日本とアメリカが同盟を結んで70年目。艦娘同士、お互いどう思っているかの物語です。
日米安全保障条約。
日本が、アメリカを始めとする第二次世界大戦の連合国側49ヶ国との間でサンフランシスコ平和条約が締結した同じ日に結ばれた条約である。
内容は、GHQ麾下部隊(かきぶたい)のうちアメリカ軍部隊は在日米軍となり、特に、在日米海軍は、旧横須賀鎮守府の9割を米軍の基地化にし、佐世保では、佐世保湾の水域の約83%は米軍の使用を優先する制限水域とされている。こうして、在日米海軍横須賀基地を旗艦/司令部とした第7艦隊が誕生した。
さて、話は元に戻し、当初こそ、この条約は、日本の自主防衛力が除去された戦後占領期の社会情勢を前提に、日本政府が米軍の駐留を希望するという形式をとるものであり、また米国の「駐留権」にもとづく片務的な性格を持つ条約であった。
ところが、時の総理、岸信介首相とアイゼンハワー大統領との間で新安保条約が署名。さらに、強行採決をして、新条約が締結された。
新条約は、集団的自衛権を前提とした(形式としては)双務的体裁を採用しており、日米双方が日本および極東の平和と安定に協力することを規定した。
また、新条約はその期限を10年とし、以後は締結国からの1年前の予告により一方的に破棄出来ると定めた。当条約は締結後10年が経過した1970年以後も破棄されておらず、現在も効力を有している。
同時にこの条約と締結された日米地位協定によりその細目を定めている。日米地位協定では日本がアメリカ軍に施設や地域を提供する具体的な方法を定めるほか、その施設内での特権や税金の免除、兵士・軍属などへの裁判権などを定めている。
しかし、この日米安全保障条約には、日本とアメリカには思惑があった。
日本は、憲法9条の制約があり、独自の防衛力を再建するための時間的猶予がいまだ必要であり、また太平洋戦争により破壊された日本の国力が正常な状態にもどるまで安全保障に必要な大半をアメリカに委ねることで経済負担を極力抑え、経済復興から経済成長へと注力するのが狙いであった。皮肉にも、アメリカに安全保障を託したおかげで、日本は、奇跡的に経済が発展、オリンピックや万博まで開けるぐらいの力となり、中国に抜かされるまで、世界2位の経済大国を維持したのである。
その後、ソ連が崩壊すると極東アジアの不安定化や北朝鮮の脅威、中台関係の不安定さや中国の軍事力増強など、日本および周辺地域の平和への脅威に共同対処するため引き続き条約は継続している。
そして、近年になって、中国が海洋進出するために極東アジアは脅かされていき、日本とアメリカの同盟をらに強くするのであった。
一方で、アメリカにも別の思惑があった。
とある将校の人が「米軍が日本から撤退すれば、 すでに強力な軍事力を日本はさらに増強するだろう。 我々は 『瓶のふた』 のようなものだ」と発言した。現にアメリカの世論調査では、条約の目的について「日本の軍事大国化防止」49%、「日本防衛」12%と指数が出ている。
中国を警戒感に対抗するために強化された日米安全保障条約だが、ある出来事でその本質は変わってしまう。
深海棲艦。
2010年代突如現れた謎の怪物。その実体は、不明。各国、深海棲艦と戦うも大苦戦をする。
現代艦の力でも、深海棲艦の駆逐艦、軽巡、雷巡、軽母、深海棲艦の戦闘機を撃墜、轟沈がいいところで、空母ヲ級は、中破にさせるのがやっとで、重巡、戦艦は、小破ぐらいにしか追い込めず。潜水艦は、小破が3、中破が4、大破・轟沈が3ぐらいの割合である。深海棲艦の輸送艦は、あまり脅威ではないが、旗艦をかばうことが多い。
しかし、一番厄介なのは、鬼、姫、要塞といったもので、現代艦の力では、ダメージをほとんど食らわず、運が良くても小破ぐらいである。
そのせいもあり、各地の海軍は壊滅に追いやられていった。制海権は、深海棲艦に奪われていく一方だった。
しかし、そこに救世主が登場する。
それが、艦娘である。艦娘は、第2次大戦頃の装備だが、深海棲艦と互角に戦えた。
誕生の経緯は不明だが、人の死体が艦娘となったとか、神のお告げとか、人体実験じゃないのか、あるいは、深海棲艦の死骸で作ったものじゃないかといろいろと憶測が流れるも今でも、謎に包まれている。
艦娘は、日本を始め、ドイツ、イタリア、イギリス、ロシア、アメリカの6か国が保有することができた。
今は、第2次大戦の艦娘だが、今は現代艦娘化の研究が進められている。
そして、その深海棲艦との戦いで、日米安全保障条約は、本質を変えるのであった・・・。
■
キャスター「こんにちわ。お昼のニュースです。アメリカを訪問している芦田総理は、オバタ大統領と会談し、会談後の記者会見で、オバタ氏は「日米同盟強化をして、深海棲艦を撲滅を進めていく。そして、その第1歩として、アメリカ艦娘10人を在日米軍横須賀、佐世保に派遣すると発表しました」
オバタ『A sign to decrease does not see shinkaiseikan at all now. Japan tries the Asia-Pacific region hard hard in that. For ally Japan, the United States announces that I dispatch ten warship daughters in Yokosuka, Sasebo(深海棲艦は、今減る兆しが全く見えない。その中で、アジア・太平洋地域は、日本が懸命に頑張っている。同盟国日本のために、アメリカは、横須賀、佐世保に艦娘10人を派遣することを発表します)』
キャスター「オバタは、こう述べて、日米安全保諸条約に基づき日本を援助することは、アジア・太平洋地域のアメリカの国益につながると述べたうえでアメリカ艦娘を10人を、近日中に派遣すると述べました。次のニュースです・・・」
ピー
海上自衛隊横須賀基地
「おはようございます司令官さん」
俺は、部屋に入ると羽黒が挨拶をする。彼女は、私の秘書艦である。
あ、俺は、海上自衛隊艦娘護衛隊群所属・内田一等海佐(軍隊で言えば大佐)である。
まあ、ほとんどの艦娘は、提督とか司令官と呼んでいるが・・・。気にしないでくれ。この歳で、一等海佐になれるなんて、夢にも思っていないからね。
俺は、椅子に座り、持ってきた新聞を読もうとした時だった。
「おはようー、提督!」
「相変わらず、元気ね足柄わ」
「おはようございます提督」
「司令官さん、おはようございます!」
部屋に入ってきたのは、足柄、妙高、赤城、雪風である。
羽黒「おはようございます足柄姉さん、妙高姉さん、赤城さん、雪風さん」
妙高「ふふ。羽黒も秘書艦になってから、よく頑張っているわね」
羽黒「そんなことないですよ妙高姉さん」
羽黒が妙高にそう言う。俺は、気にせず新聞を読む。
内田「ほお、今日来るのか」
俺は、ある記事を見てそう言う。
雪風「何が、今日来るのです司令官さん?」
雪風がそう言うと足柄が新聞をのぞき込んで、記事を見た。
足柄「横須賀配属のアメリカ艦娘。今日到着。対深海棲艦強化」
妙高「そう言えば、アメリカ艦娘、日本に来るんでしたね。それが今日だったなんて・・・」
妙高がそう言う。
日米同盟が結ばれている今日であるが、先の大戦では、アメリカ艦娘と日本の艦娘との仲は微妙である。いくら同盟国でも、敵対心が今でもないとも言えないし、仲良くできるかもちょっと怪しい。
自衛官「失礼します一等海佐!」
そこに、自衛官が入って来た。
内田「どうしたんだ?」
自衛官「これをお届けしました」
自衛官が1つの封筒を俺に渡すと部屋を出ていく。
そして、封を開けると1枚の書類が入っていった。
赤城「提督。何が書かれているのですか?」
赤城が俺に聞いてくる。
内田「とうやら、横須賀に配備される艦娘のリストだな。アメリカ艦娘10人のうち、横須賀に7人が配備されるようだ」
妙高「7人とは、多いですね提督」
内田「まあ、横須賀は第7艦隊の旗艦/司令部があるからな。多く配備されるのは、当然だな」
俺が妙高にそう言う。
雪風「司令官さん。誰が来るんですか?」
雪風が俺に聞く。
内田「え~と。軽空母インディペンラス級七番艦カボット。正規空母レキシントン級二番艦サントガ。同じく正規空母エセックス級一番艦エセックス。正規空母ミッドウェイ級一番艦ミッドウェイ。戦艦コロドラ級二番艦メリーランド。アイオワ級二番艦ニュージャーシー。軽巡洋艦クリーブランド二十六番艦アトランタの7人だと」
俺がそう言うと妙高達は、どよめく。
羽黒「空母4人が派遣されるなんて・・・」
雪風「しかも、エセックスまで日本に派遣になるなんて・・・」
足柄「そより、アイオワの二番艦が横須賀配備されるなんて、驚いたわ」
妙高「日米同盟を希望の同盟と発言しましたからね総理は。アメリカもそれをこたえる形で、大物を日本に配備したんですね」
羽黒や雪風、足柄が混迷する中、妙高がそう言う。
赤城「ところで、提督。ミッドウェイ級一番艦ミッドウェイってなんですか?」
赤城が俺にそう言う。
内田「ああ。ミッドウェイ級一番艦ミッドウェイは、太平洋戦争が終わる直前に出来上がった空母さ。けど、就航したのは、戦争が終わった直後なんだ。そして、ミッドウェイは、この横須賀に初めて配備された空母なんだ」
俺がそう言う。
雪風「そうなんですか~」
羽黒「そういえば、今配備されている原子力空母のワシントンは4代目でしたね」
羽黒がそう言う。
大淀「失礼します内田提督」
大淀が部屋に入ってくる。
内田「どうした大淀?」
大淀「提督。アメリカ艦娘7人が横須賀に到着しました。それに先立ち、日本の艦娘部隊を指揮する提督と対面したいと在日米軍横須賀基地から連絡がありました」
大淀が俺にそう言う。
内田「そうか。わかった、今から行くと伝えておいてくれ」
大淀「わかりました」
そう言うと大淀は、部屋を後にした。
内田「これから、アメリカ艦娘と会いに行くが、お前らはどうする?」
羽黒「ひ、秘書艦として、一緒に参ります」
足柄「じゃあ、私も行く」
雪風「私も!」
赤城「ミッドウェイに1度会ってみたいですし」
妙高「私も行きます」
俺の問いにそう答えた羽黒達。
そして、俺達はアメリカ艦娘に会いに行くため部屋をあとにしたのであった。
■
俺らが外に出ると、そこに7人の女の子たちがいた。きっと、あの子だろう。
内田「あの、横須賀に配属となったアメリカ艦娘かな?」
俺がそう聞く。
「そうです。あ、初めまして、本日付で、在日米軍横須賀基地に配属となり、旗艦にであるミッドウェイ級一番艦ミッドウェイです」
「軽空母インディペンラス級七番艦カボットだ」
「正規空母レキシントン級二番艦サントガよ。よろしく」
「エセックス級一番艦エセックスね」
「コロドラ級二番艦メリーランドです」
「アイオワ級二番艦ニュージャーシーです。どうぞ、お見知りおきを」
「軽巡洋艦クリーブランド二十六番艦アトランタだ」
自己紹介をするアメリカ艦娘。
内田「私が、海上自衛隊艦娘第1護衛隊群所属・内田一等海佐だ。こちらは、秘書艦の羽黒だ」
羽黒「妙高型四番艦羽黒です。よろしくおねがいします」
足柄「同じく妙高型三番艦足柄よ」
妙高「妙高型一番艦妙高です」
赤城「赤城型一番艦赤城です」
雪風「陽炎型八番艦雪風です!よろしくなのです」
俺も所属の艦娘もそう挨拶する。
エセックス「ふん、日本の艦娘達よ。私達が来たから、もう大丈夫よ」
足柄「何よ。いきなり、上から目線をするなんて!失礼じゃない!」
エセックス「何を言う。私や妹達に沈められたくせに」
足柄「もう一回行ってみなさい!」
エセックスの挑発的な行動に足柄が怒りしんとうしている。妙高と羽黒が、必死に足柄を静止している。
ミッドウェイ「エセックス。ダメじゃないの。上から目線で、日本の艦娘に言うなんて。同盟国相手に失礼でしょう」
エセックス「うるいな。あんたは、あの戦争に参加していないくせに、偉そうなことを言うな!大体、同盟国っていうけど。私達と日本の艦娘じゃあ・・・」
サントガ「エセックス。それ以上の発言は、つつしみなさい!」
サントガがエクセッスにそう言うと黙った。
メリーランド「すいません、エセックスがあんなことを言って」
赤城「気にしないでください。先の大戦では、敵同士でしたけど、今は同盟関係を持つ同士ですから」
メリーランドに赤城がそう言う。
ニュージャーシー「それでは、私達はこれで失礼します」
アトランタ「お互い協力して、深海棲艦を倒しましょう」
そう言ってアメリカ艦娘達は去っていった。
足柄「エセックスね。なんか、あいつとは、仲良くできないわ」
羽黒「でも、あのミッドウェイさんは、とても優しい方ですね」
妙高「元々、この横須賀基地で退役するまでずっーと日本にいましたから、その影響でしょうね」
妙高姉妹がそう言う。
内田「さあ、こっちも戻って仕事するぞ」
そう言って、俺らも基地へ戻っていった。
今は、あれだけどきっとうまくいく。日米の絆が七十数年維持できると同じぐらいに。