Fate/kaleid saber   作:faker00

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こんばんわ。怒涛の3日連続更新!!
予告通りセイバーさん視点です


第3話 初陣 

「あ……」

 

 涙が止まってからどれだけの時間がたったのだろうか。

 何度もとなく駆り出された、 聖杯だけではない、私の思いが変わったからかいろんな場所に呼び出された。そして帰ってきた。

 ……特に何をする気が起こる訳でもなく丘の上に一人座り地平線の先を眺めていると突然鼓動がドクンッと大きくなる。

 

 ーー飛ばされるのですね。

 

 これで何度目だろう。

 闘いに赴くときはいつもそうなのだ。

 

「また今回もどんな場面に出くわすかわからない。集中しておかないと」

 

 いつかのこと……マスターがシロウだったときはその命が風前の灯のような状態で呼び出された。今回とてそうならない保証はどこにもないのだ。

 戦友達の血にまみれた地面から立ち上がり再び剣を握りしめ目をつむる。

 

 ーーさあ、行きましょうか。

 

 決意をもう一度自分の中で繰り返す。

 かつて私の目的はこの目の前に広がっている惨状ーーブリテンの滅びの運命ーーを変えること、それ一つだった。

 しかし今は違う、それだけではない。私は、私を必要としてくれる人を守り抜く。今度こそだ。

 

 足元から順に身体が光に包まれる。

 

 ーーシロウ……誰であろうともあなたの二の舞にはしない。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

「またなんて所へ……!」

 

 覚悟はしていたがあまりの極限状態に思わず世界への悪態が漏れる。

 どうせ飛ばすタイミングはそちらが決めているのだからもう少し早くてもバチは当たらないだろうに……

 迫る強大な魔力の塊、ランク付けするならばAかBか際どいところだろうか。少なくとも並みの人間に出せる威力ではないし、同時に防げるものではない。

 手に握った不可視の聖剣を振りかざす。

 私だけなら問題なく弾けるだろう。しかし気配を感じるに後ろにいるであろうマスターは別だ、取りこぼしがあればどうなるかわからない。

 それなら……この一振りで消し去る!!

 

「はああ!!!」

 

 迎え撃つ。一歩踏み込み切り裂く。

 それだけで荒れ狂い、全てを呑み込まんとしていた魔力の塊は影も形もなく霧散した。

 

「……これは!?」

 

 それによってようやく視界が開ける。

 この世界に来て初めて目の前に広がる景色は凄惨というに相応しいものだった。

 

 そこが以前どんな場所だったのかを推し量ることは出来ない。少なくとも今現在そこにあるのは廃墟そのものだ。

 これだけのことが出来る相手はそうはいない。

 

「キャスターだと……!」

 

 相手の気配を感じ上空を見る。そこには予想外のものがいた。

 

 長い紫色の髪の毛に体全体、そして漆黒の衣服に包みその表情はフードに覆われて伺い知ることは出来ない。そんな異様な出で立ちと桁違いの魔力。私は空に浮かぶあいつを知っている。

 キャスター……かつての聖杯戦争で合間見えたサーヴァント。早期脱落し利用されたとは言えその身は立派な英霊だ。間違いなく手強い。

 だが……今はそんなことは問題ではない。

 

 ーーなぜだ……あのキャスターは前回の者、2人のサーヴァントがまた同じ戦いに呼び出されるなどあり得るのか!?

 

 否、英雄はこの世界が続く限り数限りなく存在する。

 その中から聖杯戦争に選ばれるのは一度につき僅か7人、そこに2人のサーヴァントが2度重複する可能性は天文学的確率のごとく低いはずだ。

 あるとすれば英雄王のようにその戦いを跨いで同じ世界に残留したところにその世界に縁を残したサーヴァントーーこの場合は私になるーーが飛び込むくらいだがそれはありえない。

 私もキャスターも間違いなくあの冬木から消滅したのだから。

 

 

 ーー今結論を出すのは難しいか

 

 この疑問をここで解消するのは無理だろう。あまりに情報が少なすぎる。

 それならばやることは一つしかない。如何なる理由があろうとも再び戦場で顔を合わせた以上どうするべきかは決まっている。

 

「マスター、名乗ることも出来ずに申し訳ない。だが状況は危機的です。まずはここをなんとかします」

 

 後ろにいるマスターに謝罪する。

 

 マスターに名乗りすら挙げないのは不義理だということは分かっている。しかし既に戦場になっている以上一瞬でも気を抜けば命をもってその代価を支払うことになることも目に見えているのだ。

 ……それだけはなんとしても避けなければいけない。  

 

「行くぞ、キャスター!!」

 

 キャスターが次の動きに入る前に駆け出す。それもキャスターに向かって一直線に。

 それによって彼女の注意は獲物として捉えていたマスターから私へと向く。

 これだけでも狙いの一つは果たしているのだがそれだけではない。今の私には勝算がある。

 

「……」

 

 壊滅し散らばる残骸をものともせず駆ける。

 そんな私にキャスターの周り、空中を埋める魔法陣がその銃口を向ける。

 しかし止まることはない。どれだけ強大なものであろうとも恐れる必要などないのだから。

 

 

「……!」

 

 同時に4発、先程のものより更に大きな魔弾が前後左右を埋めるように撃ち込まれる。

 その大きさ、スピード、かわす術などない。

 私は勢いそのままに突っ込んだ。

 

「……、……!?」

 

 直撃、そして爆散する膨大な魔力。

 その無謀に見えるであろう突撃に勝利を確信したのか一瞬勝ち誇ったかのように余裕を見せたキャスターの雰囲気がその直後真逆の驚愕に変わるのを感じる。

 それは当たり前だ。何しろ吹き飛んだはずの私が「何もしていない」のに無傷で突破してきたのだから。

 

 対魔力ーー平く言うならば魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削る。セイバー、アーチャー、ランサーの3騎士クラスに加えライダーにもクラススキルとして与えられるスキルの一つであるがその威力はその英霊の格や逸話に左右される。

 

 そして私はその対魔力を最高ランクのAランクで保有している。

 キャスターがいかなる時代、神秘のもとの魔術師であろうと私に傷をつけるのはそう容易いことではない

 

「反則よ反則!キャスターの魔術を無効化ってことはこの世の魔術はどれもあいつには通用しないって言ってるのと変わらないわ!」

 

 その時なにやら知ったような女性の声が聞こえたような気がした……そんなはずないというのに。

 

 ーー幻聴が聞こえるほど大きいのですね、あの日々は。

 

 闘いの最中だというのに苦笑する。

 それならば、本当に彼女がいる世界だというならば、なおさらこんなところで負けるわけにはいかない。

 

「それにしても……」

 

 無意味な弾幕がどんどん激しくなる。

 焦りからくるものだと思うが少しは学習しても良いはずなのにあまりにも単純すぎる

 

 ーー罠か?

 

 可能性が頭をよぎるがそれを振り払う。私が現れてまだ数十秒、そしてキャスターの魔術が効かないということをあちらが知ってからはまだ数秒、そんなことは出来るはずもない……

 ならどうしてこんな単調な攻撃を繰り返すのかという疑問は消えないが深読みする意味もないだろう。

 ここで落ち着かれる方が厄介だ。

 

 

 

 そのまま走り抜けキャスターの真下までたどり着く。ここからキャスターまではおよそ10m

 

 垂直に10m飛ぶなど通常不可能、しかしものは使いようだ。

 

「はああっ!!」

 

 一際強く踏み込むと同時に魔力を足に込める。それを一気に爆発、推進力とし地面をえぐり取るまでの筋力を可能とする。

 飛び上がる。一気に詰まっていくキャスターとの距離。

 

「……ッ!」

 

 フードの下の表情が驚愕に歪むのがわかる。

 地の利と言うのは戦闘において大きなものだ。

 それだけで多少の戦力差程度ならひっくり返せるほどに。

 それが上空という全てを見通し、なおかつ相手の攻撃を限定するような場ならなおさらだ。

 

 それならば、それが突如なくなった時人はどうなる?

 

 今のキャスターがそれそのものだ。

 躍起になって細かい魔弾を四方八方から連発しているがそんなものに脅威はない。しかし冷静さを失ったキャスターがその事実に気づくことはない。

 

「これで終わりだ!キャスター!!」

 

 キャスターはそのクラス特性故に接近戦に優れた英雄が呼ばれることはほとんどない。

 このキャスターもその例に漏れることは無いのだろう。構えもなにもかもが隙だらけだ。

 

 

「アアア!!!」

 

 手応えあり。上半身を袈裟切りに。無防備になった肩口から順に鮮血が迸りそれとともにキャスターの絶叫が耳をつんざく。

 確実に致命傷を負わせた感触と一緒に着地する。そうして上を見てみれば既にキャスターの姿はこの世界から消え失せていた。

 

 

「なんだ、今の感覚は……」

 

 歩き出しながらも違和感を感じ今し方キャスターを切り裂いたばかりの剣を見る。

 あまりにも簡単……いや、それはいい。罠や権謀術数なしで1対1になれば私とキャスターとの相性は最高だ。どんな状況になろうと負ける気はしない。

 だが問題はだ、キャスターの対応反応の仕方、そしてあの叫び声、あれが人間のものか?それよりも……

 

「まるで獣を相手にしているような、そんな感じでしたが」

 

 更に違和感はまだある。

 今度は相手ではなく自分のことだが。

 

「全ての動作が遅いしぬるい、マスターとしての力量がかなり劣っていたシロウでもここまではならなかったものですがこれは……」

 

 全体的なパラメータが切嗣がマスターの時とは比べるに値せず、シロウの時と比べてもワンランク下だろう。

 サーヴァントの基礎的能力はマスターの力量によっても左右される。それを考えればあまり気にする必要はないのかもしれない。

 しかし今回は少しばかりおかしい。そもそもシロウとは力量云々の前にパスすらつながっていなかった。ならそれが私のサーヴァントの能力としての最低ラインでありそれ以下はかなり難しいはずなのだが……

 

 ーーまあそれはマスターを見ればわかることでしょう

 

 結論を急ぐことでもないと思い直す。

 何はともあれ一応この場は決着したのだ。

 周りにサーヴァントの気配もない、少しくらい落ち着いてもいいだろう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーそんな

 

 そんな気持ちは顔を上げた途端にどこかへ吹き飛んでいた。

 

 ーー見慣れてしまった制服

 

 私の目がおかしくなったんじゃないかと本気で疑った。

 

 ーー赤みがかった茶色い髪の毛

 

 だってその人に会えるはずがないのだから

 

 ーーそして……強い光を宿す瞳

 

 だけど……見間違えるわけがない。そして私は確信した

 

「……シロウ?」

 

 聖杯、そして世界はもう一度私にチャンスを与えたのだと

 

「シロウ!」

 

 駆け寄り抱き締める。

 懐かしい……

 

 

「あわわ!?いやっちょっ?えええ!?!?」

 

「……?」

 

 声も変わらない。

 けど何かおかしい。この反応はいくらなんでもないだろう。それに……なんだか私の知ってる士郎に比べて一回り細いような……

 

 

「ち、ちょっとまって~!!私のお兄ちゃんに何するの~!!!」

 

 少女の甲高い叫び声、また聞いたことがある声に振り返る。

 そうしてなんとなくだが理解できた……ここは平行世界なのだと。

 だってそうでもなければ

 

「イリヤスフィール……その恰好は?」

 

 イリヤスフィールがこんなフリフリしたドレスに身を包んでいるわけがないのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

「えーと……それじゃああなたはその聖杯戦争?っていうのに召喚されるサーヴァントで、平行世界の衛宮君がマスター、そして私と共同戦線を張っていた、そう言うこと?」

 

「ええ、その通りです。凛。相変わらずあなたは頭の回転が速いですね」

 

「あはは……ありがとう。けどなんだかむずむずするわね……その、一方的に知られてるっていうのは」

 

 眼鏡をかけた凛がそう謙遜する。

 

 結論から言うとここは冬木市……平行世界ではあるがそれで間違いはないらしい。

 フリフリドレスのーー魔法少女の正装だと彼女の礼装は言っていたーーイリヤスフィールにシロウから引きずりはがされると一緒に戦っていたのであろう少女達も駆け寄ってきてそこからは質問攻めだった。

 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト、美遊・エーデルフェルト……そして、遠坂凛

 

 聞こえた声が本当に凛であったことにも驚いたが同時に彼女がやはり士郎に近い位置にいてくれることに安心した……そう伝えると彼女は真っ赤になって否定していたが

 

 結局私がそんなに危険な存在ではないと納得してもらうことができ、落ち着いて話した方がいいだろうということになりルヴィアゼリッタの屋敷に一度引き上げてシャワーを浴びてから私について一通り説明して今に至る。

 

「で、どうするつもりよイリヤ? あなたがセイバーのカードを落としたりするからこんな面倒な事になったじゃない。挙げ句の果てに衛宮君まで巻きこんじゃうし」

 

「ご、ごめんなさーい……だって朝急いでたし……」

 

「言い訳しない!」

 

「はぃぃ!!」

 

 凛が一喝するとイリヤスフィールが涙目になりながら謝る。

 一番驚いたのはこの2人の関係性でしたがこう見るとまるで姉妹のようで微笑ましい

 

「まあまあそんなに怒らないでくれよ遠坂、拾った俺も悪いんだし」

 

「そうですよ~そ・れ・に・いいんですかぁ~凛さんの本性、士郎さんにバレちゃいますよ~?」

 

「な!に!か!文句ある?」

 

 訂正、イリヤスフィールに同情します。

 茶化したほうも悪いですし、人じゃないから歯止めが聞きにくい、というのも分からないこともないですが怒りに任せて問答無用で相手を凶器で張り付けにする人間が姉では休まる暇がない。

 凛は少し照れ隠しが激しい傾向にありましたがこの世界の凛はそれに輪がかかっている…… 

 

「イエス……元マイマスター……今後一切不用意な発言をしないことを誓います……」

 

 カレイドステッキマジカルルビー……見たことも聞いたこともない礼装ですが無尽蔵の魔力を持っていたり、人以上に人間らしく知識もあるところを見ると相当高名な方が作った礼装なのでしょう。

 そして同時に人を魔法少女に変身させるなんて神業を成功させる彼女をも平身低頭させるリンの威圧感には敬服します。

 

「それは今はどうでもいいですわ、ミス・トオサカ。問題はシェロにカードが取り込まれてしまったこと、そして回収すべき対象であるはずのセイバーのサーヴァントが正気な上にとてつもなく強い、と言うことですわ」

 

「どうでもって……!まあ確かに重要なのはそっちよね。あーもう、どうなってんのよほんとにー」

 

 リンが頭を抱え込む。

 その隣で苦い顔をしながら私に警戒の目線を向けるルヴィアゼリッタ。

 

 完全に初対面なのですがそれもあって警戒されてしまっているようですね……

 

「……私はこのまま協力してもらうべきだと思います。キャスターを一撃で葬り去った彼女が協力してくれるならこれ以上任務にプラスなことはありません」

 

 今まで黙っていた美遊がそう提案する。

 

 長い黒髪が綺麗なこの少女はイリヤスフィールに比べると随分大人びている……しかし彼女までルヴィアゼリッタと同じように、いや、それ以上に警戒心溢れる目でこちらを睨みつけてくるのはなぜでしょうか? 

 言葉では私に対してそれなりに配慮してくれているようなのですが……

 

「あの……任務とは?どうもサーヴァントに関わることのようですが」

 

 それにしても聞き慣れない言葉があった。

 この任務、とやらが私にも大きく関わってくることは間違いない。確認しておかなければ。

 

「ああ……説明してなかったわね。ええと……今から2月ほど前かしら?時計塔でこの冬木に異常な魔力反応を感知したの……」

 

 そうしてリンは私になぜここに自分達がいるのか?そもそもなにが起こってサーヴァントが現れているのかを語り始めた。

 

「ではそのサーヴァントを具現化するクラスカードを回収する任務をリンとルヴィアゼリッタがおったのですがお二人のあまりの険悪さにルビーとサファイアが造反、新たな主としてイリヤスフィールと美遊と契約。英霊に対抗するためには2ほ……お二人の協力が不可欠と言うことでイリヤスフィールと美遊も巻き込んで任務を続行して今日に至る、これでよろしいでしょうか?」

 

「まあ抜き出せば……」

 

「そうなりますわね……」

 

「ふむ……」

 

 ーーこんなケースは今までになかったことですね

 

 英霊はその座から召喚される。それが大原則。

 それなのにそのクラスカードが具現化するということはそのカードが座に干渉する力を持っていることになる。

 そんなことを可能にする力が一体どこにあるというのか……私には一つしか思いつかない。

 

「分かりました。皆様の判断次第ですが私は協力するつもりです」

 

 些か毛色が違うと感じましたが私が呼び出された原因はそれなのかもしれないですね。

 

「ほんとに!?」

 

「いえ、待ちなさいトオサカ!私はまだ彼女を味方と認めたわけでは…!」

 

「敵ってことはないだろう、だってセイバーがいなきゃ俺死んでたし」

 

「シェロ!?……まあその通りですが」

 

 ルヴィアゼリッタを説得……と言うよりも認めてもらうのは大変でしょうがまあやるしかないでしょう。

 彼女も善人のようですしわかりあえないことはないはずです。

 

「ねえ……ちょっといいかなあ?」

 

「ん?何ですかイリヤスフィール?」

 

 いつの間にか私の横に来ていたイリヤスフィールがちょいちょいと袖を引っ張る

 

 ……この世界のイリヤスフィールはほんとうに可愛らしい。なにより無邪気ですし

 

「セイバーさん?もクラスカードから具現化してるんだよね?それじゃあなんでそのクラスカードがお兄ちゃんの中にあるの?」

 

「先程も説明したと思いますが……?」

 

「難しすぎてわかんなかった……」

 

 

 ーーそういえばこのイリヤスフィールは私の知っている彼女とは別人なのでしたね

 

 納得する。シロウやリンは大方私の知っている彼らでしたがイリヤスフィールは別、生まれた年も違えば魔術の知識もない。魔術師の会話についてこいという方が無理というものでしょう……シロウはシロウでただ現実感がないようなだけな気もしますが。

 

「そうですね……シロウは魔術の知識、そもそも魔術を行ったこともないでしょう?それなのに無意識に魔術……それもサーヴァントを自分の魔力とクラスカードの魔力を呼応させて召喚するなんて荒技をやってしまった。イリヤスフィール、もしもなんの知識も技術も知識もない人間がバイクに乗ってスピードを出したらどうなりますか?」

 

「それは……事故起こしちゃうよね?」

 

「そうですね。それと同じ。私を召喚した時には本当に膨大な魔力が必要だったはずです。本来ならシロウには絶対無理な話です。だというのにシロウはそれを成功させてしまった」

 

「どうやって?」

 

「自身の魔力では足りない分クラスカードの分を上乗せしたのです。それによって彼は私を喚ぶことは出来たものの逆にその膨大な魔力量を制御出来ず侵食されてしまった、というところでしょうか」

 

「それが事故ってこと……」

 

「はい。しかし寄りしろこそカードですが今は魔力提供は彼から行われていてカードは本当にそこにあるだけです。すぐに悪影響があるということもないでしょう」

 

 

 シロウに悪影響がないということを伝えるとイリヤスフィールは満足げに自分の席に戻っていった。

 あくまでも推測の範囲を出ないですがまああれ以外に筋が通る説明などできないですしシロウからパスが繋がっているのも本当なので恐らく正解でしょう。

 

 

「……とりあえず一度整理したいしこの件はまたゆっくり話しましょうか。もう時間も遅いですし」

 

「それもそうですわね。あまり遅いとシェロとイリヤスフィールの家の方も心配するでしょうし……オーギュスト!皆様の荷物を!」

 

「了解しました。お嬢様」

 

 ルヴィアゼリッタがパンパン!と手を叩くとこの家の執事が姿を見せる。

 

 どうやら今日はこれでお開きのようですね。

 

「ちょっと待ってルヴィア。セイバーはどうするのよ?」

 

「それは勿論ここで適当に部屋を用意しますわ。まだ完全に納得したわけではないですが敵意はないようですし」

 

「……って言ってるけど。セイバー?あなたはどうしたい?」

 

 じっと全員の視線が集まる。

 さて……どうしましょうか……

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

「士郎!イリヤさん!ほんとに心配して!……この方は一体?」

 

「えーと……交換留学生、ルヴィアの家で預かる予定だったんだけど都合が変わったみたいでさ。イリヤが遅かったのはこの人を迎えに言ってたから……自己紹介頼めるか?」

 

「イギリスから来ましたアルトリア・ペンドラゴンです。よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

 

 




どうもfaker00です。流石に明日更新は無理ですね……学校がーー


ではでは本題、セイバーさん視点難しい!!主人公だからこれから一番多いのにすごく大変!!!
苦手な戦闘パートと重なったのもあって疲労はんぱなかったです(笑)

今からでも3人称にしたほうがいいのかなんて悩む作者でした。

それではまた!評価、感想、お気に入り登録お待ちしております!!
バーに色つくまであと2人という事実にワクワク
もちろん感想もとても嬉しいのでぜひとも!!




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