Minecraft ~ある冒険家の旅路~   作:セッキー.Jr

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54:防星近況②

~~~~~~~鈍行世界にて~~~~~~~

 

 

鈍行世界には幾多の人々が避難していた。

 

アルガとブロッカスは人々に食事を配る。

 

 

 

サクラノ国の人々もすでに避難を終えていた。

 

 

タマベエとタネノスケに、

 

ウメと狼のユズもいる。

 

 

「ルーフスのあんちゃんたち…今どうしているのかなぁ…?」

 

「クン…」

 

ユズは遠く見たステーラを心配しているようだ。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

~~~~~~~

 

セルバースタウンにて~~~~~~~

 

 

 

ルーフスとチェリーの剣はウィザーをばさりと斬る。

 

 

 

 

 

ジャックのハンマーは強く鈍くウィザーに当たり、ステーラの牙も鋭くウィザーに刺さる。

 

 

 

 

「シュオオオオオオ…」

 

 

 

 

 

ウィザーは苦しむ。

 

 

 

 

大男は更に一発ウィザーに鉄槌打ちを喰らわせた。

 

 

 

 

ウィザーは頭蓋骨が割れ、地に埋まった。

 

 

 

 

大男はルーフス達の横に戻り言う。

 

 

 

 

「ガキのくせにやるじゃねぇかお前ら!」

 

 

 

「そりゃどうも。」

 

 

 

「だが、そっちの嬢ちゃんは戦えないみたいだな!」

 

 

 

 

大男はココアを指差し言った。

 

 

 

 

「嬢ちゃん、戦えねぇんなら逃げた方がいいぜ。ここじゃ足手まといだからな。」

 

 

 

 

ココアは一瞬言葉に押される。

 

 

 

 

 

 

 

ココアはまぶたを一旦閉めてから

開いて言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私…ジャックくんの側にいたいから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャックは赤くなった。

 

 

 

 

 

 

 

「まあ♪」

 

 

 

 

 

 

 

チェリーはハート眼で二人を見る。

 

ルーフスも少し照れるような目だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

大男は呆れて言いはなった。

 

 

 

 

「そうかい、それなら、俺は助けるつもりはねぇからな 。」

 

 

 

「元から要らないわよ!」

 

 

 

 

ココアはべーと舌を出した。

 

 

 

 

「ちょっココア…」

 

 

 

 

 

大男は驚いて笑う。

 

 

 

「…本当に要りそうにねぇな。

おい小坊主!」

 

 

 

大男はジャックに向かって言った。

 

 

 

 

 

「その嬢ちゃん、しっかり守ってやんな。」

 

 

 

 

 

 

ジャックは返す。

 

 

 

 

 

「…絶対に!」

 

 

 

 

 

 

 

ボォオオン…!

 

 

 

 

 

大男は振り返る。

 

 

 

 

 

 

さっきのウィザーが地面から浮き上がり、光で身を防護した。

 

 

 

 

 

 

そのウィザーだけではない。

 

 

世界中のウィザー達が一斉にバリアを張り始めたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界の人々が

 

 

 

異変に気がついたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウィザーの切り傷は埋められ。

 

 

 

 

殴打のへこみは無くなり。

 

 

 

 

銃痕も全て埋められたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ウィザーは完全回復していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…なんだと…!」

 

 

「今までの4時間は…」

 

 

「全く無意味だったと言うのか…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~~~~地獄にて~~~~

 

 

水晶にはウィザーが映っている。

 

 

「…そうだ…これがウィザーの恐ろしい所だ。

ウィザーは自らを回復し何度も蘇ってくる。

 

ただただ、攻撃が強いだけではないのだ…!!」

 

ゾンビピッグマンは絶望に押され倒れる。

 

 

「人民達よ…どうか未来の為に…!」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 

~~~~クレイソルジャーズの村より~~~~

 

 

クレイソルジャーズ達は青、赤が一つになって戦っていた。

 

スチルもダイヤの装備で自らを包んで戦っていた。

 

 

 

「…何てことだ…回復しただと…!!」

 

 

 

クレイソルジャーズも何匹死んだことか。

 

 

 

 

「…だがこいつらのパワーもなめてもらっては困る!

 

彼らは…!どんなに小さくとも『戦士』なのだ!!」

 

 

スチルはクレイソルジャーズ達を起き上がらせる。

 

 

 

 

 

 

 

ドスン…

 

 

 

 

 

 

 

ドスン…

 

 

 

 

 

 

 

スチルの体が小さく縦に揺れる。

 

 

クレイソルジャーズ達は大きく跳ねた。

 

 

「…!…違う敵か……!!!!」

 

 

スチルは背後を向いた。

 

 

スチルは口をあけっぴろげにして汗を流す。

 

 

スチルに巨大な影が落ちる。

 

 

 

クレイソルジャーズ達も影の元を凝視した。

 

 

 

ウィザーも恐怖に震えるばかりであった。

 

 

 

 

 

 

 

「ヴォッホッホッホッホ…さすがに西の大陸に行くのは遠かったわい…」

 

 

 

 

巨人だった…!!

 

 

 

 

「ワシはお前らに会いたかったぞ…小さき戦士達よ…

 

会えて光栄だ…共にお茶でもたしなみたいところだが…」

 

 

 

巨人は巨大な剣を肩に担いでウィザーをにらんだ。

 

「まずはこの炭をきれいにしなければな…!!」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

~~~~~~~とある上空~~~~~~~

 

飛行艇は空を行く。

 

 

 

 

2体のウィザーが飛行艇に向かって射撃する。

 

 

ボッ…    ボッ…    ボッ…

 

 

 

 

「元気爆発!!」

 

 

「神の鉄槌!!」

 

 

「シンプル・イズ・ザ・ベスト!」

 

 

ドォオオオン!!!  ドォオオオン!! 

 

     ドォオオオン!!

 

 

「厄介な敵がでてきたものだ!」

 

モイラは顔をしかめて言う。

 

「でも中の乗客を守らなきゃね!」

 

プルボネが返す。

 

「そうです!私たちは絶対に勝たねばならないのです!」

 

テンドロンも返した。

 

「「「正義は必ず勝つッ!!!」」」

 

モイラ達は一心不乱に攻防を繰り返していた。

 

 

 

 

 

飛行艇の中。

 

 

中は400万人の人々であふれていた。

 

 

オリ―は人々の対応をしなければならなかった。

 

オリーは外で守りたい気持ちを抑えながら心で言った。

 

 

(3人とも…どうかこの人々を守ってやってくだせぇ!!)

 

 

「おじさーん、おなか減ったー、ソフトクリームちょーだーい。」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

~~~~~~~セルバースタウンにて~~~~~~~

 

 

戦士たちは言葉にならない悔しみでモンスターを見つめていた。

 

 

戦士たちの戦闘意欲がそがれようとしている。

 

 

でも…こいつらを倒さなければ…

 

 

 

 

 

世界は消滅してしまう。

 

 

 

 

 

 

「ダァーーーーーー!!」

 

 

バンプが叫んでウィザーに連続で殴り掛かる。

 

 

「おりゃぁーーー!!」

 

「たぁっ!!」

 

「はぁあああ!!」

 

「ガウ!!ガウ!!」

 

ルーフス達もそれに続く。

 

 

 

叫びながら戦士達に問いかけた。

 

 

「お前らぁ!相手が回復するからなんだぁ!」

 

 

戦士達は耳を傾ける。

 

 

 

「バンプ…例え私たちが悪あがきを続けても…

 

それはまた無駄になるんだぞ…」

 

 

 

 

 

「上等だ!」

 

 

 

 

 

バンプは大声で答える。

 

 

 

「世界が簡単に救えるわけねぇんだ!

 

でもそれは一つのチャンス…!

 

 

俺たちが『進化』するチャンスじゃねぇか!!

 

 

お前らは惑星最後の日まで弱いままでいいのか!!」

 

 

 

 

 

 

 

戦士達はこぶしを握った。

 

 

 

 

 

 

戦士が一人…また一人とウィザーに向かっていく。

 

 

 

ウィザーの光が途切れようとしている。

 

 

 

「「「「「「「「「俺たちは…『進化』してみせる!!」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

ウィザーの光は壊れるように放たれた。

 

 

 

 


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