ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

83 / 200
すっげぇ遅くなりましたが……漸くフレドラ初登場の話です。



フレイムドラゴンは個人的に大好きなスタイルですので、今後も活躍させれたらなぁと思っています
平成ジェネレーションズでも相変わらずのカッコよさ……





MAGIC番外編『ドラゴンの鳴いた日』

 

 

「ねぇイッセー」

「ん?」

 

あくる日の休日、何時もの特訓を終えた俺にリアスが近づいてきた。

 

「貴方が使っているドラゴンスタイル……だったかしら?あの力はいつから使い始めたの?」

 

その質問を皮切りに、木場達も俺の元へとやってきた。

 

「そう言えば、僕達と出会った時にはもう使えていたね」

「まだ一種類だけだったけどな。ってかそんなに気になるのか?」

「…はい」

「もっとイッセー君の過去を知っておかなければいけませんし」

 

……そう言えば誰にも話してなかったっけ。

知ってるのはドライグとおっちゃん位だもんな。

 

良い機会だと思って、俺は懐からフレイムドラゴンの指輪を取り出して、その過去を思い浮かべながら口を開いた。

 

 

「そうだな。あれは――――」

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

それは、イッセーが悪魔となる以前の出来事だった。

 

「なぁ、おっちゃん」

「ん?」

 

面影堂でのバイトの休憩中、イッセーは叔父の茂にある事を訪ねた。

イッセーの手には、茂が作った魔法の指輪があった。

 

赤い魔法石で作られたそれには、龍が息吹を吐いている絵が描かれていた。

 

「この指輪ってさどんな効果なの?」

「それは俺にも分からんさ。お前も知ってるだろ?俺は指輪は作れるが、肝心の効果までは分からないって」

「まぁ、それはそうだけどさ……これ」

《エラー》

 

試しに指輪を取り付けてバックルに翳すが、鳴り響いたのはその三文字だけ。

即ち――――使用不可の音声。

 

「おかしいな……」

「これ失敗作なんじゃないの?」

「馬鹿言うな!俺が失敗作を作る訳ないだろ!」

 

失敗作というワードが琴線に触れたのか、怒鳴る茂。

急に怒られたじろぐイッセーだったが、負けじと反論した。

 

「だって何度使ってもエラーだけだぜ!?普通無いだろこんなの!」

「お前の魔力に問題があるんじゃないのか!?」

「何だと!?」

「何を!?」

 

遂には子供のように睨み合う両者。

と、そこへ――――

 

 

 

コンコン

 

 

 

扉を叩く音が聞こえてきた。

 

「ん?何だろ」

 

一旦喧嘩を止めて外を伺うイッセーだが、そこには誰もいなかった。

代わりに、足元には小さな箱が置かれていた。

 

「何だこれ?」

 

店内に戻って開けてみるイッセー。

その中身を見て、目が開かれた。

 

「お、おおおおっちゃん!!」

「な、何だどした!?」

「こ、これ!!」

 

何やら興奮しているらしいイッセーが茂に差し出した箱の中には――――赤色の魔法石があった。

 

「魔法石……!?一体誰がっ」

「分かんねぇ……外見たけど、誰もいなかったし」

 

狐に包まれる気分に陥る二人。

 

「と、兎に角、これを指輪にしてみるぞ」

「あ、あぁ!」

 

とはいえ折角手に入れた魔法石。

茂は早速作業室に籠った。

 

『相棒』

「ん?どしたドライグ」 

 

何やら深刻そうな雰囲気を帯びているドライグ。

 

『あの魔法石だが……何やら胸騒ぎがする』

「は?」

 

 

 

 

 

うわぁぁぁぁぁぁぁああぁああぁあああ!!!!!

 

 

 

 

そんな意味深な発言の真意を訪ねる前に、響いてきた悲鳴。

 

 

 

「この気配は……ファントム!?」

 

こうしてはいられないとばかりに、面影堂を飛び出すイッセー。

悲鳴が聞こえてきた法学と魔力の気配を頼りにバイクを走らせると、そこには無数のグールとそのグールに囲まれる少年が。

 

「いたいた!」

《コネクト・プリーズ》

 

コネクトの魔法でウィザーソードガンを取り出すと、グール目掛けて銃弾を撃つ。

放たれた弾丸は見事、少年を襲おうとしたグールに命中し、グールは吹き飛ばされた。

 

「おいおい、今時集団の苛めなんてカッコ悪いぜ?」

《ドライバーオン・プリーズ》

 

バイクから降りると、ウィザードライバーを顕現させる。

 

《シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!》

「変身!」

《フレイム・プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》

 

ウィザード・フレイムスタイルに変身すると、そのままグールに飛び蹴りをかます。

 

『ヴぅ……!!』

 

グールが突き出した槍を塀を蹴ることで華麗に躱す。

そのまま首を足で挟んで地面にたたきつけた。

 

『グゥ!!』

「おらっ!!」

『グァァアァ!!!』

 

立ち上がったウィザードFSはウィザーソードガン・ソードモードで一閃。

グールは忽ち石のように崩壊していった。

 

「……ん?今日はこいつ等だけか」

 

グールだけなのに対し訝しむウィザードFSだったが、「まぁいいか」と切り替え、少年へと近づく。

 

「おい、大丈夫か?」

「ん、んんう………」

 

目を覚ました少年。

 

「君、家何処だい?送っていくから」

「え?」

「また怪物に襲われるかもしれないだろ?」

 

すると少年は俯いた。

まるで嫌がっているかのようだ。

 

「どうしたんだ?」

 

具合でも悪くなったのかと思い心配になったイッセーだったが、次の瞬間には、少年は走り去ってしまった。

 

「あ、おい待てって!」

 

慌てて少年を追いかけるイッセー。

とは言え小学生と高校生では、その体力差は歴然。

 

「わっ!」

 

あっと言う間に追いつかれてしまった。

 

「何で逃げるんだよ!?」

「………」

 

対して、少年は無言のままだった。

と、その時だった。

 

 

 

「洋樹!!」

 

その場に響く鋭い声。

親子喧嘩かと思ったイッセーだったが、目の前の少年が肩をビクつかせていた。

 

「もしかして、君の名前?」

 

そう尋ねて、少年と共に声がした方へと向くと、そこには眼鏡をかけた女性が走り寄ってきた。

 

「見つけたわよ洋樹!!」

「……!」

 

怒り心頭の女性。

だがイッセーには彼女に心当たりがあった。

 

「…美紀子さん」

「へ?」

「美紀子さんですよね?」

 

イッセーが尋ねると、女性は驚いた風に頷く。

 

「そうだけど……君は?」

「イッセーですよ。兵藤一誠」

 

兵藤一誠、その名を聞いた女性――――美紀子は思い出した様に納得した。

 

「一誠君!?まぁ、こんなに大きくなって…!っと、それは兎も角、どうして洋樹を?」

「はい。その事でちょっとお話が……」

 

そして、場所は変わって。

 

 

「は~い、どうぞ~!」

 

洋樹にはんぐり~のドーナツをご馳走し、イッセーは事の経緯を美紀子に説明した。

 

「それじゃ、洋樹がそのゲートで、ファントムって化け物に襲われたって言うの?」

「はい」

「しかも、一誠君が魔法使いって。何が、何だか……」

「ははっ…。まぁ、見てもないのに信じろってのも、無理ですよね」

「え?」

《クラーケン・プリーズ》

 

イッセーは証拠を見せるべく、使い魔のイエロークラーケンを創り出す。

彼女の周りをふわふわ漂うクラーケンを見て、美紀子は漸く信じる気になったようだ。

 

「信じてもらえた?」

「ええ……こんなの見せられちゃね」

「……洋樹君は俺が必ず守るので、安心してください」

 

力強く宣言するイッセーに、美紀子は感慨深げにつぶやいた。

 

「ありがとう、一誠君。逞しく育ったのね……。あんな事があったのに。少し、ほっとした」

「はい……」

 

イッセーの脳裏に浮かんだのは、両親が眠るベッドの前。

美紀子は、その時イッセーの両親を診ていた看護婦だったのだ。

 

「俺は父さんと母さんの、最後の希望ですから」

 

そう言うイッセーに、美紀子は苦笑いをこぼす。

 

「親になって、あの時のあなたのご両親の気持ちが良く分かる。なかなか伝わらないけどね」

 

そして洋樹の元に行くと。

 

「さあ、洋樹。お家に帰ろう。一誠お兄ちゃんが一緒に来て、あなたの事、守ってくれるって」

「……嫌だ」

「えっ?」

 

驚く美紀子に構わず、洋樹は続ける。

 

「帰りたくない。僕が一誠ん家に行く」

「おい、何言ってんだ?家でお父さんお母さんと一緒にいる方が、お前も安心だろ」

「パパやママなんか嫌いだ!」

 

一呼吸すると、

 

 

 

「いない方がいい!!」

「洋樹!?」

 

頑ななまでにその態度を崩さない洋樹。

どうした物かと苦心していると、見かねたイッセーが割って入った。

 

「じゃあ、今日は一旦俺の家に泊めるってのはどうです?」

「だけど……」

「大丈夫。24時間見張っておきますから」

「………じゃあ、お願いするわね。一誠君」

 

躊躇いは有ったものの、美紀子はイッセーに任せることにした。

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

夜、面影堂――――

 

「……うっ、うぅ……」

 

ベットで啜り泣いている洋樹。

 

「ほんとは帰りたいんだろ?何で意地はってんだよ」

 

そこに、見張りをしていたイッセーが入ってきた。

どうやら、ある程度は予想していたらしい。

 

「……パパが悪いんだ。いっつも仕事が忙しい忙しいって、そればっかり。ちゃんと約束したのに……」

 

曰く、先日は洋樹の誕生日だったらしい。

父親は、洋樹に誕生日プレゼントとしてプラモデルを買ってあげたが、それは洋樹の望んでいた物とは違う物だった。

それで喧嘩になってしまったが、洋樹は別にそこに対してい怒っていた訳では無いとの事だった。

 

「パパは僕の話、ちゃんと聞いてないんだ、って思って。なのに、ママはパパの味方をするし。2人とも僕の事なんて、どうでもいいんだ!」

「んな事ないって」

「あるよ!今日だって、僕、死ぬかと思ったのに、結局、ここん家に預けたじゃん!」

「う~ん、しょうがないなあ。ほら」

 

携帯のメールの履歴を見せるイッセー。

そこにはずらっと並んでいる美紀子の名前が。

 

「これ……全部、ママから?」

 

頷くイッセー。

メールの内容を洋樹に見せる。

 

 

【襲われたときは一誠くんだけが頼りです。

どうかよろしくお願いします。】

【何があっても守ってやってください。】

【洋樹は無事ですか?】

 

 

その内容はどれも、洋樹の事を心配するものであった。

 

「子供の事が、どうでも良いなんて言う親はいないよ。お母さんは、お前の事が心配だから、俺に預けたんだ。俺がお母さんの知り合いで、俺が魔法使いだから。普通、大切な子供を身も知らない奴に預けたりなんてしないさ。……明日、お母さんにもちゃんと話してあげろよ。洋樹が何に怒ってるのか。なっ。俺もついててやるから」

 

諭すイッセーに洋樹は弱々しくはあるが、静かに頷いた。

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

翌日。

 

イッセーと洋樹は、洋樹の自宅に向かうべく歩いていた。

 

「一誠もプラモ作ってるの?」

「あぁ。これでも結構作ってるんだぜ?俺」

「ホント!?じゃあ今日さ、一緒に作ろうよ!」

「おう!」

 

仲睦まじい兄弟のように見える二人。

が、急に沈黙するイッセー。洋樹の表情も険しいものへと変わる。

 

その視線の先には、

 

「美紀子さん!」

「ママ!」

 

幾つもの傷が付いた美紀子。

だが、限界だったのか、ふらりと倒れる。

 

 

その首を掴んで引き起こしたのは―――

 

『ん……?おお!会いたかったぜ。指輪の魔法使い!』

 

真紅の体躯に、何処か鳥を彷彿とさせるフォルム。

 

「……ファントム!!」

 

イッセーが以前太陽まで蹴り飛ばした上級ファントム、フェニックス。

 

フェニックスは美紀子を担ぎ上げると、無造作に二人の前に放り投げた。

 

『此奴をやるのは簡単すぎてよぉ。てめぇなら息の根止める前に……思う存分甚振れそうだ!』

 

外れ落ちていた美紀子の眼鏡を踏み砕くフェニックス。

 

「……洋樹、お母さんに付いてやれ」

「う、うん」

 

茂にメールで救急車を呼ぶように連絡した後、イッセーは変身の体制をとる。

 

《シャバドゥビタッチヘンシーン!》

「…変身」

《フレイム・プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》

《コネクト・プリーズ》

 

魔法陣からウィザーソードガンを引き抜くと、静かに構える。

 

「だったら遊んでやるよ……泣くほどにな」

『さぁ、楽しませてもらうぜ!』

 

フェニックスは炎から大剣・カタストロフを創り出すと、大きく振るいながらウィザードFSに向かって斬りかかる。

 

「はぁっ!!」

 

ウィザードFSはそれを受け止めつつ、洋樹と美紀子に被害が行かぬように近くの雑木林へとフェニックスを追いやる。

 

「おらっ!」

『ぬぅ!!』

 

剣同士がぶつかり合い、乾いた音を響かせる。

一見互角かと思われるこの戦いだが、徐々にウィザードFSが押され始めていた。

 

そして、

 

 

『おらぁ!!!』

「グハッ!!」

 

とうとうフェニックスの攻撃がウィザードFSのボディに突き立てられた。

今までのファントムとは違う重みのある攻撃に膝をつくウィザードFS。

 

『はっ、立てよ!』

 

振るわれた大剣を足で捌いて跳ね起き、斬り返すウィザードFS。

 

『おっと、やるねえ』

 

ソードで受けた大剣を押し返すも、

 

『おりゃっ!』

「うわっ!」

 

徐々に足元の地面が陥没していく。

 

「くっそ………!」

《キャモナスラッシュシェイクハンズ!フレイム・スラッシュストライク!ヒーヒーヒー!》

「おおおぉぉぉぉぉぉっ!!」

 

炎をまとった斬撃を見舞う。

襲ってきた炎を纏う十文字の衝撃波を、片手で軽々と弾くフェニックス。

 

「な……!?」

『ははっ、その程度の火じゃ効かねえな。魔法の火を使えんなら、こんくらいやってみやがれ!』

 

そう言うと、全身から炎を噴き出すフェニックス。

その炎の圧力は凄まじく、軽々と吹っ飛ばされるウィザードFS。

 

「がはっ!!

『これが地獄の業火ってやつだ』

「な、なんつー威力だよ……けど!」

《シャバドゥビタッチヘンシーン!ウォーター・プリーズ。スィ~スィ~スィ~スィ~!》

 

炎には水だ、と今度はウォータースタイルに変身する。

 

《キャモナシューティングシェイクハンズ!ウォーター!シューティングストライク!スィー!スィー!スィー!》

「ハァァァァァ………でやああぁぁああ!!」

 

魔力を十二分に込めた一撃を撃ち放つ。

 

が、

 

 

 

『フンっ!!!』

 

フェニックスの業火で、忽ち蒸発、気化してしまう。

 

『無理だな。こんなしょぼくせぇ水で、地獄の業火は消せねーよ!』

「くそっ!!」

《バインド・プリーズ》

 

動きを封じようと水で出来た鎖で拘束するウィザードWS。

だが、やはりフェニックスの炎の熱量により蒸発してしまう。

 

『どうしたぁ?もう終わりか!?』

 

追い詰めるべくじわじわにじり寄るフェニックス。

 

『相棒!一旦体勢を立て直せっ!!』

「ッ、分かってる!」

《ランド・プリーズ!ドッドドドドドン、ドンドッドドン!》

『うら!』

 

大剣を振るうフェニックス。

 

《ディフェンド・プリーズ》

 

進路を防ごうと土の壁を形成するウィザードLD。

だが、それをあっさりと斬り壊し、ゆっくり歩み寄るフェニックス。

 

《ディフェンド・プリーズ》

『無駄だって言ってんだろ!』

 

もう一度発動しようとするが、やはり難なく斬り崩されてしまう。

 

『はぁっ!!』

「ぐっ!?」

 

もう一度発動しようとするも、それすら叶わずウィザーソードガンで受け止める羽目に。

 

『てめぇ如きの魔力で、この俺様に敵うわけねぇ!!』

「ッ、ガハァッ!!」

 

何度も斬撃を浴びせるフェニックス。

追い詰められたウィザードLSの背後には川が。

 

『もう終わりか?』

「うっ……!?」

 

ウィザードLSの首を掴み、その身体を差し上げ投げ飛ばすフェニックス。

 

『だったら……くたばっちまいな!!!』

「ッ!!!ガァァァァァァァァァァ!!!」

 

大剣から炎を放出させ、その剣で斬撃。

斬撃を喰らったウィザードLSはその余波で川へと叩き落されてしまう。

 

 

 

『何だこの程度かよ……つまんねー手品師だったなぁ』

 

 

心底ガッカリした様に、フェニックスは肩を落とした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

病院では、緊急処置を受けている美紀子。

 

「伊藤さん、分かりますか?!」

「ママ、しっかりしてよ!」

 

手術室へと運ばれて行く美紀子。

 

「大丈夫、大丈夫だから……」

 

イッセーからの連絡を受け、救急車を手配し付き添った茂は、洋樹をそう言って励ますのだった。

 

「イッセー…………」

 

茂は、それから一切連絡のないイッセーも気がかりであった。

と、そこへ。

 

 

 

 

「……おっちゃん………」

「っ!い、イッセー!?」

 

全身ずぶ濡れで、傷ついたイッセーがやって来た。

驚く茂を余所に、イッセーは足を引き摺って茂の元へと歩み寄る。

 

「お前大丈夫か!?ボロボロじゃないか!!」

「へ、へへ……何とか、川に飛び込んだお陰で間一髪ってトコだった………ぐ!」

 

痛む傷を抑えて呻くイッセー。

 

「か、看護婦さん!!」

 

茂は慌てて近くの看護婦を呼ぶのであった。

 

『サンキュー、ドライグ……お前の機転が遅かったら、真面に受けてたトコだった』

 

精神世界でドライグに礼を言うイッセー。

 

 

 

 

実はあの時――――

 

 

 

『もう終わりか?』

「うっ……!?」

 

ウィザードLSの首を掴み、その身体を差し上げ投げ飛ばすフェニックス。

 

『だったら……くたばっちまいな!!!』

 

大剣から炎を放出させ、その剣で斬撃。

それを喰らう直前に、ドライグはウィザードLSに叫んだ。

 

『相棒!川に飛び込め!今のお前だと直撃すれば死ぬ!!!』

『わ、分かった!!』

 

迫る炎が都合よく目暗ましになってくれているのを利用して、ウィザードLSは自ら川へと身を投げたのだった。

が、直撃は避けたものの、その爆風の余波はウィザードLSの体力を奪うのには十分だったらしく、イッセーの体は川底へと沈んでいった。

 

 

 

が、その時であった。

 

 

 

グオォォォォォォオオン―――――

 

 

 

鳴き声と共に漆黒の中から現れるドラゴン。

驚いて目を見開くイッセー。その瞳は深紅に染まっており――――

 

 

 

 

 

気づけば、イッセーは川の畔にいた。

無意識で泳ぎ切ったのかも定かではなかった。

 

『いや、気にするな。奴の力は想定外だったからな』

 

ドライグはさして気にした風もなくイッセーに返答する。

寧ろ、ドライグは別の事を懸念していた。

 

『だが、あの時重傷だった相棒を助けたのは恐らく……』

 

ドライグの脳裏には、一つの答えが浮かび上がっていた。

 

 

それは半年前の日食の日、イッセーの心と体を破壊しようとしていた、あの――――

 

 

 

『ドライグ?』

『――――っ』

 

その考えに辿り着くと同時に、イッセーの声によって現実へと戻される。

 

『……有り得ないな』

『…何がだ?』

『いや、こっちの話だ。それよりも相棒。奴をどうするかだ』

 

今後の事を話していく二人。

 

『魔力、殆ど使いきっちまった……これじゃ、禁手もロクに運用できないな………』

『あぁ……。だが、何故ファントムはあの小僧の母親を?』

『そりゃ、ゲートを絶望させる為だろ?』

 

だが、イッセーの脳裏にフェニックスの呟いた、”ある一言”がチラついた。

 

 

ーーーー

 

 

 

『此奴をやるのは簡単すぎてよぉ』

 

 

ーーーー

 

 

『………違う』

『む?』

『美紀子さんはゲートじゃない。ゲートを殺しちまったら、ファントムは生まれないだろ?』

『あぁ。っ、まさか……』

 

ある確信を得たドライグに頷き、イッセーは続ける。

 

『あいつの目的は、洋樹から永遠に両親を奪う事だ。洋樹を絶望させる為に……。次は、父親だ』

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

病院近くの公道。

 

病院へと車を運転している父親。

 

『よぉ』

 

 

その車の前に現れたフェニックス。

 

慌ててハンドルを切ろうとする父親、

だが、車体の下部を蹴り飛ばすフェニックス。

 

車は道路から外れ、横転してしまう。

 

「わっ!うわっ!」

『てめぇがゲートの親父だな?』

 

そう言うとフェニックスは横転した車から父親を引っ張り出して、投げ飛ばす。

 

「あっ、がっ……!」

『てめぇの事は好きに出来るからな。楽しませてもらうぜ』

 

負傷したのか逃げ出す事も起き上がる事も出来ない父親の胸板を残酷にも踏み付け、踏み躙るフェニックス。

 

「ああっ!うっ!」

『いい声だねぇ。ふはは……!』

 

 

 

 

「おぉぉぉぉっ!!!」

 

 

そこにウィザード・ハリケーンスタイルが風を纏い飛翔、急襲をかける。

 

「おりゃ!」

『っ!?』

 

が、寸での所で躱されてしまう。

 

『魔法使い!てめぇ生きてやがったのか!』

「俺が何時死んだって言ったよ?」

 

何時も通り軽口をたたくウィザードHS。

が、既に魔力も体力も限界寸前。

 

『分かってるな相棒?戦おうとするなよ』

「勿論だよ」

『こそこそと喋ってんじゃねぇ!!』

 

フェニックスの猛撃を疲労困憊ながら捌いていく。

が、やはり全て捌ききるのは無理だったらしく、一撃貰っただけで倒れてしまう。

 

「ぐぅ!?」

『ハッハッハ!どうし――――グッ!?』

 

倒れたフリをしていたウィザードHSから銃撃を諸に食らい、一瞬怯んでしまう。

その隙にウィザードHSは、

 

《エクステンド・プリーズ》

 

魔法陣を展開。

そこに腕を入れると反対側から長く伸びた腕がそのまま父親を掴み、ぐいっと引き寄せて抱え込む。

 

「……じゃあな」

 

風を纏って飛翔し、そのまま逃走。

 

『っ!?しまった!』

 

まんまとハメられた事を知るフェニックス。

 

「体力も魔力もギリギリなんでね。一発逆転、狙わせてもらったぜ!」

 

そう言い残して、ウィザードHSは悠々と病院の方へと去っていった。

 

 

 

 

一方の病院では、何とか到着したウィザードHS。

驚く周囲の人に構わず変身を解くと、近くにいた看護婦に父親を預け、自身も倒れこむ。

 

「頼み、ます………」

「き、君!しっかりして!!」

 

必死に呼びかける看護婦の言葉に答える気力もなく、イッセーの意識は闇の中へと沈んでいった。

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

『何故、見ず知らずの他人のために戦う?』

 

 

 

 

―――――これ以上、絶望を広げないためだ!

 

 

 

『無駄だな』

 

 

 

―――――何?

 

 

 

『貴様は結局そうやって根本的なことから目を背けているだけだ。そう――――他人が己の目の前で死に行くことに』

 

 

 

――――違う!……俺はっ、俺はっ!!!

 

 

 

 

『違うものか。貴様は自己満足を得るために戦っているだけだ。貴様は結局の所、我等と同じ存在なのだ』

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

「ッ!!!!」

 

勢い良く目を覚ますイッセー。

額には脂汗が。

 

「……起きたか」

「…おっちゃん」

 

傍には茂が立っていた。

 

「洋樹君のご両親は?」

「……まだ、意識は戻らんそうだ。一応、峠は越えたそうだが…」

 

それを聞いて、イッセーは点滴を引き剥がすと、洋樹の元へと向かう。

 

「お、おいイッセー!!」

 

慌てて茂はそれを追う。

構う事無く洋樹の元へとたどり着いたイッセーの目の前には、無傷の洋樹と、横たわる彼の両親が。

 

 

 

その光景は、奇しくも、小学生の時の自分が目にした光景と全く同じだった。

 

 

すると、薄っすらと洋樹の父親は意識を取り戻した。

 

「あ……」

「パパ!?」

「ああ……洋樹……。お前は、無事だったんだな……。良かった……」

「………僕のせいだ。僕が、パパもママも居ない方が良いなんて、言っちゃったから……」

 

そんな洋樹の両肩をぐっと掴むイッセー。

 

「違う!洋樹のせいなんかじゃないし、お父さんとお母さんも、まだいなくなってない!お前が諦めちゃ、駄目だ!お前は、お父さんとお母さんの希望なんだ。だから……!お前が希望を捨てるな!!!」

「一誠……」

「大丈夫。お前の希望は、俺が必ず守るから……絶対に、断ち切らせやしない」

 

そう洋樹に言い聞かせると、病室を飛び出すイッセー。

 

『相棒!』

『あいつはまた美紀子さん達を狙ってくる!なら倒すしかないだろ?』

『その体で何が出来る!?今のお前は重症なのだぞ!!』

『無理でもやらなきゃ誰も救えないだろ!!もう…………そんなのは絶対に嫌なんだ!!!!!』

 

自らを止めようとするドライグに、イッセーは感情的になって叫ぶ。

そして、病院の椅子にへたり込むように座った。

 

『如何すりゃいいんだよ……禁手だって今の体じゃ耐えられないし、魔力だってあいつの足元にも及ばない……八方塞がりじゃんか』

『相棒……』

『なぁドライグ……如何すりゃいい?如何すりゃ、洋樹君の希望を守れるんだ……?』

 

その問いに、ドライグは答えられない。

 

 

 

「…………だったら、探せば良いんじゃないか?」

 

その言葉とともに、イッセーの眼前に差し出されたのは、新しい指輪。

顔を上げると、そこには茂が。

 

「おっちゃん…」

「イッセー。答えは、何時もそこに置いてある訳じゃない。誰だって、傷つきながら、躓きながらそれを探している。お前だって、これまでに何度も探してきただろ?」

「……」

「俺が出来るのは、こうやって答えの道しるべを開いていくことだ。……だがなイッセー」

 

茂はイッセーにその指輪を手渡すと、真剣な表情で語り始めた。

 

「この指輪を作り終えた時、俺は言いようのない不安を覚えた。この指輪はただの指輪じゃない……俺の感がそう言っている」

「……っ」

「本当なら甥っ子にこんな危険な指輪を渡したくなんてないが……お前は何が何でも答えを知りたいんだろう?だったら……手渡さなきゃって思った」

「おっちゃん………ありがとう」

 

何かを決心したイッセーは、迷いなく立ち上がった。

 

『待て相棒!その指輪は恐らく相棒の体内の奴の力を引き出すものだ!!それを使うというのは……!』

「あぁ、そうだな……ただじゃ済まないだろうぜ」

『ならば……!!』

「けど、迷ってる暇なんてない。可能性が1%でもあるなら…それが危険な橋だとしても渡らなきゃ、守れる命だって………希望だって、守れないから」

 

ドライグの制止を振り切り、悲鳴が聞こえた方へと走り出すイッセー。

 

 

 

 

病院内では、逃げ惑う人々を相手に暴力をふるうフェニックスの人間体・ユウゴ。

 

「おい」

「あぁ?」

 

呼び掛けられ、振り返ると、そこにはイッセーが。

 

「やっぱり来たな、指輪の魔法使い。今度こそ、逃がさねえぞ」

「もう逃げねえから、安心しろ」

《ドライバーオン・プリーズ》

「お前はここで倒す……。変身」

《フレイム・プリーズ!ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!》

 

ウィザードに変身すると、取っ組み合いでフェニックスを外へ。

だが魔力の有無にかかわらず、肉弾戦で劣勢に追い込まれる。

 

『おらっ!』

「ぐう!!」

 

転がりながら新しい指輪を填め、ウィザードライバーに翳す。

 

「ドラゴン、俺に力を貸してくれ!」

 

 

 

 

しかし――――

 

 

《エラー》

 

帰って来たのは、無慈悲な音声のみ。

 

「なっ!?」

 

発動できない事に焦りを見せるウィザードFS。

 

『余所見してる場合じゃねえぞ!』

「っ、ちぃ!!」

 

フェニックスの剣撃をやり過ごしながらも、もう一度指輪を翳す。

 

《エラー》

 

だが、返って来たのは先刻と同じ返事のみ。

 

「何で発動しねぇんだよ!?」

『おらぁ!!』

「がっ――――!?」

 

フェニックスからのドロップキックを諸に受けるウィザードFS。

地面を転がりながら立ち上がるも、連続で火炎攻撃を受け、再びぶっ飛ばされる。

 

「がっ、はっ………!!」

『よくもまぁ俺様を倒すなんてほざけたもんだなっ!!』

「ヴッ!!」

 

今度は膝蹴り。

蹲るウィザードFSの頭を容赦なく蹴り上げる。

 

『そのキラキラした目障りな頭、俺が粉々に砕いてやるよ!!』

 

絶体絶命。まさに成す術もないウィザードFS。

もはや最後の希望はこの指輪の力のみ。

 

《エラー》

 

だが、指輪はウィザードFSの期待には応えない。

 

「……おい、感じてんだろ。ドラゴンッ!!」

 

ウィザードFSは自身に眠るドラゴンへと呼び掛ける。

 

「このままだと俺諸とも死ぬぞ!!」

『ハッ、世迷言を!』

 

フェニックスの手元に、揺らめく豪炎が灯る。

 

「そうなりたくなかったら…………………俺に、俺に――――!!」

 

 

 

 

『死ねぇーーーーーっ!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺に力を貸しやがれぇえぇえぇぇえええええええええええええええええッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう叫び指輪をドライバーのハンドオーサーに翳すと―――視界が突如暗転する。

 

 

 

 

 

 

 

 

気づけばイッセーの眼前の世界は、幼い自分とベットに寝かされた両親がいる病室に。

 

 

「母さん……父さん……!」

「ここは……俺の……?」

「そうだ。ここは、兵藤一誠のアンダーワールドだ」

 

そう言って歩み寄ってきたのは、イッセー自身であった。

しかし、その瞳は、血のように赤い。

 

 

「懐かしいだろう?」

「嫌だ……」

「絶望の時だ」

「嫌だーーーっ!」

 

叫ぶ幼い自分の姿に、一瞬顔を顰めるイッセー。

だが、それは本当に一瞬だけであった。

 

「そうだな……。でも、それだけじゃないさ。俺が父さんと母さんから、希望を貰った時でもある」

「ふん……相変わらず、しぶとい奴だ」

「へっ、今更過去の記憶なんかで俺を絶望させれると思うなよ?――――ドラゴン」

「フッ………言うようになったな。兵藤一誠』

 

すると、暗転する世界。

目の前の自分は姿を変え、そこにいたのは一体の巨大なドラゴン。

 

ウィザードラゴン。

イッセーがサバトの儀式において生み出したファントム。

 

「俺に力を貸せ、ドラゴン」

『断る。と、言えば?』

「そんときゃお前も死ぬだけだ」

『ククク……確かに、その指輪を使えば、現実世界で俺の力を使えるようになる。だがそれは、貴様が絶望に近づくと言う事だぞ。これを聞いても尚、俺の力を欲するか?』

「………」

『相棒、此奴を信じるな』

 

そのドラゴンを威圧するかのように姿を現したのは、赤い体躯のドラゴン――――ドライグだ。

 

『貴様の力を使わずとも、俺――――赤龍帝の力だけで十分だ』

『ふん。この男が今その力に耐えられるとほざくのか?馬鹿も休み休み言え』

『貴様………!!』

『第一にな、俺は貴様等と馴れ合うつもりは毛頭ない。そんな貴様に、俺が易々と力を貸すと思うか?それならばいっその事死んだ方がマシだ』

 

ドラゴンを射殺さんばかりに睨むドライグ。

対するドラゴンも、拒絶の意を体全体から発していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――ははっ」

 

だがイッセーは…………笑った。

 

『…何が可笑しい』

「分かってないなぁ、ドラゴン」

『…何?』

「お前の力も――――俺の希望なんだよ」

 

そう言って、不敵に笑って見せるイッセー。

 

『この俺が……希望だと?』

 

ドラゴンは訝しげに呟くと、眼前のイッセーを睨みつける。

が、何を思ったのか、大きく笑い始めた。

 

『ふ……フハハハハハハ!!この俺を希望と宣うか!………面白い、興味が沸いた。ならば、どこまで耐えられるか、試してやる。思う存分、俺の力を使うが良い!!!!!』

 

ドラゴンは暗黒に向かい吠えると、イッセーの肉体へと戻っていく。

そしてイッセーは感じた。

 

 

 

 

 

体の奥底から湧き上がる力を―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《フレイム》

『?』

《ドラゴン!》

『ぐおぁっ!!』

 

突然の強烈な赤い光に眩むフェニックス。

そして、ウィザードFSが翳した手の先には赤い魔法陣が。

 

そして、魔法陣からは炎で形作られたドラゴンが飛翔。

そのまま、ウィザードFSの肉体へと溶け込んでいく。

 

《ボー、ボー、ボーボーボー!!》

 

炎が晴れると、そこには漆黒のローブを真紅に染め上げた、新しいウィザードが佇んでいた。

 

 

 

フレイムスタイルにウィザードラゴンの力が融合した強化形態。

 

 

 

 

 

 

ウィザード・フレイムドラゴン

 

 

 

 

 

諸刃の希望を宿す龍の魔導士が、今ここに誕生したのであった。

 

 

「さぁ……ショータイムだ」

 

そう言ってフェニックスに歩み寄るウィザードFD。

 

『はっ、見てくれが変わっただけじゃねぇか!!』

 

フェニックスはそう意気込んでウィザードFDに格闘戦を仕掛ける。

だが、先程までの力関係は見事に逆転しており、ウィザードFDの掌底であっさりと吹き飛ばされる。

 

「すげぇ……まるで、力が蘇ったみたいだ」

 

先程までと違い痛みを感じない体に、ウィザードFDは感嘆の声を漏らす。

 

『がぁっ!!…て、てめぇ!!』

 

怒りに震えるフェニックスはカタストロフを生成。

 

《コネクト・プリーズ》

 

ウィザードFDはコネクトでウィザーソードガンを取り出す。

 

《キャモナスラッシュシェイクハンズ!コピー・プリーズ》

 

ソードガンのハンドオーサーにコピーの指輪を翳した。

すると、ウィザードFDの右手にもう一刀のウィザーソードガンが生成された。

 

『おおぉぉ!!』

「ふっ、はっ!!」

 

振り下ろされたカタストロフを一刀で受け止め、もう一刀で反撃に転じる。

怯んだフェニックスに絶え間ない連撃を与え、二刀の切っ先突きで吹き飛ばす。

 

『ぐはぁぁぁっ!?あ、有り得ねぇ………この俺が、指輪の魔法使いごときにぃッ!!!』

 

自身が逆に追い詰められていっている事実を受け止めきれずに激昂するフェニックス。

 

「言っただろ。ここでお前を倒すってよ」

《ルパッチマジックタッチゴー!ルパッチマジックタッチゴー!》

 

と、その時、赤い指輪が煌いた。

 

「成程。この姿の時に使えるんだな」

《チョーイイネ!スペシャル・サイコー!》

 

背部に展開される魔法陣と共に、ふわりと浮き上がるウィザードFD。

 

その左前方に炎を纏って顕現したドラゴン。

そのままウィザードの背後へ回り込み、背中からウィザードの中に飛び込むと、ウィザードの胸部にドラゴンの頭部が出現。

 

 

「フィナーレだ」

 

 

口を開け、灼熱の火炎のブレス攻撃。

 

 

『うおぉぉおぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!』

 

その炎を地獄の業火で相殺しようとするフェニックス。

業火を自身に纏いウィザードに向かって行くも焼き尽くされてしまい、

 

 

 

『ば、馬鹿な!!この俺が…こんな所でええぇぇぇぇぇぇえええぇぇぇえぇっぇぇぇぇ!!!!!!!!!』

 

 

 

 

その断末魔と共に、フェニックスの肉体は大爆発を起こした。

 

 

「…………ふぃ~」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「って言う経緯だよ」

 

俺は皆に全てを語った。

 

「じゃあ、洋樹君のご両親は?」

「ちゃんとあの後退院できたよ。今も元気に暮らしてると思うぜ」

 

俺はアーシアにそう答える。

 

「しかし、赤龍帝とイッセーのファントムは相当険悪だったんだね」

「それが今は………」

 

小猫ちゃんにつられて、全員がそちらを振り向くと、

 

 

 

「何故風呂上りにハーゲンダッツなんだ!?舌肥え過ぎだろファントムの癖に!!」

「黙れ!!貴様のホームランバーには同意しかねる!逆に伝説のドラゴンの癖に貧乏舌過ぎるんだよ!」 

「貧乏舌じゃねぇよ!!庶民派って言えこのブルジョア!!」

「好き嫌いは個人の自由だろうがこの腐れトカゲ!!」

「言ったなこのトカゲ擬き!!」

「「がるるるるるるるるるるるる!!!!!!」」

 

そこではしょーもない争いを繰り広げる、ドライグとドラゴン(擬人化体)がいた。

 

「ま、まぁ平和って事で良いんじゃない?」

「……そう思うしかないか」

 

 

 

そう考えると此奴らもあの時より大分仲良くなったんだなぁと実感する。

 

 

「「仲良くねぇよこの童貞小僧が!!!!」」

「んだとコラアァァァァァァァァァッ!!!」

 

 

 

 

今日も今日とて騒がしい、兵藤家なのであった。

 

 

 

 




……二話分詰め込むとなっげぇなぁ
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