ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 とりあえずタイトルで釣ってみた(笑)
 今回はこれまた久々の希回です。希っていつもこんな役回りのような……カラダ付きがえっちぃから仕方ないですね!


希ちゃんのおしりは肉厚でもっちりとしていました

 

 μ'sが"ラブライブ!"で二度目の優勝を果たしてから、早くも2週間が経過した。

 優勝の余韻に浸っているのも束の間、μ'sは更なる目標へ向けてまた新たに走り出している。それはもちろん"ラブライブ!"の三連覇。しかしそれだけではなく、普段行われる通常のライブの練習も欠かさない。数週間に一度はライブのオファーが来るくらいなんだから、1年半前まで弱小グループだったとは思えないな。

 

 そんなμ'sに"ラブライブ!"の事務局から優勝の副賞として、最近できたばかりの温泉旅館の宿泊券をグループの人数分(重要!!)用意してもらえたのだ。だから今日明日の2日間で、俺とμ'sのメンバーはその温泉旅館へ慰安旅行に来ていた。もちろんμ'sじゃない俺は自腹(超重要!!)での参加だけど……。

 

 

 そんなこんなで、1日をまったりと過ごしていたらいつの間にか夜になっていた。

 俺は混み合う温泉が大嫌いなので、一足先にみんなから離脱し1人温泉へと向かっている。

 

 

「そういや2ヶ月前にも温泉に来たばかりなんだよな。あの時は散々だった……」

 

 

 夏休みにも温泉に行ったのだが、あの時は亜里沙のパンツを不意に拾ってしまい、アイツにどう返そうか奮闘していた記憶が鮮明に蘇る。今日ももし女の子のパンツが落ちていたとしても、絶対に拾わねぇから。あの騒動のせいで慰安旅行のはずなのに逆に疲れちまったからな……。

 

 

「この時間だったら温泉にあまり人もいないだろうし、さっさと入って部屋でゆっくりしよう」

 

 

 どうせ穂乃果たちに振り回され、夜も中々寝かせてくれない(意味深ではない)と思うので、今の間にゆっくりしておこうという算段だ。部屋は俺だけ宿泊券の対象となっていないためか、普通の部屋で1人きり。彼女が9人もいて寂しいというべきか、変に興奮して暴走しないだけマシというべきなのか……。

 

 

 

 

 『ゆ』と書かれた青色の暖簾を潜り、男湯の脱衣所へと入り込む。

 周りをざっと見渡してみると、見事に俺以外の客は誰もいなかった。俺の予想以上で驚いたが、貸切みたいな感じでたっぷりと温泉を満喫できそうだ。

 

 

 服を脱いで温泉への扉を開け放つと、そこには下町の綺麗な夜景が一望できる露天風呂が広がっていた。元々夜景でそこまで感動できる方ではないのだが、今はたった1人の貸切のようなもので満悦感を味わっていたためか、柄にもなく『おぉ~!』と声に出してしまうくらい、目の前の夜景に感銘を受けてしまう。

 

 

「女の子以外で俺を感動させるなんてやるねぇ夜景くん」

 

 

 なんて何も面白くない冗談を吐きながら、俺は軽く身体をお湯で流し洗う。そして露天風呂の端の方にでかでかと置かれている岩に背を掛け、肩まで温泉に浸かりながら再び目の前に広がる夜景を眺めた。

 

 

「ふぅ~……やっぱ温泉はいいわぁ~。身体の老廃物が一気に流れ出す感じが気持ちいい!」

 

 

 この前、μ'sのみんなと一緒に銭湯へ行った時も同じようなことを言ったような気がする。まぁいっか、同じことを言いたくなるくらい温泉や銭湯は気持ちいいんだよ。でも段々と俺、オッサンみたいな思考になってきてないか……?若い女の子好きでお風呂好きって、完全にいい歳のオヤジだぞ……。

 

 

 ふと女湯がある方を眺めてみると、見事に竹の柵が空高く設置されていて変態の侵入を防いでいる。でも今回は覗きに行くような馬鹿な真似はしない。なんたって旅館には一般客がいるからな、流石の俺でも最低限の常識だけはわきまえるよ。だから今日の俺は健全で安心な神崎零さんって訳だ。いつもみたいにμ'sのみんなと温泉に来た時特有の、俺の精神がゴリゴリ削られるような展開は起こらないだろう。

 

 

「それにしても、"ラブライブ!"の運営は随分と気前がいいよなぁ。この旅館の宿泊費割と高かったんだけど、それを12人分チャラにしてくれるなんて」

 

 

 そのせいで宿泊券を持っていない俺は、財布の貯蓄を泣く泣く切り崩さなければならなかったけども……。俺はμ'sのメンバーではないが、一応アイドル研究部の部員なんだから宿泊券くらいくれたっていいと思うんだけどなぁ。同じμ'sだが舞台に立っていない絵里たち大学生組ですら貰っているというのに……。

 

 

 

 

 温泉に浸かりながらそんな愚痴を垂れ流していると、脱衣所へ続く扉が開かれ誰かの足音が聞こえてきた。

 やはりこの時間帯でも温泉に入ってくる人はいるよな。短い貸切期間だったけど、結構ゆっくりできたしよしとするか。人がたくさん入ってくるようなら、俺はそろそろ上がらせてもらう――――――

 

 

 そう思った時だった。露天風呂に入ってきた客の声が聞こえたのは。

 その声を聞いた瞬間に、怖気が走ってしまったのは……。

 

 

「ウチが一番のりやね~♪」

 

 

 若干力の抜けるゆるふわ系の声、そしてなによりこの特徴的なエセ関西弁は――――!?!?

 

 

「の、希!?」

「えっ!?れ、零君!?」

 

 

 な、なんで希がここにいるんだよ!?この露天風呂は混浴じゃないはずだろ!?

 

 だがそんなことより、俺は希の姿に目を奪われていた。

 タオルは巻かずに自分の前だけを隠すように持っているため、肉付きのよい太ももやふくらはぎがチラチラと見えるのがこれまたエロい。そのタオルの後ろに彼女の全裸があると思うと、想像だけで自家発電が捗りそうだ。

 

 そして極めつけは、タオルの横から垣間見える横乳!!もう少しタオルが横へズレれば、そのおっぱいの先端まで見えるのに……見えるのに!!だが見えそうで見えないこの興奮もたまんねぇな!!

 

 

 希は顔を真っ赤にしながらも、タオルを自分の身体に巻いて俺の元へと近寄ってきた。

 

 

「どうして零君がここにおんの!?ここ女湯やん!?」

「はぁ!?何言ってんだお前?男湯の暖簾掛かってただろ!?」

「えっ?ウチらが入ってきた時は女湯の暖簾やったよ?」

「な、なんだと……!!」

 

 

 脱衣所に入る前に男湯の暖簾が掛かっていることを確認したはず……ま、まさか時間帯で男湯と女湯が入れ替わるシステムだったのか!?いやでも、こんなまだ夜も早い時間帯に何の報告もなしに入れ替わる訳がない!どうなってんだよ……。

 

 

「ま、待て!今さっきお前"ウチら"はって言ったよな?じゃあ他のみんなも……?」

「もうすぐ来ると思うよ……」

「マズイ!こんなところを海未や絵里に見つかったら!!」

「それだけやないよ!さっき脱衣所に、ウチら以外の一般のお客さんもいたから……」

「それって尚更マズイじゃねぇか!?」

 

 

 最悪μ'sの裸を見るのは海未や絵里の制裁を喰らえば済む話なので、一応なんとかはなる。だが一般客がいるとなれば話は別。これまでの人生史上、一番刑務所に近い事態が起こってしまった!!

 

 脱出を試みようとしても、旅館へ戻るには脱衣所を経由するしか方法はない。だがそれではもちろん他の客と鉢合わせになってしまうので、そんなことをしたら即刻独房行きだ。

 

 

 え……じゃあどうすんの!?

 

 

「あっ、穂乃果ちゃんたちが来る……零君!早くそこの岩陰に隠れて!!」

「あ、ああ!」

 

 

 気が動転している俺は、とりあえず希の指示に従って背もたれにしていた大きな岩の陰に身を潜めた。とりあえずここにいれば、露天風呂の入口や洗い場からは俺の姿をシャットアウトできる。そしてこの岩は露天風呂の端の方にあるので、広大な風呂を下手に回り込まない限り湯船からも俺の姿を確認されることはない。

 

 だが逆に言えば、回り込まれたらアウトだ。特に人が多くなればなるほど湯船に浸かる場所も少なくなり、俺の姿を確認できる位置に人が来る可能性も高くなる。これはとっとと脱出法を見つけてとんずらした方がよさそうだ。

 

 

 ちなみに希は俺の隠れている岩陰に誰も回り込まないよう、上手く自分の身体でブロックしてくれている。しかし1人でこの大きな岩を守るには限界があるので、これも人が多くなるまでの応急処置に過ぎない。

 

 

「わぁ~!広い露天風呂だねぇ~!!」

「穂乃果、私たち以外のお客様もいるんですから、静かにしないとダメですよ」

「穂乃果ちゃん、ここの露天風呂ずっと楽しみにしてたもんね♪」

「わっ、本当に広い。やっぱり広いと落ち着かないなぁ~」

「かよちん、真姫ちゃんの別荘に行った時も部屋の隅っこにいたもんね」

「別にそこまで萎縮する必要ないのに」

 

 

 穂乃果たち3年生組と、花陽たち2年生組が遂に露天風呂に入ってきてしまった。ここからはもう下手に動くことはできねぇぞ……それにタオル1枚姿のみんながいることに気が散って、脱出法を考えられそうにもない。

 

 

「にゃ~♪やっぱ温泉は気持ちいい~♪」

「凛!湯船に入る前に、先に身体を洗わないといけませんよ」

「海未ちゃんかたぁ~い」

「待ちきれないから穂乃果も入っちゃお!!」

「あ、こら穂乃果まで!!」

「あはは、穂乃果ちゃんも凛ちゃんも相変わらずだね……」

「ホント、子供なんだから……」

 

 

 俺にとって先に身体を洗うとか、そんなことは今どうでもいい!!湯船に浸かっているってことは、穂乃果と凛は今全裸なんだろ!?そうなんだろ!?

 

 見てぇ……その成長した裸体を拝みてぇ!!今すぐこの岩陰から飛び出して、裸体の2人を思いっきり抱きしめたい!!そして先日、銭湯の時に叶わなかった夢をここで果たしたい!!

 

 

「零くん」

「の、希……」

 

 

 希はみんなにバレないよう、ヒソヒソ声で俺に話し掛ける。正直さっきから希の綺麗な背中で俺の視界が阻まれているので、彼女の背中に無性に興奮を覚えてきた。彼女も焦って身体が熱くなっているのか、夜の露天風呂に輝く一粒の汗が純白の背中に滴り落ちる様がとても艶かしい。

 

 

「絶対にそこから動いたらいかんよ。どうせ零君のことやから、穂乃果ちゃんと凛ちゃんの裸を見たいとでも思ってるんやろ?」

「ぐぅ……」

 

 

 バレてる……!完全に俺の思考が読まれてる!!

 確かにちょっとでもここから動けば希のカラダと岩の間から俺の姿が見えてしまうかもしれない。かと言ってこのまま動かないのは、変態の名を冠している自分にとってプライドを痛く傷付けられる。どうせなら隠れながらもアイツらの裸を拝みたかったのだが、もう既に一般客も入ってきているので、ここは断腸の思いで断念することにした。

 

 

「あれぇ~?お~い希ちゃん!どうしてそんな端っこにいるの~?」

「えっ?ちょ、ちょっと背もたれが欲しいなぁ~と思ってね!」

「じゃあ凛もそっちへ行くにゃ~!」

「「え゛っ!?」」

 

 

 どういう思考に行き着いてこの岩陰に来るという発想になった!?希に見つかった時は大声を出しても周りに人がいなかったからよかったものの、今凛に見つかったら彼女の驚きの声で周りに見つかってしまう可能性は大だ。

 

 俺はまたヒソヒソ声で希に話し掛ける。

 

 

「おい、なんで凛をこっちへ呼んだ!?」

「凛ちゃんの考えなんて斜め上過ぎて、ウチが分かるわけないやん!!」

「一里どころか万里あるけど、とにかく早く追い払ってくれ!このままでは見つかっちまう!!」

「でももう凛ちゃんこっちへ向かってきてるし、もう今更どうしようも……」

「希?」

 

 

 希は"う~ん"と唸って俯いたまま動かない。動揺している俺とは違って、冷静に緊急事態への対応を考えているようだ。女の子の裸が絡まない事態だったら、俺も脳をフル回転させられるんだけど……。とにかく今は彼女の策に委ねるしかない。

 

 

「零君、そこから動かんといてね」

「あ、あぁ」

「それじゃあちょっと失礼して」

「え゛ぇ!?」

「しっ!!静かに!!」

 

 

 希が取った行動は凛を追い払うのではなく、俺の姿を隠すように自分の背中を俺の身体に密着させてきたのだ。これで岩陰と希の身体の2重防壁体制で見つかりにくくはなって焦りは減ったものの、全裸の希と完全密着しているという興奮が新たに生まれ、俺の心臓の鼓動が乱れに乱れてきた。

 

 

「わぁ~!ここから見る夜景も綺麗だにゃ~♪」

「そ、そうやろ?」

 

 

 もう凛の声が間近に聞こえてくる。まさか岩を挟んだ反対側に俺がいるなんて思うまい。希も冷静そうだが、微かに震えた声を聞く限り相当焦っていることが分かる。

 

 しかし俺が焦っていることと言えば、希の背中が俺に密着しているということだ。何より俺が興奮しているかって、希が俺に密着してきた時に俺の手が彼女のおしりに踏み潰されてしまった、その事態に俺はとてつもない焦りと興奮を感じている。

 

 お互いに切羽詰っていたので仕方がないのだが、まさかこんな形で彼女のカタチのいいおしりを触る機会が訪れるとは……。今も俺の手のひらで、彼女のスベスベな桃の感触が温泉の湯の暖かさと共に伝わってくる。

 

 

 も、揉みてぇ……!!今すぐにでもこの指を動かして、μ'sトップクラスの肉付きを誇る、希のおしりを思う存分揉みしだきてぇ!!

 

 

 希は凛に俺を見つけさせないよう彼女と会話を続け、自分の方へ気を引こうと頑張っている。だから俺のためにここまで必死になっている彼女の気持ちを無駄にすることなんてできない。俺にも一応良心がある。

 

 

 だが。

 

 

 しかし。

 

 

 やはり性欲に勝つことはできなかった!!

 俺は、俺は――――――希のおしりを揉みたい!!

 

 

 そう、ちょこぉっとだけ!揉みしだくとはいかなくても、ちょこぉっとだけなら許してくれ!!

 

 

 俺は希のおしりにより押しつぶされ開きっぱなしだった指に力を込め、この体勢のまま彼女のおしりをガシッと鷲掴みにした。

 

 

「んっ♪」

 

 

 希のおしりは肉厚で、5本の指が吸い付かれそうなくらいとてももっちりとしていた。

 

 そして同時に、希から可愛い声が漏れ出す。さっきまで希と話していた凛は不思議そうに彼女の顔を伺うが、まだ気のせいの範疇なようで彼女の異変には気付かない。

 

 そして俺は、快楽の刺激によって漏れ出す女の子の声に非常と言っていいほど欲求を煽られる。この指が食い込むほどの柔らかいおしりも相まって、もっと彼女の揉みしだきたい、もっと彼女の卑猥な声を聞きたいという欲望が湧き上がってきた。

 

 

 俺は一旦指の力を弱めた後、再び、しかも先ほどより強い力で希のおしりをワシワシとする。

 

 

「ん、んんっ♪」

「希ちゃん……?もしかしてのぼせちゃった?」

「う、うぅん!そんなことないよ!!」

 

 

 自分の身体に電流のような刺激が走っているはずなのに、俺の姿を誰にも見つけさせぬよう必死に耐える希。そんな彼女の好意を無視して、自分の快楽のために彼女のおしりを揉み続ける俺。片や女神、片や悪魔のこの構図、何とも唆られるじゃねぇか……!!自分の体温が温泉の湯と性的興奮のせいでみるみる上昇していくのが分かる。

 

 

 この魅力にハマってしまった俺は、もはや無心となって彼女のおしりを揉み続けていた。

 

 

「あっ、ん……♪」

「希ちゃん顔が赤くなってるよ?一度湯船から上がった方がよくない?」

「だ、大丈夫……ウチ、いつもこれくらいの温度のお風呂に入ってるから慣れてるんよ……」

 

 

 俺におしりを揉まれ続けてもなお、俺を守るために適当な会話で凛の気を逸らそうというその優しさ、まさに女神様だ!!今までお前のカラダでエロいことばかり考えてゴメン!!でも――――――

 

 

 今だけはおしりを揉ませてくれ!!この感触この気持ちよさ、もう止めることなんてできねぇんだよ!!

 

 

 こんなことを続けていたら、みんなに見つかってしまうかもしれない。しかも今回は周りに数人一般の客さんまでいる。もし見つかったらいつも通りの制裁だけでは済まされない。

 

 

 だけど揉む。こんな背徳感を感じるシチュエーションなんて、後にも先にももうないかもしれないから。俺は自分の欲望だけには忠実になる男、一般人に見つかるハラハラよりも、希のおしりを揉んでドキドキする方が何よりも勝ってしまう。

 

 

 だがここで、俺を追い詰める更なる事態が訪れた。

 

 

「ん~?お兄ちゃんの匂いがする……」

「にこも感じるわ。近くに零がいるような……」

 

 

 なにぃ!?

 気付けばいつの間にか、楓たち1年生組とにこたち大学生組もこの露天風呂に入ってきていた。しかも楓とにこの2人は持ち前の謎の嗅覚で俺の存在を察知している!!

 

 

「なに言ってるのよ、零が女湯にいる訳ないでしょ」

「そうですよ、と言いたいところですが、零君ならありえなくないのが何とも……」

「零くんと一緒にお風呂……ハラショー!」

 

 

 亜里沙は相変わらずいつもの調子だな……。

 だが絵里たちも来たってことは、俺の逃げ場が更に封じられてしまった。

 

 

 だったらどうする?

 

 

 揉むしかないでしょ!おしりを!!

 

 

「ふぁ、んんっ♪」

「希ちゃん!?無理して凛に付き合わなくてもいいから、早く湯船から上がろ?顔凄く赤いよ!?」

 

 

 なんとか声を漏らさぬよう努力はしているみたいだが、明らかに普段とは声の質が違うため、凛も本気で希を心配しているようだ。少し離れたところにいた穂乃果たちも彼女の様子に疑いを持ったのか、俺の隠れている岩場にまでみんなが歩いてくる。

 

 

 みんなが来る……デッドゾーン一歩手前。

 希は涙目になりながら俺を横目で制してくるが、逆にその表情は俺の興奮を煽っていることに、彼女は一切気付いていない。

 

 

 そして俺は、更に重大なことに気付いてしまった。

 今の状況は既にお察しの通りなのだが、ここで俺が中指を少し伸ばしてみたらどうなるだろうか?女の子のおしりの前面には、2つに分かれた裂け目、つまり女の子にとって大切なモノが付いている訳で、俺の手のひらが彼女のおしりに押しつぶされている今、中指を伸ばせば当然その指は女の子の大切なところへと――――――

 

 

 つまり俺の中指が、希の割れ目の間に――――――

 

 

 もしかして、今までも俺が気付かないだけで触れていた……とか?希の奴、明らかにおしりだけで感じ過ぎだったし、もしかすると、もしかするのかも……!!

 

 

 そう考えた瞬間、俺の熱くなっていた身体がより一層加熱された。

 もう頭のてっぺんから湯気が出てしまうくらい顔も熱くなり、頭もぼぉ~っとし視界もぐにゃぐにゃと揺らいで、身体もフラフラと……って、これは――――

 

 

 そう気付いたのも束の間、俺の身体は横へ倒れ顔面からお湯にダイブしてしまった。

 

 

「ゴボッ!!」

「れ、零君!?」

「えぇ!?零くん!?どうしてここにいるのかにゃ!?」

 

 

 終わった。凛に見つかってしまった……。

 だがしかし、人生終了のホイッスルを聞く前に、俺の意識はそこで――――――

 

 

 

 

 どうやら希の話では、あのあとμ'sのみんなが駆け付けてくれて、一般客に見つからないよう全員で結託して俺をなんとか部屋まで運んでくれたらしい。あとから海未や絵里からは多大なお説教を頂いてしまったのだが、あの時のぼせていたせいか、露天風呂に入っていた時の記憶自体が曖昧なんだよな。

 

 

 しかし唯一覚えているのが、希のおしりの、肉付きの良いもっちりとしたあの感触。その感触だけは、もう俺の手にひらに染み付いて忘れることはない。

 

 

 

 

 あぁ、また触りたい……。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 そして後日、俺は1つ気になっていたことをアイツに聞くことに――――

 

 

『もしも~し、零くんどうしたの?』

「露天風呂の男湯と女湯の暖簾、入れ替えたのお前だろ?」

『えぇ~、なんのことぉ~?』

「よくよく考えたら、あんな馬鹿高い旅館の宿泊券を用意してくれる気前の良さが怪しかったんだ。しかも"ラブライブ!"に参加してない絵里たちの分まで用意して……。お前は"ラブライブ!"事務局とも繋がりがあるから、副賞を用意させることも可能だろ。そしてこれが一番の理由なんだが、あんなイタズラをして影で笑ってそうな奴はお前しかいない!!」

『おぉ~!大正解!!さっすが我が弟!!』

 

 

 分かりきっていたことだが、反省の色は一切見えないな……またしてもコイツにヘイトが溜まってしまうのか。もう既に携帯をブン投げようとしているんだけど……。

 

 

「これ以上話すことはないが、あと1つだけ聞かせろ」

『なぁ~に?』

「どうして俺だけ宿泊券がないんだ?そのせいでクソ高い金払って温泉に行くはめになったんだぞ」

『えっ?そんなの決まってるじゃ~ん♪零君がそうやって憤慨するところが見たかった――――』

 

 

 

 

 俺はここで、携帯をブン投げた。

 




 今回は希回でした!
 彼女がメインとなる時は、毎回おしりがピックアップされているような気がしてなりません(笑)
でもやはり前書きでも言った通り、あんなカラダ付きをしているのが悪いんですよ!!むしろそこに触れないと変態小説の名前を汚してしまうことになりますからね!

 年末から年始に掛けて、海未⇒亜里沙⇒希のメイン回を執筆してきたのですが、どれもこれも際どい回が続いてるんですよねぇ(笑)
そろそろ軌道修正しなければ!!


 さて、次回のメインは――――穂乃果!ことり!にこ!楓!!
 あれ、このメンツは……!!


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