キリト達は仲間達に罵倒されながら…と言うよりシノンに罵倒されながら宿屋に向かい、そして先程宿屋に着くのであった。
「ふー!!」
「キリト君…なんかおっさん臭いよそれ」
「そうか?それよりもここに来た理由をみんなに言っておくの忘れていたな」
「ただ休憩したいから…じゃないの?」
キリトはアスナの質問に首を振る。その反応に仲間達は疑問になりながらもキリトの話を聞くことにした。
「実はここでアルゴとこの世界の情報について 教えてもらうためにここに来たんだ…っと噂をすればなんとやらだな」
「キー坊、オネーサンを呼ぶということはちゃんとコレ持ってきたんだろうナ?」
「ったく分かってるよ情報料だろ?ほれ!!1000ユルドでいいか?」
「まぁ良しとするカ。じゃあまずこの世界について色々とオレっちが現時点で調べたことを教えてやるゾ」
そう言うとキリト達は真剣にアルゴの話を聞くことにするのであった。
「まず先に絶対に知っておいて欲しいのが2つあるゾ。まず1つ目はキー坊達も聞いたようにこの世界ではゲームオーバー=死では無いと言うことダ。」
「まぁそれはカルマに聞いたよな?」
「そうだね、けどもう1つは何なの?」
「その二つ目が厄介なんダ。実はこのゲームで1つだけプレイヤーを現実で死なせることが出来る方法があるということダ。」
そのアルゴの言葉にキリト達は言葉を失った。SAO時代のようにゲームオーバーすれば死ぬということは無いと知って一同は安心したのに、またどん底に叩き込まれたような感覚になったのだから…
「…そ、そんなことって…そんなことってあるのかよアルゴ!!」
「まぁ少し落ち着けキー坊」
「これが落ち着いてられるか!!」
「キリト!少し黙りなさい。話が進まないわ…アルゴ、続けて頂戴」
キリトはシノンに注意を受けると冷静になったのか感情を抑えることができ、アルゴはタイミングを計らいまた口を開く。
「その方法ってのがプレイヤー同士の戦いの事なんダ」
「プレイヤー同士の戦い?」
「そう、このゲームではデュエルモード以外にもタッグモードってのがあるんダ。そのタッグモードでは複数対複数のバトルの事なんだがその戦いの時に相手のHPを全て減らすことができるんダ」
「それで死ぬってことか…」
「そう、何故かこのタッグモードの時だけHPを全て減らされたプレイヤーは名前ごと消失してるんダ」
そのアルゴの言葉に皆は顔色が著しく悪くなっていた。恐らくSAO時代の人の死を数々と見てきたものにとってはそれだけで充分過ぎるほどトラウマを呼び起こすには簡単だったからだ。
「タッグモードか…けどそれを承諾さえしなければいいんだろ?」
「そうなんだが、たまにSAO時代の時のように相手を眠らせてから無理矢理タッグモードに仕掛けるということをする奴がいるんダ。…まぁ重要なのはこの2つかナ。それともう1つだけ言っていいカ?」
「?あぁ」
「このゲームの世界は大きく分けて8つの世界に分けられているんダ」
「8つの世界だと?」
「今キー坊達がクリアしたのは1つめの世界の内の一割ってところだナ」
「あのステージだけでたったの一割なのか…」
アルゴの言葉に皆は今一度言葉を失ってしまった…あれほどの長いダンジョンがたったの一割。しかし唯一の救いがキリト達はSAOの時のように昔からバラバラであった訳ではなくすでにパーティーとして出来上がっていること…
「それを聞いたら尚更俺たちは立ち止まるわけには行かなくなったな…」
「そうね、私達は昔のように一人じゃない!!」
キリトとアスナの一言に仲間達は失いかけていた決意を取り戻すことに成功する。
そう大切な“今” という現実世界に戻るため、キリト達はMLOクリアを目指すことにする。
「じゃあオレっちは情報を集めに出掛けるとするヨ」
「あぁ、じゃあなアルゴ!!」
「今度会うときもちゃんと皆の顔見せてくれヨ」
そう言うとアルゴはキリト達の目の前から去っていくのであった。
「さてと…それじゃあ皆行くか!!」
◆◆◆◆
ここはホルドルムより約5分歩いた草原…
「た、頼む‼命だけは助けてくれ!!」
「命?テメーらが先に不意打ちして俺たちをころそうとしたんだろーが。覚悟もねえ奴が俺たちディアブルゴルーに挑んでくるんじゃねえよ!!」
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
そう言うと男は直剣に炎を纏わせてプレイヤーを斬り殺しため息をつく。
「はぁ~、もっと手応えのあるやつはいねえもんかねぇ…」
「なら手ごろな相手がいますよ」
「なんだと?」
「あの英雄黒の剣士キリトがこの世界にいるとの情報です」
「マジかよ!!…いや、なら尚更我慢するか…」
「どうしてですか?」
「俺は最強のやつと戦いてえのよ!!今のやつと戦ったところでろくにスキルもねぇから面白くもねぇよ…」
そう言うと男達は転移結晶でどこかへ消えていくのであった…
◆◆◆◆
「……(情報屋鼠のアルゴ…か。彼女の情報網は役に立つかもしれないな…いずれ利用させてもらうとしよう)」
「どうしたカルマ?置いていくぞー!!」
「待ってよキリト君!!」
キリト達はまだこの時知らなかった…カルマという存在が どのような人物なのかと言うことに…。
そして彼らは今一度味わうことになる…あのデスゲームと同じ恐怖を…