ソードアート・オンライン~黒の魔法剣士~   作:ドラグニル

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キリトの憶測

 

――キリト達を含め、MLOに飛ばされて約1ヶ月の月日が経とうとしていたある日――

 

 

「……」

 

「どうかしたの?キリト君」

 

「いや…何でもない…」

 

「?」

 

キリト達は今第三の世界オリュンポスにて旅の疲れを癒していた。だがキリトは何故か1ヶ月前よりずっとこの調子でさすがのシノンも怪しいと思っていた。

 

「あんた、最近どうしたのよ?悪いもんでも食ったの?」

 

「……うーん…、よし‼決めた」

 

「何を?」

 

「シノン、ちょっと一緒に来い」

 

「ふ、二人で!?」

 

キリトはシノンの言葉に頷くとシノンの手を無理矢理掴んで建物の裏に連れていくのであった…、それを見て仲間達は、後でキリトに問いただすことにすると決心する。

 

「ちょっとこんなところに連れてきて何……!」

 

『今からメールで言いたいことを伝える…もしかしたら聞かれるかもしれないからな』

 

『聞かれると不味いことなの?』

 

『あぁ、多分今の情報だけじゃとても確信は持てないから、もしシノン以外の仲間の誰かに聞かれたら冷静じゃなくなるかもしれないからな…』

 

キリトは誰かにこの事を聞かれたくないのか、言葉では喋らずメニューからできるメッセージでシノンと会話する。

 

『今から言うことは俺の只の勝手な憶測で判断したことだから聞き流す感じで聞いてくれ…実は……』

 

そこから約10分程キリトの話を聞いた後シノンは目を見開く…そこには確かにキリトの勝手な憶測かもしれないがなぜかキリトの考えにシノンは否定をしなかった。

 

『仮に、仮にそうだとしても…なぜこの事を知らないのかしら?』

 

『分からない…だが、可能性があるとすれば記憶を消されたか、あるいは何かのショックで記憶を無くしたかのどちらか一つだよな…そして多分あいつの、いや、カルマの記憶を取り戻したときに俺達は現実に帰れるかもしれない』

 

◆◆◆◆

 

「帰ってきた…」

 

「皆すまなかっ…」

 

「き~り~と~く~ん?」

 

「は、はい!!」

 

キリトはアスナの黒い笑顔に本能的に反応してしまい、つい返事をする。そう、まるで蛇に睨まれた蛙のように…

 

「シノのんと“二人”でしかもあんな“路地裏”でナニを話していたのかな~?」

 

「ち、違うんだアスナ!!これには深い事情があってだな…なぁシノン…え、シノンさん?」

 

キリトはこの状況をどうにかしようと一緒にいたシノンに

助け舟をしてもらおうとシノンの方を見るがそこには女優張りの演技力をフル活用するシノンがいた。

 

「…ぐすっ、桐ヶ谷君に…無理矢理連れていかれて…ぐすっ、まさかあんなことされるなんて…」

 

「ちょ、ちょっとシノンさん?俺達はただ話をしていただけだよね?」

 

「ちょっとキリト!!あんた本当にシノンに何したのよ!!」

 

「なにもしてないよ!!」

 

キリトは必死に否定するが、今までの事故もありキリトに同意する人物はいなかった…そしてシノンはアスナの後ろでウインクしながら“ごめんね”と口パクでしゃべる。

 

「(あ、あいつ!!)」

 

「キリトさん…もう二度とこんなことしませんか?」

 

「え、シリカ?」

 

「し・ま・せ・ん・か?」

 

「はい…もうしません…」

 

「分かりました♪それじゃあアスナさん達も今回はこれで許してあげてください」

 

「まぁ、シリカが言うならあたしはいいけど…」

 

リズベットやリーファは頷くがアスナの方はと言うとなぜかアスナが一人でぶつぶつ言いながら何かを喋っていた。

 

「まぁ…このゲームのせいで私達は囚われてるわけであって別にキリト君と二人で過ごす時間がないからって怒ってるわけじゃないし…でもそれでも少しぐらいは一緒に居たいし…、けど今女の子だしだけどそれもいいかなって思ったりしてるし…ぶつぶつ…」

 

「お兄ちゃん…アスナさん可哀想になってきたんだけど…」

 

「仕方無いな…おーいアスナ!!」

 

「なに?キリト君って…!!」

 

アスナは怒りながらもキリトの方を見ようとするとキリトは大勢の前でアスナとキスをするのであった。リズベット達は顔を赤らめながら驚く。

 

「んんっ!!ぷはっ!!キリト君何をして…」

 

「俺はどこに行こうがこの世で一番好きなのはアスナお前だ…だから俺の気持ち分かってくれたか?」

 

「……そんなこと…分かってるよ…」

 

『(リア充爆発しろ‼)』

 

この場にいる皆が一度だけ心が通じ合った瞬間であった。その中には勿論リーファやリズベットも含まれている。

 

「そんなことより、皆そろそろ次のボス部屋まで行こうよ皆!!」

 

「あ、あぁ…そうだな俺達は一度ボス部屋まで行ったんだ一度だけボスを見に行こうぜ皆…」

 

「そ、そうだね…行こう皆!!」

 

「まぁ良いけど…」

 

とてもではないが先程のキリト達の行動で少なからずチームの士気が著しく下がってしまったのは言うまでもない…

 

◆◆◆◆

 

「ここだよな…」

 

「そうそう…あの時は急にキリト君が回復アイテム無くなったって言うから急いで戻ったけど今思えば何で戻ったんだろうね?」

 

「さぁ?」

 

「なんにせよ、開けるぞ…」

 

キリトはそう言うとドアを出来る限りの力でドアを開ける…するとそこには衝撃的な光景があった。それはボスモンスターをたったの4人で倒すという異常な光景を目の当たりにしたキリト達であった。

 

「こ、これは…」

 

「…うん?おお!!あんたが噂の英雄キリトさんか!!」

 

「俺のこと知ってるのか?」

 

「知ってるも何も、俺はあんたに憧れてVRMMOの世界に入ったんだからな」

 

そう言うと男は笑いながらキリトに接してくる。男は見た目は金髪のショートヘアーに見た目的に武器は片手直剣キリトと同じである。

 

「なぁ…やっぱりもう待ちきれねぇわ…キリトさん俺と勝負してくれよ!!デュエルでさ!!」

 

「はぁ!?」

 

「良いだろ?なぁ!!クラウド!!」

 

「仕方ありません…申し訳ごさいませんがシロウと相手してくれませんか?」

 

「俺は別に良いけど…」

 

「よっしゃ!!じゃあ全損でいいすか?」

 

キリトはシロウの言葉に頷くとキリトとシロウはデュエルをすることになった。

 

「ちょっとキリト君!!いきなりあった人と決闘っていいの別に?」

 

「アスナ…ちょっとだけ静かにしててくれ…」

 

「キリト君…」

 

「お兄ちゃんのあんな顔久しぶりに見た…」

 

「うん…そういえばシノンは見たことなかったっけ?キリトの戦い…」

 

「本当の戦いは見たことは無いわね…」

 

そう、確かにシノンはキリトの本気を見たことはあってもそれはあくまでGGOでの本気のキリト…、この剣や魔法がメインの世界でのキリトの戦いはシノンは実質初めてである。

 

「前に絶剣の時のキリトでさえもあれは本気だけど本気じゃなかった…けど今のあのキリトの顔は本気よ…」

 

「じゃあ今から見れるのが…」

 

「キリトの本気よ…」

 

キリトとシロウの戦いが今始まる…

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