今回はほぼ和哉sideです。今回は漆達側は出ませんが、少し伏線を張っています。
それではどうぞ。
和哉side_
何でいきなり左の太股に傷がついたのか分からず動揺していると、その様子が面白かったのか目を細め俺に向かって更にスピードを上げて切りつけてきた。俺はそれを避けきれず、辛うじて赤龍帝の籠手で防げば更に違う場所から血が流れる。
落ち着け。イレギュラーって言ってたから此奴は転生者だ。だから俺が原作通りに進んでいると思っている。だから俺が転生悪魔だということを知っている。転生者なら、俺達と同じようにこの能力に元ネタがあるはず。
「あれ、気付かないんだ?もしかしてー、元ネタ知らないの?じゃあだーいヒント!元ネタは大剣だーよっと?」
そう言いながら斬撃のスピードを女が上げていく。やっぱり転生者だと判ったのはいいが、そのせいで俺は新しい傷が増えていく。くそっ、こっちは手一杯なのにどうしてこいつは平気なんだよ!大剣で力込めたら違う場所が切られる……ちっ、そういう事かよ!
「灼眼のシャナの
「お、せっいかーい!形状が違うのはー、神様に頼んだんだよー。大剣じゃなくて刀にしてくれってさ。この刀持って悪魔払いやってたらさー、魔女って言われるようになったんだー。おっかしーよね!
あ、僕ってさー、一応転生者だから。ま、元ネタに気付くのが少し遅かったかなー?体、ボッロボッロだしー」
俺を指さして嗤っている女にギリっと顔をしかめた。能力に気付いたとはいえ、傷そのものは深くないが全身が切られた状態だ。向こうは無傷で息もあがってねぇし、触れ合うだけでこっちが傷ついちまうから迂闊に近寄れないのに近付かねーと攻撃できない。ちっ、どうすればいい!
「おや、もうそろそろかな?」
女がそう言うと同時に廊下から走ってくる音が聞こえ、その音を出していた本人であるアーシアが部屋の壁に飾られた惨劇を見た。
その瞬間、アーシアからヒュッっと微かな悲鳴をあげて顔を青くした。
「な、なんですかこれは?!」
「ヤッホー、アーシアちゃん。廊下は走っちゃダメだよー」
「ローシャさんなんで……こんな事を?」
アーシアがワナワナと震えながら言うと、その台詞にローシャと呼ばれた女がムカついたのかアーシアに食ってかかる。
「何って悪魔と友好関係持ってる奴らをぶっ殺しただけだよ?もしかして、可哀想って思ってるの?アーシアちゃんやっさしー」
顔を青くしたアーシアが俺の存在に気付いたのか、何故俺がここにいるのか混乱している。
「何故、和哉さんがここに?!」
「ん?知り合いってことは、こいつも庇うの?こいつ、悪魔だから殺害対象だよー?」
その台詞に更に動揺したアーシアが俺に問いかける。
「悪魔なんですか?」
「騙したつもりはないけどゴメンね。僕は悪魔なんだ」
申し訳なさそうに返事を返す俺を見て、アーシアが心を落ち着かせる為か一端深呼吸をしてから俺を見つめる。見つめた時にはアーシアの動揺は消えていた。
「私を騙すつもりはなかったんですよね?」
「もちろん」
俺をジッと見たアーシアは決心したようにに向けて頭を下げた。それを見たローシャは呆れたようにアーシアを見た。
「お願いします!和哉さんを助けて下さい!!」
「何言ってるのかなー、君は。こいつは悪魔なんだって。殺さないといけないんだよー?分かってる?」
「和哉さんは優しい悪魔です!」
「分かってないなー。はぁ……本当、こういう人種も話し聞かない奴多いーな!」
ローシャが疲れたような声を出すとリアス達が魔法陣で飛んできた。俺はそれを見てホッと息をつく。
よし、助かった。これで更に戦闘が続けば重傷だった。
「「和哉(さん)!!」」
「大丈夫なの?」
「大丈夫ですか?」
「……ひどい」
「大丈夫だよ、リアス、朱乃、子猫」
「ひ、ひでぇ」
「おやおやー?殲滅対象の悪魔が増えてちゃったかー」
リアスと朱乃は直ぐに俺に駆け寄ってくれた。子猫はこっちに来なかったが照れているだけだ、そうに違いない。木場と踏み台はこの光景を見て驚いている。
だが、呆れたように声を出つつ殺気を出しているローシャを見たリアス達は一瞬で気を引き締めた。こいつ、フリードよりもたちが悪いのか?
「……悪魔払いローシャ・ラキアです」
「大物が来てたのね……」
ローシャを見ていた木場がリアスに促す。
「一端引きましょう、部長」
「ええ、そうね」
よし、今だ!
「待って下さい!アーシアが!」
「ごめんなさい、彼女は諦めて。彼女は教会側だから酷いことはされないはずよ」
リアスの厳しい口調で言われた言葉に対し、俺はアーシアを守れなくて悔しそうな顔をした。
「……分かりました」
後で助けて俺のハーレムに加えてやるからな!
「逃げるなら……【
踏み台が主人公の刀の能力を使って目眩ましの為に女の地面に向かって飛ばし、目の前が粉塵で見えなくなる。踏み台の癖にちょっとは役に立つじゃねーか。
「和哉さん!!」
「アーシア、また会いましょう!!」
俺がアーシアに向けて叫ぶと同時に魔法陣が発動し、一瞬で部室に戻った。
no side_______
「あーあ、逃げちゃったか。……でも、ちょっとだけ成果はあったかな」
ローシャは和哉達が魔法陣を使用して逃げた場所を物足りなそうに見つめていたが、愉しそうに口を歪めていた。最後の斬撃により床が抉られているのを無視して彼女は気絶したアーシアを抱えながらペロリと自身の唇を舐める。
「もしかしたら見つかるかな?……待っててよ僕の大切な大切な
か・の・じょ・ちゃん♪」
説明
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原作:武器系宝具で、 片手持ちの大剣型。見た目以上に重く数十キロあるが、存在の力を込めることで軽々と扱えるようになる性質がある。 なお、その際には刀身に血色の波紋が揺らぐ。能力は、この剣に誰かが直接もしくは間接的に触れている時に、さらに存在の力を込めると、その相手に傷を付けることができる。 その傷の深さ・大きさ・数は込める存在の力の量に比例する。
本編:片手持ちの刀。刀になっているのはローシャが転生する際神に頼んだためだが、何故そうしたのかは不明。この刀に誰かが直接もしくは間接的に触れている時に、さらに魔力を込めると、その相手に傷を付けることができる。 その傷の深さ・大きさ・数は込める魔力の量に比例し、刀身に血色の波紋が浮かび上がる。