私の知り合いが変人と狂人ばっかりな件。byリズベット 作:黄金馬鹿
そんな訳でラフコフ戦最終回。一体どっちが勝つのか!!?
戦いは地獄絵図と化した。まぁ、キチガイのせいなのだが。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ねヒャッハァァァァァァァァァァァ!!」
とリーファが完全にイっちゃった目で叫ぶ。なんか足元に小さな水溜り出来てる。
「小便済ませる前に斬る!神様にお祈りする前に斬る!部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする前に斬って斬って斬って斬って斬って斬って斬って斬って楽スィィィィィィィィィィィィィィィィ!!」
その兄貴も目がイってる。普通の人が見たら持ってるもの全部置いて裸足で逃げ出すくらいには目がイってる。
「まずは目を斬って~次に鼻を切り落としてから耳を~……って気絶しないでよ~。まだまだ終わらないんだからさぁ。じゃあ次はその汚い逸物を……」
「いっそ殺してェェェェェェェェ!!」
ユウキは解剖に走ってる。おい誰か止めろ。
「鉄ェェェェェェェェッッ拳ッッッッ制サァァァァァァァァァァァァイッッッッッ!!」
「ギャァァァァァァァァァァァァァァ!!」
そして鬼神アスナのアッパーによりラフコフメンバーの腹筋が崩壊(物理)させられる。
「弓パンチ!弓フック!弓肘打ち!弓アッパー!!」
「ゲフッ!ゴフッ!ガフッ!グエッ!お、おま、それ弓持ってる意味ないだろ!!」
「弓を持って何かしたらそれは弓使ってるって事なのよ!弓キック!」
「ドゴォッ!!」
「これが弓を極めし者が使える
そしてシノンはいつも通り弓で肉弾戦をしている。これが弓の正しい使い方、そして正しい戦い方、YQCなのだ。
「えっと……なんで私は目を塞がれてるのー?」
『見なくていい!君はそのままの君でいてくれ!!』
と、大事にされているのはストレア。青龍連合に所属している女性の人に目を塞がれ、そんな彼女達を聖龍連合のほぼ全員が守って戦っている。流石にこんな阿鼻叫喚地獄絵図を彼女に見せるわけにはいかないと思ったからだ。既に、彼女の純粋さに心を奪われている男も実は何人かいる。
「……クライン君。ここにマトモな人間はいないようだね」
「そうだな、ヒースクリフ……お前ん所の血盟騎士団も手遅れ気味だしな……」
「どうしてこうなった……」
「風林火山位が丁度いいんだよ。みんなを纏めれるしキチガイに毒される事も無い」
「私は小説や漫画のような騎士団を目指しただけなのだがな……」
そしてこっちはこの中で比較的まともな部類に入るかもしれないヒースクリフとSAOの良心、兄貴、オトンとかいろいろ言われているクラインが真面目に戦っている。クラインは一度シリカに目をつけられた事もあるが、自力で回避した数少ない一人とも言える。彼はモテない事をよく嘆いているが、どっちかと言ったら男に慕われる兄貴肌なのであって、実は下層の方に隠れファンがいたりいなかったり。
「リーファ!どっちが多く斬れたか競争だァ!!」
「うぎゃぁ!!」
「最ッ高に面白い提案だねお兄ちゃん!!」
「ひぎぃ!!」
「それ僕も混ぜてよ!競いようが無かったらつまらないじゃん!!」
「ドゴォッ!!」
そして断トツでキチガイな三人はおっそろしい提案をしてその提案に乗っている。シノンは見ないふり。アスナは単騎突撃している。ヒースクリフとクラインとディアベルも止めたら巻き込まれると目の前の敵を相手に戦っている。
そしてキチガイ三人+アスナがある程度進軍した所で、いきなりラフコフメンバーが四人の周りからいなくなった。
「あれ?居なくなっちゃった?」
「んだよつまんねぇな……」
「えー……もっと殺したーい」
「まだまだ居ンのは知ってんだよ!!出てきやがれゴルァ!!」
上からリーファ、キリト、ユウキ、アスナである。もうこいつらラフコフを蹂躙する気満々である。
周りにラフコフメンバーが居なくなったため、全員が舌打ちしながら後ろの方にまだ居るであろうラフコフメンバーの蹂躙に向かおうとした瞬間、さらに奥の方からナイフが四つ飛んできた。
『甘い!!』
が、勿論それがこのキチガイ共に当たる訳もなく、ナイフは剣に弾かれて明後日の方向に飛んでいった。
「あれぇ?弾かれた?」
ナイフが飛んできた方から声が聞こえた。そして、足音は三つ。
その瞬間、キチガイ四人は笑った。大物だと。
「まっ、いいや。リーダー!早く殺りましょうよ!!」
「落ち着け。獲物は逃げねぇよ」
出てきたのは、目の部分に穴を開けたズタ袋を被った男、ジョニー・ブラック。そして、目の部分が赤く発光しているマスクをつけた赤目のザザ、そして膝上まで包む黒塗りのポンチョを着た男、PoH。
「あの黒のキチガイ剣士様にそのキチ妹……そんでもって狂剣に鬼神のアスナ……まだまだガキじゃ……」
『誰がキチガイだ快楽殺人者ァァァァ!!』
まだPoHが何か言ってるのにキチガイ四人が斬りかかった。と、言うか斬りかかっていた。気づいた時にはジョニーブラックとザザの間にいたPoHが吹っ飛んで、そこには剣を振り抜いたキチガイ四人が立っていた。
「グダグダな前振りなんか要らねぇ……皆殺しだァァァァァァァァァァァァ!!」
『ヒャッハァァァァァァァァァァァ!!』
「ど、どっちが快楽殺人者だ!」
アスナの叫びに応じたキチガイ達に正論を言いつつもジョニーブラックはダガーを構えてキチガイ達から離れ、ザザもエストックを構えて下がる。
「アスナ、ユウキ!ジョニーブラックはくれてやる!!」
「お兄ちゃん!早く!早く斬りたい!!」
「許可してやるぜキリトにリーファ!殺っちまいなァ!!」
「四人に勝てるわけないってね!!」
そして蹂躙が始まる。
アスナとユウキの方は、ジョニーブラックのダガーが全然通らない。しかも二人はジョニーブラックを囲むように立って逃げようとしてもどっちかが剣で串刺しにして逃がさない。
「ちょっ、本当に死んじまう!」
『知った事じゃねぇんたよォォォォォ!!』
ダガーを当てようとしても全然当たらない。折角の毒が付与されたダガーでも当たらなければ意味が無い。
「ユウキィ!抑えろォ!!」
「イエスマム!!」
そしてユウキの剣がジョニーブラックの腹に突き刺さり、ジョニーブラックを固定する。
「ぐえっ!?ちょ、ちょっとやめ……」
「鉄ェェェェェェェェッッ拳!!制サァァァァァァァァァァァァイ!!」
「ギャァァァァァァァァァァァァァァ!!」
そして鉄拳制裁により、腹筋崩壊(物理)をさせられジョニーブラックは後ろの方にいる味方達の方へと吹っ飛んでいった。
そしてザザの方は……
「アッハッハッハッハッ!!楽しい!!楽しいよォ!!」
「踊れ踊れェ!!血ィ撒き散らして踊りやがれェ!!あー楽しィ!!楽し過ぎんだろォ!!」
「や、やめろ、死ぬ、これは、死ぬ」
『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!』
そして殺人鬼と化した兄妹はAGI任せにリーファは片手剣で、キリトは二刀流でザザの体を斬っていく。最早斬リトである。
『フィニィィィィィィィィィィィッシュッッッッ!!』
「ごはぁっ!!」
『超ッ!!エキサイティンッッ!!』
最後に二人のホリゾンタル・スクエアがザザを味方達の方へと吹っ飛ばして決まり。味方達の方はHPがドット単位でしか残ってないザザとジョニーブラックが吹っ飛んできて騒然としている。
「いやー、お見事お見事。実にいい物を見せてもらったぜ、キチガイ共」
二人が恍惚とした表情を、二人が次の獲物を探して走り回ろうとした時、いつの間にか復活したPoHがキチガイ共を褒めながら手を叩いた。
「それでよぉ、どうだ?ラフィンコフィンに来る気はねぇか?オメェさん等なら攻略組なんて全員狩れるし下層の奴等も皆殺し……実に楽しいし面白い提案だと思わねぇか?」
ここでPoHからの悪魔の囁きが入った。確かに、ここでこのキチガイ共がラフコフに入ったら最早SAOは誰も彼もが死に、生還者ゼロも全然夢ではない。
「お前らの強さは俺等の想像以上だった。想像以上だったからこその勧誘だ。しかも、お前らは人を斬ることに快感を覚えている……これほど魅力的な提案はないだろ?」
ポンチョの下の顔を醜く歪めてPoHは手を広げる。
だが……
「何度も言ってんだろォ……?」
「私達は……」
「とっとと現実に帰って……」
「食う寝る遊ぶの三連コンボしながら現実だともう発売してるであろうSAOの後続ゲームで犯罪にならない空間で人を斬りたいんだよォ!!」
『快楽殺人者と一緒にしてんじゃねぇぞゴルァ!!』
全員が左手の中指を立てて青筋を額に浮かべ、女性は女としてそれはどうなの?と言えるような表情を浮かべ、キリトは一般人が見たら卒倒する顔を浮かべて剣を振りかぶった。
『死にやがれェェェェェェェ!!』
「さっきまで言ってた事と今言ってることの違いはなんだテメェ等!!」
「ラフコフ殺すべし!!慈悲はないッ!!」
『イヤーーーーーーッ!!』
いつの間にか加わったニンジャまでもがキチガイ共と共にPoHへと斬りかかり…………
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「それでPoHはフルボッコにされてラフコフは皆監獄送り……って事?」
「はい。お陰で私もメイトチョッパーを手に入れる事が出来ましたし、アイテムを貢がせる事にも成功したので万々歳です」
シリカから聞いた事の顛末を聞き、思わず額に手を当てるリズ。あの後、無事にラフコフは壊滅。ニンジャは何処かへ消え、キチガイ共は勝利のソードダンスをしていたという。もうメチャクチャでドコからツッコミを入れたらいいか分からなかった。っていうかニンジャって何だ、ニンジャって。
「はぁ……はい、メイトチョッパー。完全に仕上げておいたわよ」
「ありがとうございます、リズさん!」
ロリっ子が笑顔で肉斬り包丁を受け取り、腰に装備する様は中々顔が引き攣る後継だった。ピナも何故かリズの頭の上でムフーッと息を吐いている。
「ってか、何でアンタは外に居たのに中の事を知ってるのよ」
「そりゃあダンボール被ってチョロチョロしてましたから」
「スネークかよ……」
また額に手を当てるリズ。最早何も言うまい。
「それじゃあ、私はこれで。ピナ、行くよ」
「きゅいきゅーい」
「あー……またのご来店をー」
投げやりにシリカを見送ると、溜め息をついてカウンターに体を預ける。これはまたヒースクリフからの愚痴をラーメン屋で聞くことになるのかなぁと。
その時、カランカラン。と入り口のベルが鳴った。
「いらっしゃー…………あっ!クラインにエギル!それにシノンにディアベルとユイちゃん!」
「よっす!リズちゃん。約束通り来たぜ!」
「よっ、久しぶりだな、リズベット」
「皆とそこでバッタリ会っちゃってね」
「すごい偶然だったよ」
「はい!」
入ってきたのはクラインにエギル、そしてシノンとディアベルとユイ。SAOでのリズの交友関係の中ではかなりマトモな人達が揃った。
「あれ?私が最後?」
と、今度はストレアが工房の方から出てきた。裏口から入ってきたらしい。
「みたいね。そんじゃ、パーっとやりましょうか!」
リズは急いで入り口の掛札をOPENからCLOSEにひっくり返すと戻ってきてちょちょいと部屋の中の内装を変え、椅子とテーブルを並べた。
「ラフコフ戦の祝勝会!!」
そして、全員が持ってきた食材やら料理やらをテーブルの上に並べる。
酒やジュース、ケーキや肉、それにS級食材までもがあった。
「じゃ、エギルにシノンにユイちゃん。料理手伝ってね。他の人はここで待ってること!いいわね!」
リズは笑顔でそう言うと、食材を持ってエギル、シノン、ユイと共にキッチンへと向かった。パーティーはこれからだ。
「後始末が終わらない……」
ヒースクリフは血盟騎士団の本部で書類仕事してましたとさ。
まぁ、そうなるな
次回は未定。ネタが無かったらSAO終わるかも。だって原作のイベント起きても一瞬で解決しそうですしおすし
あと、今回と前回は三人称視点でしたが、これから先も三人称視点で話を書く事が多々あると思われます