__御伽噺のような大きな満月が浮かんでいた
逃げる少女を追う男。
屋敷の部屋から庭園へ。
少女に突き立てられたナイフ。
全て男の計画通り。
そして現れるのは予想外。
近代の殺人鬼ではなく古き神代の英雄。
英雄は男を殺して少女を救う。
めでたし、めでたし。
ああ、悪い夢みたいだ__
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はっと目を開いた。
明滅する視界、沸騰したような思考回路。
汗ばんだ左手が早鐘をうつ心臓を抑える。
荒く息をすれば冷たい空気が肺に重く溜まる。
生々しい自分の死の瞬間。
あの恐ろしい英雄の視線が今も自分を見ているような、心臓を掴まれるような感触が離れない。
生きた心地も死にゆく未練もなく圧倒的な恐怖だけが体を芯から蝕んでいく。
それでも冷静に対処しようと思考する。
何処の英雄なのか。何故あの英雄が呼び出されたのか。何故、どうして。
疑問は山程。どれも答えなどわからない。
ただ確かな事は、このまま明日召喚に臨めば夢の二の舞になること。
たかが夢の出来事などと言えない、確信めいた仮想。
それは頭に強く残って離れなかった。
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「ひ、酷い隈ですね……何か昨夜あったんですか? 」
鏡を見ていないからわからないがそんなに酷いのだろうか。
夢見が悪くて、と言えば納得したようだ。
ありのままの事実とはいえ、あっさり納得されると拍子抜けする。夢見が悪いという経験が彼女にもあるのだろうか。
……単に疑うことを知らないようにも思える。
他愛もないことを考えながら、紅茶を飲む少女を眺める。
喚ばれるサーヴァントは基本的にマスターとの相性がいい者が選定される。
それより重視される物が英雄の縁の物、所謂触媒だ。
夢の英雄は自分と相性がいい、なんてことは欠片もない。
触媒のナイフは当然ただの曰く付きの近代製。
どうみても彫りの深い外国人が土地縁な訳がない。
となると、触媒となったのは目の前の少女か。
__時間か。
少女と考えるのが妥当。
しかし彼女がいなければ計画は破綻する。
今回を逃せば次にいつ機会が巡ってくる?
それも今回並みの条件、天文学的確率といって過言ではないだろう。
だからといって、目に見える死地に飛び込むか?
虎が目を光らせる虎穴に虎子を得ようとするのは度し難い愚か者だ。
俗に言う勇者様()という奴だろう。身の程を弁えるべきだ。
しかして、この自分がその勇者様()じゃないとどの口が言えるだろうか。
夢の英雄クラスのサーヴァントがゴロゴロいる大戦に参加する自分(三流)。
勇者もびっくりの死地特攻である。裸足で地雷原を駆けていくレベルだ。
それと比べれば夢の出来事程度、分の悪いロシアンルーレットと変わりない。
ならば、賭けに出よう。
大戦に出ると決めた時点で自分の命など全てチップに変えてしまったようなものだ。
激流に身を任せて流されるより、滝を登って龍になる方に賭けて何が悪い。
決意を新たに、計画を修正する。
自分が生き残る最高の手。最善の道。
そうだ、実行を今夜にしよう。
短くてすみません。
設定、誤字脱字などはちょっぱやで直したいです。
が、意味不明とか超展開とか、そういうのは完結してから頑張って直します。
なので今は完走を目指します。*\(^o^)/*ゴールテープすら見えない!
読んで頂きありがとうございます。
GO機種対応してなくてマジつらたんです。
これがインガオーホー……?