あれからもう一人のメンバーの事を思い出した、俺とセルリは現在、もう一人のメンバーの家に向かっている。
「そう言えばなんで、もう一人の下級戦士の事は、訓練所に呼ばなかったんだ?」
不思議に思った疑問を口にすると、セルリはアタフタし始める。
「そっ、それはあれだよ!あの、その…本当の事を言うと私実は、近衛兵志望だったから、混合チーム配属に決まってイライラしてて…そんな時にリークの戦闘力が私より高いって噂話しを聞いたから、本当かどうか試してやろうと思って…」
今のを聞いて何となく分かった。サイヤ人の戦闘欲求は本物だ、イライラしている状態で自分より強いかも知れない奴の話しなんて聞いたら、戦いたくなって当然だろう。
「そう言う事なら別に良いぞ。強い奴と戦いたいってのは俺も同じだしな」
「い、良いのか?私はただの八つ当りでリークをぶっ飛ばそうとしたのに…」
セルリは申し訳なさそうにオズオズとした態度で聞いてくる。
「半殺し位ならむしろ嬉しいぞ?」
(サイヤ人の特徴でパワーアップ出来るしな)
セルリは何故か顔を引き攣らせているが、何でだろうか?それにブツブツと、小さな声で何か言っているが聞こえない。
「…変態」
「何か言ったか?小さくて良く聞こえなかったんだけど?」
「嫌、何でもない!そう言うのは人それぞれだし、私は気にしないぞ!」
「何か良く分からないが、まあ良いや。それより早くもう一人のメンバーの所に行こうぜ?」
「そ、そうだな!早く行こう!」
この勘違いが後に、大変な事態を巻き起こす事を、俺はまだ知らない。
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あれから妙に余所余所しいセルリと共に、もう一人のメンバーの家に着いた。場所についてはセルリが知っていた。
「それにしても本当なのか?もう一人のメンバーが非戦闘タイプだなんて…戦闘員の人材不足なんて話しは無かったと思ったんだが」
ツフル人との戦争は、サイヤ人の優勢だ。ツフル人達はその驚異的な化学力と数の多さで対抗しているが、元々の戦闘力に加えて、大猿化と言う反則技まで持ってるサイヤ人に負けるのは時間の問題だろう。
しかし考えれば考える程、非戦闘タイプを戦いに参加させる理由が分からない。
「私も何度か確認したけど、今年から非戦闘タイプも投入していくらしいわよ。理由は私も分からないわ」
「ベジータ王は何を考えているんだろうな?」
「それこそ私には分からないわ!」
謎が謎を呼ぶが、何時までも人の家の前にいても仕方無いので、俺達は家に近付いていき扉を叩く。
ガンガン………
「留守かしら?」
セルリはそう言っているが、中に気を感じるので誰か居るのは間違いないだろう。
「スカウターで調べてみろよ。多分中に居る」
セルリは左耳に付いたスカウターを操作して調べ始める。
「確かにいるわね!それより何で居るって分かったの?」
「それについてはまた今度、気の増幅の仕方と一緒に教えるから。今は此方に集中しようぜ?」
セルリは渋々納得すると、扉の方に向き直ると扉を先程より強く叩き始めた。
ガンガン!ガンガン!
「居るのは分かってるんだから、早く出てきなさい!別に取って食べようとしてる訳じゃないんだから!」
それから少し待つとギィッと音と共に扉が開き、中から人が出てきた。
中から出てきた少女は、小柄で華奢であった。別にセルリがガッシリしている訳ではないが、それにしても小柄であった。
目は垂れ目で、サイヤ人の女性にしては珍しい、腰まである長髪もサイヤ人らしくない。唯一少女をサイヤ人と証明してくれるのは尻尾だけだろう。
「そ、その私に何かご用でしょうか?」
華奢な少女は、見るからに怯えた表情でたずねてきた。
「貴女がベルよね?私はセルリ!そして隣のがリークよ!通達で知ってるとは思うけど貴女の同僚って事ね!」
セルリの話が進むにつれて、少女の顔が青くなっていき、話が終わる頃には死人のような肌の色になり震え、遂には倒れた。
ドサッ
「えっ!リーク!倒れちゃったわよこの子!」
急に倒れた少女に驚き、セルリはセルリでアタフタと慌て始める。
この光景を見て、俺はこれから一緒に頑張っていく仲間達に、一抹の不安を覚えた。
設定
・非戦闘タイプが戦争に参加させられた理由は、ベジータ王が強い王国を目指す為に、非戦闘タイプを減らす目的で戦争を利用して数を減らそうとしているから。
・女性のサイヤ人は、戦闘の邪魔にならない為に短髪の女性が大半<例・セリパ>