面倒くさがりやの異世界道中   作:黒月雫

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出来たので投稿します。
今回も終始漆sideです。前回と前々回のネタバレが含まれています。
それではどうぞ!!


後始末……投げていいか?

拓斗に抱えられたまま庭に降り立った拓斗と私だったが、地面におろされた途端家にいた残りのメンバー全員が庭に出てきて士郎以外に抱きつかれた。何でもいきなり拓人が上を向いて「あの馬鹿っ」と言ったと同時に庭へ行って飛んだから心配したそうだ。拓斗の様子を見て士郎は察したのか溜め息をつき、そのまま夕食作りを再開したらしいが。……原因は私だな。

 

 

とりあえず、夕食が遅れるので皆をリビングに戻し、私は制服から白のスウェットと青のショートパンツに着替えてリビングに行く。途中で拓斗が部屋に戻ってたからルナを取りに行ったようだな。あ、ルナの悲鳴が聞こえてきた。折檻か?まあいい。そして、全員で夕食を食べ終えた後、私は全員に謝った。

 

 

「皆、心配かけてすまなかった。学校帰りに面倒事を減らそうとしたら増えてそれから逃げてきた」

「「「「「「説明になってない!」」」」」」

 

 

それもそうだな。

 

 

「面倒だから簡潔に言うぞ?帰りに変な気配に気づいた私は後の面倒事を減らそうとそこに向かうと化け物……はぐれ悪魔だったか?がいた。そいつを殺したらグレモリー先輩御一行様と遭遇、フュージョン中だったからか襲撃されて私を確保しようとしていたな。グレモリー先輩御一行様の言葉聞いてどうでもよくなったからそこから逃げた。で、自宅の庭を見つけたからフュージョン解いて落ちていたら拓斗に保護された。……どうした?」

 

 

私の説明を聞いて全員静かだった。これでもきちんと説明していると思うのだが。最初に発現したのは拓斗だった。

 

 

「完全に関わってんじゃねーか!つい最近関わらないよう決めたよな!決めてたよな!」

「不可抗力だ」

「何巻き込まれてんだよ……」

「てことは俺達に突っかかってきた兵頭と神谷にも会ったんだよな?」

「な?!あの糞兄に何かされてないか?」

「兵頭君?完全に空気だったな。神谷君はイレギュラーは死ねとか言っていきなり切りかかってきたからカウンター喰らわせたら気絶したな」

 

 

兵藤君の事を言った途端、私、拓斗、士郎、ルナを除く全員が殺気だった。特に遥輝とヴァーリーの二人は彼らに突っかかられていたからか笑顔のようで笑ってない表情のまま神器を発動させて外に行こうとしている。まて、嫌な予感がするのだが。

 

 

「よし、殺ろう。今すぐ殺る」

「ヴァーリ!落ちつけ!俺も糞兄殺りたいがそれよりも前にグレモリー一行をフルボッコしたいんだ」

「いいわね。姉さんにあんな口聞くなんて恥ずかしい写真ばらまいてやろうかしら」

「んー、盗聴して放送するとかーだめ?」

「ちゃんとバレないようにしなきゃダメだよっ」

「隠蔽が面倒だからやめてくれないか…」

「何このカオス」

 

 

何故か一気に場が混沌としたな。何か不味いことはしてないと思うのだが……

 

 

「楽しそうですねー。私も混ざっていいッスか?」

「お前が混ざると余計ややこしくなるから止めろ」

「全員落ち着きたまえ」

 

 

最後に士郎が全員に拳骨を一発お見舞いして落ち着いた。さすが士郎。修羅場を潜り抜けているだけあって落ち着いているな。

 

もう一度全員がリビングで座り直し、今度は士郎が口を開いた。

 

 

「漆、君がはぐれ悪魔を殺したことはすぐバレる可能性はあるか?」

 

 

ん?そうだな……

 

 

「オレクシスの姿だったからな。バレる可能性は低い。が、一応向こうには嗅覚が優れている塔城さんもいるようだからな。少しきつい香り付きの制汗剤つけていく。それで血の匂いもかなり誤魔化せると思う」

「なるほど。ならいい」

 

 

そもそもあの姿の正体が私だと結びつく要素が少なすぎる。全校生徒からたった一人見つけるならまだしも、もしかしたら全く別の所に住んでいる存在かもしれないし、証拠がないのに追及出来ない状態だ。もしオレクシスという存在を知っていても、オレクシスから私に戻った所を曝した記憶がないから尚更繋がりにくいだろう。辛うじて言えば血の匂いが残っている可能性がある、というくらいだからそれを隠せば大丈夫だろう。

 

私に確認を取ると拓人の方を向く。

 

 

「拓斗、君は今知っている知識としてどこの話だ?」

 

 

士郎が聞くと、拓斗が思い出そうとするように首をかしげた。

 

 

「漆が会ったって言うのがはぐれ悪魔だから多分バイザーだ。大公の命令かなにかでグレモリー一行がバイザーを殺す為に行って鉢合わせたんだろうな。その際、原作だと主人公にグレモリー先輩達の実力をみせつつ悪魔の駒の特性について説明する……となるはずだが、フラグを漆がぶち壊してんな。

 

次に起こる事だと依頼で行った一家がフリードに殺されてるのに一誠が絶句してその後フリードと戦闘、アーシアって女の子とばったり会う。その後逃げるように離脱……だったと思うぞ」

 

 

拓斗が思い出しながら呟いたフリードという名前を聞いた途端、士郎の目が見開いた。

 

 

「待て、フリードと言ったがそのフリードは神父か?」

「おう。……まさか」

「一応知り合いだ。近日中に会う約束があるからそれとなく予定を聞いてみよう」

「サンキュー。って大丈夫なのか?」

「なにがだ?」

「いや、フリードって原作だといかれた神父のイメージがあってな?」

「は?フリードがいかれた神父とは何のことだ?」

 

 

士郎が拓斗の苦笑に対して聞き返した時点で全員が何となく気づいてしまった。私が現在進行形でやってしまったことを士郎もやってしまった事を。拓斗がその事実に気づいて認めたくないのか頭を抱えてしまった。

 

 

「……まさか」

「恐らく壊れてるな」

「またか。またなのか。サーヴァントにまでマスターの性格がうつるのか!」

「なんだそれ。私は知らないぞ」

「まて、そんな事実知りたくない」

 

 

まて、士郎そこまで否定するか?というか、性格がうつるにしろ何故そこがうつってしまうんだ!

 

 

「とにかく!士郎はいいとして、漆!お前はあまり関わるなよ!」

「善処する」

「善処するじゃねー!」

「私もかき回したりして「お前もカオスにしようとするな!」……ケチッス!」

「あはは……姉さんらしいというか」

「ま、むかつく奴はボコればいいわ」

「そうねぇ」

「よし、ヴァーリ!鍛えに行こうぜ!」

「ああ!」

 

 

やはり賑やかじゃないとな。まあ、今後は何とかなるか。

 

 

 

 

 

 

あまりにうるさすぎて近所迷惑だと士郎の拳骨が全員に叩き込まれるまで、私達は各々騒いでいた。

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