IS~空を舞う蒼き鋼~   作:ぬっく~

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第11話

私は目の前の事に驚いていた。

 

「ふー、ふー、ふー。どうよ!!」

 

ミサイルですら突破出来ない霧の装備であるクラインフィールドを鈴は突破させたのだ。

突破と同時に私の白式改は絶対防御が初めて発動する。

 

「……これじゃあ、本気で行かなくちゃね」

 

私は白式改からあるものを取り出す。

剣、ブレードとは違い銃身とブレードが合体した装備だった。

 

「リミッターの解除を申請。コード『******』」

 

『リミッターの解除を受託。《ヴァール》解放』

 

ヴァ―ルから起動音が鳴る。

私は鈴に向けて《ヴァール》のトリガーを引いた。

 

 

一週間前。

 

 

今日も元気よく教室に入ると少し騒がしかった。

 

「どうしたの?」

 

クラスメイトは私が入って来たことに気付くとその理由を教えてくれた。

どうやらこの学園に転入生がいたそうだ。

 

「この時期に転入ということは、候補生の可能性が高いわね……」

 

この学園に転入するというだけで、国の推薦がないといけない。つまりそう言うことだ。

 

「その通りよ!」

 

教室のドア付近から聞こえ、全員そちらの方を向く。

 

「久しぶりね。一夏」

 

「まさか……転入生は鈴だったのはね」

 

転入生はあの鈴だったのだ。

 

「中国代表候補生、凰鈴音。地獄の果てから帰還してきたわ」

 

相変わらず似合わないポーズを決める鈴だった。

 

 

 

昼休みになり私と天羽さん、鈴が学食の席に座って飯を食べていた。

周りの生徒たちは飯を食べるのを止め、私たちを見ている。

 

「こうして会うのも久しぶりね」

 

「あんたたちもね」

 

相変わらず鈴は天羽さんに敵意を見せている。特に顔ではなくその下にあるものに。

 

「鈴が来たという事は……」

 

「その予想は合っているわ。……蒼き鋼の技術よ」

 

霧の装備が使えるのは蒼き鋼のみであり、各国が狙っているのだ。

しかし、本社の場所が分からない為、手の出しようがなく唯一の連絡先をギャクタンをしてもその場所すら分からないと言う幽霊会社なのだ。

別に悪い意味ではない。会社の場所が分からないだけで装備など物資はきちんと届いている為、必ずどこかに実在することは誰もが分かっている。

 

「やっぱりね。で、私と親しい鈴が選ばれたわけか」

 

「そうよ。まったく、頭にきたわよ!」

 

鈴にこの任務を押し付けたところで、無意味だというのに……。

 

「まあ、私たちに会えることを見ればこれはお得なわけね」

 

「頭の回転が速くなったのね。一夏は」

 

「企業所属となれば、色々とあるのよ」

 

特にクラインフィールドの演算とかにね。

そんな話をしている所に来客が来る。

 

「一夏!」

 

「一夏さん!」

 

箒とセシリアだ。

まあ、大方予想は出来ている。

 

「この女は誰だ!」

 

「そうですわ!」

 

まあ、箒とセシリアは鈴とは初対面だからそうなるよね。つうか、初対面の相手にこの女はないだろ……。

そんな突っ込みを入れながら、私は二人に鈴を紹介する。

 

「凰鈴音さんよ。箒が転校した後に入って来た私の幼なじみね」

 

「幼なじみだと?」

 

「まあ、中学の二年の時に私情で転校してしまったけどね」

 

箒とセシリアは理解してくれたようで、追撃は無く。

その後は、鈴が他の候補生に興味はないと言う話があった。

 

 

 

放課後。簪の打鉄弐式改と私の白式改で模擬戦をしてた。

その中に彼女が現れる。

 

「一夏ー!!」

 

鈴だ。アリーナの観戦席から手を振りこちらを見ていた。

一旦戦闘中断して私たちは地面に着地する。

 

「どうしたの?」

 

「こっちにいるって聞いたからきたんだけど、邪魔しちゃった?」

 

「う~ん。まあ、大丈夫だよ」

 

これは、準備運動程度の戦いだったわけだから、私的には大丈夫だった。

簪ちゃんも多分分かってくれるだろう。

 

「そうそう。彼女は鈴よ」

 

「初めまして、二組のクラス代表、凰鈴音よ」

 

鈴は簪に手を伸ばす。

 

「は、初めまして……更識……簪です」

 

簪も自己紹介をして、鈴の手を握る。

 

「? ねぇ、一夏……」

 

鈴は何かに気付く。

 

「えっとね……。簪ちゃんは、人見知りだから、戦闘の時のみ変わっちゃうの」

 

「そうなの」

 

戦闘時の雰囲気と今の雰囲気が全く違う理由を聞き、鈴は納得する。

 

「鈴が二組のクラス代表ってことは、来週の……」

 

「そうよ。一夏の相手は私よ」

 

来週にクラス代表のトーナメントがある。

もちろん、強制参加でだ。

 

「そうか。じゃあ、私も気合いいれなくちゃね」

 

「あたしも負ける気はないからね」

 

それだけを言い残して鈴はアリーナを立ち去った。

 

「じゃあ、簪ちゃん。続きやろっか」

 

「うん」

 

私たちは閉館時間まで模擬戦を行い、一日を終える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻。イギリスのとある研究所から一機のISが盗まれた。




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