問題児が異世界で白夜叉とラブコメするそうですよ?   作:竜葵 時雨

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今話から追跡篇が始まります。

追跡するのはあの人たちです。


番外編
甘々な二人を追いかけるそうですよ? 《前編》


 ギフトゲームが行われる宮殿の前に集まる。 〝ペルセウス〟との決闘があった次の日、俺は広場の噴水のところで白夜叉を待っていた。

 

 え? ギフトゲームはどうなったのか?

 

 えっと、簡単に言うと――――秒殺だったよ。

 

 

 一秒後、門を蹴破る。

 

 二秒後、姿を消しながら宮殿に散らばっていた騎士たちを全員、叩きのめす。

 

 三秒後、宮殿の最奥に着き、スタンバイしていたアルゴールの魔王を、ギャーギャー言う前にぶん殴って沈黙させる。

 

 四秒後、呆けていた変態の顔面をぶん殴って(二発)沈黙させる。

 

 五秒後、ゲーム終了。

 

 な、簡単だったろ? 三分クッキングならぬ五秒クッキングだ。

 

 あまりの速さに十六夜たちに、もう少し俺らにも楽しませろよと呆れながらに言われた。

 

 お詫びとして、今度また何かお菓子を作るという事で手を打った。

 

 というわけで、〝ペルセウス〟のゲームをクリアしたので、レティシアが無事、〝ノーネーム〟に帰ってきた。あのときの黒ウサギはとても嬉しそうな表情を見せた。

 

そして、話は戻り、ゲームが終わったので前日に約束していた白夜叉との買い物のため、今こうして白夜叉を待っている。

 

「約束の時間までまだ時間があるな。早かったかな」

 

 暇つぶしとして何かしようかと考えたところで、後ろから声が聞こえた。

 

「あ、ハク。おんし早かったんだの。待ったかの?」

 

「あぁ、シロちゃん。全然だいじょう・・・・・・ぶ・・・・・」

 

 白夜叉の声が聞こえたので後ろを振り向き、言葉を失った。

 

そこには、いつも見れた和服姿ではなく、真っ白なワンピースを着た白夜叉の姿があった。

 

和装ロリならぬ、洋装ロリの登場である。

 

そして少しながら恥ずかしいのか、頬が赤くなっている。

 

俺は、そんな白夜叉の姿に見とれてしまい固まっていたが、白夜叉に声をかけられ膠着を解く。

 

「そ、その///・・・・・・に、似合う・・・・・・かの?」

 

「おう。似合うぞ。可愛いし、その・・・・・・見とれてしまったくらいに」

 

 自分で言ってて恥ずかしくなり、視線を外しながら頬をかく。

 

 一方、白夜叉は俺の言葉に先程以上に顔を朱くしつつも、安堵の表情を浮かべる。

 

「そ、そうか! 良かった・・・・・・。勇気を出して挑戦した甲斐があった」

 

 そういうと、白夜叉は俺の腕に自らの腕を組んできた。

 

 服越しに伝わる、小さいながらもしっかりとある胸の膨らみに狼狽える。

 

「ちょ! お、おい! シロちゃん!?」

 

「さ、さぁ! 買い物に出発するぞ!///」

 

 朱くなった顔を誤魔化すように催促する。

 

 こうして、二人の買い物という名のデートが始まった。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 そんな二人を近くの建物の影に隠れ、どこぞの刑事ドラマのように追跡する四人の姿があった。

 

 黒ウサギ、十六夜、飛鳥、耀の四人である。

 

 ちなみにレティシアはジンと一緒に留守番である。

 

 そして四人は(特に女性陣)目を輝かせて、二人を見ていた。

 

「はわわわ・・・・・・! し、白夜叉様が完全に、恋する乙女なのですよ!」

 

 白夜叉の普段見ることのないような姿を見て、黒ウサギは先程かキャーキャーと言っている。

 

 まるで恋に憧れる中高生のような感じである。ちなみに、飛鳥や耀も同じようなものである。

 

 十六夜は、ただ単純に面白がっているようである。

 

「というか、白夜叉ってあんな服持っていたのね」

 

「確かにそこらへんは驚くな。まぁさしずめ、このような時のためにとっておいたって所じゃないか?」

 

 飛鳥の問いに十六夜は推測するように答える。

 

 ふと、未だ興奮冷めやらない女性陣に十六夜が問う。

 

「というか、俺はないけど、お前らはデートとかしたことないのか?」

 

「あ、ありませんよ! で、でも・・・・・・や、やってみたいという憧れはありますが・・・・・・」

 

「私もデートはしたことないわね。第一、そういうのとは無縁のところで育ってきたもの。でも、憧れはあるわね」

 

「・・・・・・私もない。そんな相手はいなかった。でも、二人みたいにしてみたいとは思う」

 

「まじか、お前らないのか。三人の容姿なら十分可愛らしいし、経験あると思ったんだがな。まぁ、したことのない俺が言えることじゃねぇか。ヤハハハ」

 

「「「・・・・・・・・・・・・」」」

 

 十六夜の言葉に女性陣の動きが止まる。少しばかり顔が朱いように見える。

 

「ん? どうしたお前ら? 顔が赤いぞ?」

 

「な、なんでもありませんよ!?/// ・・・・・・ただ、その、急にそんなことを言われましても・・・・・・///」

 

「なっ、な、なんでもないわよ?/// さっ、二人を見失う前に追うわよ!」

 

「・・・・・・うん/// そうだね。急ごう」

 

 急にあわただしい動きを見せる三人に十六夜は、首を傾げることしかできなかった。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 デートを始めてしばらくはぶらぶらといろんな店を回っていたのだが、これといったイベントはなく時間が過ぎていった。

 

 ふと、時間を確認するとちょうど正午を過ぎたくらいだった。

 

 すると、隣からキューと可愛い音が聞こえ、音のなった方を見ると、白夜叉がお腹を押さえ顔を朱くしていた。どうやら今の音は白夜叉のお腹の音だったようだ。

 

 俺は、そんな白夜叉を連れて近くのカフェに昼食をとることになり、現在に至る。

 

 あとで分かったことだが、どうやらこのカフェは以前、飛鳥や耀が訪れてトラ男――ガルド=ガスパーに喧嘩を売った現場になったカフェであった。

 

 俺たちは向かい合うように座り、注文を取るために店員を呼ぶ。

 

 すると、店の奥から元気な返事と共に猫耳の少女が現れる。

 

 その猫耳少女は注文を取ろうと俺たち、正確には白夜叉を見て何か疑問に思ったらしく首を傾げる。

 

 多分、今の白夜叉の姿に疑問を感じているのだろう。いつもは和服を着ている姿しか見ないからな。というか俺も初めて見たし。

 

 というわけで、今の白夜叉を見てこの猫耳の店員は、白夜叉に似ている別人だと結論付けたらしく、疑問を振り払い注文を取る。

 

「い、いらっしゃいませー。ご注文はどうしますか?」

 

「えっと・・・・・・俺はコレとコレを。シロちゃんはどうする?」

 

「そ、そうだの・・・・・・ハクと一緒のやつで」

 

 白夜叉は小声ながらもそう答える。どうやら猫耳の店員のリアクションで改めて自分の格好を思い出したのだろう。再び顔が赤くなっている。今日、あとどれくらい顔を赤くするのか。そんなことも楽しみになってきた。

 

「というわけなので、さっき言ったものを二つずつお願いします」

 

「はい。かしこまりました。少々お待ちください」

 

 そう言って、猫耳の店員は店の奥へと消えていく。

 

 その後ろ姿が見えなくなり、俺はふと白夜叉に気になっていた事を聞く。

 

「そういえばシロちゃん。最初から気になっていたんだが、その服どうしたんだ?」

 

「へっ!? あ、えっと、これは・・・・・・昔、ハクが・・・・・・」

 

「俺が?」

 

「はーい。おまたせしましたー!」

 

 俺の名前が出たことで追求しようと思ったところに、猫耳の店員が戻ってきた。

 

 というかさっき頼んだばかりなんだけど? 仕事が早いな。

 

「あ、ありがとうございます」

 

「はい。では、ごゆっくりとどうぞー」

 

 そういい、店員さんは再び奥の方へ戻っていく。

 

「で、シロちゃん。さっきの話なんだが。俺、昔に何かしたのか」

 

「あ、いやぁ、そこまでたいしたことないんだがの・・・・・・。多分、ハクも覚えていない・・・・・・というか言ったという自覚もないだろうし」

 

「ん?」

 

「なんでもない! さぁ、食べようじゃないか。おぉ、美味しそうじゃの! いただきます!」

 

「え、あ、そう・・・・・・だな。うん、いただきます」

 

 色々と気になることはあったが、結局はぐらかされてしまった。

 

 まぁ、次の機会に聞けばいい話か。

 

 今は、前の料理を堪能しよう。

 

 うん、美味い。

 

 

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