東方交流学園   作:judgment

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どうも、judgmentです!今回は、前回の続きで、ドッジボールの試合です!

それでは、どうぞ!


14話

試合が始まって、どれくらいの時間が経ったのだろう――

 

零達の方は、正義、朱鷺宗、零が内野に残っており、相手の方は、幽香、勇儀、鈴仙が残っていた。

 

三対三で、互角――

 

誰もが、そう思うだろう。だが、正義達の方が、今は不利なのである。

 

その理由としては、零が疲れていることが挙げられる。

 

正義、朱鷺宗、勇儀は鬼でそもそもの体力が桁外れで、未だ楽しそうに笑っているし、幽香はほとんど動いていないため、体力を消費していない。鈴仙は……来たボールを大体勇儀が受け止めてるため、幽香と同じくそんなに動いていない。

 

だが、零は、そもそもの体力もそこまで無いし、仲間に当てられたボール等も取るために、コート中を動き回っていたため、疲れきっている。

 

そのため、反応等も遅れて来ているので、実質まともに動けるのが正義と朱鷺宗だけなのだ。

 

つまり、ほとんど二対三に等しいのだ。

 

「ふふ……もう終わり、かしら?」

 

幽香が笑みを浮かべて、そう言った。その右手には、ボールが握られている。

 

すると、朱鷺宗は笑って、

 

「降参なんて、させてくれないでしょ?」

 

と返した。すると、幽香は「もちろん」と言って、ボールを投げる。

 

それは、物凄い速さで飛んでいき、朱鷺宗へと向かっていく。だが、朱鷺宗はそれをなんなく受け止めた。

 

「降参はしないぞ!あと一人になろうと、最後までやってやる!」

 

正義がそう大きな声で言った。すると、その言葉を聞いてなのか、勇儀が笑って、

 

「いいねぇ……それでこそ正義だよ!」

 

と嬉しそうに言った。その言葉を言ってすぐに、勇儀は腕を前に出した。すると、バン、という音が鳴って、その手にボールが握られてた。

 

朱鷺宗が、勇儀に向かってボールを投げたのだ。だが、流石と言うべきか、勇儀は反応して、受け止めたのである。朱鷺宗は、少し悔しそうに「くそっ」と言った。

 

そして、今度は勇儀がボールを投げた。ボールが、先程の幽香の投げた物よりも速く、真っ直ぐ正義の方へと向かう。正義はそれを、しっかりと受け止めた。

 

「いってぇ……!」

 

正義はそう言って、手を振る。だが、笑顔はまだ消えない。それを見た零は、心の中で痛いで済ませれるのか、と突っ込んでいた。

 

正義は、手を振るのをピタッ、と辞めると、すぐにボールを投げた。正義の投げたボールは、勇儀に負けない速さで飛んでいった。だが、幽香が受け止めた。

 

「うーん、そうねぇ……それじゃあ、次は……。」

 

幽香はそうぶつぶつと小さな声で言っている。その内容は、聞き取れはしなかったが、ひとまずは集中することにした。すると、幽香はにやっと笑い、朱鷺宗を見た。朱鷺宗は受け止められるよう構えたが、何か嫌な予感がした。

 

幽香がボールを投げた。すると、そのボールは朱鷺宗、ではなく、零の方へ向かった。

 

「っ!」

 

零は、明らかに反応が遅れた。そのため、向かってくるボールに反応できず、頭に当たってしまう。

 

幸い、豊姫から貰っていたフード付きの服を着ていて、フードも被っていたため、多少の衝撃は和らいだが、それでも、大妖怪が投げたボールだ。威力はすさまじい。

 

「首より上のため、セーフ!」

 

紫がそう言った。だが、零はなかなか立ち上がらない。フードをしっかりと片手で抑え、ボールに片手を置いたまま、動かずにいる。朱鷺宗と正義が近付くと、零が震えているのがはっきりと見えた。

 

恐らく、とても威力の高いボールが頭に当たったので、恐怖を感じてしまったのであろう。その状態で、動けないでいた。

 

「……大丈夫か?」

 

正義が静かに聞いた。だが、零は何も答えない。すると、その零の頭に正義がポン、と手を乗せた。零が顔を上げて、正義を見ると、

 

「もう無理だと思うんなら、もう辞めたっていいんだ。それなら、俺と朱鷺宗でなんとか頑張るからな。ただ……。お前、ボールに手を乗せてるんだから、まだ戦意は完全には無くなってないんだろ?」

 

正義がそう零に聞いた。零は、静かに頷くと、

 

「なら、一緒に最後までやってみようぜ。頑張って、最後までやって、それで……笑顔で終わろうぜ!」

 

と正義は笑顔で言った。零は、思わず辺りを見回した。外野に行って、応援している同じクラスの人達、そして、すぐ近くで一緒に戦っている正義と朱鷺宗。

 

それを見て、零には、皆と笑顔で終わりたい、という気持ちが出てきた。そして、自分の体に、動け、と命令をする。

 

少しずつだったが、自分の体が立っていくのが分かった。やがて、しっかりと立ち上がることが出来た。

 

「大丈夫、みたいだね。」

 

朱鷺宗が笑顔で言った。零は、それにこくりと頷く。朱鷺宗は頷き返すと、

 

「やばい、と思ったらカバーするから、安心して。」

 

と言った。零は、それに対し頷いて、口元に笑みを浮かべると、フードを外した。そして、

 

「それでは、行きます。絶対に、勝たせてもらいます!」

 

と大きな声で言った。その瞳は、赤く染まっていた――――

 

 

 

 

 

 

 

 




というわけで……。次で試合は多分終わりになります。というか、次で終わらせます。
いい加減、秋に移りたいので……。

それでは、次もお楽しみに!

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