

 

「……えっと、ちょっと良いですか?」

「……え?」

 

と、ここでイッセーに気づいたらしい女性が初めてイッセーに振り向いた。

 

「君は?」

「…兵藤一誠です。とまぁ、自己紹介はここまでにして……」

 

釈然としない乍らもイッセーは女性、志保に彼女の立場を説明した。

が、

 

「あ、もしもし。ヒサくん?大変なの!私、今、化け物に襲われて……」

「………聞いてないし」

 

志保は漸く繋がったらしい携帯での話し相手との電話に夢中。

 

「違うの。冗談じゃないの!もう~、旦那様なら信じてよ!もうね、すっごい恐かったんだから」

「………他の方と繋がってないと駄目なのでしょうか?」

「多分……」

 

辟易した様子で話す二人に構わず、志保はまた甲高い声を上げる。

 

「あぁ……もう、こんな時間!それじゃヒサくん、また後で。友達とランチの約束……」

 

立ち上がり出て行こうとした志保を、慌てて食い止めるアーシア。

 

「ま、待って下さい、志保さん!駄目です、駄目です!」

「俺達の話、聞いてました?」

「だって!もし約束破って友達に嫌われたら……あたし……」

「……もう、泣きたいのはこっちだよ~!」

 

ガクッと肩を落とすイッセー。

 

『どうすんだ相棒。あからさまに面倒くさい女だぞ』

『……それでもほっとく訳にも行かねーだろ?』

 

そう語りかけるドライグの声にも明らかな程に呆れの感情が混ざっていた。

が、それでもイッセーは諦める事無く立ち上がった。

 

「分かりました!俺達もついて行きますから……!ゴメンな、アーシア。疲れてるだろ?先に帰っててもいいから……」

「い、いえ!私もお手伝いします!イッセーさんも疲れてるのに……放っておけません!」

「アーシア………じゃあ、もうちょっと付き合ってくれ」

「はい!」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

「ベルゼバブ、何か良い作戦でも思い付いたみたいね」

「あぁ」

 

とある洒落たバーにて、メデューサの人間態であるミサと、ベルゼバブの人間態が話し込んでいた。

 

「ふふ、その様子だとじわじわ苦しめる……そんな手法みたいね」

「当然。私はそういった手のほうが好みなんだよ」 

 

そう不気味に笑むと、ベルゼバブは踵を返した。

 

「あら、もう動くの?」

「いいや、少し彼の見舞いにね」

 

そう言うと、ベルゼバブは目の前に歪みを発生させると、その中に姿を消した。

 

 

 

 

――――とある樹海の奥深く。

 

 

「……………はぁ、はぁ………糞がぁぁぁ!!!」

 

無精髭を生やした粗暴そうな男――――ユウゴ(フェニックスの人間態)が怒りに満ちた咆哮を上げていた。

その体には幾重もの鎖が巻かれていた。

 

「苦しそうですねぇ、フェニックス」

「……………ベルゼバブゥ!!」

 

そんなユウゴの元に先程までミサと会話していたベルゼバブがやって来た。

その顔には隠し切れない侮蔑の笑みが浮かんでいた。

 

「まぁ、自業自得ですね。何せあのワイズマンの待機命令を無視したのだから」

「黙れ………がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!??」

 

哄笑を上げるベルゼバブに沸点を超えたユウゴは激情のままにファントムとしての力を解き放とうとした。

が、その時鎖から怪しげな瘴気が立ち込めたかと思うと、ユウゴの体に電流が走った。

 

「おやおや、駄目じゃないですか。ファントムの力を使えばそうなるというのに」

「ヴァ、ァァァァァァァァァァ!!!!!………………はぁ、はぁ……!!」

「その鎖はある者から齎された北欧の呪鎖。縛った者の異能を全て封印する………つまり、今の君は不死身ですらないと言う訳だ。………流石はワイズマン、恐ろしい物をお持ちだ」

「て、てめぇ……………ッ!!」

「今の君は本能のままに暴れることも出来ない………これ程悔しい事もあるまい?んん?フェニックス」

「ち、っくしょうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

またもやユウゴの体に流れる電流。

それは決して彼を殺さない威力ではあるが、強靭な再生能力をも封じられた丸腰の今の彼にとっては生殺し状態だ。

 

「クックック、これは失礼!つい言い過ぎてしまった様だ」

「グゥ、アァ……………!!」

「っと、ではこれからゲートを絶望させに行かなければならないのでね。また来るよ、フェニックス……いや、哀れな小鳥君?ハハハッ!!」

 

最後までユウゴを嘲笑いながらベルゼバブはまたも時空の歪みの中に消えていった。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

場面は変わってレストラン、志保に続いて入ろうとするイッセーとアーシア。

 

「ちょ、ちょっと待ってださいよ」

「お客様。そのお服装ではちょっと……」

 

しかしお店のドレスコードに抵触、止められてしまった。

 

「服装?駄目なんすか?これ」

『ジャージでレストランに入る奴なんて普通いないだろ』

「それもそうか……着替えてくる間に襲ってこられたら厄介だしなぁ」

「……イッセーさん!でしたらあの魔法を!」

「あの……?あっ!アーシア、ナイスアイデア!」

《ドレスアップ・プリーズ》

 

アーシアの助言により、イッセーはドレスアップを自分とアーシアに使用。

魔法陣を潜ると、イッセーは黒のスーツ、アーシアは白いドレス姿になった。

 

「よっし!これなら行けるだろう!サンキューな、アーシア!」

「そ、そうですか?えへへ……」

 

アーシアの頭を撫でるイッセー。

それに対し、アーシアは照れたようにはにかむ。

 

「いらっしゃいませ」

「よし、関門クリア」

「やりました!」

 

問題無く通れた事でガッツポーズする二人に構わず会食中のルームに入る志保。

 

「遅れてごめんなさ~い!」

 

が、その場に集まった人達は一瞬視線を向けるも、志保を無視してお喋り再開。

 

「あ……あの……!メールでも言ったんだけど、私、化け物に襲われて……ねえ、もしかして嘘だと思ってる?」

 

そう弁解する志保だが、全員共にその言葉に耳を傾けていなかった。

 

「本当なの!ほら見てこれ?その時、擦り剥いたの!」

「どうも。あの、彼女は嘘吐いてないんですよ。彼女は、ほんとに……」

 

それを見かねたイッセーも弁護するが、やはり聞いてはいない。

 

「何よ!人が死にそうな目に遭ったって言うのに。ちょっと遅刻したぐらいで、そんなに怒る事ないじゃない!」

 

遂には、部屋を飛び出して行ってしまう志保。

 

「あっ、志保さん!」

 

慌てて志保を追いかけるアーシア。

だがイッセーは直ぐには動かず、志保の友人達をじっと見つめていた。

 

『どうした、相棒?』

「…………いや、何でもない」

 

一瞬怪訝な顔を見せたものの、直ぐに普通の顔に戻し、志保とアーシアの後を追う。

 

 

イッセーが外に出ると、傍のベンチでメールを打つ志保と、その傍らに立つアーシアがいた。

 

「女って怖いな……」

「わ、私達はあんな事しませんよ……?」

「ハハッ、分かってるって。……志保さん。狙われてるのにあんまりうろちょろしたら危ないですから。一度面影堂に……」

 

と、そこに志保の携帯に着信が。

 

「もしもし?うん、そうなの……。今から?行く!行く、行く!」

「「また?!」」

 

志保のめげない行動力に、揃って呆れ声を出す二人だった。

 

 

 

場面はダンススタジオ。

他の参加者と一緒にミラーの前で踊っている志保。

 

イッセーとアーシアは見学。

 

「普通、この状況で踊りに来るかねぇ?」

「友達といた方が、気が紛れるんですよ。きっと」

 

こそこそ話す二人を尻目に、ダンスに精を出す志保。

そしていつの間にか、ダンスは終わっていた。

 

「ゆうこりん。私、最後まで出来たよ。ゆうこりん、やっぱ凄い上手だよね。……ゆうこりん……?」

「………ふん」

 

志保を冷たい目で見て、志保の友達は鼻で笑った。

 

そのまま志保を仲間外れにし、友達同士で盛り上がるダンス仲間達。

 

「ねえ……。ねえ……ちょっと?……何よ!何なのよー!!」

 

志保の叫びに一瞬顔を向けるも、直ぐに背を向けて雑談に興じる志保の友人達。

 

「私、何か悪い事したかな!?もしそうだったら、謝るからさ!ねえ、ねえ、教えてよ!ねえ!」

 

そう言って友達の一人に近づくも、容赦なく突き飛ばされる志保。

 

「何やってんの!?」

「志保さん!大丈夫ですか?!」

「何でよ……。何でみんな、無視すんのよ!!」

 

飛び出して行った志保を追うアーシア。

 

「ちょっと待って!志保さん!待って……!」

 

それを見送った後、イッセーは少し怒りながら口を開いた。

 

「ちょっと駄目でしょ!?ああいうの。皆さんいい大人なんですから………んっ?」

 

が、イッセーは僅かに違和感を感じ、言葉を切った。

すると全員様子がおかしく、顔をあげた志保を突き飛ばした友人の瞳は黄金色に。

 

「これは………ドライグ」

『あぁ。どうやらあのゲートに関わる人物皆――――操られてる』

 

そう確信したイッセーは、再び外に向かった。

 

 

 

場面は再度変わり、駒王町にある病院。

 

「往診いってきまーす」

 

と出て来た男――――志保の夫は鞄を手に歩き出した。

するとそこに、志保が駆けつけた。

 

「あーーー!ヒサくーん!助けて、ヒサくん!あのね、何かみんな変なの!みんな、私のこと無視するの!もう、ヒサくんだけが頼りなの!」

 

だが、夫はそう言って抱きついてきた志保を振り払う。

 

「ふん!」

 

冷たい目線で見つめ、志保の夫は振り返る事無く歩き出した。

 

「ヒサく~ん!ヒサくん!」

 

慌てて夫を追いかける志保。

構わずに車に乗り込んだ夫にサイドウインドゥ越しにしがみ付く。

 

「ヒサくん、待ってよ!ヒサくん!ねえ!きゃっ!ヒサく~ん!」

 

が、そんな志保に構わずに車を出し、そのまま行ってしまう。

 

「そんな……ヒサくんまで……ッ!!」

 

喉を震わせながら蹲る志保。

と、そこにベルゼバブの姿が。

 

『哀れな人間だ。貴様なんざ周りにとっちゃ、鬱陶しいだけの女だったって訳だ。ははは……。さあ、孤独に絶望しろ』

 

遂には泣き出してしまう志保。

が、その悲鳴もベルゼバブにとっては最高の音楽でしかない。

 

『はは……!さぁ、絶望しろ!』

 

 

 

 

 

 

 

「待てよ。志保さんを孤独にさせてんのは、お前だろ」

「……えっ?」

 

顔を上げた志保の前には、イッセーの背中が。

 

「志保さん。コイツが、みんなを操ってんですよ。だから、皆正気じゃなかった」

『へえ~。なら、私のせいだって証拠は?』

 

嘯くベルゼバブに、イッセーは鼻で笑った。

 

「ハッ、お前のせいじゃないって証拠は?」

『確かにないな』

「案外すんなり認めんだな。けどな、こんな胸糞悪くなる方法使う奴には…………お灸を据えてやるよ」

《シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!》

「変身!」

《フレイム・プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》

『ふん……グール共!』

 

イッセーはウィザード・フレイムスタイルに変身。

そのままベルゼバブが召喚したグール相手に戦闘を開始する。

 

「さぁーて、コイツを使うかね!」

《エキサイト・プリーズ》

 

指輪を翳すと、ウィザードFSの筋肉が倍以上に膨れ上がり、それに気圧されるグール達。

 

「さぁ、ショータイムだ!」

『『ヴァァァ!!』』

 

グールに大した活躍も与えずに、爆発させた。

 

 

「お~!すげえ魔法じゃねーか!」

「…ん?って、吼介!」

 

と、そこに乱入してきた吼介。

腰には既にビーストドライバーが。

 

「お前、何でここが分かった?」

「アーシアちゃんに聞いたんだよ!じゃっ……変、身ッ!!」

《セット!オープン!L・I・O・N!ライオーン!》

 

吼介もすぐさまビーストに変身。

ダイスサーベルを振りかざしてグール相手に立ち向かう。

 

「っしゃあ!ランチタイムだ!」

「任せたぞ吼介!」

「ちゃんと取っとけよ!そいつは俺のメインディッシュだかんな!」

《カメレオ!ゴー!カカッ・カッカカッ・カメレオー!》

 

ビーストはカメレオマントを装着。

舌を鞭のように伸ばしてグールをひとまとめに絡めとると、そのまま床に叩き付け撃破し、その魔力を吸収した。

 

「おぉ、すげぇ」

『軽口を叩いてる暇があるのか?』

 

ベルゼバブが繰り出す剣をウィザーソードガンで受け止めると、即座に足払いを掛ける。

 

『ぬおっ!?』

「そぉーらよっと!」

『がっ!?』

 

僅かに浮かび上がったベルゼバブの体を掴むと、そのままブレーンバスターを決める。

頭部へのダメージで立ち眩む隙に、ウィザードFSは、フレイムドラゴンにスタイルチェンジ。

 

《フレイム・ドラゴン!ボー、ボー、ボーボーボー!》

「おらっ!」

 

ふら付き乍らも立ち上がったベルゼバブに、ウィザードFDはウィザーソードガンの切っ先を向ける。

その刺突攻撃は見事に命中した。

 

 

 

 

「いってぇ!?」

 

そう、背後にいたビーストに。

 

「おい、何すんだよイッセー!?」

「…や、確かにアイツを攻撃した筈だ!」

『ふふふふふっ……』

「だっだら!」

 

今度は蹴りをお見舞いしようと足を振りかぶるウィザードFD。

が、その足はまたも背後にいたビーストへと放たれた。

 

「あぶねっ!?」

『ハハハハハ…!』

 

今度は何とか飼わせたビースト。

が、二度も起きた不可解な現象にウィザードFDは確信した。

 

「コイツ、空間を操るのか……!」

『フッ、肉体でなら私以上だが肝心要の魔力をその程度しか引き出せん貴様に、このベルゼバブ様は倒せないんだよ!』

「そんなもん……やってみなきゃ分かんねぇだろ!?」

《チョーイイネ!スペシャル・サイコー!》

 

スペシャルの効果でドラゴスカルを顕現させ、そのまま火炎放射を放つ。

 

《コネクト・プリーズ》

 

更にコネクトの効果で空間同士を繋げる事で、その一撃は背後からベルゼバブに命中した。

 

「おぉ~。流石イッセー!」

「……やったか?」

 

が、

 

 

 

『相棒!上だっ!!』

「…ッ!グアァァァ!!!」

 

何と、確かにベルゼバブに命中した筈のドラゴンブレスは、返す刃でウィザードFDの頭上から降ってきた。

ドライグのアシストも空しく、ウィザードFDは自身の技をもろに食らい、変身が解けてしまう。

 

『フッフッフ。残念だったなぁ………』

 

そのまま悠然と気を失ったイッセーに近づくベルゼバブ。

 

「イッセー!!」

 

そうはさせまいとイッセーに駆け寄ろうと走るビースト。

 

 

が、ベルゼバブがイッセーの元に辿り着く事はなかった。

 

 

 

 

 

《エクスプロージョン・ナウ》

『ぐぁっ!?』

 

 

 

何故なら、近づく寸前にベルゼバブを爆発が襲ったからだ。

 

「な、何だ!?」

 

慌てて周囲を探るビースト。

爆炎が晴れるとそこには、白い魔法使いと、気絶しながら浮かび上がるイッセーがいた。

 

「………」

「魔法、使い……!?」

『何だ貴様は…!?』

「……消えろ」

《エクスプロージョン・ナウ》

 

白い魔法使いは短くそう言うと、再び魔法を発動。

ベルゼバブは空間を歪曲させようとするも、その前に空間が爆発し、ベルゼバブは再び吹っ飛ばされる。

 

『ぐぁっ!……コイツは、ヤバい!』

 

そう言うと、ベルゼバブは姿を消した。

 

「アンタ、一体……」

「…アーキタイプの魔法使いか。精々キマイラに喰われない事だな」 

「ッ!?俺の事、知ってるのか!ってか、イッセーをどうする気だ!?」

「………」

《テレポート・ナウ》

「っておい!待てよ!!」

 

が、白い魔法使いはビーストの質問に答えず、その場からイッセー共々姿を消した。

 

 

 

 

 

 

次回。D×Dウィザード。

 

 

イッセー「また、助けてくれたのか…」

 

白い魔法使い「お前はまだドラゴンの力を半分しか引き出せていない」

 

ウィザードラゴン『ならば………死ぬ気で耐えてみろ。兵藤一誠!』

 

MAGIC53 『終章 ~乱戦・合戦・ドラゴン乱舞~』

 

「「「「さぁ、ショータイムだ!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 




何かベルゼバブが極東エリアのデュエルチャンピオンみたいになった
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