面倒くさがりやの異世界道中   作:黒月雫

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遅くなりましたが出来ました。
それではどうぞ!


家族が増えたよ!

拓斗が聞くと、男は腕を組みながら私達をしっかり見つめた。

 

 

「少なくとも、彼女に召喚されサーヴァントとして主従契約を果たしているのだ。私には彼女を守る義務がある。故に世話になる」

「そーかよ。漆はいいのか?」

「私か?元はと言えこちらに非がある。彼を放り出すつもりはない」

 

 

面倒くさがりの私でもそれぐらいの常識と良心はある。

 

 

「ならよろしく頼む。知っていると思うが私の真名は衛宮士郎。クラスはアーチャーだ。転生者達と言うくらいだから私を知っている者が多いらしい。呼び方は真名でいいぞ」

 

 

そうか。確かに隠しても他の転生者達が知っていればすぐ正体がバレるな。

 

 

「了解。他の転生者も正体知ってると思うから下の名前で呼ぶな。俺は御影拓斗」

「私は日向漆。この家の家主で士郎を召喚した者だ。よろしく頼む」

 

 

自己紹介をし、私達は握手を交わした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というわけで、彼が新しい家族になった」

「衛宮士郎だ。よろしく頼む」

『いや、待て。どうしてそうなった』

 

 

そうなるよな。私は士郎と拓斗が付け加えながらさっきの経緯を家族全員に説明した。因みに全員カレーを食べた後だ。カレーは普通の美味しさで呪文を唱えても変わらないことはハッキリした。分かってよかったな、ルナ。だから後できっちり制裁されておけ。

 

 

「姉さんが決めたんなら仕方ないな。俺は日向遥輝!」

「反論する必要が無いな。御影ヴァーリだ」

「そうだねー。私は玖珂昂。よろしくでーす」

「そうね。姉さんと兄さんが決めたことだし。香月梓よ」

「ぼ、僕も異論は無いです。クラウス・ミクヴァです」

「ああ。よろしく頼む」

「お、おいらはルナッス……。お願いだから折檻行きは」

『却下』

「酷いッスーーー!!」

 

 

家族が仲良くなってくれたらいいな。うむ。

 

 

しかし、何故士郎の眉間に皺が寄っているんだ?自己紹介しただけだぞ?

 

 

「少し聞きたいのだが、この家に大人はいるのか?」

「いないぞ?これで全員だ」

「苗字がバラバラなのは?」

「全員とある理由があるからだ。その理由は本人に聞いて欲しい。だが、全員家族だぞ?」

「それならいい。が、カレンダーから見て今日は長期休暇ではない平日のようだが?」

「この家族全員学校に通ってないぞ?転入手続きとか面倒だし、家で教えた方が手っ取り早いからな」

「友人とかいないのか?」

「下の子三人はいるぞ」

「近所付き合いは?」

「したことないな!」

「バカか君達は!!」

 

 

私達を3時間説教した後、士郎の行動は早かった。二日で一気にやってくれた。

 

 

士郎本人の戸籍を取り、私達をこの町の中学校・小学校に転校という形で転入出来るように図らった。更に、空いていたボロボロの道場をリフォームして使えるようにし、剣術の師範として弟子を募集するポスターを配り、梓達の友人を含め10人も既に決まっていた。それも週末から開始するらしい。平日は喫茶店でバイトも出来るようにしたという。

 

 

お、恐ろしい。アグレッシブ過ぎる……。この結果、士郎は皆から何故か父親ポジションを貰って本人は落ち込んでいたが。

 

 

因みに梓達の友人が道場に通うのは変な噂をしてくる奴を見返すのと、大切な友達を守れるようになる為らしい。青春だな。

 

 

ただ、全員根性で士郎の修業についていっているようなのだが、どういう訳かその道場に通っているせいなのか能力を持ったり神器が発現したり道場を半分吹き飛ばしたり(原因に毎回修理させている)と人外化が激しくなった。何故だ。

 

 

数ヶ月後に噂を聞いて来た町の住人が弟子になり、それを士郎が快く承諾し、人外化するを繰り返していった。すると、弟子がどんどん増えていくため、士郎の負担が大きくなっていたのでさすがに私達も授業のない休日に士郎の修業を手伝ったりしていたが、いつの間にか町一帯の住人が人外化していた。

 

 

いや、人が最近かなり多いなとか、自宅ではなく体育館とかでも開かれるようになったなとか、老若男女気にせずやってるなとか、そういえば町内で私達を師匠として修業してるかどうかの調査があったなとか、よく考えたらそんな雰囲気あったんだ。面倒だから放置していたが。調査の結果を町長が見せた時は全員で唖然とした。

 

 

さすがに能力も神器も危険性が大きいとか信用してない他人に見せないよう言ってあるし、言いふらしたら最悪実験動物にされると毎回注意してあるからこの町ではもう暗黙の了解になっている。だからか今まで拓斗やヴァーリが言っていた悪魔とか堕天使とかは来たことが無いし、そうなった時のための町内セキュリティは作ってある。というか、町内での近所仲は互いに鍛えあったせいか襲って来た途端近所の住人が助けに来るくらい仲良い。

 

 

さらに恐ろしいことに町内人外化(戦闘能力も町内情報ネットワークもセキュリティも)は3年で完成されていた。ついでとばかり磨き過ぎて悪魔や堕天使、天使の勢力などについて全員が知っていたり、その勢力のパソコンに気付かれずにハッキングが出来るようになっていてその結果を町内全員が共有してたり、小学生低学年から老人まで最低拳の突きで木に穴が空くようになってたり、衝撃波出せる人が町の半数はいたり、ラジオ体操が準備運動+ストレッチ+組み手になってたり……。

 

 

本当にどうしてこうなったし。

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