ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 悪いことは言わない、この話を読む前に殴る用の壁を用意しておくんだ……

 そういうことで、今回はにこ回となります!!『新日常』になってデレデレのにこと変態の零君が2人きりになる時、何が起きる!?さらに今回は紛うことなき『R-17.9』要素があります。

 また全編通してにこ視点です。


にことのイチャイチャLife

 

 

「おっす、来たぞぉ~」

「いらっしゃい、早かったわね」

 

 

 今日はにこの部屋で零と2人きり!!この約束をしてから、ずっと楽しみにしてたんだから!!

 

 ……取り乱して悪かったわ。今日一日お母さんと妹たちは出かけているから、久しぶりに零をにこの部屋に招待したの。にこが大学へ進学してからというもの、零と会う時間が高校時代と比べると極端に少なくなった。絵里と希も同じ大学で同じ講義を受けているから一人で心細いってことはないんだけど、やっぱり零に会いたいって気持ちは満たされないのよね。

 

 

「久しぶりににこと2人きりだからな、俺もテンション上がっちゃって」

「ふふっ、それはにこも同じよ♪」

 

 

 零も同じことを考えてくれてたんだ!!全くも~う!!にこがいないとホントにダメダメなんだから♪しょうがないから今日はずっと一緒にいてあげるわよ♪

 

 

「エプロン?もしかして飯作ってたのか?」

「ちょうど今から作り始めようとしていたところよ。だから意外とアンタが早く来て、少しビックリしちゃったというわけ」

「そうか。でもキッチンに立つ彼女の後ろ姿って、男の憧れなんだよ。こりゃ早く来て正解だったかな?」

「そうなんだ。だけどにこの後ろ姿が可愛いからって、勝手に手を出しちゃダメなんだからね?」

 

 

 この会話、誰がどう見ても恋人同士っぽくない!?まさか零とこんな関係になるなんて、出会った頃は思ってもみなかったなぁ。普段は憎まれ口を叩き合うような仲だったし。でも今のにこの心は完全にコイツに奪われている。ちょっと日にちが空くだけでも愛おしくなるくらいにはね。本当に何が起こるか分からないわ、人生って。

 

 

「勝手に手を出しちゃダメか……じゃあ言ってから手を出すのはいいんだな?」

「揚げ足とらないの!!それは……ぜ~んぶ後でね♪」

「それは期待していてもいいってことだな」

「あら?意外とあっさり引くのね」

「郷に入っては郷に従えと言うだろ?つまりそういうことだ」

「ふふっ、なにそれ」

 

 

 これが零のいいところ。コイツは別に誰にでも、そしていつでもどこでも手を出すような人間じゃない。ただの変態にも見えるけど、にこたちが本当に嫌がることは絶対にしない。ちょっとSっ気があって無理矢理なところもあるけれど、にこたちμ'sはそんな零のことが好きだったり。やっぱり女の子を引っ張ってくれる男の子って素敵よね♪

 

 

「それじゃあ今からお昼ご飯作るから、テレビでも見て待ってて」

「いや、お前を視姦することにするよ。久しぶり過ぎて楽しみだなぁ~にこの手料理」

「前半と後半で言っていることのギャップがすごいんだけど……」

 

 

 2人きりになっても変わらないセクハラ発言、でもそんな零と一緒にお喋りするのが何よりも楽しい!!もちろん絵里や希、μ'sのみんなとのお喋りも楽しいけど、零と喋っていると自然と元気が貰えるっていうのかな?いつも明るい零だからこそ、こっちも『やるぞぉ!!』って気持ちになれるしね!!もうにこの原動力のほとんどが零から貰っているといっても過言ではないわ。多分μ'sのみんなも同じじゃないかな?

 

 

 零をリビングへ案内し、にこはキッチンへと向かった。

 よ~し!!愛しの彼氏のために、にこの腕を振るう時が来たわね!!見てなさい、アンタの胃袋をガッチリ掴んでみせるんだから!!

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「ふんふんふ~ん♪」

 

 

 自分の好きな人に料理を振舞えるとなると、嬉しくなって自然と鼻歌が出てしまう。流石にこの姿を妹たちに見せることはできないわね。恥ずかしいし……

 それにしても零の奴、本当ににこの背中ばっかり見てるのね。にことしては嬉しいんだけど、もしかしてμ's以外の女の子にもそういう目で見ているのかと思うとちょっと心配。零のことだしね、ありうる……入学式で新入生の可愛い女の子をチェックしてたって凛が言ってたし。

 

 全く、去年にこたち9人に一斉告白して、しかも9人立て続けにキスをしていた奴が、大胆にも他の女の子を視姦ですかそうですか!!べ、別に嫉妬とかじゃないんだからね!!もっとにこを見て欲しいなぁとか思ってないから!!でもさ、彼女である私たちを差し置いて、他の女の子に鼻の下を伸ばすのは間違ってるんじゃないかぁって……。

 

 

「へ……?えぇえええええ!!」

 

 

 後ろから暖かい感触がしたと思ったら、零がにこの身体を思いっきり抱きしめていた。

 突然すぎてビックリしちゃったわよ!!ずっと考え事をしてて、零が近づいてきたことに全く気がついていなかったわ。でもさっきまでモヤモヤしていた気持ちが、一気に晴れたような気がする。

 

 

「もうっ!!料理中は手を出さないでって言ったでしょ?」

「悪い、でもお前の寂しそうな姿を見てたら居ても立ってもいられなくなったんだ」

「えっ?顔に出てた!?」

「顔を見なくても、にこのことなら背中を見るだけでも分かるよ。もう1年の付き合いなんだから」

「零……ありがと」

 

 

 きゃぁあああああああああああ!!絶対今にこの顔、真っ赤になってわよね!?こうして零に抱きしめられると毎回心臓がバクバクして止まらない。零と恋人同士になって抱きしめられたことは何回もあるけど、いつまで経っても慣れないわ。その高鳴りがまたいいんだけどね。

 

 そして相変わらず恥ずかしいセリフをズケズケと……ホントに恥ずかしいわ。

 あの時の一斉告白をネタにすると悶え苦しむくせに、こういう時にはいっつもにこたちの心をガッチリ掴むセリフばっかり。まいっちゃうなぁ~もうっ♪

 

 

「邪魔してゴメンな」

「いいわよ別に。おかげでスッキリしたから!!」

「そうか、よかった……」

 

 

 こうやって、いつもにこたちの心を覗き込んでいるかのように察しがいいのよね。そのおかげでにこもみんなも救われてきたんだけど。いつもの変態野郎の零も明るくて元気いっぱいで好きだけど、こうして優しく包み込んでくれる零はもっと好き。もっと、もっと抱きしめて欲しいな♪

 

 

「ねぇ、も、もっと来て……」

「もちろんそのつもりだ。俺がこれだけで終わるわけないだ……ろっと!!」

「きゃあっ!!」

 

 

 零は自分の手をにこの腕と胸の間に滑り込ませてきた。零の手がにこの胸にダイレクトに当たっている。μ'sの中で胸が一番小さいと言われているにこだけど、それでも全くないわけじゃないわ。

 

 ――――って自分で言っていて悲しくなってくるけど、事実だからしょうがない。でも雪穂よりはあるかも……やめよう、惨めになるだけだわ。それに希のワシワシの実験台にもなってるから、割と大きくなってきているような気がする。そう、気がするだけ……

 

 

「それはご飯のあとでって言ったでしょ?」

「しょうがねぇだろ、我慢できなくなったんだから。それにここには俺とお前、2人きりなんだ。欲望を抑えろっていうには無理があるだろ」

「全く、いつもいつも都合のいいことばっかり。ホントに変態野郎ね」

「褒め言葉だ」

 

 

 そうだった、この状態の零に何を言っても無駄だってこと忘れてたわ。言うこと言うこと全部自分の都合のいいように吸収され、そしてにこたちはあっさりと丸め込まれてしまう。

 でもそれを嫌がる子は、零の彼女となった9人の中で誰もいないと思うのよね。穂乃果やことり、花陽や凛、希なんかはホイホイ言うことを聞きそうだし、堅物の海未や真姫、絵里も抵抗はするものの、心のどこかでは絶対に零と触れてもらえることに期待してそう。もちろんにこもそうなんだけどね。

 

 

「いいか?」

「いいわよ。だってにこは零のものなんだから♪」

「じゃあ俺はお前たちの虜になってるから、俺はお前らのものだな」

「そういうこと♪忘れちゃダメよ?」

「もちろん!!」

 

 

 そう言ったのと同時に、零は自分で編み出したと噂される『ワシワシMAXハイパー』とかいうふざけた名前の技を発動させた。零の手がにこの胸に触れた瞬間、ビリビリっと電流が走ったかのようにカラダに刺激が伝わってくる。これがあの希をも快楽の底に陥れたっていう技なの!?これじゃあにこもすぐに昇天しちゃうじゃない!!

 

 

「あっ……あんっ……」

 

 

 ダメ……零の手つきがいやらしすぎて勝手に声が出ちゃう!!お昼ご飯を作らないといけないのに、全く手が動かない。それにしてもどうして零はさっきから無言なのよ!!これじゃあ私の喘ぎ声だけが部屋に響くじゃない!!もうっ、自分で聞いていて恥ずかしいわ!!

 

 

「そ、そこは!?」

「ん?そこは何?」

「そこは……ダメよ」

「嘘つけ、カラダは喜んでるぞ」

「うぅ……」

 

 

 零がどこを触っているのかといえば、せ、先端って言葉だけで分かるかしら……?えぇい!!女の子の口からこんなこと言わすんじゃないわよ!!

 でも零の言う通り、にこのカラダは確実に零を求めている。カラダの疼きが段々と激しくなり、息も荒くなってきた。き、気持ちいい……

 

 

「も、もっと……」

「なんだって?もっと大きな声じゃないと聞こえないぞ?」

「もう、イジワル…………も、もっとって言ってるの!!」

「了解、お嬢様」

 

 

 そして零の『ワシワシMAXハイパー』が最高潮に達した。にこのカラダには、今まで感じたことのない快楽が電流のように全身を駆け巡る。希にされるお遊びのワシワシとは全然違う、零のワシワシにはたっぷりと愛が詰まっている。にこはもう既に零の虜になってるけど、またより一層メロメロになりそう……

 

 

「零!!」

「おっと!?どうした急に!?」

 

 

 もう全身を伝う快楽に我慢ができなくなって、自分の身体をグルリと回転させて零と向き合う体勢となった。こうして抱きついたまま向き合うと、コイツの背の高さがよく分かる。そしてにこの背の低さも……

 でもおかげでにこの頭のてっぺんから足の先まで、すべて零に包み込まれているみたいで嬉しいけどね♪

 

 

「キス……していい?」

「もちろん、俺もしたいと思っていたんだ」

「ホントにぃ~?にこの胸を触ることに夢中になってたんじゃないのぉ~?」

「そ、そんなこと……ねぇよ」

 

 

 嘘ね。零がにこたちと長いこと付き合っているのだとしたら、それはにこたちにも言えること。つまり零が嘘をつく時のクセも分かっちゃうってわけ!!でも零はこういう時に嘘を付くのは苦手だから、初めて会う人でも嘘って分かっちゃうかもね。

 

 そうだ、やられてばっかりだとちょっと癪だし、にこからも攻めてみようかな?

 

 

「にこって可愛いでしょ~?だから大学でも色々部活やサークルに誘われたりとかぁ~、講義でも知らない男に話しかけられることがあるのよねぇ~」

「なっ、そ、そうなのか……絵里と希も?」

「そりゃあ絵里も希も美人だし、いつも3人で行動しているからそんなことも日常茶飯事ね」

「なんだよ、それ……」

 

 

 珍しい!!零が嫉妬してるぅううううう!!何とか自分の動揺を隠そうとしているけど、目が泳ぎまくっているからバレバレよ。いつもはカッコいいけど、こういう時だけは可愛いんだから♪本当に独占欲が強いのね、零って。でもにこたちにとっては嬉しいことだけど♪

 

 

「心配しなくてもいいわよ。彼氏持ちだって言えばみんな離れていくし、大学の男共とは親しくも何ともないから。それは絵里も希も一緒。流石に、3人が一緒の彼氏と付き合っているってことは言えないけどね」

「そ、そうなのか……」

「安心した?」

「そりゃするだろ。自分の彼女が変な奴に手を出されると思うと……」

「大丈夫よ」

「えっ?」

 

 

「だって、にこたちはあなたの彼女なんだから♪今も、これからもずぅ~っと一緒よ♪それだけでは不満?」

 

 

「にこ…………にこっ!!」

 

「んっ!!」

 

 

 突然、にこの唇が零の唇に奪われた。いつもはにこから求めてキスをしてくれるんだけど、今回は零が自らやってきたからちょっと驚き。

 こうして零と唇を重ねるだけで頭がぽぉ~っとしてくる。さっきのワシワシも相まって、にこのカラダに駆け巡る快楽も最高潮に達した。もう零とこうして交わることしか考えられない!!

 

 

「んっ……ちゅっ……んん」

 

 

 優しいソフトなキスから、唾液の音がいやらしく聞こえる濃厚なキスへと変化する。お互いに舌と舌を絡め合い、ぴちゃぴちゃと卑猥な音だけが部屋に響く。零に聞いたところ、μ'sの中でこんなディープなキスをするのはにこだけらしいのよね。でもしょうがないじゃない、零をもっともっと感じたいって思ってるんだから。

 

 

「あっ……んん!!」

 

 

 激しく、さらに激しく!!にこはグッと背伸びをしながら、自分の唇をより零の唇へと絡ませた。零は背伸びしているにこがバランスを崩さないように、ギュッと背中と肩に腕を回して支えてくれている。そういった、細かい気遣いができるところも大好き♪どれだけにこを虜にすれば気が済むのよ!!

 

 

 そして至福の時間は一旦終わり。お昼ご飯を作っている途中だったしね。

 

 

「やっぱりアンタとのキスはクセになるわね。気持ちよかったわよ♪ありがとね♡」

「こちらこそ。それじゃあ次はにこの料理を十分に堪能するとするか」

 

 

 この時だけは料理ができてよかったと思う。恋愛では男の子の胃袋を掴むのが先決だって言うしね♪

 でも料理があまりできない凛や真姫は苦労しそう。いや、凛は甘える能力が、真姫には最強のツンデレがあるから大丈夫か。

 

 そして料理に取り掛かろうと思っていた矢先、零がにこの服をガシッと掴んてきた。その手はにこの服の裾を持ち、上に引っ張り上げようとする。

 

 

「ちょ、ちょっと!?なに勝手に服脱がせようとしてるのよ!?」

「悪い!!いやぁ~~テンションが上がっちまってな。興奮も収まらないし……」

 

 

 もう!!全く油断も隙もないんだから!!突然女の子の服を脱がそうとするって、そこらの犯罪者でもしないわよ!!

 はぁ~……どうしてこんな変態を好きになっちゃったのかな?

 

 

「にこは性欲の捌け口じゃないわよ」

「だから悪かったって」

「顔、笑ってるわよ……」

 

 

 でも零にそんなことをされるのはそこまでイヤじゃなかったり。むしろそういう関係に発展していけたらいいなぁって思ってる。実は、にこもさっきの興奮がまだ収まりきっていないのよね。

 

 

「にこ……もしかして怒ってる?」

「怒ってるわよ、でも――」

 

 

 ま、別にいっか……。

 

 

「それはご飯を食べ終わってから、ゆっくり……ね♪」

 

 

 そう、そこから先はあとのお楽しみ♪

 

 




 全くイチャイチャしやがって……(自分で書きながら)

 前回のことり回でもそうだったのですが、個人回でかつ恋愛方面になる時はなるべく零君視点ではなく、その個人回の主役視点にしてみようかなと思います。
 自分の小説では零君視点がほとんどなので、たまには彼女たちがどんな想いなのかを描いてみたかった次第です。

 でも自分でこの話を書いていて、零君視点も書きたくなりましたね。やっぱり恋愛回はどちらの視点も気になります!



 ここからは全く関係ないのですが、GW中に暇つぶしで書いた絵がありますので公開します。暇つぶしですが、鉛筆を持ってダラダラ書いていたらGWが消し飛んだのは内緒。期待するとガッカリするので、『ふ~ん』みたいな感じで見てくださると嬉しいです。


【挿絵表示】


 鉛筆を使うと手が真っ黒になるのが難点ですね(笑)



Twitter始めてみた https://twitter.com/CamelliaDahlia

 主に小説の進捗状況、予告、投稿報告、ラブライブに関する絵やネタを放出しています。最近はPCのデスクトップ上で動くSDキャラを作り、それを紹介もしているので興味がある方は是非!!絵は極希にしか書きませんけどね(笑)

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