今回からは、実技のテストに入っていきます!
それでは、どうぞ!
翌日の朝、零は学校の掃除をしていた。
「あれ?零さん?なんで掃除を……。」
鈴仙が零の姿に気付き、声をかける。零は、手を動かしながら鈴仙を見ると、
「え?まぁ、テストの方で、色々ありまして……。こうして、奉仕活動をすることにしたんです。」
と説明をした。鈴仙は、苦笑いで、
「大変ですね……。頑張って下さい。」
と応援の言葉を言った。零は、笑顔で頷くと、掃除に集中した。
「おはよう、零。今日は早いね。」
朱鷺宗が零に声をかけた。零は、「おはようございます」と返して、
「早めにやっていかないと、授業に間に合わなくなりますから。」
と続けた。朱鷺宗は、「そっか」と言って、チラッと何処かを見ると、
「ところで、零。もうすぐ実技テストが始まることは、分かってる……?」
と聞いた。零は、「えっ!?」と驚いて、時計を見る。すると、顔が僅かに青くなり、
「あ、ありがとうございます!すぐに片付けて来ます!」
と朱鷺宗にお礼を言って、走り出した。朱鷺宗は、苦笑いをしながら、「ここで待っててあげようかな」と呟いた。
「皆、おはよう……なんだ、零は遅刻か?」
慧音が全員に挨拶をしたあと、聞いた。すると、その途端に教室の戸が開き、零が肩で息をしながら入ってきた。
「零、遅刻だぞ?何かあったのか?」
慧音が零にそう聞いた。零は、少し息を整えると、
「いいえ、何もありません、でした。」
と答えた。慧音は、「そうか」と言って、
「遅刻しないように、気を付けろよ。」
と続けた。零は、静かに頷くと、自分の席に着いた。
「さて、今日は実技試験だ。皆、頑張れよ。」
慧音はそう言うと、全員を解散させる。
「最初は……体育、だな。」
正義が最初の実技試験の教科を確かめると、そう呟いた。そして、全員外へ移動した。
「さて、それじゃあ、実技の内容についてだが……。今回は、戦闘能力についてのテストを行う。」
勇儀が実技試験の内容についての話をした。今回のテストは、他のクラスも一緒にやるらしく、人数がかなりいた。
「さて、それじゃあ最初は……正義。あんたが来な。」
勇儀が指名したのは、正義だ。正義は、返事をして、勇儀の前へと出る。勇儀が、「始め!」と言うと、正義が一気に勇儀と距離を詰め、拳を振るった。
しかし、勇儀はそれを受け止め、足を使って攻撃する。正義は、僅かに動いて、それをかわす。そんな攻防が続いた。
「よし、ここまで。流石だねぇ、正義。」
勇儀が笑顔で言った。それに、正義も笑顔で返す。そして、テストがどんどんと進んでいった。
「さて……零、あんたの番だよ。」
勇儀に呼ばれ、零は少し震えながら立ち上がる。零は、落ち着こう、と考え、フードをぐっと押さえる。しかし、やはり恐怖による震えは止まらない。すると、
「大丈夫。」
と豊姫が言って、頭をポンポンと叩かれる。そして、今度は依姫が、
「遠慮する必要はどこにもありません。貴方の力をぶつけなさい。」
と言った。依姫の方は、少々厳しい口調だったが、今の零には充分だった。零は、勇儀の前へと歩いた。
「それじゃあ、始め!」
勇儀が叫ぶと同時に、零は目を赤色に輝かせた。すると、勇儀が僅かにふらつく。
「はあっ!」
零はその隙を逃さず、接近して攻撃しようとした。しかし、
「っ!?」
走ってフードが外れた瞬間、目に異物が入り込み、零は目を押さえてその場に座り込む。すると、勇儀も何かの異常に気付いたのか、
「零、あんたの試験はまた今度行う。それと、こんなことをした奴は、ちゃんとあとで零に謝って、私の方にも報告しな。」
と零の試験を中断することにした。そして、最後の方は僅かに怒りの口調で言った。
「大丈夫か、零?」
正義が、零に聞く。零は、片目を押さえながら、
「大丈夫です。」
と答えた。すると、鈴仙が駆け寄って来て、
「零さん、保健室へ行きましょう。」
と言って、零の腕を掴む。零は、こくり、と頷くと、鈴仙についていった。
はい、というわけで……異物が目に入ったことにより、保健室行きになりました。零の目は、無事なのか?
それでは、次もお楽しみに!