Minecraft ~ある冒険家の旅路~   作:セッキー.Jr

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58:世界決戦

 

 

「…只今!バッダボーナ火山の様子を地上からお届けしております!!」

 

一人の記者が現場の緊張を話す。

 

 

「世界を守るため、ここに集まった世界中の戦士達が命を賭けて戦っております!

 

我々は戦えません…が、応援をすることができます!!皆さん、戦士達を異次元から応援しましょう!!

 

負けるなーーーーー!!」

 

記者はカメラも気にせず背中を向けて応援する。

 

 

 

異次元でも。

 

 

 

「がんばれーー!!」

 

        「やれーーー!!」

 

   「やっつけろーーー!!」

 

 

 

多くの人たちが戦士達を応援していた。

 

 

 

 

既に世界は一つになっていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「オラオラ!俺達の炎をくらいやがれ!」

 

「これは美味しそうなモンスターだ…」

 

「早くくたばれよ~…」

 

 

ヒドラの炎が舞う。

 

 

 

「ヴォッホッホッホ…」

 

巨人が巨大な剣でミュータントを2人串刺しにする。

 

 

クレイソルジャーズはエンダーマンに張り付いて攻撃する。

 

 

そして…赤い牛男は…

 

 

「ヘーイ!戦いさ!俺の鍛えたマッスルが火を噴くぜ~!!

ウ~…」

 

 

赤い牛男が引き気味のミュータントクリーパーに向かって拳を矯める。

 

 

ボォォオオオオオオオオオオン!!!

 

 

巨大なミュータントクリーパーが見えない高さまで飛んでいった。

 

 

「マッスゥウル!!ハッハー!!!」

 

 

戦士達はひそひそと話す。

 

「…なんなんだあいつは?」

 

「でもすっげぇつえぇな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

アーティクルは白い鎧でダイヤの剣を振りかざす。

 

 

ルーフスは避けた。

 

 

 

ガキッ…

 

 

 

ボォオオ!!

 

 

 

地面に当たった剣の先が燃える。

 

 

「…魔法か…!!」

 

 

「その通りだ…」

 

 

アーティクルは剣を振りかざしながら説明する。

 

「武器に魔法を施したことにより…!!

 

炎の剣となったのさ!!」

 

 

シュッ!!

 

 

シャクッ!!

 

 

 

シュッ!!

 

 

 

次々に連撃がルーフスを襲う。

 

「おりゃああ!!」

 

 

 

ルーフスも反撃しようとダイヤの剣で突く。

 

 

ガキッ…

 

 

 

しかし鎧に跳ね返される。

 

 

 

 

「さらに…これはガストの鎧だ!!

防御力は抜群、さらに体の傷は癒えていく!

 

勝負あったな!!ルーフス!!」

 

 

「そんなんまだ…わからねぇよ!!」

 

 

ルーフスとアーティクルは刃を交わす。

 

 

強く、強く、ルーフスは押し斬っていく。

 

 

しかしアーティクルの重い一撃が…!!

 

 

 

 

 

ズバッ…!!

 

 

 

 

ルーフスのダイヤの鎧の肩を貫通した。

 

 

「ぐぅ…!!」

 

ルーフスはよろけながらも立つ。

 

 

アーティクルは剣を抜いて腹を狙って突いた。

 

 

ビュッ…!!

 

 

グラッ…!

 

 

ルーフスは間一髪でかわす。

 

 

だがそのまま地面に倒れる。

 

 

「チェックメイト…だな…」

 

 

 

 

アーティクルは剣をうつぶせになったルーフスの背中を狙って振りかざした。

 

 

 

 

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!!

 

 

ゴォオオオオン!!

 

 

アーティクルの反応より先に金槌が横から頬に当たった。

 

 

「ああああああああああああああ!!」

 

 

アーティクルは横になりうずくまる。

 

 

 

「…!スチルさん…!!ありがとうございます…!」

 

「…お礼はよせ。それよりお前さんに言いたいことがある。」

 

 

 

スチルは起き上がったルーフスに詰め寄り憤怒した。

 

 

「お前さんは私の説教を水に流してしまったのか!!」

 

「え…!?」

 

「さっきの剣はなんだ!!力をただ押し付けているだけではないか!!」

 

「す、すみません!ごめんなさい~…!!」

 

 

アーティクルが立ち上がる。

 

目は赤く充血し、顔は怒りで真っ赤に染まっている。

 

「このじじいが…!!」

 

「おっと…」

 

スチルは冷静になる。

 

 

「ルーフス、私の説教を思い返すのだ。

思い返せば、お前は必ず、強くなれる。」

 

 

思い返す…

 

 

スチルは逃げ出した。

 

 

 

「待て!!」

 

アーティクルは追いかけようとする。

 

 

ルーフスはアーティクルの肩に剣を置いた。

 

 

「待つのはお前だよ。」

 

 

 

ルーフスは真剣な目で言った。

 

「お前の敵はまだここにいるだろ?」

 

 

アーティクルは不敵な笑みで答えた。

 

 

「そこまで天国へ行かせて欲しいのだな…」

 

 

「ならば本望に行かせてやろう!!」

 

 

アーティクルとルーフスの斬りあいが再度始まる。

 

 

 

ルーフスはじりじりと痛む肩をこらえて考える。

 

 

思い返す…

 

 

(…これはひどい。なんて乱暴な斬り方をしとるのだ。)

 

 

乱暴な斬り方…って…?

 

 

キン!!

 

 

ルーフスの剣が弾き飛ばされる。

 

 

 

ルーフスは急いで剣を手に取り

 

 

アーティクルの剣を防いだ。

 

 

 

まてよ…?

 

 

チェリーにはなんて言ったのだっけ…

 

 

(静、動の剣さばきはどちらも完璧、とてもきれいな傷み方をしている!!)

 

 

 

 

静、動の剣さばき…

 

 

そうか…

 

 

俺には『静』…これが足りないんだ…!

 

 

 

 

ルーフスはわざと目を閉じる。

 

 

 

アーティクルは剣を振った瞬間、ルーフスの行動に気づき目を丸くする。

 

 

 

アーティクルの剣はルーフスの頭へと向かう。

 

 

 

…感じない…

 

 

 

…まだ何も…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!

 

キィン!!

 

 

ルーフスの剣は光のごとく真上の攻撃を防いだ。

 

 

 

 

「何!?…」

 

アーティクルは驚く。

 

 

今…防いだ…のか…?

 

 

 

アーティクルは呆然とする。

 

 

 

信じられない…!この俺が…

 

 

このアーティクルが…!!

 

 

目をつぶった奴に勝てないだと!?

 

 

 

 

 

「…へへ、…出来た…

 

アーティクル、次は俺から行かせてもらうぜ。」

 

 

 

アーティクルは初めて目の前の敵に本構えをした。

 

 

 

 

 

ルーフスが光となってアーティクルの胸元に向かって斬っていく。

 

 

アーティクルは気合でその一つ一つを防ぐ。

 

 

しかし間に合いそうにない!!

 

 

アーティクルはたまらず腰に挿したもう一つの剣を左手に持つ。

 

 

そしてルーフスへと押し斬っていく…

 

 

はずだった。

 

 

ルーフスの光撃は止まらずにアーティクルを押していく。

 

 

アーティクルはついに剣二本で守りに入った。

 

 

 

胸元で×を作り守ったのだ。

 

 

 

腕の筋肉をパンパンに膨らませる。

 

 

 

カキキキキキキキキキキキ…

 

 

剣が押される。

 

 

 

キキキキキキキ!!!!!

 

 

剣が開かれる!!

 

 

 

キキキキキキキキキキキキキ!!!

 

 

 

ガァン!!

 

 

 

アーティクルの腕は開かれる。

 

 

 

最後!!

 

 

 

ルーフスは一瞬目を閉じる。

 

 

剣に力が集中した…!!

 

 

 

 

今!!

 

 

 

 

 

ザシュ…!!

 

 

 

 

 

アーティクルの胸にダイヤの剣が刺さる。

 

 

 

 

 

アーティクルは驚いた表情のまま後ろに倒れていく。

 

 

 

 

 

ドタ…

 

 

 

 

 

 

 

ルーフスはアーティクルの体から剣を抜く。

 

 

ルーフスは悲しい顔つきでアーティクルから去る。

 

 

 

「…敵がいるって…辛いな…」

 

 

ルーフスは涙を一筋流す。

 

 

 

しかし今は泣いているときではない。

 

 

ルーフスは涙をごしごしと拭いて目の前の巨大な飛行艇を見た。

 

 

 

後ろでは戦士達がまだ戦っている。

 

 

 

…

 

 

 

行くぞ…

 

 

 

 

ルーフスは飛行艇の扉を蹴破った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「降りてきなさい!私と勝負してよ!!」

 

 

「あら~?してるじゃな~い…モグモグ…」

 

魔女はほうきを高く飛ばしてドーナツを食べている。

 

そして時折蜘蛛を手から召還してチェリーに攻撃させていたのだ。

 

 

 

「私傷が付くのがいやなの~、せっかく手入れした肌が台無しになっちゃう。」

 

 

「人をおちょくるのもいい加減にして!!」

 

 

「ふ~ん…じゃあ…」

 

 

パチン!

 

 

魔女は指を鳴らす。

 

 

 

チェリーの上に礫岩が降り注ぐ。

 

 

 

 

 

ドドドドドド!!

 

 

 

 

礫岩の山が出来た。

 

 

 

 

魔女は得意気に笑う。

 

 

 

 

「足場をありがとう。」

 

 

魔女はドーナツを喉に詰まらせる。

 

 

チェリーが礫岩を踏み越えて跳びあがってきた。

 

 

「ん~~~!!!!!!」

 

魔女は詰まらせたまま驚いた。

 

 

 

スパッ…!!

 

 

 

魔女のほうきはスパッと二分割に切れた。

 

 

 

 

 

魔女はほうきとともに地面に落ちる。

 

 

 

 

ドサッ!

 

 

 

 

チェリーが魔女に詰め寄る。

 

 

 

「…で、どうするの?戦うの?」

 

 

「へ!?」

 

 

魔女は口を歪ませて汗を流した。

 

 

 

「ホホ、ホホホホ…」

 

 

チェリーはため息をついた。

 

 

チェリーはドーナツを魔女の口に咥えさせる。

 

 

「それ、食べていいから。あなたの負けってことでいいわよね?」

 

「は、はい!私の負けです!!」

 

 

「本当に拍子抜けだわ…同名なのに只の卑怯者だったなんて…」

 

 

愚痴をこぼしながらチェリーは去っていく。

 

 

 

 

 

「…チャンスだけど…」

 

 

 

私じゃ勝てそうにないな…

 

 

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