ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~短編劇場   作:Mr.エメト

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時系列:第10章後


短編劇場
レベルアップ!!ライザーチーム


=涼刀事務所=

 

季節は秋、事務所に珍しいお客様が来た。

 

「ご、ごきげんよう」

 

両端にドリルの縦ロールをした美少女が事務所を訪れた。

 

「レイヴェル?突然、事務所にやってきてどうしたんだ?」

 

「鋼弥様にお願いがありまして…」

 

「ふむ、部屋で話を聞こう」

 

紅茶とチーズケーキを出して、レイヴェルに差し出す。

リオ、朱乃、小猫、ゼノヴィア、ロスヴァイセも同席している

レイヴェルの頼みというのは―――。

ライザーを復活させてほしいという事だ。

一誠と鋼弥にやられたうえ、嶺爾に完膚無きに叩きのめされて部屋に引きこもり中なのだ。

 

「なるほど、ライザーはそこまで塞ぎ込んでしまったのか……。済まない事をしたな」

 

「いいえ、鋼弥様は気に止む事ではありませんわ。

 むしろ……兄が情けなくなってきましたわ!!

 一度、負けたからって、半年も塞ぎ込んで、ゴシップ記事に好き放題書かれて!!

 恨むならまだしも、ドラゴンとかにも怖がっているのですよ!?

 負けたらそれを糧にして、努力すればいいのに!!」

 

レイヴェルはライザーの状態に激昂しつつ文句を言う。

 

「……でも、いちおうは私の兄ですから……」

 

「解った。ライザーを復活させるのを手伝おう」

 

リアスたちにも連絡して、冥界へ―――。

 

 

◆◆◆◆

 

 

=冥界・フェニックス家=

 

グレモリー眷属+イリナ、鋼弥、リオは冥界のフェニックス家の城へ訪れた。

以前、"フェニックスの涙"で資金稼ぎをしていたと聞いてた。

レイヴェルと眷属たちも待っていた。

 

「リアス様お久しゅうございます。それと久しいな涼刀」

 

「久しぶりだなイザベラ。それでライザーは?」

 

「こちらだ」

 

ライザーの部屋に案内されると、火の鳥のレリーフが刻まれている扉へとついた。

レイヴェルガノックする。

 

「お兄様、お客様ですわよ」

 

『……レイヴェルか。今日は誰とも会いたくない……』

 

拒否している。

レイヴェルはムッとしているが、鋼弥は手の指を鳴らして―――。

 

「レイヴェル、下がっていろ」

 

レイヴェルをさがらせて、鋼弥は扉の前に立つ

 

「破ッ!!」

 

正拳突きで扉をぶっ壊す、リオ以外、皆驚く

 

「鋼弥、無茶苦茶な事をするわね……」

 

「長引くよりも強行突破するのがいいのでね」

 

リアスは目元を引きつかせて言うが、鋼弥はシレッと答える

 

「な、な、なんだ!?」

 

其処には髪がボサボサのライザーがいた。

次に一誠と鋼弥の姿を見た途端――――――。

 

「……ひ、ひいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」

 

猛スピードでベッドの中へと隠れた。

 

「か、帰ってくれーーーー!!」

 

「レイヴェルに依頼を頼まれている。お前を復活せるという依頼をね」

 

「い、い、嫌だああああああああッ!」

 

これから起こる地獄に絶叫したライザーは炎の翼を広げて逃げようとしたが、鋼弥は瞬時に近づきアイアンクローでライザーの頭を掴んで連行する。

その光景に若干引いてしまう一同だが、一誠は恐る恐る聞く

 

「そ、それで、どうするんだ?」

 

「恐怖症を克服するには、地道に鍛錬するしかない。

 リアス、一誠。ここは俺に任せてくれ良い修行場所がある」

 

「魔界に行くのね」

 

「それから、レイヴェルとライザーの眷属たちも同伴させよう。

 いずれはゾロアスターと戦う時が来て、少しでも戦力にならないとな」

 

鋼弥とリオはライザーと眷属たちをつれて、いざ魔界へ――――。

 

 

◆◆◆◆

 

 

=魔界・火山と温泉の国 ドラゴンバレー=

 

 

シンディの案内でドラゴンバレーとやってきた鋼弥、リオ。

他にもタオも同行している。

 

「それで我々が修行する場所というのは?」

 

「この火山の国の奥地にあるドラゴンテルプルム。そこを統括している人に会うわ」

 

「ノア殿とカナンに協力してもらえれば、強くなれるよ」

 

イザベラの疑問にリオとタオが答える。

ドラゴンが多く生息している光景が広がる。

 

「あわわわ・・・ドラゴンがこんなに・・・」

 

ライザーはガクガクと震えている。

 

「あの神殿にノア殿とカナンがいる。いくぞ」

 

ドラゴンテルプルムまで歩く鋼弥たち。

神殿に入り、竜王の間へたどり着く。

ノアとカナンがおり、七門番将も待機している

 

「おお、鋼弥か。元気に育ったな」

 

ムギュっと鋼弥を抱きしめるノア。

大きな胸に挟まれ、女性特有の匂いに顔を赤くする鋼弥。

リオはムーッと頬を膨らませている。

 

「母上!!客人の前ですよ!!」

 

これにカナンは激怒し注意するが、ノアはニヤリッとして―――。

 

「カナン、お前とて鋼弥と再会できてうれしいのではないのか?

 ここに来ると聞いて、慌てて身支度しておったではないか」

 

「そ、そ、そんなことあるわけが!!」

 

顔を赤くして言葉を詰まらせるカナン。

大概、ノアは娘であるカナンをこうしてイジルのが楽しいようだ。

抱擁を無理やり解いて、新鮮な空気を吸う鋼弥

 

「ノ、ノア殿……ここに来た目的ですが……」

 

「うむ、話は聞いておる。後ろにいる鵯っ子供を鍛えればいいのだな」

 

ジッとライザーと眷属を見るノア。

 

「今のままでは、ゾロアスターどころか、魔界の悪魔たちを倒すのは難しい。

 私が考えた基礎トレーニング、七門番将とカナンが行うとしよう」

 

こうしてドラゴンバレーにてライザーチームの修行が始まる。

 

 

~修行経過1 兵士組~

 

 

チェーンソー姉妹のイルとネル、ミラの兵士組。

槌を持った少年、氷の門番将アルカラ・ウォーラー。

まずは体力作りのためのランニング、腹筋を行っている

 

「声が小さい!!もっと腹から声を出すように!!」

 

「「「は、はい!!」」」

 

イルとネル、ミラと同じ身長だが厳しく指導している。

もう一方では――――。

 

「「にゃにゃー!!?」」

 

ニィとリィが吹き飛ばされた。

シュリヤー、マリオン、ビュレントも向かうが、

鉛色の鎧を身に纏った巨漢は拳を大地へ叩き彼女たちの動きを封じる。

 

「動きが読まれやすい!!そんなものでは合格点はやれん!!」

 

巨漢の男はラショウ・ロックス。

地の門番将、攻守ともに優れている

 

「そういっても、おじさん手加減してほしいにゃー」

 

「そうにゃーそうにゃー」

 

ブーブーと文句を言う猫姉妹。

ラショウはギロリッと二人を睨む。

 

「手加減しても強さは手に入らぬ。戦いに男も女も関係ない!!」

 

フンッと鼻息を荒くするラショウ。

この熱血漢ぶりに若干嫌気がさしているニィとリィ。

 

「私たちはまだまだ、やれます」

 

「ライザーさまだって辛い修行をしているんだ。私たちは弱音を吐いてはいけない」

 

「ラショウさん、お願いします!!」

 

シュリヤー、マリオン、ビュレントは尚もラショウに立ち向かう目をしている

 

「ほう……飼い猫姉妹よりも向上心はあるな。越されるぞ?」

 

ニィとリィは主の為にもうひと踏ん張りと立ち上がり、ラショウに立ち向かう

 

 

~修行経過2 騎士&戦車~

 

 

イザベラと雪蘭(シュエラン)の戦車コンビ。

二人を相手にしているのは紫色の忍び甲冑を包んだ女性のラティーナ・ダームラ。

闇の門番将で両手には小刀を持っており、言葉を発することなく二人に容赦なく襲い掛かる。

耐えつつ、反撃を見つけるのか戦車組に与えられた課題だ。

 

「相手の動きが見えないとは……」

 

「どうにか、当てなければね」

 

ラティーナは5体も分身を作り出し、一斉にイザベラと雪蘭(シュエラン)を囲い周囲に飛び交い二人を襲う。

腕や足など浅く切り込んでいき、二人は防御するのが精いっぱいだ。

二人は動きを注意しつつ、ラティーナが仕掛けるところを読み―――。

 

「「そこっ!!」」

 

同時のパンチを放ち、ラティーナの胸にあたり、殴り飛ばした。

クルリッと一回転して着地するラティーナ、二人を見て親指をグッと立てる。

 

「気配を感じ取り、カウンターを取る。イイ感じになってきたわね」

 

ラティーナは戦車組を褒める

 

カーラマインとシーリスの騎士コンビの様子

シーリスは光の門番将のハールレム・シャイニスを、カーラマインは風の門番将ホルステン・ウィンダーと稽古している

ハールレムは好青年で黄色の両手剣を持っており、ホルステンは緑色のラインが入っているランスを持っている。

両者とも騎士甲冑を身に着けているにもかかわらず、剣戟やスピードも群を抜いている。

 

「カーラマインさんは、技術・スピード重視と連続で切り込む。

 けど、頑丈な敵に対してだとパワー不足で返り討ちされてしまうわね」

 

ホルステンはカーラマインの良い点と悪い点を述べる。

 

「シーリスさんは、パワーの一点。悪くはないが攻撃が読まれやすい

 敵を倒すのならば小技を出した方がいい」

 

ハールレムはシーリスの剣技を指導している。

二人は剣の技術を伸ばして猛特訓だ

 

~修行経過3 僧侶&女王~

 

ユーベルーナと"美南風(みはえ)"の二人は炎の門番将サクラダ・フレイミーと雷の門番将エトワール・ボルトスだ

サクラダは緋色の髪でツインテールに纏めており、杖を持っている。

エトワールは黄色のトゲトゲの髪でパンク風な衣装を着ており、鞭を手にしている。

 

「この国は炎のエネルギーが満ち溢れている。課題は1分のうちに200個の火炎球を作ることよ」

 

「200個も作らないと、いけないの?」

 

「集中してやりなさい。主を護りたいなら」

 

サクラダの修行内容にユーベルーナは驚くが使命の為に頷き、やり始める。

"美南風(みはえ)"の担当をしているエトワールは、鞭で彼女が作った魔力の矢を叩き落していた。

 

「全然、ダメね~。

 貴女が作る魔力にはスカスカしているから、簡単に壊されちゃうのよ?

 もっと魔力を練って相手に破壊されないようにしなさい」

 

「解りました!!」

 

彼女たちは各々、得意分野を伸ばしている。

 

 

~修行経過4 ライザー~

 

「うぎゃああああああああああああああああああああ!!!!」

 

ライザーは必死に逃げてる。

その後ろに巨大ドラゴン―――ペンドラゴンが彼を追いかけているのだ

 

【ガアオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!】

 

無理もない、5mもあるドラゴンと命がけの鬼ごっこしていれば逃げたくもなる。

ライザーは火炎を放つが、残念なことにペンドラゴンは火炎吸収持ちだ。

 

「炎がきかねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!ぐはっー!!」

 

ペンドラゴンに蹴り飛ばされて、岩山にぶつかるライザー。

 

「お兄様ー!!これぐらいで音を上げてどうしますの!!」

 

ペンドラゴンの上にレイヴェルが乗って兄を激励していた。

まだまだ、ライザーの克服修行は始まったばかりだ。

 

◆一時間経過◆

 

ライザーは追いかけまわされて、ぐったりとしていた。

 

「……し、死ぬぅ……」

 

「たったの一時間ぐらいで情けないぞ、フェニックス家の者よ」

 

ノアがそういうとライザーは不機嫌そうに声をあげる

 

「こ、こんな荒れ地で修行するなんて野蛮人のすることだ!!」

 

「何を言う。鋼弥は今のような強さを得たのは修行をしたからこそだ。

 彼が契約した悪魔はそれを認めて、強くなったのだぞ」

 

「俺は生粋の上級悪魔だぞ?

 受け継いだ血と才能を重んじて貴族らしく生きてこその上級悪魔だ!

 こんな泥臭い真似をしないといけないなんて……」

 

まだまだ坊ちゃん気質が抜けないライザー。

だが、ノアは今のライザーの言葉に憤りをしている。

 

「……貴様が言う上級悪魔が以下に戦闘で役に立たないか、私が教えてやろう」

 

ノアの怒り口調に鋼弥、リオ、タオ、カナンは冷や汗をかいている

 

「ライザー……ノア殿を怒らせたか……」

 

「こうなると、ノアさまは止められないね……」

 

「……確か昔、ドルキーと望紅とケンカしてた時も、あの怒りだったよね……」

 

「……私も母上の怒りで恐怖した……」

 

思い思いにノアの怒りを思い出す修行メンバー。

ライザーは目の前の怒りの龍女帝にガクガクと震えている。

 

「さぁ、歯を食いしばれ!!」

 

「うわぎゃあああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

チュド――――――――――――――ンッ!!

 

大爆発とライザーの悲鳴が響き渡った――――。

 

 

◆◆一週間後◆◆

 

 

ライザーはボロボロになりながらも、修行を続けていた。

同時にドラゴンに対する免疫がついて見事に克服できた。

また、眷属たちもレベルアップし、魔界の悪魔たちでも立ち向かえるほど強くなった。

 

「うむうむ。皆、厳しい修行に耐えて、よく乗り越えた。褒美として、温泉に入るぞ」

 

温泉という言葉を聞いて女性陣たちは喜んでいた。

 

「鋼弥もタオもライザーも温泉に入って戦いの垢を流すがよい」

 

秘湯へたどり着いた一行。

温泉に入り修行と戦いの疲れと垢を流している鋼弥とタオはリラックスしている

 

「……ライザーは?」

 

鋼弥とタオは辺りを探すと、敷居の近くでウロウロしているライザーの姿が。

 

「なにをしている……」

 

「決まっている。あの女帝の裸体を拝もうかと……」

 

その言葉に鋼弥とタオは焦る。

あれだけズタズタにやられたというのに覗きをしたら、大変な事に

 

「ライザー、悪い事は言わん。それはやめておけ」

 

「バレタら、殺されますよ!!」

 

鋼弥とタオはライザーを止めに入るが、ライザーは……。

 

「この先に、秘密の花園があるなら俺はそこに行く!!」

 

「地獄が待ってて貴方が逝ってしまいますよ!!」

 

ギャーギャーと喚く男性陣の声が聞こえ、女性陣たちはクスクスと笑っていた。

 

「まったく、お兄様ったら」

 

「はっはっはっ。すっかり元気になったなー。 カナン、お前は鋼弥の身体とか興味ないのか?」

 

「こちらに話をふらないでください、母上!!」

 

ノアのからかいにカナンは顔を赤くして反論する

 

(……コーくんの身体か……)

 

髪を束ねたリオは頬を赤くしてブクブクとしている。

星空がキラキラと輝き、流れ星がきらりっと光る。

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