飛龍覚醒~双翼ノ意志~   作:停泊中のムラサ

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ここらへんで注意書きを。

一つ、高速修復剤なんて手配されません
一つ、吹雪の主人公補正もありません
一つ、行方不明の提督のチートじみた預言指令書もありません。
一つ、主人公は飛龍です。


アニメの謎設定は犠牲となったのだ・・・・・・飛龍が主人公となるための犠牲にな・・・。


以上の内容を踏まえつつ、中編もよろしくお願いします!


二話~我此レヨリ航空戦ノ指揮ヲ執ル~

鎮守府通信室

 

 「飛龍より入電!『我此レヨリ航空戦ノ指揮ヲ執ル』」

 

通信を受けた大淀が長門、陸奥にそう告げた。

 

「それだけか?」

 

秘書艦である長門は、通信の内容が指し示す事実を、どこかで予期しつつ聞き返した。

 

「はい、その一言以外は何も受信していません」

 

「そうか・・・・・・」

 

長門は静かに通信室の窓に歩み寄った。

 

(その一言で十分だ・・・・・・赤城、加賀、蒼龍・・・・・・よく頑張ってくれた・・・・・・ゆっくり休んでいてくれ)

 

「どうするの、長門」

 

陸奥が心配そうに尋ねる。

 

「あぁ・・・・・・私も出よう」

 

窓から見える、曇り空を映し薄暗く染まった海を見つめ、長門は力強く呟いた。

 

 

 

 

 

 棲地MI周辺海域

 

 

「私はみなさんの護衛と制空権の奪取を、みなさんは敵の機動部隊をおねがいします!」

 

比叡、夕立、北上にそう伝えると、飛龍は弓を構えた。

 

(赤城先輩、加賀先輩、それに蒼龍姉・・・・・・見ていてください・・・・・・必ず制空権は奪い返してみせます!)

 

「目標、敵空母ヲ級!第二次攻撃隊全機発艦!」

 

撃ち出された飛龍の艦載機達は普段以上の機動力と速度をもって、次々と敵機を撃墜していく。

 

「主砲撃ちます!」

 

飛龍の前方に飛び出すと、比叡は敵機動部隊への第一射を撃ち込んだ。

 

「比叡さん!」

 

飛龍の声に比叡は一瞬振り返ると、自信ありげに笑った。

 

「前衛は任せてください!敵の砲撃は、一発たりともあなたには当てさせません!」

 

「大井っちはいないけど、頑張らなきゃね。生きて会うためにも!」

 

 

 

 

 

海戦は飛龍達の優勢が続いた。艦載機による攻撃と比叡をはじめとする味方の砲撃、雷撃で、敵の機動部隊は、旗艦である空母ヲ級を残して全て撃沈、そのヲ級をも大破にまで追い込んだ。

幸いなことに、棲地に居座る飛行場姫はまったく動くそぶりを見せず、後は大和率いる主力艦隊の到着を待つばかり、という時だった。

 

「飛龍先輩!二時の方角に新たな敵影を発見したっぽい!」

 

突如、夕立が指を指して叫んだ。

 

「敵の護衛部隊!? そんな・・・・・・いったいどこから!?それにあれは・・・・・・空母ヲ級!?」

 

「そんな・・・・・・もう艦載機もほとんど・・・・・・」

 

先の戦闘で、飛龍は自分の艦載機を殆ど発艦させていた。比叡、夕立、北上も、多少の砲撃を受け、このまま新たな敵艦隊との戦闘が不利になることは明白だった。

 

「先輩・・・・・・いったいどうすれば・・・・・・」

 

無意識のうちに、飛龍は、ほとんど空になった矢筒に手を伸ばした。

 

「これは・・・・・・先輩たちの・・・・・・」

 

二本。たった二本だけ残っていた矢が、飛龍の手に触れた。赤城と加賀がそれぞれ飛龍に渡した矢だった。

 

「この矢は飛行場姫を叩くための・・・・・・ううん、今使わなければ・・・・・・」

 

「飛龍!敵機が!」

 

ヲ級が撃ち出した数十もの敵機が、飛龍達をめがけて飛んでくるのが見えた。

 

「迷っている暇はない・・・・・・お二人の矢、使わせていただきます」

 

飛龍はヲ級に狙いを定めると、弓を引き絞った。

 

「目標、敵護衛艦隊。赤城、加賀攻撃隊、全機、発か・・・」

 

矢を放つ寸前だった。凄まじい砲撃音があたりに轟いたかと思うと、数発の砲弾が、飛龍達の頭上を飛び越え、向かいくる敵機の集団の前方で炸裂した。

炸裂した砲弾からさらに弾が放射状に撃ち出され、敵機が次々に炎上しながら落ちていく。

 

「あれは三式弾!? ということは・・・・・・大和さん!」

 

振り返った比叡が嬉しそうに叫んだ。飛龍達の後方から、大和率いる主力艦隊が近づいてくる。

 

「やっと・・・・・・やっと来てくれたんですね!」

 

思わず飛龍は安堵の溜息をついた。

 

「比叡!よくがんばったネー!」

 

「北上さぁーん!」

 

「夕立ちゃん!」

 

「お姉様!それに霧島、春名も!」

 

「大井っち・・・・・・やっと会えたね」

 

「わぁーっ!吹雪ちゃん!」

 

比叡、北上、夕立が姉妹、親友、あるいは恋人との再会を喜ぶなか、飛龍へと大和が近づいてきた。

 

「遅れてしまって申し訳ありません。ですが、よくぞ今まで耐え抜いてくださいました。本当に、ありがとうございます。」

 

「いえ、お礼を言われるようなことはなにも・・・・・・それに・・・・・・」

 

大和は飛龍の言葉を遮った。

 

「えぇ、分かっています、もう何も言わなくても。貴女から皆に届いたたった一行にも満たない通信。あの通信で、すべてを理解しました。だから、私たちも、彼女達の誇りのために、共に戦わせてはもらえないでしょうか」

 

「大和さん・・・・・・」

 

再び溢れそうになる涙を拭い、飛龍は大きくうなずいた。

 

「行きましょう、大和さん!この手に勝利をつかみ、運命を変えるために!」

 

 

 

 

 




どうも、うp主です、二日連続の投稿となりました。いかがだったでしょうか。  予定では後編にするつもりだったのですが、いろいろ書いているうちに「あ、これは中編突っ込まないと纏まらない・・・・・・」となったわけです


次回こそは後編を書きます。もしかしたらそのあともグダグダ続くかもしれないですがW

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