朝のHRの時間
と言っても、小学校なので朝の会という名前なのだが、いつもと違ってクラスの人間が少し浮ついている
それもそうだ、今日うちのクラスに転校生が一人やってくるのだ
その話を担任の教師が話した瞬間クラス中がざわついた
まぁ、このぐらいの年の子供はこう言った珍しい事柄にはしゃぐものだ
ゆえにクラスの雰囲気は浮ついているのだ
「あ〜それじゃ、転校生を紹介するぞー」
担任の先生は少し面倒くさそうにいうと教室の前のドアが開いて転校生が入ってくる
その顔は俺にとって見知った顔なわけで・・・
「えっと、初めまして!ボクは榊原小雪だよ!よろしくね」
そう言ってにっこり笑う小雪
そう、何を隠そう今日の転校生の正体は小雪だったのだ
これについて少し回想すると・・・
病院にて
「ようやく小雪も退院か」
「うん!やっと退院できるんだ〜」
そう言って軽く飛び跳ねる小雪
あの事件から数週間ほど日数が経ち、ようやく小雪は退院することが叶ったのだった
本来頭の傷のみならもっと早くに退院できたのだが、小雪の体は本人が思っていたよりもボロボロだったらしく
特に栄養失調にもなりかけていたようで、少し長期の治療が必要と判断されたらしい
「よかったな小雪」
「うん!」
嬉しそうに頷く小雪
本当なら風間ファミリーのみんなも来ようと言っていたのだが、ここの病院はだいぶ距離が開いていて
しかも、今日は平日・・・つまり学校をサボらなければいけないのだ
さすがにそれは各それぞれの親が許してはくれず
本来、俺もダメなんはずなんだが俺は小雪の事件の関係者ということもあり
特別に許可されたのだ
「それにしても、小雪はこれからどうするんだ?」
「え?どういうこと?」
「いや、家が今度から変わるだろ?そうなると学校も転校とか・・・」
そいうと小雪はう〜んと言いながら考えて言った
「わかんない!」
「・・・まぁ、そりゃそうだな」
「でも大丈夫!」
そう言って手を大きく上に上げる小雪
「みんながいるからね〜」
そう言って楽しそうにする小雪
「そうだな、小雪に何があろうと俺たちが助けるさ」
「うん!信じてるよ、隼人」
そう言って俺ににっこり笑いかける
小雪の表情を見るなり大丈夫そうだな・・・
俺はそう、安心したのだった
side 小雪
ボクは生まれつきこういう体だった
髪の毛は白く、目は赤く肌は真っ白の病気なんだって聞かされた
アルビノ?とか言ってた
お母さんもお父さんも初めはボクのことを可愛がってくれていた
お母さんはいつもボクにおやつを作ってくれたりお洋服を作ってくれたりした
お父さんは仕事から帰ってくるとボクを持ち上げて高い高いしてくれた
大好きなお母さんとお父さんだった
ある日、ボクたちは川神市のとある一軒家に引っ越しをした
とっても広くてお庭のあるお家だった
少し家の中はボロボロだけど、そんなことは気にならなかった
お父さんは「今度からここが俺たちのマイホームだ!」と言って喜んでいた
けれど、ここの家に引っ越してきてからお父さんもお母さんも変わってしまった
お母さんは体をよく壊すようになった
風邪を引いたり、熱を出したり、急に倒れたりするようになった
お父さんは家に帰ってくることが少なくなった
お外に仕事に行ったらそのまま次の日まで帰ってこなかったりすることが増えた
それが原因で二人は喧嘩をよくするようになった
ボクは二人に「やめて!」と訴えるが
二人は「うるさい!」と言ってボクを突き飛ばした
そのあとからだ、二人はボクを気味の悪いもののように扱うようになった
ボクをいじめるようになった
ある時はご飯を1日もらえなかったりした
またある時はお母さんはボクをそこらへんに転がっている物で叩いた
そんな日々の中、とうとうお父さんは家を出て行った
それからという物お母さんは荒れるに荒れた
今まで以上に僕にかまってくれなくなった
前のように暖かで穏やかな顔のお母さんも、この頃にはげっそりと痩せこけていた
まるで、まったく違う人間のように・・・
そして何かとつけて私のせいだ、お前がいなければ、お前なんか産まなければよかった
そう怒鳴り散らすようになった
この頃のボクは心が壊れかけていたんだと思う
大好きなお母さんに言われるセリフの一つ一つがとても辛かったし、悲しかった・・・
そんな中、ボクは安寧を求めてフラフラと外を歩くようになった
誰でもいい、ボクを認めて欲しかった…ボクはこの世にいていい存在なんだって
でも、そんな物は幻想だった
公園に行き一緒に遊ぼうと同じくらいの歳の子に話しかけてもみんな僕を気持ち悪がって近づいてもくれない
いじめとかそういうことすら起きなかった
ボクはもう諦めかけていた…そんな時だった
とある草っ原に行くと楽しそうな声が聞こえてきた
ボクはそれを覗き込んでいるとそこには今まで見てきたどんなグループよりも輝いていて、それで楽しそうにしている子達がいた
ボクはその光景に目が奪われた
ボクも…ボクもあの子達と一緒に…
そう思っているとグループの子の一人がボクに気がついた
そしてボクから視線をそらすと一人の男の子と話し出した
すると、その話しかけられた男の子がボクの元に近づいてきた
慌ててしまってボクはどうするべきかと悩んでいたら
「なぁ、俺たちに何か用か?」
「え、えっと…」
ボクは物怖じせず話してくる彼に少し心の中で驚きながらも仲間に入れて欲しいというセリフを言おうとするが、なかなか踏ん切りがつかない…
そんな時彼はボクを観察しているのかボクの髪の毛や目を見ている…やっぱり、気持ち悪いのかな?
でも、それでもと思いボクは決心して言った
「あの!ボクも、ボクも仲間に入れて!」
その瞬間ボクは思わず目を瞑ってしまった
なんて返事が来るのか不安で…不安でしょうがなかった
でも、その僕の不安は一気になくなった
「…いいぞ、こっちについてきてくれ」
そう、いいと言われたのだ
つまりはOKということんなだろうけど…ボクは思わず呆然としてしまった
だって、今まで一度だって「いいよ」なんて言われたことはなくて
しかも、一緒に遊びたいって心から思った相手たちからのOKの返事
信じられなくて当たり前だった…
そんな僕の様子を見て彼は
「こないのか?」
そう言ってきたのでボクは慌て彼の後ろをついていった
そのあとは彼がいろいろと話をしてくれると彼らのグループのリーダーみたいな子が
「なんだ、俺たちの仲間になりたかったのか!いいぜ!俺たちと一緒に遊ぼうぜ」
そう言ってくれたこの時は本当に思った
彼が、彼がボクを助けてくれる…ボクに居場所をくれるそう思った
そのあとの時間はここ最近で一番楽しかった
鬼ごっこをして缶蹴りをして…いろいろ遊んだ
でも、楽しい時間はすぐに過ぎていってしまう
夕方になってみんながお開きにすることになった
もう、こんな時間は二度と過ごせないんじゃないか…そう思った時
彼らはまた一緒に遊ぼうって、楽しかったと言ってくれた
ボクはそれが本当に嬉しくて
「うん!じゃあまた来るよ!」
そう言ってボクは大きく頷いた・・・
そして家に帰るとお母さんがリビングにいた
お母さんはボクを見るとこう言った
「…どこに行っていたの?」
そう言ってきたお母さんに対してボクは今日の出来事を話した
風間ファミリーのこと、遊んだこと…そしてみんながまた遊ぼうって言ってくれたこと
でも、それは今のお母さんには…
「…ふざけないで」
「え?お母さん・・・?」
お母さんが何かを呟くとボクは頭に強い衝撃を感じた
倒れた僕は見てしまった
大きな酒瓶で僕を殴り高笑いするお母さんを…
あぁ、お母さんはもう…
ボクはこの時になってようやく気づいた
お母さんはもう、壊れてしまったんだと
そのあとの意識は曖昧だった
頭から暖かい物が流れている感覚はあったが痛みはもう、感じることすらなかった
そんな時家に誰かが来て、ボクに駆け寄ってくれた…そしてその時その声が隼人の声だと気付いた
だけどその瞬間ボクは意識を失ってしまった
その意識がなくなる瞬間にボクは心の中で叫んだ…
『助けて』
そしてボク目の前は真っ暗になった…
次に目覚めたのは真っ白な天井の見えるベットの上だった
あとで来た女の人からここは病院だってこと、そしてお母さんから隼人が助けてくれたことを知った
あの時の心の叫びが、もしかしたら隼人に届いていたのか?
思わずそう考えてしまった
そのあと、ボクの今の状態を詳しく聞いた
ボクはもうお母さんの子供ではなくなること、そして新しいお母さんとお父さんができること
そんなことを聞いたけど、ボクはイマイチよくわからなかった
そして次の日には隼人がボクのお見舞いに来てくれた
そこで隼人は頭を下げて僕に謝ってきた
『すまない、もっと早く小雪を助けていればこんな傷を負わせることもなかったのに・・・』
そう言ってくれたけど、それは違うと思う
隼人が助けてくれなかったボクは死んでいたはずだ
だから隼人には感謝こそすれど、怒るのはお門違いだと
そういうと
『…そうか、そう言ってくれると助かるよ』
そう言って笑った隼人
その隼人の笑顔を見ると胸が少しキュッとなった
何だろう、この感覚?そう思いながらもボクはそのあと隼人とたくさん話をした
その中でこの間の草っ原にリュゼツランが咲くって聞いた時僕は「見たい!」と隼人に言ったら
隼人が「まかせろ」と言って病室を出て行ってボクの外出許可を取ってきてくれた
本当に隼人はとっても頼りになるな〜なんてその時に思った
そして、竜舌蘭をみんなで見てみんなで集合写真を撮ったあと
ボクは隼人に近づいて行って言った
「ねぇ、隼人」
ボクが呼びかけると隼人は
「どうした?」
そう言って返してくる
それに対してボクは少し恥ずかしいけど言った
「その…ありがとう」
「今回の件か?それなら別に気にしなくても…」
隼人が言うがそれだけじゃないの
「それもだけど!その…えっと」
ボクが少しもじもじしていると隼人は僕のその様子に頭にはてなを浮かべている
そして僕は言った
「ボクを風間ファミリーに誘ってくれたでしょ?そのおかげでボク今こんなに楽しい気持ちで一杯だから!」
本心らの言葉を隼人に伝えた
隼人があの時僕にいいよって言ってくれたから僕の今はある
だから、誘ってくれた隼人には本当に感謝してもしきれない
そんな僕の様子に隼人は微笑みながら
「…そうか、それならよかった」
そう言ってくれた
そんな隼人にボクは照れ隠しで
「うん!だからね、隼人…」
「なんだ・・・」
言いかけていた隼人の口にボクが持ってきたマシュマロを入れる
それに対して隼人が驚いている
そこにボクは言った
「これはボクの気持ちだよーあはは!」
誤魔化すようにボクはみんなの元に行って写真を見る
おそらくボクの顔は赤くなっているんだろう
けど、この感覚はとっても心地がいいな…
そう思ったのだった
そして、ボクは今日隼人たちのいる学校に転校した
クラスも一緒でボクはとっても嬉しかった
教室の前で自己紹介することになったのでボクは元気いっぱいに挨拶した
「えっと、初めまして!ボクは榊原小雪だよ!よろしくね」
今日から僕は学校もみんなと同じだと思うとワクワクしてたまらない
それに…
ボクは隼人に目線を向けた
その瞬間ボクの胸がドキドキしているような感じがする
いつか、隼人に対するこのドキドキの原因を知れるような気がした
だから、だからね?
「これからもよろしくね〜♪」
そう言って僕は隼人の元に向かっていった
この気持ちをもっと感じていたいから…
side end
どうも〜ミスターキシドーです!
今回はなかなかの難産でしたよ、更新も遅くなってしまって申し訳ない
最近は学校も色々と忙しくて…
今回は小雪ちゃんの気持ち編ですね
いや〜まだ恋って感情にまで気がついてない感じですね
まぁ、今までの環境が環境ですからね
書いていて切なくなっちゃいました
次回はそろそろ新しいキャラでも出そうかな?なんて考えてます
まぁ、原作のキャラクターの中から出す予定です
新しいって言えば、真剣恋Aの新キャラクター見ましたけど旭ちゃんとコジマ・ロルバッハちゃんは可愛いですね!
前の武松も結構好みでしたけど、是非ともこの作品で出したいですね〜
まぁ、未プレイなんでキャラ設定とか細かいものが書けませんけどね
早くまとめて総集編バージョンのディスクが出てくれることを祈ります!
出たら買うんですけどねぇ〜
そろそろ、長くなったのでこの辺りでノシ