西の平原から背中に翼の生えたエルフ兵が空から弓矢で撃ってきた。
人間兵たちは応戦するも、矢がエルフ飛行隊のいる空に届かず東の森に逃げた。
一成たちの周りの人間兵は矢が空から降ってきて刺さってどんどん死んでいく。
一成とシャルルに負傷兵もなんとか森に逃げ込んだ。
一成「また空中の敵を相手にするのか。今回は飛距離的に無理そうだが・・・」
シャルル「東洋じゃあ人間は飛んで戦うのか?こんな経験初めてだぜ!!!」皮肉を言うシャルル。
一成「いやまだ多分君の時代にない兵器と俺は前の世界で戦ってたんだ。」
シャルル「カズナリの時代には人間が空飛ぶ兵器があるのか?」
一成「俺の時代にはあった、だがヨーロッパでも使われてたぞ。飛行機が。」
シャルル「ヒコウキ?そんなもの俺の前の世界の戦争になくてよかったよ。」
負傷兵「なんの話をしてるんだ?」
一成「お前らがよく言う異世界の戦争の話だ。」
負傷兵「お前ら異世界人か!!!」
シャルル「ああ、人間がすべてを支配した世界から来た。」
こうして話しているとバサバサと森の上で大きな音がしたがすぐに西に音が去った。
そして人間軍も東に撤退していく。
一成「どうやら拠点に戻るらしいな、シャルル。」
シャルル「そうだな、アレクシスに詳しく戦況や軍の状況を聞かないとな。」
一成とシャルルは負傷兵の両脇に肩を組み人間軍の後をついていった。
エルマンの谷の平原から半日歩いた時負傷兵は一成とシャルルにこの世界の今の人間軍の戦況を話し始めた。
負傷兵「俺はエリックだ。シャルルは呼ばれてて分かったが、応急処置してくれた色が黄色い君の名前は?」
一成「俺か?俺はカズナリだ。なんなんだ?馬人間に鳥人間と戦ってるのか?」
エリック「やつらは魔法を使えるだから速く走ったり、空を自由に飛べたり出来るんだ。」
シャルル「人間軍は魔法で出来ないのか?」適当な質問をするシャルル。
エリック「いいか異世界野郎、人間は頭が良く力もある。だがエルフは魔法が使え、長生きする。最低でも100年は生きるんだ。だが力はない。人間は頭もいいし力もあるが短命で魔法も使えない。つまりエルフは魔法に頼り、人間は力に頼る。そしてどっちが勝つ?もちろん魔法が勝つ。」
一成「じゃあなぜ戦う?なぜエルフと同盟にならない?」
エリック「人間の悪いクセだよ。」苦笑いしながらエリックは言った。
一成「勝てない戦争に意味はないだろ?」
エリック「君たちだって異世界では兵士だろ?基本的にこの世界に来る異世界人は兵士だ。資料で見た。」
シャルル「俺たちが英雄になれるってことか?カズナリは銃しか使ったことないんだぜ。」
エリック「いや、この世界に来た異世界の兵士はみんな戦死したらしい。そう歴史で習った。」
一成「学校があるのか?」
シャルル「なあ?さっきから気になってたんだがこの世界は太陽が沈まないのか。」
エリック「そうだ、太陽は三つあるから二つ沈んでも最低でも一つは残るから夜にはならないよ。」
一成「なんで太陽が沈まないのに夜を知ってるんだ?」
エリック「夜になる時は神継承が行われるときだけらしい。その時太陽は三つ沈むとこの世界の歴史で習った。だが何千年も夜にはなったことがないらしいがな。」
話しているとイーストエルマンの拠点に着いた。
アレクシス「戻ったのは半分か?」
帰還兵「第一陣はエルフ騎兵隊と戦い加勢するも、約150名戦死、第二陣はエルフ飛行隊の襲撃で約50名戦死だ。」
一成とシャルルはアレクシスに今後どのような作戦で戦うのか聞いた。
アレクシス「飛行隊にはなにも通用しない、騎兵隊ですら苦戦してる。」
シャルル「こっちには騎兵隊はないのか?」シャルルは深刻な顔で質問した。
アレクシス「かつてはあったが今は歩兵と弓隊だけだ。」
シャルル「歩兵?歩兵隊じゃないのか。」シャルルはクビをかしげていた。
アレクシス「隊列を組んでもエルフ軍にはすぐ崩される。弓隊はただ遠くから援護してるだけだ。」
一成「つまりこのままいけば敗戦か?」
アレクシス「・・・」アレクシスは黙り込んだ。
シャルル「いいか?カズナリ。」一成はシャルルと二人で話した。
シャルル「マゴルヒアの言っていたアレゼルに会いに行こう。」
一成「だが人間を見捨てるのか?」
シャルル「ここは俺たちの世界じゃないそれに聞いただろ!異世界人はみんなこの世界で死んでるんだ。」
一成「だが世界は違うが同じ人間だぞ?」
シャルル「お前は母国に帰りたくないのか?俺はフランスに帰りたい・・・」
一成「そうだな・・・俺たちは英雄になれない。早くマゴルヒアを救って祖国に帰ろう。」
シャルル「決まりだな!!」シャルルは一成の手を強く握手して決意した。
シャルルは南の島の地図を取り出した。下の地図はおおざっぱなものである。
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|エルフ王国 西の森 山 エルマンの谷 東の森 山 人間共和国|
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一成「ちょうど俺たちがいるのは東の森と人間国の間か。」
シャルル「カズナリ、いつ亡命するんだ?」
一成「今行こう、多分負傷兵の手当に人が割かれてて警備が薄い。」
シャルルと一成は西へ向かった。