――勝負は中盤戦に突nyザザッ……
「――あぁ、実に素晴らしい。諸君の魂は永久に輝くに値する!」
ここで動くのは、やはりメルクリウス。喜悦に満ちた声色で叫ぶ。
「ならば私も出し惜しみは止めようか! 私の人間讃歌の全てを見せよう! さぁ、諸君の愛を私に見せてみるといい!」
『Spem metus sequitur.(恐れは望みの後ろからついてくる)』
『Disce libens.(喜んで学べ)』
それは過去、現在そして未来、全ての既知世界を一点に凝縮することで、規格外の規模の暗黒天体――ブラックホール――を創り出すメルクリウス最大の占星術である。
――さて、ここで問題となるのはメルクリウスの性質である。彼の目的は女神の治世を作り、永遠の刹那と黄金の獣をその守護神となすというものである。…………そして、それに反しない範囲で人の輝きを見ること。
要はメルクリウスは蓮たちとは関与しない平行世界において触角を通して人々に試練を与えては、その輝きを観察し、未知なる輝きを見ようと奮闘していたのである。
とはいえ、覇道神が生まれてしまえば自分の計画に支障が出てしまうので求道の渇望に成るよう誘導はしていたが。そして、そんな事を繰り返していた結果、何千兆、何百京の平行世界において数万人の求道神が誕生していた。
長々と語ってしまったが、ここで重要となることは一つである。
――あろうことか、この馬鹿はその求道神を全員まとめて暗黒天体の中に叩き込みやがったのだ。
血の一滴でも一つの天体に匹敵するという求道神が無理矢理一点にまとめられた結果、創造された暗黒天体の質量の桁が本来と比べておかしいことになってしまった。
その上、混ざりあった求道神の能力が互いに干渉、反発し合い天体の表面に強力な力場を形成しているため、近付くことすら困難に成っている。
「どうかね? ――これが私の人間への愛の結晶だよ!」
……確かにメルクリウスが愛した人間の魂の輝きを全部ぶちこんだ塊だが、そう言う問題では無いような気がする。
そもそも一人で完結しているのが求道神の特徴である。それを一つに纏めるなど正気の沙汰ではない。今もこの一瞬も、それぞれの渇望は反発し合っている。メルクリウスがそれらを気合いで押さえ込んでいるが時間が経つに連れて反発力は増大し、いずれ制御できなくなるだろう。
そうなれば解放されるエネルギーはここにいる者たち全てを消し飛ばし、座を含めた全宇宙を消し去っても尚余りある程である。
「こんの馬鹿野郎! 何を考えてそんなもん創りやがった! きちんと制御出来るんだろうな!?」
その危険性を認識した蓮が、敵の攻撃でありながらも耐えきれずに叫ぶ。
「無論、制御など出来ないとも。だが、諸君ならこの困難にも打ち勝ってくれると信じている!」
「「「何の根拠もなく自信満々に断言してんじゃねぇ(すんな){しないで下さい}!」」」
……奇しくも獣の爪牙と蓮たちの心からの叫びが一致した最初の瞬間である。
――まぁ、どのような形になるとしても決戦の幕引きはもうすぐだ
メルクリウスがやらかしました(白目
……どう収集つけよう
次の更新は少し遅れます
……ちゃ、ちゃんと解決法は用意してありますよー(そっぽを向きながら