WONDA   作:ワンダ

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多くを語らないのが魅力的なゲーム それがワンダと巨像


憧、アグロにメロメロになる。

[ではゆくがよい…]

 

高層ビルのように高くそびえ立つ神殿から姿の見えぬ天からのお告げを聴きようやく主人公ワンダを操作できる。

まずその神殿の台座で横たわっている色白で長髪のこの少女の名はモノ。ワンダが禁術を犯す目的はこの少女の魂を蘇らせるためである。そして天からの声の主の名はドルミン。得体の知れない存在だが唯一モノを蘇させる術を持っているという。そしてワンダのすぐ横にいる馬は、ワンダの相棒アグロ(♀)、この広いフィールドを駆け巡るには必要不可欠な存在である。

 

「さあ、憧とりあえず動かそうよ。」

「そうね」

 

とりあえず方向キーを動かし、神殿から出る憧。すると後ろからトコトコと忠馬アグロがついてくる。

 

「ん…?ねえ、桜子この馬は?」

「ああこの馬はアグロっていうワンダの相棒なんだよ」

「確かアグロがいないと攻略できない巨像もいると聞く所存〜」

(ああ、OPの時からずっと乗っていた馬のことか)

「離れてもちゃんとついてくるのね。賢い馬だわ」

 

するとゲーム画面の下からアグロの操作方法が出てくる。

 

「えーと×ボタン押したら…おおアグロ!って名前呼ぶのね。そしてアグロの近くに◯ボタン押したら撫でるのか〜

そして△ボタンでアグロに乗れるのね。」

「ねえシズ、アグロ頭撫でたら気持ち良さそうにしてない?」

「ああ…そうだな。」

「それじゃ、今度はアグロに乗って………なるほどこれは操作は難しいけど楽しいわね。」

(そういや、憧は動物とか可愛いものに目がなかったな…)

 

アグロに跨り走っていくワンダ…もとい憧はアグロの可愛いさと健気さにゲーム開始10分も経たない内にメロメロ状態である。障害物にぶつかりそうになるとアグロは身をよじりながらなんとかかわす。

 

「あぁん♡ごめんアグロ〜♡お詫びに撫で撫でしてあげるから〜♡」

「…………」

目の前の友人の完全なキャラ崩壊に少女4人は本気で心配そうな目をしている。

「…ってそうね。あっ遊んでばかりいないで早く巨像とやらを倒しに行きましょ」なんとか正気を保つ憧。

「それで桜子!巨像はどこにいるのかしら?」

「えっえーとねまず太陽のある場所に移動して。今あこちゃーのいるとこ日陰だから…」

 

と憧は神殿からすぐ出た日の当たる場所に移動する。

 

「そしたら、十字キーの横を押したらワンダの装備が弓か剣に選べるから剣を選んで」

「選んだわ。それから?」

「そしたら◯ボタンを押して剣をかかげてみて」

 

すると剣は太陽の光を反射して、その光はある一点を指し示していた。

 

「その光の筋に沿って行けば巨像に会えるよ!」

「おお!何かかっくいー!」

「ってゆうことはこのまままっすぐ突き進めばいいだけ?」

「最初の巨像は見つけるの簡単だからね。」

「よーしそれじゃ行くわよ〜アグロー♡」

((((完全にアグロにメロメロだなぁ))))

 

そして突き進んで行くと、崖により行き止まりになる

 

「あれ?行き止まりじゃない。まさか壁をぶち破って進むとか…?」

「違う違う。横に苔みたいなのがあるでしょ。その苔にR1ボタンを押すと掴まってよじ登ることができるんだよ。」

「このゲームは苔とか毛に掴まってよじ登っていくのが、主体のゲームだもんね」

「…ってちょっと待って上によじ登って上がるんなら。アグロはどうすんのよ?」

「どうって…」「そりゃ置いて行くよ」

「そんなの可哀想じゃない!」

「寂しいの間違いじゃないか?」

「大丈夫だよ。アグロは賢いから自分で神殿に戻れるよ。

それに巨像との戦いに巻き込むほうが可哀想じゃ…」

 

ひなの鋭い指摘に憧ぐうの音も出ない。

 

「はあ…わかったわよ。うぅ…アグロここでお別れなのね…」

 

アグロとの別れを惜しむように憧は◯ボタンを連打して何回もアグロを撫でる。心なしかアグロが困っているように見える。後ろ髪を引かれる思いで憧(ワンダ)は苔に掴まりよじ登って行く。そしてついに崖の上まで登り切り進もうとするとひなが静止する。

 

「?どうしたのよ?」

「いや憧ちゃん心の準備はできてるのかなぁって」

「この先に巨像がいるってことね。大丈夫よ。

それより、あたしは早く巨像を倒して、アグロに会いたいの。」

 

完全にゲームの趣旨を忘れている憧。ゆえに完全に無警戒であった。初見プレイヤーを確実にトラウマにするであろう巨像の存在を。崖の上を走るとムービーになり、ドシン…ドシン…と重圧感のある音をたてながら巨像はワンダの横を通り過ぎる。

 

「え…巨像ってさっきのやつ?」

「うん」

「いやいやいや!勝てるわけないでしょあんなのに!」

「そう言われても巨像だから…」

 

憧は巨像というのだから大きいというのは覚悟していたが

自分の想像をはるかに超えた存在だった。まずワンダの数十倍はあるであろう身長と体格。熊のような顔をしており、右腕には棍棒を持っている。ワンダの存在にはまだ気づいておらず、崖の上を徘徊している。

 

「ほらあこちゃー倒さないと!」

「私たちも倒せたんだからいけますよ!」

「倒すまでに何時間もかかったけどね…」

「そうだよ憧 。GO!GO!」

「ううぅ…」

 

4人に押され、無防備に背を向けている巨像に恐る恐る近づいていく憧。巨像との距離が近づくにつれ、より巨像の大きさをリアルに感じる。

 

(ああ…アグロ〜助けて〜)

 

アグロを無意識に求めたのか、誤って、アグロを呼ぶための×ボタンを押してしまった憧。するとワンダはピュイィィーと指笛を鳴らした。アグロがあまりにも遠くにいる場合ワンダは声ではなく指笛でアグロを呼ぶようになっている。崖の下にいるアグロは助けになど来れず、当然その音に反応した巨像は後ろを振り返る。ワンダに気づいた証拠に突如BGMが変わった。巨像との戦闘開始である。

 

「ちょっとあこちゃーなんで指笛ならしてんの!」

「てゆうか憧!前!前!」

「えっちょこれどうすれば!」

 

混乱する憧を他所に巨像は右腕に持っていた棍棒を冷酷にワンダに向かって振り下ろす。回避が間に合わず直撃。ハードモードに設定していたら、即死だったがイージーのため一撃死はまぬがれた。だがまだ地獄は始まったばかり。体力ゲージはほとんど残っておらず、ピッピッピッピッと命の危険を伝える音が憧をより混乱へと導く。

 

「あこちゃーとりあえず巨像から距離を置こう!」

「わかった…ってあれ?ワンダが起き上がらない」

 

重い一撃を喰らい吹き飛ばされたワンダはショックで中々立ち上がらない。とどめを刺そうと倒れているワンダに近づく巨像

 

「まずいよ憧!」

「わかってるわよ!…やっと起き上がった!ってきゃあああ!」

 

起き上がるとすでにワンダの目と鼻の先には巨像が鎮座していた。あまりの迫力と恐怖に憧は桜子達の言葉も耳に入っておらず、コントローラーのボタンをめちゃくちゃに動かす。ゲームを一度もやったことがない人の典型的なテンパり方である。そして巨像の踏みつけ攻撃の風圧を喰らい呆気なく死亡。ゲームオーバー。「う…ああぁ…」と悲痛な声で力尽きるワンダ。呆然としている5人を他所に画面にはリトライか終了の二択が出ている。

 

「ま…まあこれで巨像の強さと恐ろしさはわかったんだし次はいけるよ!」

「う…うん。私たちだって似たようなもんだったし」

 

どんよりとした空気を変えるために穏乃達は憧を励ますが

憧は冷めた目で終了の方のボタンを押す。

 

「なっなにやってんだよ!憧!」

 

セーブしていなかっため当然またはじめからスタートになる。

 

「シズ…このゲームを開発した人はきっとあんな恐ろしいのと戦わせるのが目的じゃないよ…」

「なっなにいってるんだよ?憧」

「そうよ…きっとアグロと戯れるのが真の目的のゲームのはずよ!」

「そんなわけないだろ!それだとゲームのタイトルはワンダとアグロになるはずじゃん!」

 

穏乃の言ってる事が明らかに正論である。しかし巨像にトラウマを植え付けられた憧にそんな理屈は通用しない。

最初の画面に戻り死んだ目をしながらアグロと戯れている憧。

 

「あこちゃーが壊れた…」

「頼る人間違えた所存…」

「でもこのままだとワンダさんが可哀想…」

 

ハアとため息をつくと穏乃の携帯から着信が鳴る。誰からか確認すると阿知賀メンバーの唯一の三年生松実宥からである。

 

「あれ宥さん?どうしたんですか?珍しいですね。何かあったんですか?」

「あ…穏乃ちゃん出てくれてありがとう。憧ちゃんも灼ちゃんも出てくれなかったから…」

「?!何か緊急事態ですか?」

「う…うん旅館の玄関裏に変なコスプレした男の子が倒れているの」

「えっ」

ーTO be continued

 

 




高所恐怖症の人には絶対にできないゲームワンダと巨像。一体目の巨像の絶望感は異常。自分の文才ではうまく表現できない。あとワンダが出るって言ってたけどほとんど出番なくてすいません。あと最後にアグロは俺の嫁
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