ハイスクールD×D wizard 希望の赤龍帝   作:ふくちか

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結局ドレイクってどんな力使うんだろうか……(今更)


あ、それと今章のイメージ主題歌は『The Finale Of The Finale』です

ウィザードの主題歌の中では三番目に好きな楽曲です

何れも甲乙付けがたいんですが……敢えて言うなら、一番目に好きなのは『Just The Beginning』です






MAGIC74『対面する龍帝』

オカルト研究部部室。

現在ここで、未知との遭遇を体験した俺達と連絡を受けて駆けつけたアザゼル先生は真剣な顔付きだった。

 

 

 

原因はーーーー

 

 

「あむっ………………ん~、美味いな」

 

目の前の、俺にそっくりな男だ。

兵藤一誠…………俺の名前を名乗ったそいつは現在、俺達の視線を気にする事なくドーナツを食べていた。

 

「……で、さっきから見てるだけ?」

 

ドーナツを味わいながら此方を見据える一誠。

……って、自分の名前を言うのって何か変な気分だな。

 

「……じゃあ、幾つか質問させてもらう」

「ホイ来た」

「お前さんの名前は?」

「兵藤一誠だよ」

「……本当か?」

「嘘ついてどうすんだよ」

 

…………一誠の言うとおり、コイツは嘘を付いている風には見えない。

自分自身だからなのか、俺にはそれが分かる。

 

「先生、多分コイツは嘘を言ってないですよ」

「イッセー、何で分かる?」

「……いや、何となく?」

「何となくってなぁ…………」

 

先生は呆れた様に見詰めてくる。

でも俺にだってこれだ!って言う確証もない。本当に、本能的に察しているだけだ。

 

『まぁ、人格が違えど本質は同じ兵藤一誠だからな。そこは通じあっているんだろうさ』

 

そう答えたのは……一誠の方のドライグ。

 

「……平行世界、か。まさか本当に実在するとはな」

 

先生は神妙そうに呟く。

 

「平行世界?」

「あり得たかもしれない、もう一つの世界だよ。パラレルワールドって言った方が分かりやすいか?」

 

疑問に思った俺に、一誠がそう答えてくれた。

 

「あり得たかもしれない?」

「そ。……例えば、そこの一誠がエロ本を道端で見つけたとしよう」

 

 

 

…………どんな例えだよ!?

 

「いや、変態そうだから」

「……ナイスな返答です」

 

小猫ちゃんがそう肯定した。

もういいよ!どうせ俺は変態エロ猿だよ!

 

「そこで拾うか拾わないか、でその先の未来が大きく異なる。そこから拾った場合の世界が、拾わなかった場合の世界が……或いは、エロ本が落ちてない場合だってある。それがパラレルワールドの根幹さ」

「へぇ……」

「……説明全部盗られた」

 

丁寧な説明に感心してると、先生が少し落ち込んでいた。

……ドンマイっす。

 

「……で、その平行世界が存在するとして、何故そちらのイッセーはこっちに来たんだ?」

 

ゼノヴィアの質問。

確かに、俺達はそれが気になっていた。

 

「……お前達が会ったあの怪物ーーーーファントムを追ってきたんだ」

『ファントム?』

 

何だそりゃ?

 

「木場。それって何かの種族か?」

「いや、僕も初耳だ」

「これもパラレルワールドの特徴の一つだな。お前達の世界には存在しないが、俺達の世界には、ファントムが存在してる。俺達の世界は存在した場合の未来だ…………って、話が逸れたな」

 

咳払いをして、一誠はそのファントムについて説明してくれた。

 

「ファントムってのは、高い魔力の素質を持つ人間から誕生する怪物だ。その人間が絶望する事で誕生するんだ」

「人間から?」

「あぁ。俺達の世界ではゲートって呼ばれてる。ファントムはそのゲートを絶望させる事でファントムを増やしているんだ。そして、ファントムは基本はそのゲートの姿を模している。……俺はあのファントムを追って、気付いたらこの世界にいたんだ」

 

映画みたいな話だな……。

 

「お前さんがこっちに来たのは」

「3日ほど前だよ」

「……そのファントムの目撃情報が出た日付と同じ、か」

「……ってことは、本当に別世界から!?」

「だからそう言ってるだろ」

 

何を今更、と言った感じだ。

 

「……で、お前さんは何で平行世界に来たって分かったんだ」

「ん~……初めてこっちに来たとき、何か初めて来たとは思えなくて。それに……ドライグのオーラを感じたから」

「ドライグ…………俺の事を!?」

「あぁ。赤龍帝が二人いるのはおかしいって思ってドライグと話し合った結果から、ここが平行世界だって結論に至ったんだ」

『最初は驚いたがな』

『……それはこっちもだ』

 

向こうのドライグに反応するのは、俺の方のドライグ。

 

『まるで鏡に話しかけているかの様だな』

『俺はもはや鏡の中の幻ではない!って奴か?』

『は?』

『あー……さては此方の俺はノリが悪いタイプか』

 

……へ?

 

「ノリが悪いっつーか、以前までのお前じゃん」

『それもそうか。俺も昔はああだった……』

「今も昔も変わらないのは?」

『そう!この赤いボディと緑の瞳だけ!』

「『へっへっへ~』」

 

 

……こ、濃いぞ。

 

 

 

向こうのドライグ、何だか滅茶苦茶キャラが濃いぞ!?

 

『……相棒、本気で泣きたくなってきた』

 

な、泣くなよドライグ!

 

『泣きたい時は、空を見上げれば良いよ。そうすればきっと、明日は笑えるから』

「でも雨が降ってたら?」

『涙が隠せて一石二鳥ゥ!!』

『……うおぉぉぉぉぉぉん!!!』

 

泣いちゃったよ!

向こうのドライグのせいで此方のドライグ泣いちゃったよ!

 

「ちょ、ちょっと!お前のせいでドライグ泣いたじゃんか!」

「いや、この赤トカゲだろ」

『そう、俺は赤いトカゲ!嘗てはスペードの2に封印されていた……って違うわ!!』

「マニアックなネタどうもー……って、そろそろ止めるか」

『そだな』

「自由すぎるだろお前ら!!」

 

俺の突っ込みを無視して、一誠は「よっ」と立ち上がった。

 

「んじゃな」

「んじゃなって……何処行くんだよ!?」

「決まってんだろ?野宿場所探し。ドライグ、この辺に公園ないか?」

『俺はカーナビか』

「下手なカーナビより安くて安全なドライグナビだよ」

『因みに定価幾らだ?』

「450円」

『昼のランチより安いじゃねーか!!!…………っと、この近くになら大きめの公園があるな』

「よし、暫くそこで寝泊まりすっか……じゃ、また何かあったら呼んでくれや」

『すぃーゆー』

 

 

それだけ告げると、平行世界の俺は悠々と出ていった。

 

 

 

 

 

 

「何て言うか……」

「平行世界のイッセー先輩は、こっちの先輩より騒がしいですね」

「……うん。俺もそう思った」

 

 

まさか伝説のドラゴン様と漫才染みた掛け合いやるとは思わなかったよ…………

 

 

 

 

 

 

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