この小説の主人公は原作を知りません。
とゆう設定にしました。
そんな感じでよろしくお願いします。
俺は家族を愛してる。
これ以上ないくらい愛してる。
家族を守る為ならば、どんなものでも差し出せる。
金でも、
身体でも、
自由でも、
人生でも、
心でも。
自分の持ってるものなら、全部全部捨てられる。
俺は家族を愛してる。
これ以上ないくらい愛してる。
だから俺は—————
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どうやら俺は転生したらしい。
何故「らしい」なのかと言えば、まず決定的な根拠がないし、本当に転生したのかどうか確かめる術もない。あれもこれもないない尽くしだ。
しかし、俺は前世の記憶を持っている。これだけは確かなものだと断言できる。まあ理由を問われると「勘」としか答えようがないのだが……。
だから暫定的に、俺は転生したのだと考える事にした。
俺が転生した場所は、未来の地球だったみたいだ。
小学校の頃なんかは、空に架かる透明のチューブ状の道路とか、奇抜なデザインのビルとかを想像して、目を輝かせていた憶えがある。
だが本当の未来では、《アラガミ》とか言うバケモノが地上を跋扈し、人を喰らい続けているらしい。更に《アラガミ》は人だけではなく、建造物などの無機物すら喰べてしまうのだとか。文字通りバケモノである。透明のチューブ道路とか、夢のまた夢だ。
その《アラガミ》とやらを実際にこの目で見たことはないのだが、大の大人が大真面目に話していたのだ信じるしかあるまい。
《アラガミ》とは、『オラクル細胞』と呼ばれる単細胞生物の塊であり、その中でも『コア』と言う細胞を中心として形成される
その『オラクル細胞』は、あらゆるもの、それこそ自分達と同じ細胞同士ですら捕食し、それを糧として無限に進化し続ける細胞である。この細胞を破壊できるのは同じ『オラクル細胞』のみであり、現行する兵器では全く歯が立たない。
そして、この無敵の細胞を肉体とし、進化し続けるのが《アラガミ》であり、これを殺すには『コア』を摘出、もしくは破壊しなければならない。
銃弾が体を穿とうとも、ナイフで切り刻まれようとも、砲撃で粉々にされようとも喰らい続ける《アラガミ》を相手に、人類の生存は絶望的だった。
だが、それでも足掻き続けることができるのが人間だ。
そんな存在するもの全てを喰いつくすバケモノに対抗するため人間達が生み出したのは、《アラガミ》を殺す事の出来る唯一の武器、『神機』だ。
そしてこの『神機』を操り、人類の希望となるべく【神】に抗い続ける存在を人はこう呼ぶらしい。
『ゴッドイーター』と。
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俺はそんな壊れた世界で暮らす藤木夫妻の息子、『藤木コウタ』として二度目の生を受けた。
初めはここでの生活に慣れなかった。別に前世では上層階級のお坊っちゃまだった訳ではないし、今の家も普通の一般的なものだ。しかし、この時代の「普通」は明らかに現代のものより劣っていた。クーラーのない夏を誰が想像したであろうか。
それでも何年もこんな生活を続けていれば人間誰しも慣れていくもので、こちらに来て六歳になる頃にはこの生活が当たり前となっていた。
藤木夫妻はとても仲睦まじい夫婦だった。この夫婦の間では兎に角笑いが絶えない。いつも楽しそうに笑っていて、喧嘩しているところなど一度も見たことがない(大体いつも一方的な殺戮ショーになるからだ)。その仲の良さはとどまる所を知らず、俺に兄妹ができる程だった。
何処からどう見ても非の打ち所がない、幸せな家庭の形だった。俺としても金持ちの暮らしは性に合いそうもないので、これが俺にとって理想の家庭だと言えた。
そんな生活に俺は—————
馴染むことができなかった。
確かに日常生活に支障はなかったし、文句などあろうはずもなかった。
最も違和感を覚えたのは、
『親からの好意』。
前世での俺の父親は、俺が生まれてすぐに事故死した。そこには組織の陰謀とか神様の大いなる意思なんて大それたものはない、どこにでもあるような、普通の『事故』。とは言っても俺にはその時の記憶なんてこれっぽっちもないのだから、全て自分の推測でしかないのだが。
だから俺は父親の顔を知らずに育った。
そんな俺を母親は女手一つで育ててくれた。朝から晩まで働いて、いつも疲れた顔をしていた。俺が起きているときには既に家にいなかったから本当に疲れた顔をしていたかどうかはわからないけど。そして俺が中学三年生の頃、過労で死んだ。こんな俺の為に今まで頑張ってくれてたのだからしょうがないと思う。とは言ってもあまり会話を交わした事がなかったからどれだけ苦労したかなんて知る由も無いけど。
だから俺は母親の苦労を知らずに育った。
父親が死に、母親が死に、おそらく俺も死んだのだろう。
だから俺はここにいる。
親の愛を知らずに、ここにいる。
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気持ち悪かった。
何で抱き締めてくれるんだろう。
何で頭を撫でてくれるんだろう。
何で俺に、笑いかけてくれるんだろう。
いや、本当は分かっていた。
彼等が俺を見ていない事を。
彼等が抱き締めているのは、撫でているのは、笑いかけているのは、
決して俺などではないことを。
彼等が見ているのは、『本物』の藤木コウタ。
俺のような紛い物ではなく、本来この世で生きるはずだった、俺がコロしてしまった男の子。
俺を見ていないその目が怖くて、苦しくて、
それが余計に気持ち悪かった。
逃げ出したかった。
あの目から、
向けられる感情から、
付き纏う現実から。
全部投げ捨ててしまいたかった。
開放されたかった。
そしたらどれだけ気持ちいい事だろうと、
いつもいつも考えてた。
いっその事この家を飛び出そうか、とも考えた。
でもこんな子供が一人で生きていくにはこの世界は厳し過ぎた。
それに何故か色んな人から嫌われているから、
外に出ても体に傷が増えるだけだった。
だから部屋に籠った。
なるべくあの人達と顔を合わせなくても済むように。
日がな一日籠り続けた。
それ以外何もしなかった。
独りきりになると辛いことを考えなくて良かったから凄く楽で、
でもどこか虚しかった。
ドアの向こうであの人達が俺を呼んだ。
無視した。
でもあの人達も諦めなかったようだ。
「訳を聞かせて欲しい」とか言ってきた。
イライラした。
何も知らない癖に、と。
そんなの、話そうとしないのだから当然だ。
それが分かっていても、表に出す気にはならなかった。
多分意地になっていたんだと思う。
だから無視した。
向き合わなくても済むように、
ただ只管黙り込んだ。
だが、今日は特に粘り強かった。
未だに諦める様子はないみたいだ。
もっとイライラした。
もう構わないで欲しかった。
追い払うつもりで「関係ないだろ!!!!」って叫んだ。
そしたら「関係あるよ、だって家族じゃないか」と返ってきた。
プツンと、何かが切れる音がした。
そこからは、自分が何を言ったか覚えていない。
気が付いたら、彼等の胸の中にいた。
どうなったのか全然分からなかったから、取り敢えず二人の顔を見上げて、思った。
何で抱き締めてくれるんだろう。
何で頭を撫でてくれるんだろう。
何で、泣いてるんだろう。
二人はただ、「ごめんなさい」と言い続けた。
もうそうやって泣き喚く年でもない筈なのに、嗚咽混じりに、何度も何度も謝り続けていた。
自分は何を言ったんだろう、と疑問が出たがそれよりもまず、
涙が出た。
ボロボロと、年甲斐もなく大泣きした。
でも涙はどんどん溢れてくるのに、何故か心は満たされていった。
心に流れ込んできたナニカを、俺じゃ全部は受け止めきれなくて、
零れたナニカは涙になって、
ずっとずっと止まらなかった。
ようやく涙が止まった頃に、もう理解していた。
—————ああ、そっか、これが
愛か。
その日の夢はとても暖かかった気がする。
どうも絽烈です。
如何でしたでしょうか?
主人公の気持ちを書くのが凄く難しくて、結果的にこんな感じになりました。
「これはこれで面白い」と思って貰えれば幸いです。
この小説を書き始めて、知ったことがあります。
「なんか…その日の気分で書き方変わるな……」
……………
……そんな感じで頑張っていくんで、気が向いたら応援してやって下さい。
でわまた次回に。