ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 とんでもなくどうしようもないギャグ回。キャラ崩壊がなんぼのもんじゃい!!


零キチμ'sが愛しの彼の魅力を語り尽くすだけ

 

 

「ひっさびさの出番だぁ~!!」

「ミカ、流石に名乗らないと誰も分からないって……」

「あっ、そっか。皆さんこんにちは!新聞部のミカです!そしてさっきツッコミを入れてくれたのがヒデコで、1人黙々と新聞の制作作業に追われているのがフミコだよ!」

「いかにも説明口調って感じね……。いきなり私たちが出てきて、皆さんも困ってると思うよ」

 

 

 確かに私たちの出番なんて、この小説に入ってからあったっけレベルだもんねぇ~。だから少々メタ発言が入っても自己紹介させてちょーだい!ちなみに今日の地の文を担当するのは、由緒正しき音ノ木坂学院新聞部部長、ミカです!以後お見知りおきを!

 

 

「いやぁ~まさか私たちがメインになる時が来るとはね~」

「いやいや、今回のメインはμ'sのみんなでしょ。もう私たちも卒業しちゃうし、新聞部最後の特集記事として、この学院を廃校から救い伝説となったμ'sを取材するって話、したわよねぇ?」

「あはは……そうだったかなぁ~……。でもμ'sは過去に何度も記事にしてるし、今更何を取材するって言うのさ?」

「零くんよ」

「零くん?」

 

 

 零くんと言えば、この学院でμ'sと並んで知らない人はいないとされる超人であり変人さん。私たちとは1年生の頃からの友達でもあり、誰よりもμ'sとの交流も深い。μ'sのメンバーと零くんはもう切っても切り離せない関係らしいから、彼を取材すれば私たちの知らないμ'sの魅力が明らかになるかもしれないね!

 

 

「よしっ、それじゃあ零くんのところへ――――」

「ちょっと待った!取材するのはあくまでμ'sよ!」

「へっ?零くんからμ'sの魅力を聞き出すんじゃないの??」

「むしろその逆、μ'sから零くんの魅力を聞き出すの。ねっ、フミコ」

「うん。今回のタイトルが『μ'sのメンバーの恋愛に迫る!!』だから、μ'sのメンバーから零くんの話を聞く過程で、みんなの恋愛に対する自然な反応が見られればいいかなって。ほら、初めから『μ'sの恋愛を記事にします』って言ったら、穂乃果ちゃんたち警戒したり緊張したりしちゃうでしょ?」

「確かに……多少騙す感じでも、真実を追い求めるためなら自らの手を汚す。なんかプロのジャーナリストみたいでカッコいい!!」

「そうかな……?」

 

 

 まあとにかく、今回の取材の趣旨は分かったよ。そう言えば今までμ'sのライブの特集はしたことあったけど、こうして『有名人のプライベートに迫る!!』みたいなことはやってなかったなぁ。今回が私たち新聞部の最後の取材になるってのもあるけど、ただ単純に穂乃果たちの恋愛にも興味出てきたよ!だってあんなカッコよくてイケメンな男性が傍にいるんだもん、女の子なら何の感情も抱かないってことはないよね。

 

 

「よ~しっ!それじゃあ高校生活最後の取材に行ってきますか!」

「はしゃぎすぎて、私たちの狙いをμ'sに悟られないようにね」

「分かってる分かってる!それじゃあフミコ、いいネタ仕込んでくるから記事のテンプレ作成お願いね!」

「うん、いってらっしゃい」

 

 

 まさか今回の特集記事が、自分たちの恋愛を赤裸々に暴露されるとはμ'sの誰も思うまいよ。男女問わず人気も高いμ'sの恋愛事情はみんな知りたいだろうし、ここは心を悪魔にしてでも穂乃果たちを騙して、顔が真っ赤になるくらいの面白い反応を見てやろ~っと♪

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「お~い、穂乃果ぁ~!」

「あっミカ、ヒデコも。どうしたの?」

「ちょっと新聞部の取材で聞きたいことがあって。ことりちゃんと海未ちゃんもね!」

「えっ、私たちもですか?」

「いきなり取材とか言われると緊張しちゃうね~」

「大丈夫大丈夫。今日はμ'sのことじゃないから」

 

 

 親友を騙すのはちょっと心苦しいけど、これも記事のクオリティを上げるため。だから心を邪悪に染めなければ!

 私たちはまず同級生の穂乃果、ことりちゃん、海未ちゃんに零くんの話を聞くことにした。さっきも言ったけど、メインは零くんじゃなくてμ'sの恋愛。零くんの話題でみんながどんな反応をするのか、この目と耳でしっかりと確かめないと!

 

 

「みんなには零くんのことについて聞きたいんだ。穂乃果たちは零くんをどう思ってる?」

「零君かぁ~。カッコいいしイケメンだし、頼りになるし甘えやすいし、優しいし面倒見もいいし、抱きつきやすいし暖かいし、一緒にいるとドキドキするし安心するし、それに気持ちよくしてくれるところかな」

「お、多いね……それに最後のって……」

「ん?穂乃果はただ純粋に零君への想いを言っただけだよ?」

「そ、そうだよね、アハハ……」

 

 

 うん、これ以上言及しない方がいいのかもしれない。最後の『気持ちよくしてくれる』っていうのは、多分マッサージのことだよ……ね?毎日練習が終わった後、身体に疲労がたまった穂乃果たちを、零くんがマッサージしてあげている。むしろそう考えないと変な意味にしか聞こえなくなるから、無理矢理でもそう信じておこう……。

 

 

「それじゃあことりちゃんは?」

「う~んことりはねぇ~、零くんは朝も夜も激しいってことかな?」

「ん……!?」

「この前勝手に零くんの部屋に上がり込んで、夜這いと朝のご奉仕をしてあげたんだ。だけどいつの間にかことり、零くんのペースに飲み込まれちゃって、そのままなし崩しで……きゃぁ♪」

「ちょっ、ちょっと!?ツッコミが追いつかないんだけど、勝手に?夜這い?えっ……!?」

「零くんとってもテクニシャンなんだよ!あの手付きで身体を触られたら、どんな女の子でも絶対にイチコロで堕ちよぉ~♪あっ、そんな話をしてたらまた……」

「また!?またって何!?!?」

「それはぁ、女の子の秘密だよ♪」

 

 

 ことりちゃんは顔を真っ赤にして、頬っぺに両手を当てながら身体をくねらせる。教室でも何度か同じような光景を目にしたことはあるけど、まさか零くんとの関係がここまで進んでいたなんて……。子供っぽいと思っていた穂乃果やことりちゃんが、大人の階段を上り始めていたとは驚愕過ぎて言葉が出ないよ!!

 

 でも、あの真面目な海未ちゃんならまともに彼を語ってくれるはず!ここまで怪し気な言動が多くて記事にできるか微妙なモノばかりだったから、そろそろモノホンの彼の魅力を知りたいなぁ~なんて。

 

 

「それじゃあ最後は海未ちゃんどうぞ」

「ドスケベな変態野郎です」

「あれ、急な悪口が」

「真っ先に思い浮かんだのはそれでしたから。女性の前でも堂々とセクハラ発言をしますし、それを実行に移そうともします。しかもそのような行為に罪悪感を抱くどころか、セクハラは日々エスカレートをするばかりで困ったものですよ」

「まあ知ってはいたけど、そこまでとは意外だねぇ~」

「でも優しいところもあるんですよ。私たちが本気で嫌がることはしてこないですし、責任が取れるまで一線を超えないよう自分の中での制約はしっかりと守っています。だからまぁ、零とそのようなことをするのはイヤではないと言いますか、彼が私を望んでくれるのならそれはそれで嬉しいと言いますか、1人で夜な夜なやるよりかは全然気持ちがいい――――って、何を言わせるんですか!!」

「知らないよ!?海未ちゃんが勝手に語りだしたんでしょ!?」

 

 

 な、なんでみんなこんなにエッチなの!?それにどうして私が理不尽に怒られなきゃいけないのかなぁ……。何気に穂乃果たちの中で一番語ってたの海未ちゃんだし。堅物なように見えるけど、内心は物凄くデレデレだったんだ。それはそれでいい一面を発見できて記事にできそうだけど、話の内容が内容だからねぇ……。

 

 

「ねぇヒデコ、メモ取った?」

「一応取ったけど、流石に校内新聞にこれを書くのはちょっと……」

「え?零くんとのエピソードが足りない?それじゃあことりが校舎裏に連れ込まれた話を――――」

「じゃあ穂乃果は零君にマッサージをされた時の話を――――」

「そ、それでは私はえぇ~と――――」

「対抗しなくていいからね!!それにもう色んな意味でお腹いっぱいだから、取材ありがと!いくよヒデコ!」

「そ、そうだねそれじゃあまた!」

「あっ、2人とも~!穂乃果たち、まだ全然話し足りないのに……」

 

 

 私はヒデコを半ば引っ張るような形でこの場を退散した。

 これ以上エスカレートさせたら、絶対に私たちの零くんと穂乃果たちを見る目が変わっちゃう!ていうかもう変わったような気もするけど……それに話を聞いたところで、記事にできるような内容ではないと思う。高校生活最後の特集記事がエロ新聞だなんて、ある意味伝説になれるかもだけど……。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 続いて私たちは、2年生の教室へとやって来た。ちょうど廊下で花陽ちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃんを捕まえることができたから、今回はこの3人に零くんの魅力を語ってもらうことにするよ!もちろん私が見たいのは、愛しの人を想い描くときに現れる、3人の乙女チックな表情だけどね!

 

 私が取材の趣旨を説明すると、2年生ちゃんたちは頬を赤く染めて――――

 

 

「れ、零君の魅力ですか!?私、上手く言えるかな……?」

「うぅ、直接誰かに語るのは恥ずかしいにゃ……」

「零をどう想っているかなんてアレよ……うんアレよ……」

 

 

 おぉっ!私が見たかったのは、まさに思春期女子を彷彿とさせるこの乙女の顔なんだよ!!ようやくμ'sの恋愛に近付けてホッとした。穂乃果たちの卑猥妄想全開の会話を新聞にしたら、確実にμ'sの評判が……。まあ少々色気があった方がアイドルはいいのかもしれないけど、AV女優じゃないんだしねぇ。

 

 

「それじゃあまずは花陽ちゃんから」

「私ですか!?そ、そうですね……零君は私たちの欲求を満たしてくれる、唯一の存在だと思います」

「ん、ん?その欲求っていうのはもしかして……」

「い、いや!決して変な意味ではなくてですね!例えば一緒にいたいという願望を抱いてたら、それを察して話しかけてくれるとか、そうやって私たちをよく見てくれているってことですから!!」

「そう。じゃあそのなんだ、えっちな意味はないと」

「うっ、ま、まぁそれは……すこぉしだけ」

「あるんかい!!」

 

 

 花陽ちゃん、見た目は凄く純粋そうなのに、意外と"そっち方面"にも興味ありなのか……。なんだろう、知ってはいけない事実を知ってしまった気がする。だって今の花陽ちゃん、多分本人は気付いてないだろうけどとても頬が緩んでいるから。あの男、この純情ガールに何をした。

 

 

「凛ちゃんはどう?」

「凛もかよちんと一緒かなぁ。少し強引なところもあるけど、手解きしてくれるのは奥手の凛にとっては嬉しいから。それに、構ってもらえるだけで身も心もポカポカしてきちゃうにゃ♪」

「おぉ、ようやくまともな話が!」

「強引な中にも優しさがあって、この前生徒会室でも凛のお願いを聞いてくれたんです。膝の上に座らせてもらってギュってされて、その後は机の上で脚を開い――――ハッ!なんでもないですエッチなことなんて全然やってないです!!」

「アンタもか……」

 

 

 途中まで純愛な凛ちゃんが見られて微笑ましかったのに、またあの男のせいで1人、私の中でμ'sの印象が穢れてしまったよ。自然と口からエッチな妄想が漏れ出してしまう辺り、相当調教されてないみんな?これ以上続けると女神のイメージが崩壊しそうなので、もうやめたいんだけどこの取材……。

 

 

「一応聞くけど、真姫ちゃんは?」

「ふざけているように見えるけど、頼りになるってところかしら。とりあえず零に頼っておけば大丈夫みたいな風潮がμ'sにあるくらいだし」

「よかった普通で。真姫ちゃんも2人みたいに変な話題があると思ったよ~」

「はぁ?話す訳ないでしょこんなところで!!」

「じゃあ真姫ちゃんは零くんとそういうことをしたことないのか。オッケー取材受けてくれてありがと!それじゃあ私たちは次の取材に――――」

「あるに決まってるでしょ!!」

「はいッ!?」

「私だってみんなより回数は少ないかもしれないけど、それでもその……あの人から身体を求められたりするし、毎回喜んでもらってるんだから!私だけが仲間はずれみたいな言い方しないで!!」

「言ってねぇよ!!」

 

 

 あっ、思わず口調が荒くなっちゃった。でもこんなところでツンデレ発揮されても困るんですけど!!どうしてこうも勝手に話題を飛躍させるかなぁ!?もしかして、変に広げようとしている私が悪かったり……?よしじゃあこれから変に突っ込まないようにしよう。毎回ツッコミを入れてるとこっちの体力がもたなくなるから……。

 

 

「ヒデコ、メモの調子は……?」

「多分書いていることの1割しか使えないと思う……」

 

 

 あのμ'sがここまで変貌を遂げていたなんて、恐るべし魅力の持ち主だね零くんは。やっぱ彼を取材した方がいいような気もしてきたぞぉ。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 次の取材は1年生の雪穂ちゃん、亜里沙ちゃん、楓ちゃんに、零くんの魅力を聞いてみることにした。

 1年生なら零くんと過ごした時間が穂乃果たちより短いこともあって、初々しい反応が見られるかもしれないね。それに彼の妹もいるんだから、今回は流石に卑猥な話題は出てこないでしょ!これで1年生たちが染まっていた場合、あの男を縛り上げてでも原因を追求しなければならないかも。

 

 

「最初は雪穂ちゃんから行ってみよう!」

「私はその、私たちが困っていると問答無用で手を差し伸べてくれる優しさが、零君の魅力だと思ってます」

「ふむふむ。その心は?」

「悩みがある時に、何度も零君が助けてくれたからですね。私にとって零君はもう心の支えになっていて、いつ片時も忘れたことはないんです。彼の笑顔を思い出すだけで、全身を抱きしめられているみたいに暖かくなって――――」

「ん、あれぇ~?」

「いつも素直になれない私でも、零君の温もりに包まれている間だけは正直になれるんです。クリスマスの時なんて手を握られているだけで、私の心の内も全てさらけ出せましたし。笑顔が可愛いなんて言ってくれた時にはそれはもう……♪零君は心を懐柔させてくれる不思議な魅力でもあるんですかね?」

「いや、私に聞かれても……」

 

 

 エロい話はなかったけど、高坂の姉妹はマシンガントークをしてしまう性格でも持ち合わせているのかな?しかもいつの間にか惚気話になってたし。1年生たちは零くんとそこまで関係が進んでないと思ったけどあの男、既にハーレムインさせていたか。

 

 

「じゃ、じゃあ亜里沙ちゃんどうぞ!」

「私が零くんに抱いている魅力は、やっぱり"優しい"。これに尽きます!皆さん零くんを変態だとか言ってますが、それを引っ括めても零くんは優しく誠実な人だと思っていますから」

「亜里沙ちゃん……凄くいい子だねぇ~涙が出そう。でも、どうしてそう思うの?」

「私まだ日本の知識に疎くて、零くんが丁寧に色々と教えてくれるんですよ。この前はえぇと、お、おなにぃというのを教えてもらいました」

「は……?」

「昨晩試しに1人でやってみたんですけど、ビビッと刺激が来たところで緊張してやめちゃいました。やっぱり零くんにもっとコツを教えてもらわないとダメみたいですね♪」

「あのクソ変態野郎がぁあああああああああああああああああああ!!こんな純情な子に何を教えとるんじゃぁあああああああああああああああああああああ!!」

「えぇっ!?」

 

 

 神崎零、まさか君がまだ知識のない少女にオナニーを教える鬼畜だったとは……友達が犯罪者として逮捕される日も近いねこりゃ。むしろそうなれ!!『オナニーのコツを教えてもらわないとダメみたいですね♪』と、天使に笑顔でそんなことを言わせるなんて処刑よりも思い処罰だよこれ!!

 

 

「ん~、楓ちゃんはいいや」

「むっ、なんでですか!?折角話す内容をまとめたのに!」

「だってさっきから変なこと言う気満々みたいな顔してるし。あなた零くんの妹さんだよね?」

「だからこそ他の人が知らないお兄ちゃんの魅力を語れるんですよ!例えばお風呂でお兄ちゃんが最初に身体のどこを洗うかとか、オナニーする時の利き手とか、集めているエロ媒体のジャンルとか――――」

「ストップストップ!!零くんのことよりも、どうしてあなたが彼のプライベートをそこまで知ってるのかが気になるんだけど!?」

「聞いちゃいますか?」

「いや、やっぱいいっす……」

 

 

 さっきは零くんのことをボロッカスに言ったけど、楓ちゃんの話を聞いてたら急に同情したくなってきちゃったよ。そういや2人暮らしだって言ってたけど、ここまでプライベートを赤裸々にされるものなの?!零くんに隠す気がないのか、それともこの子が特殊性癖なのか……。さっきから黒い笑顔が絶えないし、怖い。

 

 

「ヒデコ~収穫あったぁ?」

「まあ今までで一番あったと言えばあったかな?それでも使えるものは少ないけど……」

「頼みの綱だった1年生たちまで、彼の魔の手に侵食されていたなんてねぇ~」

 

 

 零くんの話題を振るだけで、あの全国的スクールアイドルのμ'sがここまで変態ちゃんたちになっちゃうなんて、私たちの読みが外れたというか、初めから読めないよこんな展開!!

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 最後はアイドル研究部の部室にやって来ていたこの学院の卒業生、絵里さん、希さん、にこさんの3人に話を聞くことにした。

 今までの9人からは、とにかく零くんがどうしようもないハーレム変態野郎って情報しか得られなかったし、そもそも放送禁止レベルの話題を連発するせいでロクに取材にならなかったから、ここはもう先輩たちに賭けるしかないよ!

 

 

「はい、それでは絵里さんどうぞ!」

「そうね……彼は面倒臭がりだけど、イヤイヤ言いながらも私たちの頼みなら付き合ってくれることかしら。そういう素直じゃないところが可愛いのよね」

「これはいける。この話題を続投させれば……」

「まあ私の場合、大抵はそのぉ……身体を弄ばれる展開になっちゃうんだけど、それはそれで彼も可愛いのよ?本人は攻めるのが好きだって言ってるけど、欲望に塗れて必死に攻める表情が微笑ましくなる時もあるわね♪」

「はぁ……」

 

 

 かつて難攻不落だった生徒会長が、まさか後輩に自分たちの男女の営みについて話すとは……。しかも頬を染めてウットリしてるし、誰も零くんとのそんな体験を話せなんて言ってないんだけどなぁ~どうしてみんな聞かせつけてくるんだろ。よく思い返せばさっきから惚気ばかりでイライラしてきた!!

 

 

「ウチも絵里ちとそんな変わらんかなぁ~。おっぱいに一生懸命吸い付く零君を見ていると、赤ちゃんみたいで抱きしめたくなる衝動に駆られるんよ」

「お、おっぱ――って、普段あなたたちどんなプレイしてるんですか!?ていうか誰もそんなこと聞いてないです!!」

「どんなプレイって言っても、零君の好きなようにウチの身体を使わせてあげてるだけやけどね。ほら、零くんって征服欲があるやん?あれでも結構我が儘やから、彼の好きなプレイをさせてあげないと満足させてあげられないんよ♪」

「いや知りませんからそんなの……」

 

 

 なんかね、もうツッコミを入れる気力さえ失われたよ。取材に行く先々で惚気を聞かされ、零くんとμ'sが肉体的に関係を持っていたことが次々と露呈されていく。じゃあ聞くけど、この内容をどうやって記事にしろって言うの……?これを全年齢対象の記事にできた人に、時期新聞部部長の座を譲っちゃうよ。

 

 

「2人共その程度のプレイで、零とのエッチを語ってもらっちゃ困るのよね~」

「あのぉ、この取材は零くんの魅力であって――――」

「ああもう皆まで言わなくてもいいわ。初めからにこに取材をすればよかったのよ。あなたが聞きたがっている零の性癖、テクニック、プレイング、余すことなく全部聞かせてあげるから!」

「だーかーらー!!」

「にこはねぇ~Gスポットを執拗に攻められるのが弱いかなぁ~。零もちゃんとそこのところは分かってくれているみたいで――――」

 

 

 ここで私はヒデコを連れて、こっそりと部室から抜け出した。

 このままあの部室にいたら、頭がパンクしていつか絶対にブチ切れてたね。興味のないジャンルのAVの話を延々と聞かされているみたいでストレスがががががが!!今日はもう早く帰って頭を冷やそう、それがいいよ……。

 

 

 

 

 ――――が、しかし。

 

 

 

 

「あっ、ミカ!ヒデコ!穂乃果たちまだ全然零君のこと語れてないから、もうちょっと付き合ってくれな~い?」

「もういい加減にしろォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

「ふぇぇ!?どうして怒られたのぉ~!?」

 

 




 なんだかんだ言ってμ'sのみんなは零君のことが大好きだと認識してもらう回でした。ここまで全員を暴走させることこそ、彼の魅力なのかも……。

 そしてヒフミトリオは何話ぶりの出演ですか??遡るのが面倒なので、誰か教えてください(笑) こういったヒフミやA-RISE、秋葉ねーちゃんなどサブキャラのメイン回はまたいつもとは一味違ったテイストで、執筆も新鮮なのでまたいつか!


次回は真姫ちゃん個人回!





Twitter始めてみた。
 https://twitter.com/CamelliaDahlia

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