今回は、球技大会を終わらせます!長かったですね。
それでは、どうぞ!
零が、ボールを投げる。そのボールは、真っ直ぐに幽香に向かっていった。しかし、スピードはないため、すぐに幽香にキャッチされてしまう。
「この程度で、勝たせてもらうなんて、ね!」
幽香はそう言って、ボールを零に投げ返す。それは、再び零の顔へと真っ直ぐに向かっていく。それを確認すると、零は目を閉じた。そして、幽香のボールが目の前まで迫ったその時、ボールが当たる音が響いた。誰もが、零の顔面にボールが当たった、と思ったが、零の方を見ると、痛そうにしている様子はない。せいぜい、手をひらひらと振っているだけだ。
すると、それを見た朱鷺宗が何かに気付いたように動き出した。そして、零のすぐ近くまで行くと、上を見ながら跳躍をした。
全員が朱鷺宗の方を見る。すると、そこには、跳躍をした朱鷺宗と、ボールの姿があった。そして、朱鷺宗は空中でしっかりとボールをキャッチする。そして、地面へと降りた。
おおっ、という声が上がるのが聞こえた。魔理沙達の方からも、応援の声が聞こえる。
「そろそろ、決めさせてもらうよ、幽香。」
朱鷺宗は、静かにそう言った。すると、幽香は笑って、
「やれるものなら、やってみなさい。」
と言って、人差し指をくいくいと動かす。明らかに、挑発をしていた。朱鷺宗は、口元に笑みを浮かべると、ボールを投げる。しかし、それはスピードがなく、簡単に取れてもおかしくないボールだった。
零達は目を見開いたが、当の本人である朱鷺宗と、その兄である正義は、笑みを浮かべたままだった。
幽香も、手を前に出して、ボールをキャッチしようとした。ボールが、まるで吸い込まれるように幽香の元へ飛んでいく。そして、ボールが幽香に近づいた。幽香は、両手でボールをキャッチしようとした。すると、
「!?」
全員が驚きで目を見開いた。なんと、幽香がボールを落としていたのだ。しかし、幽香自身は、何でかを理解していたので、
「駄目だったわね。」
と静かに言って、外野へと行く。すると、勇儀が地面に落ちたボールを拾った。
「流石じゃあないか。まさか、幽香を外野に行かせるなんてね。けど、私らはそうはいかないよ!」
勇儀はそう叫ぶと、ボールを投げた。しかし、そのボールは、しっかりと正義が取る。
「朱鷺宗ばっかに、いい格好はさせられないな!」
正義はそう言うと、ボールを投げた。そのボールは、勇儀、ではなく……。
「わ、私!?」
鈴仙の方に飛んでいった。鈴仙は、明らかに反応が遅れて、ボールに当たってしまった。
「あっはっはっ!ついに私一人になったねぇ。」
勇儀は、笑ってそう言った。そして、ボールを手に持つと、
「お返しだよ!」
と言って、投げた。すると、零が反応して、ボールを上に弾いた。そして、朱鷺宗がキャッチをする。
「残り、10秒。」
紫がそう言った。すると、零、朱鷺宗、正義はそれぞれ目を合わせて、頷いた。
そして、朱鷺宗がボールを投げる。それは、勇儀を通りすぎて……。
「わ、私かよ!?」
「9、8……」
魔理沙に渡った。そして、カウントを聞いて、魔理沙は、咄嗟に正義の方を見る。すると、正義は、
「とにかく、思いっきり投げろ!」
と叫んだ。すると、魔理沙は、
「もう、知らないんだぜ!」
と言って、ボールを思いっきり投げた。それは、勇儀の真上を通りすぎていく。そして、零が取った。
「はぁっ!」
零はそう叫び、ボールを力一杯投げた。そして、今度は霊夢に渡る。
「なんで私に回すのかしら、ね!」
霊夢は面倒くさそうに言うと、ボールを投げた。すると、そのボールは勇儀の真下を通る。
「これで、終わりだ!」
正義がボールを取ってすぐに振りかぶると、ボールを投げた。すると、明らかに勇儀は反応が遅れた。そして、ボールに当たった。
「0……試合終了!」
同時に紫が試合終了の合図をする。すると、正義達は一瞬ポカンとしたが、外野にいた魔理沙達が、
「やったー!!」
と嬉しそうに言っていたのが聞こえて、ようやく勝ったのに気づき、
「よっしゃ!」
と正義が叫んだ。そして、零、正義、朱鷺宗は、それぞれ近づくと手を差し出し、パン、とハイタッチをした。
「よく頑張ったわね。はい。」
紫はそう言うと、賞状とトロフィーを差し出した。それを、正義と零が受けとる。すると、周りから、拍手が送られた。すると、幽香、勇儀、鈴仙が近づいてきた。
「なかなか楽しめたよ正義!」
「おう!なら良かったよ!」
勇儀から声をかけられた正義が、握った手をコツン、とぶつけ合った。零は、鬼からの拳は痛そうだと思ったが、鬼同士なので大丈夫なのだろう。
「まぁ、これくらいはやってもらわないと、ね。」
「あ、あはは……。」
幽香にそう言われて、朱鷺宗は苦笑をしていた。そして、零のもとには、鈴仙が近づく。
「おめでとうございます、零さん。」
「……ありがとうございます、鈴仙さん。」
鈴仙からの祝福の言葉に、零はお礼を言うと、握手をした。その途端、鈴仙が顔を赤くしたが、零は気付かなかった。
「おーい!記念写真を撮るぜー!」
魔理沙が大きな声で呼ぶのが聞こえた。正義、朱鷺宗はすぐに動いたが、零は動くのを躊躇っていた。すると、正義と朱鷺宗が零を引っ張る。
「ささ、零も行くぜ!」
「いや、僕は写真は……。」
「いいからいいから、ほら、位置につくよ。」
そんな会話をしながら、並んだ。そして、カメラを持った文が、
「それでは、いきますよー!」
と言って、写真を撮る準備をした。そして、
「いち、にの、さん!優勝、おめでとうございます!」
と言って、カメラのシャッターを押した。そして、文は今撮った写真を一度確認する。すると、全員ちゃんと笑顔で写真に写っているのがはっきりと分かった。
「はい!大丈夫です!」
文はそう言って、しっかりと撮れた事を伝えた。そして、紫が、
「それでは、これで球技大会を終了します。皆様、ゆっくりと休み、また学校に備えてください。」
と言った。そして、全員解散した。
はい、というわけで、やっと球技大会を終わらせられました。今回のお話、2300文字越えですよ。僕が書いたにしては、文字数が多くなりました。
次回は、多分夏の他のイベントか、秋に移ると思います。
それでは、次もお楽しみに!