地上から数メートル落下し、目を覚ます結人
結人「、、、って」
結人は体を起こすと湖の前だった。
結人「なんだよここ」
天井から僅かな月の光が差し込む。
横には凪沙が倒れていた。
結人「凪沙!!」
凪沙は手をピクリと動かしたが目を覚まさなかった。
結人「息はしてる、、、」
結人は天井を見上げた。
結人「、、、真っ暗だ。生身の体だったら即死だぞ」
凪沙「、、、ぁ」
結人「凪沙?」
凪沙の息が段々と乱れていった。
その頃、賢二と宗介は
落下したところがコンクリートで出来た地面だった。
賢二「、、、もしかして」
宗介「どうやらデーモンのアジトは地下にあったらしいね」
賢二「ますます怪しい臭いがしてくるなぁ」
宗介「、、」
宗介は当たりを分析しながら歩いていた。
賢二はその様子を見て、宗介に問いかけた。
賢二「、、、宗介よ」
宗介「、、なんだ?」
賢二「なんでロードセンターを出てったんだよ?」
宗介「、、、なんで、、か」
賢二「トレジャーとか、、本当にそんな目的だったのか?」
宗介は散策の足を止め少し笑みを浮かべた。
宗介「恩を返さないといけない人がいるんだ」
賢二「恩?。そんな人がいるなんて初めて聞いたぞ。お前は確か黒閖さんに拾われたんだろ?」
宗介「黒閖さんに拾われる前のことさ。ある程度力をつけさせてくれた人だ。僕の世界を変えてくれた人。人生の恩人なんだ」
その人を話す時の宗介の笑みは今までにみたことのない表情で
賢二にとってはかつてない距離感と不安感が心の中を過った。
そしてデーモンの一行はアジト内を歩いていた。
マチス「!」
マチスは足を止め、地上の方を見上げた。
セブン「どうしました?」
マチス「部下の力が尽きたのならわかるが。肉体自体の反応が消えた」
シクス「?」
マチスは何者かの影を悟っていた。
マチス(部下は皆、私の一部から生成したファントム。この世界で死ぬと普通なら幽谷呪樹海に呑み込まれる。しかし私から生成されたファントムの魂は私の元に還るはずだ。相手は何者だ)
するとマチス達の上の天井が崩れ落ちた。
セブン「!?」
そこに現れたのは朱雀だった。
朱雀「どうやら俺は一番運がいいらしいじゃねぇか?」
シクスは朱雀の霊力を感じ取った。
シクス(へぇ、、なかなか)
朱雀は指を鳴らしながら近づいてきた。
朱雀「誰から来る?」
シクスが立ち向かおうとした時、
セブンが朱雀に襲いかかった。
空中から勢いつけた蹴りを朱雀は腕で弾いた。
セブン「シクス、お前は先に行け」
シクス「、、、目的は確実にか。、、わかったよ」
マチスはセブンと目を合わせた。
マチス(頼んだぞ)
朱雀は舌打ちをしてランスを構えた。
セブン「槍使いか」
朱雀「残り二人を追いてぇんだ。テメェは死ね」
朱雀はセブンの背後に回り込んだ。
セブン「速い!!」
ガキィィン
セブンは剣を抜き攻撃を防いだ。
朱雀「それで防いだつもりか?」
セブン「!?」
槍から電撃が放たれセブンの剣を渡った攻撃をした。
バヂィィィ
セブン「ぐっ!」
朱雀は槍をセブンに向けた。
すると雷光線がセブンの胸を貫いた。
セブン「!!」
朱雀「白光っていう技でな。躱すことが不可能。槍を向けられたら、、、?」
セブンはニヤリと笑った。
セブン「そうか、、、よかった」
すると貫いたはずの胸から血でなく砂が流れてきた。
セブン「君とは相性が良さそうだ」
朱雀「、、電撃系統は不利ってことか」
セブン「さぁ、次はこちらから攻めよう」
その頃、結人と凪沙は
邪神様、、アナタは変わり果ててしまいました。
揺りかご揺られながら涙を流しておられたあの時とは、、、。
黒い涙が流れました。アナタはこの世の憎しみを呑み込むことで。
壊す者を消すにはアナタが必要だった。
けれど邪神様もその者の一部に過ぎませんでした。
だから、、、あの時の悪夢が再び起こらぬように、、、
エターナ、、アナタが止めて、、
邪神様は、、、復活させてはならない。
凪沙「!!」
凪沙は目を覚ました。
結人「凪沙!?」
凪沙「ハァハァ、、、」
結人「すごい汗だぞ?。大丈夫か?」
凪沙「、、、ここは?」
凪沙は辺りを見渡した。
結人「だいぶ眠ってたぞ?。地上から結構落ちたらしいけどここがどこなのかはまだ、、」
凪沙「、、、そっか」
凪沙は頭の中で語られた言葉を思い出した。
夢にしては意識がしっかりしていた。
心の中で会話をしていた感覚だった。
凪沙「結人、、、私は一体」
結人「、、?」
凪沙「う、ううん何でもない」
凪沙は立ち上がった。
凪沙「とにかくここを出ないとね!」
結人は湖の洞窟から出ようとした。
すると
封龍『まて』
結人「ぅお!!」
突然の結人のおかしな声に凪沙が反応した。
凪沙「、、プッ、どうしたの急に?」
結人「あ、ああいや何でもない」
(びっくりしたじゃねぇかなんだよいきなり!)
封龍は結人の気など一切気にせず話し始めた。
封龍『ここに強大な邪気を感じる』
結人(え?)
封龍『、、、懐かしいな』
結人(懐かしい?)
封龍は結人の精神から湖の方を見つめていた。
封龍『これは泉などではない。邪神が創りだした幻影だ』
結人(幻影?)
封龍『いいか。この泉に似せた奥深くに邪神の眠る宝玉がある。おそらくデーモンはそれを狙っている』
結人(なんだよ邪神って、、)
封龍『、、、闇に支配された怪物だ』
結人(?)
するとそこにデーモンのマチスとシクスが現れた。
凪沙「デーモン!!」
マチスは結人と凪沙を見た。
マチス(我々の敵ではない)
マチスがシクスに手を挙げ合図させた。
シクス「はぁいよ」
シクスの両腕が槍状になり、その腕で結人に襲いかかった。
シクス「槍錬腕っていってな。槍状に変化することによって攻撃のリーチも長くされた!。さぁ喰らってみろ!!」
結人「この!!」
結人が構えると凪沙がシクスの頭上から斬撃を放った。
ガキィィン
シクスは弾き返した。
凪沙「十闘士は任せて!。結人はもう一人の方を!。霊力からして先を行ったのはおそらくガーゴという男と同位の強さを持つわ!」
結人(邪神、、何かは知らねぇけど聞くだけでやばい雰囲気じゃねぇか、、。止めねぇと!)
マチスは湖がまやかしというのを見抜き、中に潜っていった。
結人「待て!!」
シクスは凪沙に槍錬腕を突きつけた。
凪沙はしっかりと躱し攻撃に転じた。
シクス「中々すばしっこい奴、、、」
凪沙「モードB」
シクス(なんだ?。霊力の質が変わった。厚くなった?)
凪沙は太刀を振り下ろした。
シクスはそれに対抗するように突き向けた。
バキィィィン!!
シクス「!!」
しかし、凪沙のモードブレイクにより、攻撃力を増した太刀の斬撃を抑えきれず左の槍錬腕が砕け散った。
シクス「ぐぁぁぁあ!!!」
凪沙「トドメ!!」
すると砕けた破片が凪沙に斬りかかってきた。
ズバババババ
凪沙「ぁ!!」
凪沙は体にいくつかの怪我を負った。
シクス「ククク。槍錬腕ってのは砕けても戦い続けるんだよ」
凪沙「この!!」
凪沙は力いっぱいに太刀を振り上げた。
シクスは躱した。
シクス「ネタさえわかれば容易いね。太刀自体、力を欲するが故に速さを疎かにしている」
太刀の攻撃圏内に入らぬように凪沙の懐に潜りこみ槍錬腕を振り上げた。
凪沙「きゃ!」
シクス「ふん」
凪沙はポーチから閃光玉を投げた。
カァアッ!!
強烈な光にシクスは怯んだ。
シクス「くっ!」
凪沙はシクスの目の前に太刀を振りおろした。
ズバァァァン
シクス「がはっ!」
シクスはふらついたが何とか持ち堪え大勢を整えた。
光によった視界の影響も治り凪沙を睨みつけた。
シクス(んだこいつは。光の中でどうやって俺を見つけやがった)
凪沙(閃光玉はあと2つ。なら次は)
凪沙は腰に掛けていたナイフを投げ飛ばした。
シクスは躱そうとした。
するとナイフの持ち手に起爆札が付いていた。
凪沙は遠隔操作で霊力を起爆札に練った。
シクス「この!!」
ズガァァァァァァン!!
その頃、結人は
結人「待て!」
辿り着いたのは円柱型の空洞の空間で天井も取り除かれ夜明けの淡い空が見えていた。
その空洞の奥に古そうな木箱が置かれていた。
マチスはその目の前に立っていた。
マチス「私の名はマチス。デーモンの二翼だ」
結人「んなのどうだっていいんだよ。その箱んなかに入ってるものは渡さねぇ」
マチス「、、、仕方ないな。少し遊んでやろう」
その時、封龍はマチスから凄まじい邪気を感じた。
封龍『気をつけろ。今まで戦ってきた敵とは明らかに違うぞ』
結人(、、わかってる)
マチスは剣を抜いた。
結人「行くぞ!!」
結人はマチスに斬りかかった。
マチス「、、、」
マチスは軽々しくその斬撃を受け止めた。
結人「くっ。龍炎の祭!」
マチスの周りに紅蓮の炎を纏わせ、四方八方から攻撃した。
結人「どうだ!」
マチス「甘いな」
マチスが結人の背後から斬りかかってきた。
結人は距離をとった。
結人「!?」
マチス「出来の良いファントムだろ」
結人「、、、偽物?」
燃えていた偽物のマチスは消滅した。
そしてその霊力はマチスの身体に還った。
マチス「気配もファントムに送ることも出来る。私が後ろにいたことに気づかなかっただろう」
結人「それがお前の能力か」
マチスはこちらからの攻撃を待っていた。
封龍『魔人は霊体を喰らって強化される。それは必然的に霊力のコストも霊体より魔人の方が圧倒的に上回るということだ』
結人(、、、ならどうすりゃいいんだよ)
封龍『いいか。ただの魔人なら心臓を刺せば死ぬであろう。しかしあの様な上級魔人クラスは心臓を刺されても死なない。魔人でいる以上不死身なんだ』
結人(魔人で、、、いる以上?)
封龍『魔人の異常な力は全て脳で構造されている。知力、あらゆる神経、生命力、治癒力、だから心臓を貫いても生命力により3時間は生きていられる。そして治癒力により3時間あれば心臓は再生されるんだ』
結人(、、、そうか。封龍の言いたいことわかったぜ)
封龍『戦闘においての勘が冴えてきたか?。全くと言っていいほどの常識的な方だが』
結人(う、うるせーよ!)
結人はマチスの頭に視線を向けた。
結人(頭ぶっ刺したら死ぬのか?)
封龍『脳を殺せば力が暴発し、おそらく理性を失くし凶暴化する。しかし、それも時間の経過で弱体化する。そのスキをついて心臓を刺せ。これが魔人の倒した方だ』
結人は息を呑んだ。
結人「行くぜぇ!!」
結人は足に霊力を溜め込み一気にマチスへと間合いを詰めた。
結人「ふっ!」
結人の斬撃をマチスは素手で受け止めた。
マチス「貴様の攻撃は私には、、!!」
結人は左手で龍炎で出してマチスに命中させた。
マチス「くっ!」
結人「龍炎の壇!」
マチスに纏わりついた龍炎が爆発を起こした。
結人「龍炎の祭は一度喰らえば放れることない永続的炎、龍炎の壇は龍炎を留めて瞬間的に力を暴発させ爆発を起こす攻撃的炎」
封龍『よく覚えた』
結人(だからいちいちうるせぇんだよ!)
マチスは右肩から血を流した。
マチス「なるほどな。捕らえられたら逃れられないか」
結人「、、、」
マチス「どうした?。私の攻撃は既に始まっているぞ」
スバァァァアン!
結人の背後からマチスの偽物が斬りかかった。
結人「ぐっ、、、」
マチス「力と力が競り合う時に大切なのは引き出しの多さ。それは経験者であればあるほど局面で強くなる。貴様では私の足元にすら及ばない」
結人、凪沙、朱雀
それぞれでデーモンとの対決に始まりを迎えたのだった。
投稿が遅れましたすみませんm(_ _)m