いつもどおりの朝
俺たちはいつものメンバーで学校に向かっているときの話だった
「え?ワン子のおばあちゃんの調子が悪い?」
「うん…ここのところずっと寝たきりで…」
どうやらワン子の祖母である岡本さんの具合が悪いようだ
ワン子のおばあさんとは一度
俺もあったことがある
遊んでいる俺たちを見ていつもニコニコうれしそうに笑っていた優しそうな印象が強いおばあさんだった
あのときはまだ元気そうに見えたのだが…
「こないだね、お医者さんがきておばあちゃんを診てくれたんだけど…あんまりよくないって」
そういって悲しそうな顔をするワン子
ワン子は元々孤児院で育てられていたところを今の岡本さんに引き取られて岡本一子になったのだ
おばあさんもワン子のことを本当の孫のように可愛がって、ワン子もおばあさんのことを本当の孫のように可愛がっていた…
しかし、やはり老いには勝てないということか…
「わたし、おばあちゃんに何もしてあげれないのかな?」
そういって泣き出しそうな顔をするワン子
それを大和や百代が慰める
その後、今日一日学校に居る間ワン子の顔が優れることなかった…
そして少し日にちが経ってからの土曜日
俺がいつも道理に鍛錬しているとそこに鬼気迫る顔で百代が走ってきた
「どうした百代、いつものように試合を…」
俺が喋るのを遮って百代は言った
「ワン子のおばあさんが亡くなった・・・」
「何だって?」
それは急な電話だった
百代がたまたまなった電話に電話に出て話を聞いたら
『岡本さんがお亡くなりになられました』
そう告げられたと
慌てて俺のもとに知らせに走ってきたとのこと
とりあえずは俺も鍛錬をいったん止め、千景を呼んで一緒に鉄心さんのもとに向かった
俺たちは鉄心さんもとにいくなり事情を鉄心さんに話した
「…そうか、あの人が亡くなったか」
鉄心さんは悲しそうにそうつぶやくと岡本さんの葬式の日取りなどを聞きに電話をしに行った
鉄心さんと岡本さんは昔ながらの知り合いだったらしく、茶飲み友達としても付き合いもあったそうだ
そんな鉄心さんの背を見てまず俺たちが心配したのはワン子の事だった…
「これからどうするんだ?ワン子は確か身寄りがないはずだぞ?」
「そうだな、本来なら岡本さんの息子さんや孫やらが引き取ったりするんだが…確か岡本さんも息子たちを昔の戦争で亡くしてるって話だからその場合だと後は親戚の人間か…最悪は孤児院に戻る事になるだろうな」
「そんな…一子さんが」
俺たちの間に重い空気が流れる
仕方の無い事…そういって片付けられることでも無い問題だからな
しかし、ワン子このままでは一体どうなってしまうのか…
その後俺たちもその岡本さんの葬式に参加する事になった
葬式の会場に行くと大和やキャップたちといったほかのメンバーが居た
その先にはおばあさんの前で泣いているワン子が…
「大和、お前たちも来ていたのか」
「あぁ、俺たちも参列してこいって両親に言われてな・・・」
そういって大和はワン子の方に顔を向ける
ワン子の方に百代や京や千景と言った女性陣が向かった
小雪はまだ病院で入院しているのでここには居ない
俺は女性陣に慰められているワン子を見て言った
「…悲しいな、身近な人間が亡くなるという事は」
「…そうだな、俺たちでこれなんだからワン子はもっと悲しいんだろうな」
俺の言葉に大和がそう返してくる
今のワン子の気持ちはいつか俺たちが体験する悲しみなんだろうな…
そして葬儀は進み、ワン子の引き取りについての話になった
ワン子の引き取りをすると言っているのは今の所一人しかいないらしく
さらにその一人もアル中の飲んだくれオヤジだそうだ
おそらくワン子がそいつに引き取られてしまったらワン子は・・・
「どうする!?あんなオヤジにワン子を任せることなんてできないよ!」
「そうです、一子さんをあんな飲んだくれに・・・」
モロと千影が言う
みんなも同じ意見な上にワン子自身も行きたくないと言っている
なにか、なにか妙案はないものか・・・
そんなみんなの様子にワン子は言った
「アタシ・・・みんなと離れたくないよぉ・・・」
涙目ながらに言うワン子その顔を見た百代が決心した顔でワン子に言った
「ワン子!」
「ふぇ!?」
「ワン子はみんなから離れたくないんだな?」
「うん・・・みんなと離れたくない!」
ワンコのその叫びを聞いた百代はニンマリ笑って言った
「ならワン子、私に一つ考えがある」
「考え・・・?」
「そうだ、すこし待ってろ!」
そう言って百代は外に向かって走っていく
俺たちは百代の言葉通りに待っていると百代が鉄心さんを連れて戻って来た
なぜ鉄心さんを?
すると百代が言い出した
「ジジィ!頼みがある!」
「なんじゃ、急にわしを連れてきて・・・」
「ワン子を、ワン子をうちで引き取ってくれ!!」
そう言って頭をさげる百代
あの、百代が・・・頭を下げてまで・・・
プライドが人一番強くて、普段なら頭をさげるなんて行為絶対にしないあの百代が・・・
ワンコのために・・・
「・・・え?えぇ!?」
ワン子は今の状態に目を白黒させている
おそらく今の状態に頭が追いついていないのだろう
それも当たり前だろう、俺たちだって今の状態は信じられないからな
そしてそんな百代を見て鉄心は言った
「・・・そうか、百代は自分のプライドを捨ててまで守りたいと思える仲間ができたのじゃな」
そう呟くと上を向く鉄心さん
そしてその後に続けて言う
「一子ちゃんよ」
「へ!?は、はい!」
「わしの家に来るかい?」
「え?…い、いいんですか?」
ワン子は信じられないと言った顔をする
それもそうだろう
鉄心さんと岡本さんは古い付き合いではあるが、親戚といった関係ではないのだから
ましてや、ワン子は孤児だ
岡本さんと血の繋がりは無く、言ってしまえば鉄心さんにとってワンコを助ける理由は全く持ってない
ゆえにワン子は信じられないと言った顔をしているのだろう
「ほ、本当に、私が…いいんですか?」
「うむ、わしの孫たっての願いでもあるしのぉ」
そういうとワン子は涙を目にいっぱいにため泣き出しそうになる
そしてそこに百代が言った
「ワン子、私の妹にならないか?岡本一子じゃ無く、川神一子として」
そう言って手を差し出す百代
もう我慢できないと言った感じにワン子の目の涙は溢れてしまった
そしてワンコを百代が胸に抱きしめてあやす
そこには、すでに姉妹としての絆のようなもが見えた気がした…
その日から、ワン子は川神一子になったのだった
後日のこと
「私お姉さまみたいに強くなるわ!」
ワン子は川神院で暮らすようになって一週間ほど経った
あれから、なんやかんやで鉄心さんも素直なワン子にベタ甘になって
その姿はさながら初孫に甘々なおじいちゃんの図だった
ワン子も鉄心さんのことをじっちゃんと呼び、義理の姉となった百代をお姉さまと慕うようになった
そんな中、ワン子は俺や千影や百代の鍛錬の姿を見て急に言い出したのだった
「お姉さまみたいに強くてかっこよくて綺麗になる!」
「いやワン子、それは…」
俺は止めようと思ったのだがワン子のまっすぐな目を見て言葉に詰まってしまった
そこに千影が
「一子さん、あまりこういうことは言いたくはないのですが…」
「え、何?」
「一子さんはあまり武術の才能は無いかと…」
そう、言ってしまってはなんだが
ワン子に壁越えである百代のような強さはまず不可能だ
もともとの土台が違うのだ
「…それでも、それでも私はやるわ!」
そう高らかに宣言するワン子
そこまで決意が固いのなら…と俺と千影は顔をあわせる
そして百代は…
「そうか、言ったからには頑張るんだぞ!」
「はい!お姉さま!」
そう言ったワン子を百代が抱き上げる
そしてそれを大喜びするワン子
本当に中のいい姉妹だことで・・・
俺はとりあえず自分の鍛錬に戻ることにしてその日は終えた
そしてまたしばらくの時間が経って
あれからワン子は川神院の修行僧たちや百代に混ざって鍛錬するようになった
だが、まだ小さい上に今までまともに武術を習ったことの無いワン子は
鍛錬中に吐いてしまったりしたらしい
そんな中
「あ!隼人!」
「ん?どうしたワン子」
川神院の廊下で俺に急に話しかけてくるワン子
そしてワン子の口から言い出したことは
「隼人は姉様と同じくらい強いのよね」
「そうだな、正確に言えば百代より俺の方が今は圧倒的に強いがな」
「ならお願いがあるの!」
そう言って顔の前にお願いのポーズをして頼み込むワン子
「私を強くして欲しいの!」
「はぁ?」
ワン子の言い分はこうだ
今はまだ、川神院の鍛錬もまともにでき無いが
そのうち今の鍛錬にも慣れてきたらもっと激しい鍛錬をして行って
ゆくゆくは百代に勝て無いまでも対等に戦えるようになりたいと
そのためには百代に勝ったことのある俺に聞いてどうやったら強くなれるかを聞こうと思ったらしい
「・・・と言うわけなの」
「・・・そうか、確かにその理論は間違ってはい無いな」
「なら!」
今にも飛び出しそうなワン子を手で制す
「だがな、それは無理だ」
「えぇ!?なんで!」
「それは根本の前提が違うからだ」
「根本の・・・前提?」
俺の言った言葉の意味がわから無いと言った顔をしている
というよりは言葉の意味を理解できてい無いようだ・・・
「そもそもの間違えは俺を基準に考えたことだ」
「え?どういうこと?」
「俺が習っているのは櫛灘流柔術、言ってしまえば柔の武術だ」
「うん、そうね」
ウンウンと頷くワン子
ここまでは理解できているようだ
「そして今ワン子が習っているのは川神流、川神流は剛の武術だ」
「剛の武術?」
「言い方は悪いが力で圧倒するタイプの武術ということだ」
「・・・えっと、つまりは?」
ここまで言ってもわから無いか
なら簡単に説明するか
「言ってしまえば、習っている武術が根本的に違うから俺に何かを学ぶのは間違いだ」
「えぇ!そうなの!?」
驚いた顔をするワン子
今まで何も習ってきたことが無いからわから無いのだろう
しかし、武術というのは難しいもので
剛柔の両方の武を収めるには生半可な才能じゃむりなのだ
言いたくは無いがワン子に武術の才能は無い
ゆえに、もし武術を習うなら中途半端にあれもこれもなんてするより何か一つを極めた方がいい
それが俺の意見だ
「そうなの・・・」
「あぁ、だが・・・今は焦ら無い方がいい。今は一歩一歩進むことが大事な時期だ」
「・・・そうね!よ〜し!私頑張るわ!」
そう言って腕を天高くに突き出すワンコ
そんなワンコに俺はあることを教えてあげた
「ワン子、一つだけ俺からアドバイスを送っておこう」
「ん?なぁに?」
「ワン子は百代とは違う、だから無理に百代のスタイルに合わせるなよ?百代は動の武人だが、おそらくワン子は静のタイプの武人だからな・・・」
「静のタイプの武人?なんのこと?」
頭の上にはてなマークを浮かべるワン子
「いつかわかるさ、その時に俺の言葉を思い出すといい」
俺はそういうとワン子の頭を軽く撫でてその場を後にした
そして後ろから
「隼人!いつか隼人にも並んで見せるからね!」
ワンコのその言葉に俺は後ろを見ずに軽く手を振って返した
いつか、そんな日が来ることを願って・・・
どうも、ミスターキシドーです
今回はワン子のメイン回ですね
そういえば、最近授業の暇な時間なんかにこんなものを書いてみました
好感度表 百点満点中 右のは隼人に対する印象
見取り図
0〜10 他人か顔見知り 嫌い
11〜30 話はする程度 好きか嫌いなら嫌い
31〜50 中のいい知り合い 嫌いじゃない
51〜70 友達 そこそこ好き
71〜80 親友 好き
81〜90 生涯の友 大好き
91〜100 世界で一番好き 超好き!
風間ファミリー
百代 75 好敵手であり自分の餓えを一番解消してくれる相手
ワン子 72 頼りになるお兄ちゃんみたいな人
京 71 ファミリーの中では三番目くらいによく会話をする
大和 80 ピンチの時にキャップと同じくらい頼りになる
翔一 85 かなり気があう上に相性がいい
ガクト 75 筋トレの効率のいいやり方なんかを教えてくれる
モロ 83 実はいざという時に一番頼りにしている
小雪 88 いろいろと本当に感謝している、事実上一番信頼している
千影 90 以外とブラコンの気がある・・・
その他
美雲 90 実の息子のように思っている
鉄心 80 百代のことをいろいろと感謝している
ルー 70 百代のことで感謝している
釈迦堂 45 一度思いっきり戦ってみたいと思っている
麗子 65 礼儀正しくていい子
修行僧達 75 いつも朝早く熱心な姿に自分たちも見習わなければと思っている
なんて、こんな感じなことを書いてみました
今度幼少期が終わったらキャラ設定資料集と一緒に真面目に書くつもりです
それと、こないだのアンケートについてですが
数多くの意見をありがとうございます!
とりあえず今後の方針としては闇の武人や梁山泊はなしの方向で進めます
しかし、ちょくちょくケンイチキャラはモブくらいの扱いで出そうかなぁ?くらいのつもりです
具体的にはクラスメイトとして美羽や連華などを出したり
どっかの軽いイベントでしぐれさん出したりしたいなぁ・・・なんて
この子は出して欲しいという希望があれば受け付けます
ただし、ちょい役で終わるかもですが・・・
それでは今回はこの辺でノシ