Minecraft ~ある冒険家の旅路~ 作:セッキー.Jr
「…只今!バッダボーナ火山の様子を地上からお届けしております!!」
一人の記者が現場の緊張を話す。
「世界を守るため、ここに集まった世界中の戦士達が命を賭けて戦っております!
我々は戦えません…が、応援をすることができます!!皆さん、戦士達を異次元から応援しましょう!!
負けるなーーーーー!!」
記者はカメラも気にせず背中を向けて応援する。
異次元でも。
「がんばれーー!!」
「やれーーー!!」
「やっつけろーーー!!」
多くの人たちが戦士達を応援していた。
既に世界は一つになっていたのだった。
「オラオラ!俺達の炎をくらいやがれ!」
「これは美味しそうなモンスターだ…」
「早くくたばれよ~…」
ヒドラの炎が舞う。
「ヴォッホッホッホ…」
巨人が巨大な剣でミュータントを2人串刺しにする。
クレイソルジャーズはエンダーマンに張り付いて攻撃する。
そして…赤い牛男は…
「ヘーイ!戦いさ!俺の鍛えたマッスルが火を噴くぜ~!!
ウ~…」
赤い牛男が引き気味のミュータントクリーパーに向かって拳を矯める。
ボォォオオオオオオオオオオン!!!
巨大なミュータントクリーパーが見えない高さまで飛んでいった。
「マッスゥウル!!ハッハー!!!」
戦士達はひそひそと話す。
「…なんなんだあいつは?」
「でもすっげぇつえぇな…」
アーティクルは白い鎧でダイヤの剣を振りかざす。
ルーフスは避けた。
ガキッ…
ボォオオ!!
地面に当たった剣の先が燃える。
「…魔法か…!!」
「その通りだ…」
アーティクルは剣を振りかざしながら説明する。
「武器に魔法を施したことにより…!!
炎の剣となったのさ!!」
シュッ!!
シャクッ!!
シュッ!!
次々に連撃がルーフスを襲う。
「おりゃああ!!」
ルーフスも反撃しようとダイヤの剣で突く。
ガキッ…
しかし鎧に跳ね返される。
「さらに…これはガストの鎧だ!!
防御力は抜群、さらに体の傷は癒えていく!
勝負あったな!!ルーフス!!」
「そんなんまだ…わからねぇよ!!」
ルーフスとアーティクルは刃を交わす。
強く、強く、ルーフスは押し斬っていく。
しかしアーティクルの重い一撃が…!!
ズバッ…!!
ルーフスのダイヤの鎧の肩を貫通した。
「ぐぅ…!!」
ルーフスはよろけながらも立つ。
アーティクルは剣を抜いて腹を狙って突いた。
ビュッ…!!
グラッ…!
ルーフスは間一髪でかわす。
だがそのまま地面に倒れる。
「チェックメイト…だな…」
アーティクルは剣をうつぶせになったルーフスの背中を狙って振りかざした。
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!!
ゴォオオオオン!!
アーティクルの反応より先に金槌が横から頬に当たった。
「ああああああああああああああ!!」
アーティクルは横になりうずくまる。
「…!スチルさん…!!ありがとうございます…!」
「…お礼はよせ。それよりお前さんに言いたいことがある。」
スチルは起き上がったルーフスに詰め寄り憤怒した。
「お前さんは私の説教を水に流してしまったのか!!」
「え…!?」
「さっきの剣はなんだ!!力をただ押し付けているだけではないか!!」
「す、すみません!ごめんなさい~…!!」
アーティクルが立ち上がる。
目は赤く充血し、顔は怒りで真っ赤に染まっている。
「このじじいが…!!」
「おっと…」
スチルは冷静になる。
「ルーフス、私の説教を思い返すのだ。
思い返せば、お前は必ず、強くなれる。」
思い返す…
スチルは逃げ出した。
「待て!!」
アーティクルは追いかけようとする。
ルーフスはアーティクルの肩に剣を置いた。
「待つのはお前だよ。」
ルーフスは真剣な目で言った。
「お前の敵はまだここにいるだろ?」
アーティクルは不敵な笑みで答えた。
「そこまで天国へ行かせて欲しいのだな…」
「ならば本望に行かせてやろう!!」
アーティクルとルーフスの斬りあいが再度始まる。
ルーフスはじりじりと痛む肩をこらえて考える。
思い返す…
(…これはひどい。なんて乱暴な斬り方をしとるのだ。)
乱暴な斬り方…って…?
キン!!
ルーフスの剣が弾き飛ばされる。
ルーフスは急いで剣を手に取り
アーティクルの剣を防いだ。
まてよ…?
チェリーにはなんて言ったのだっけ…
(静、動の剣さばきはどちらも完璧、とてもきれいな傷み方をしている!!)
静、動の剣さばき…
そうか…
俺には『静』…これが足りないんだ…!
ルーフスはわざと目を閉じる。
アーティクルは剣を振った瞬間、ルーフスの行動に気づき目を丸くする。
アーティクルの剣はルーフスの頭へと向かう。
…感じない…
…まだ何も…
!
キィン!!
ルーフスの剣は光のごとく真上の攻撃を防いだ。
「何!?…」
アーティクルは驚く。
今…防いだ…のか…?
アーティクルは呆然とする。
信じられない…!この俺が…
このアーティクルが…!!
目をつぶった奴に勝てないだと!?
「…へへ、…出来た…
アーティクル、次は俺から行かせてもらうぜ。」
アーティクルは初めて目の前の敵に本構えをした。
ルーフスが光となってアーティクルの胸元に向かって斬っていく。
アーティクルは気合でその一つ一つを防ぐ。
しかし間に合いそうにない!!
アーティクルはたまらず腰に挿したもう一つの剣を左手に持つ。
そしてルーフスへと押し斬っていく…
はずだった。
ルーフスの光撃は止まらずにアーティクルを押していく。
アーティクルはついに剣二本で守りに入った。
胸元で×を作り守ったのだ。
腕の筋肉をパンパンに膨らませる。
カキキキキキキキキキキキ…
剣が押される。
キキキキキキキ!!!!!
剣が開かれる!!
キキキキキキキキキキキキキ!!!
ガァン!!
アーティクルの腕は開かれる。
最後!!
ルーフスは一瞬目を閉じる。
剣に力が集中した…!!
今!!
ザシュ…!!
アーティクルの胸にダイヤの剣が刺さる。
アーティクルは驚いた表情のまま後ろに倒れていく。
ドタ…
ルーフスはアーティクルの体から剣を抜く。
ルーフスは悲しい顔つきでアーティクルから去る。
「…敵がいるって…辛いな…」
ルーフスは涙を一筋流す。
しかし今は泣いているときではない。
ルーフスは涙をごしごしと拭いて目の前の巨大な飛行艇を見た。
後ろでは戦士達がまだ戦っている。
…
行くぞ…
ルーフスは飛行艇の扉を蹴破った。
「降りてきなさい!私と勝負してよ!!」
「あら~?してるじゃな~い…モグモグ…」
魔女はほうきを高く飛ばしてドーナツを食べている。
そして時折蜘蛛を手から召還してチェリーに攻撃させていたのだ。
「私傷が付くのがいやなの~、せっかく手入れした肌が台無しになっちゃう。」
「人をおちょくるのもいい加減にして!!」
「ふ~ん…じゃあ…」
パチン!
魔女は指を鳴らす。
チェリーの上に礫岩が降り注ぐ。
ドドドドドド!!
礫岩の山が出来た。
魔女は得意気に笑う。
「足場をありがとう。」
魔女はドーナツを喉に詰まらせる。
チェリーが礫岩を踏み越えて跳びあがってきた。
「ん~~~!!!!!!」
魔女は詰まらせたまま驚いた。
スパッ…!!
魔女のほうきはスパッと二分割に切れた。
魔女はほうきとともに地面に落ちる。
ドサッ!
チェリーが魔女に詰め寄る。
「…で、どうするの?戦うの?」
「へ!?」
魔女は口を歪ませて汗を流した。
「ホホ、ホホホホ…」
チェリーはため息をついた。
チェリーはドーナツを魔女の口に咥えさせる。
「それ、食べていいから。あなたの負けってことでいいわよね?」
「は、はい!私の負けです!!」
「本当に拍子抜けだわ…同名なのに只の卑怯者だったなんて…」
愚痴をこぼしながらチェリーは去っていく。
「…チャンスだけど…」
私じゃ勝てそうにないな…