IS~空を舞う蒼き鋼~   作:ぬっく~

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物語を一気に展開させたので……


第4話

世界は大きく変わった。

今までの常識を覆してしまった兵器、インフィニット・ストラトス。

そのせいで男女の優劣が変わり、良くなった国もあり悪くなった国もあった。

だが、これは……本に例えるなら目次に過ぎない。

これから起こることは私、織斑一夏ですら知らない物語の始まりだった。

 

 

 

 

―――ドイツ。

 

「暇だな……」

 

「今時、見張りなんているのか? アレを使えば楽じゃん」

 

「仕方ないだろ……。アレを使えるのは女だけなのだから……」

 

管制等で休みなく働く男たちが、いつものことを口ていた。

ISの登場により世界は女が偉いと言う構図になっている。その為、男達は働きアリの様に毎日働いているのだ。

そんな時にレーダーに数隻の不法侵入船をキャッチした。

 

「おいおい……こんな時に……ん?」

 

「どうした?」

 

「おい……これって……」

 

レーダーに映っていた船の数は二隻。しかし、ただの二隻ではないことに気付いたのだ。

 

「せ、戦艦だと……」

 

ドイツに向かって来ていた戦艦は旧帝国海軍 重巡洋艦「高雄」と旧帝国海軍 航空戦艦「日向」だったのだ。

男は一度だけ本でその戦艦を見たことがあった為、それがすぐに分かる。

 

「戦艦? それってジャパニーズの船のことだろ? なんでいまさら」

 

「分からないが、これはやべぇ気がする」

 

「わーかったから、今上に問い合わせるよ」

 

もう一人の男は上層部にこのことを連絡入れる。

上層部の回答はISを一機投入と言うことで決まり、実行された。

 

「今日はとことんついていないなぁ……」

 

ジャンケンに負け、めんどくさそうにISを起動させて二隻のいる海上へと向かう。

二隻をハイパーセンサーで確認すると躊躇いなく高雄と日向にありったけの弾薬とミサイルを撃った。

 

「全弾命中……と。終わった、終わったと」

 

あれだけ撃てば戦艦といえども耐え切れる訳がないと女は考えていたが、現実とは非常だった。

ハイパーセンサーから接近物を確認するアラートが鳴り、振り向いた瞬間、一発のミサイルが女の前まで来ていた。

ミサイルはISのシールドエネルギーに接触と同時に炸裂する。

 

「え? 何? やだ……私h……」

 

女は重力波に飲まれ消滅してしまった。

管制塔は出撃したISがロストしたことを伝えると無傷の高雄と日向がこちらに向かって来る。

 

「き、緊急事態だぁ!!」

 

管制塔は今の戦闘でこの二隻は危険だと判断するも、遅かった。

高雄と日向は先程の侵食魚雷を海底ケーブルと衛星通信アンテナに向けて発射する。

 

 

    ◇

 

 

アメリカ―――。

 

「こちら、管制室! こちら、管制室!! くそっ!!」

 

アメリカにも謎の艦隊が押し寄せていた。

 

「なんだよ……あれは……」

 

上層部の判断でISを向かわせて勝ったなと思っていた矢先にISが全部ロストした。

うそだろ……と誰もが口にし、その戦艦は通信施設を破壊する。

そしてこの事態は世界各国で起きていた。

一週間……たった七日で世界は通信と物資の搬入経路を失う。

 

 

    ◇

 

 

「ねぇ……これって……」

 

私は今持っている新聞に目を疑った。

そこに書かれていたのは謎の戦艦が各国の通信施設を破壊したという内容のものだった。

 

「そうだよ……それらは私たちがやったわ」

 

天羽はさらっと答える。

だが、一夏は認めたくなかった。

 

「ど、どうして……」

 

「アドミラリティ・コードの命令よ」

 

「アドミラリティ・コード……?」

 

天羽の言葉から出た物が何だかは一夏は知らない。

それは天羽自身も分からない物でもあった。

 

「私たち霧の艦隊はそのアドミラリティ・コードに必ず従わなければならいと言う命令がされているわ。だから皆はその新聞に載っていることをしたのよ」

 

「……そんな」

 

「それに私たちもアドミラリティ・コードが何だかは知らないのよ」

 

「え?」

 

意外な真実に私は驚いた。

自分から言っといて、その正体を知らなかったのだ。

 

「私の目的はそのアドミラリティ・コードの正体を知ることなの」

 

天羽は自分の目的を一夏に話す。

それを聞いた私は黙って次の事を聞く。

 

「一夏も一緒に見つけてみない?」

 

天羽は一夏に手を差し伸べる。

一夏はその手を取るか迷った。

このままついて来ていいのだろうか。確かに天羽さんは優しい。他の霧の皆も……

 

「私は……」

 

 

    ◇

 

 

海域が封鎖されてから二年が経った。

謎の戦艦は霧を従えていることから霧の艦隊と名付けられ、未だに解決策が浮かばなかった。

だが、霧の艦隊は陸への攻撃は全くせず、通信施設の破壊のみでその姿を決してしまった。

そんな日本のとある島ではある入学式が行なわれていた。

 

「皆さん、IS学園に入学おめでとうございます」

 

私と天羽さんはあのIS学園に進学した。

私の左腕にあるシルバーのブレスレットと天羽さんの右腕にあるゴールドのブレスレットがその時輝いて気がした。

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