それではどうぞ!
兵頭和哉が悪魔になっていると認識して数日たった。私達の方針はこちらに危害を加えない限り静観する、だ。転生者達や悪魔に完全に危害を与えると宣言をしてないからな。動くなら相手が言い逃れ出来ないよう言質をとってからだ。
そんな状況の中、学校からのんびり一人で(よく危機感を持てといわれるがなぜだ)帰っていると、途中で微弱ではあるが不気味な気配がした。
この気配……放っておいたらこの町に悪影響を与えるような感じだな。私達の町に来られても面倒だ。不安要素はさっさと消しておこう。
私は不気味な気配がした方向へ歩いて向かっていった。その気配がした廃館の中に入ると何か黒い物体がビチャビチャと音を鳴らしながら肉らしき何かを食べていた。暗すぎてうまく見えないが、そいつは私の存在に気付いたのか私に向けてニヤリと歪んだ笑みを浮かべたような気がした。
「不味そうな臭いがするぞ?でも美味そうな臭いもするぞ?一匹だけなのに変だな?美味いのかな?不味いのかな?」
地の底から聞こえるような低い声音だ。
私は餌になるつもりはないぞ。お腹がすいたならスーパーかコンビニで何か食べ物買え。とりあえず、
「お前が気配の元凶か」
ケタケタケタケタケタケタケタケタケタ……。
異様な笑い声が辺りに響きわたり、暗闇から姿がゆっくりときちんとした姿が見えた。
ずんっ。
重い足音を出し、下半身は巨大な獣の身体、上半身は裸の女性という異形の存在がいた。
両手には槍らしき武器を一本ずつ持っている。
大きさからして全長五メートルくらいか?いや、もっと大きいか?
どっちにしろ目の前にいるのは悪魔と呼ぶより化け物だろ。ん?フュージョンすればどっちもどっちか?まあいい。
「で、お前は主をどうした?悪魔だろ?(多分)」
「ケタケタ、何を言っている?主何ぞ殺してやったわ!」
成る程。こいつ、はぐれ悪魔とかいうやつか。
――はぐれ悪魔。
爵位持ちの悪魔に下僕となった者が、主を裏切り、または主を殺して主なしとなり、悪魔の強大な力を自分のために使うために各地で暴れ回る存在。
それがはぐれ悪魔だ。
制約を逃れ、野に放たれた悪魔ほど怖いものはない……らしい。
そこで何故「らしい」という言葉がつくのか。簡単な話だが、私達の住む町でそんなことをすれば速攻で殺されるから被害が出たことは一度もないしそもそも町に近付かれる前に追い出している、という報告を回覧板で見た記憶があるからだ。その為、私自身は今日初めてはぐれ悪魔を見た状態だ。まあ、チートの町だから仕方がない。どうしてこうなった。
「さあ、おまえの身を喰らってやるわぁぁぁぁ!」
そう言って化け物は右手に持つ槍を大振りに上から私の頭に向けて降ろす。
ガンッと岩にぶつけたような普通ではあり得ない音がして、当ててニヤリとした悪魔の笑みが歪に歪んだ。いかぶしげに武器で隠れた私の姿を見ようと槍を少し浮かせた瞬間、私は悪魔に向けて突進し、相手を吹っ飛ばした。私が潰れ無かったのは振り下ろして姿が隠れたと同時にソルムにフュージョンしただけだ。
吹っ飛ばして私はオレクシスにフュージョンし直し壁にぶつかったままの悪魔が体勢を戻す前に追撃する。
「【ヘルサイズ】」
赤い光が悪魔を包み込んでダメージを与えていく。途中呻き声が聞こえたが無視。そんなことを気にすれば反撃を喰らうのはこっちだ。悪魔が地面に叩きつけられると同時にかかと落としを頭に向けて落としたが右に体をそらすことで直撃は免れた。だが、地面に当たった際に巻き込まれたのか右上腕部がえぐれていた。ほう……。
「き、貴様……死ねぇぇぇぇぇ!!」
私の攻撃に対しての怒り(?)で我を忘れた悪魔が乱雑に槍を振るうが私は楽々とすり抜け、そのまま右手の手刀で心臓部分を突き刺すと、ブスッと音を立てて腕まで填まった。突き刺した場所から赤黒い血が流れ出る。悪魔は刺された途端体がビクビクと動いたがすぐに止まった。
……弱すぎて勢いがついてしまったか。
まあ、仕方ない。とにかく、遊びすぎて門限を過ぎているから早く帰ろう。
そう考えつつ腕を抜き取り、ドスンと音を立てて地面に落ちた死体を放置する。腕に付いた血を軽く払うと後ろに知っている気配がした。フュージョンをとかないまま後ろを振り向くと、何故かグレモリー先輩御一行様がいた。
あ、勘違いされるか?
―兵頭和哉side
「二度と教会に近づいちゃダメよ」
次の日の放課後、アーシアのことについて話すとやはりリアスに怒られた。踏み台?部屋の隅で悔しがっているな。
「教会は私たち悪魔にとって敵地。踏み込めばそれだけで神側と悪魔側の間で問題になるわ。今回はあちらもシスターを送ってあげたあなたの厚意を素直に受け止めてくれたみたいだけど、天使たちはいつも監視しているわ。いつ、光の槍が飛んでくるかわからなかったのよ?」
「すみません。困った人を見過ごせませんでした。」
「まあ、そこがあなたの良いところなのだけど、私は心配してるのは分かる?」
俺の偽善な答えにリアスが苦笑しながら問いかける。俺とリアスの押し問答を繰り返していると、朱乃が部室に入ってきたことで説教は終了した。
「あらあら。お説教中でしたか?」
「朱乃、どうかしたの?」
リアスが朱乃さんに気づき、そう問う。
対する朱乃さんは、少しだけ顔を曇らせた。
「討伐の依頼が大公から届きました」
俺達ははぐれ悪魔を討伐するために街外れの廃屋近くに来ていた。この廃屋に、毎晩人間を誘き寄せ、喰らっている「はぐれ悪魔」がいるらしい。
時間は深夜。暗黒に満ちた世界だ。
「……血の臭い」
小猫がぼそりと呟く。
俺にはそれはわからないが、殺気が充満しているのはわかる。やっぱ経験の差か?
そこから部長たちによる悪魔講座が始まった。『悪魔の駒』についてのだった。
悪魔はチェスの特性を下僕の悪魔に取り入れたらしい。つまり眷属全員、なにかしらの駒の特性を持って転生しているわけだ。まあ、俺は転生者だから知ってるし俺が何の駒かしってるがな。それに悪魔の転生よりも転生者の能力の方が厄介だろ。
「部長、俺の駒は、役割や特性って何ですか?」
「そうね――和哉は」
部長がそこまで言って言葉を止めた。
パッと見るとリアスの顔が青ざめていた。他のオカ妍メンバーも同様な状態だった。
そこには原作で出てきたはぐれ悪魔で胸に穴を開けた状態で死んでいるバイザーと黒い悪魔のような姿をした化け物が立っていた。
説明
・ソルム
まるで山ような巨獣で上半身がひとまわり大きくなった姿。地属性のフュージョンでグレードは2。他の属性と比べて筋力と体力に優れているが逆に魔力は他の属性と比べて増えにくい。
・ヘルサイズ
原作:闇属性の特殊単体攻撃。赤い光に敵を包み込みダメージを与える。
本編:闇属性の特殊単体攻撃。赤い光に敵を包み込みダメージを与える。
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本当に遅れてすみませんでした!
ネタは大まかにはあるのですが、書いていったら会話文から書きすぎて文章が支離滅裂だったり、誤字脱字が発生しまくってたり、テストが毎週あって毎回自滅してたり……
そんな状態で気付けば最後に投稿して4カ月立ってることに気付き……慌てますよね!
なるべく遅くても月1回で投稿しようと思っています。
こんな作者ですが、これからもよろしくお願いします!