男からの死刑宣告を聞いた宇宙人の顔は、一目で分かるほどに絶望に満ちていた。
「やっやめてくれぇぇえええ!!!殺さないでくれえぇぇ!!」
宇宙人は必死に命乞いをする。
「ハッハッハ最高だろ?死の淵に立たされた奴の顔って言うのは!」
男はとても楽しげに笑い、俺がどう殺すのかを楽しみに待っている様子だ。
「一つ質問させて欲しい。俺がコイツをもしも殺さなかったら、コイツをどうする?」
男は俺の質問がツボに嵌まったのか、とても嬉しそうに話しだす。
「その場合は俺が、ソイツを散々痛めつけて遊んだ後に殺してやるぜ!そしてお前は、下級戦士以下の非戦闘タイプって事になるな。そんな質問するってことは。まさかお前本当に殺せないのか?あのバーダックの息子が殺しもできないとは傑作だぜ!ハッハッハッ!」
宇宙人は懇願の表現でこちらを見てくるが、結果は変わらない。どちらにしろ俺に殺されるか、あの男に殺されるかだけの違いでしかない。
(悪く思うなよ……嬲り殺しにされるよりはマシだろう。せめて一瞬で殺してやる!)
掌に気を集中させ、宇宙人に向けて気弾を放つ。
ドゴォォォオオオン!!
「うぎゃぁぁああああ!!」
宇宙人は絶叫をあげながら、塵も残らず吹き飛び床に大穴をあけた。
「誰が殺しもできない下級戦士以下だって?俺はバーダックの息子だ!今度言ったらタダじゃおかねぇぞ!!」
遣る瀬無い感情を吐き出すように、全身の気を高めて、男に向けて威圧する。
「戦闘力8400…うっ、嘘だろ?下級戦士のがきが有り得ねぇ…」
男がブツブツと何か言っていたがそんなこと気にする余裕はない。俺は近くにあるトイレに入ると、堪えていた吐き気を我慢せずに吐き出した。
「オエッ、ゴホッ、ゴホッ、ウプッ」
サイヤ人に産まれたのだから、殺すことも有ると覚悟していたが、実際にするとなるとそんな覚悟など、有って無いようなものなのだと思った。
(これで俺の地獄行きは確定だな)
なんて割りと洒落にならないことを思いつつ、気分が落ち着くのを俺は待った。
その後の事はあまり覚えていない。
戦闘力測定などが有ったと思うが、気付けば試験は終わっていた。俺はすぐさま家に帰り泣いた。
母さんは泣いている俺を見て、最初は驚いていたが、何も言わずに抱き締めて、頭を撫でてくれたのが本当に嬉しかった。
そして気付けば俺は、布団の中で寝ていた。母さんは何事も無かったように晩御飯を出して、何時も通りに振る舞ってくれたのが幸いだ。精神年齢が多分大人の俺が大声あげて泣きじゃくったのだ、もしもからかわれたりしたら………死ねる。
これって黒歴史って奴じゃないか?
ーーーーーーーーーーー
場所は代わり此処はサイヤ人の王が居る、玉座の間。
そこにはベジータ王と一人の部下が、ツフル人との戦争の状況等の確認をおこなっていた。
「戦況は上々か………所でバーダックとか言う下級戦士は、まだ生きているのか?」
「ハッ!ベジータ王。バーダックは戦場の最前線でも、エリート戦士に優るとも劣らぬ、目覚ましい活躍を見せております!」
ベジータ王は部下の返答が気にくわなかったのか、エネルギーを人差し指と中指に集中させる。
「俺が聞いたのは下級戦士の生死の有無だ。そやつの活躍などどうでも良い!消えろ……消えてなくなれ!」
バシュゥゥウウウウン!!
ベジータ王の放ったエネルギー波が、部下の心臓を貫く。
「ベっ、ベジータ王!なっ、ぜ?」
部下は驚愕に顔を歪めながら絶命した。
「全く忌々しい下級戦士だ!フンッまぁ良い。奴の戦闘力は11000、俺の戦闘力は12000だ負けるわけがない!戦争が終わりしだい、俺自らの手で抹殺してくれるわ!ウワッハッハッハッ」
ベジータ王は知らなかった、リークと言うイレギュラーの存在によってバーダックの最大戦闘力が26000を超え、既にベジータ王の二倍以上も強いことに。
設定
・リークの戦闘力4200(最大8400)<理由遣る瀬無い気持ちとは言え、感情を爆発させた事が戦闘力を上昇させた>
・バーダックの戦闘力11000(最大26000)<理由強くなり過ぎたため、瀕死になることが無くなったが、その分気の扱いを向上させたので戦闘力が上昇した>
・気弾(気功波)とエネルギー波は名前が違うが同一のもの。
・気弾には種類がある
・気を体の掌以外の一点に集めて、束に収束して放つと貫通型、又は集中型(例・魔貫光殺砲・デスビーム等)
・気を手元などに集めて、威力を増幅して一気に放つ事も可能なものは基本型と呼ばれる。ビーム系が一般的(例・かめはめ波・ギャリック砲)球系も存在する(例・デスボール・ビッグバンアタック)
・気を爆発やエネルギー攻撃以外に変化させて、攻撃するものは変化型。切断系や刺突系が代表的。(例・スピリッツソード・気円斬)