ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 ことり探偵のパンツ探訪の後半戦。
 一応申し訳程度ですが推理パートがあります。本当にあるだけですが……。


【特別編】パンツ・パッション・パラダイム

 

 

 この大きな悲鳴を聞いたら浦の星の先生たちがすっ飛んでくるのではないだろうか。ってなくらい戦慄を感じるほどの悲鳴が生徒会室から漏れ出した。空も晴れやかで空気も穏やかな何気ない日常が、突如として非日常に変貌してしまった。なんかホラーゲームにありがちなキャッチコピーみたいだな……。そう考えると、目の前の生徒会室の扉が禍々しい雰囲気で開けるのを躊躇われるんだが……。

 

 しかしこのままでは悲鳴を聞きつけた誰かがこのカオスな現場を目撃して、俺にも冤罪というあらぬ飛び火が舞う可能性がある。正直このまま帰りたいのだが、千歌とダイヤも放ってはおけないし……仕方ねぇなぁ。どうしてこんな面倒なことになってるんだ俺??

 

 軽くため息をつきながら生徒会室の扉に手をかけ、中の様子を伺いながら扉を開ける。

 だがその扉が完全に開け放たれることはなかった。何故なら中の景色が映り込めば込むほど、ビクビクと震えながら倒れている女の子2人の構図が目に入ってきたからだ。しかもスカートが思いっきり捲れ上がっており、思春期の男子なら鼻の穴を大きくして凝視するであろう光景が広がっていた。言うならばそう、ヤり捨ての現場みたいな……。

 

 倒れているのは予想通り千歌とダイヤ。そしてその2人の間にはことりが唸るような表情で立ち往生している。明らかな犯罪現場に、いくら変態の俺であってもパンツだけに興味を唆られることはなかった。

 

 ここまで圧巻な状況を見てしまうと帰ろうにも帰れないので、渋々だけど中に入って状況把握に専念しよう。まあどうせ彼女からはロクな返事も帰ってこないだろうが……。

 

 

「おい。聞きたいことは色々あるが、まずスカートを元に戻してやれ。俺の集中力を掻き乱さないためにも、千歌とダイヤの名誉のためにも……」

「結局犯人じゃなかったし、いいよ♪」

 

 

 どうして俺が頭を下げる立場でことりが偉そうな立場なのか。まず話はそこからだと言いたいところだが、速攻で本題を切り出さないとまた話が脱線するので少しでも軌道から逸れた話題は避けておく。

 

 ことりの手によって丸出しにされていた千歌のちょっとお茶目な薄オレンジ色のパンツと、ダイヤの落ち着いた白パンツのどちらも再び彼女の手によって戻された。とは言っても捲れていたスカートを軽く掛けただけなので、ちょっとでも俺たちが歩いたらその風圧でまた捲れてしまいそうだ。それ以前に生太ももがこれでもかというくらいに露出していてエロいんだけど……。触りたいけど今はそれどころじゃないのがもどかしい!!

 

 

「で? 何が起きたんだ? むしろ何をやらかした」

「そんな人聞きの悪いことを! ことりはただ千歌ちゃんとダイヤちゃんがことりのパンツを盗んでないかなぁって、スカートを捲って確認しただけだよ!!」

「もう人のこと百合だのレズだの言えねぇだろ! お前の方がよっぽどだわ!!」

「違うよ!! これも探偵としてのお仕事なんだから! 盗んだパンツを隠す場所と言ったら、それはもう履くしかないでしょ?」

「少し合理的なのが腹立つけど、やってること完全に痴漢じゃねぇか……。あまり人のことは言えないけど」

 

 

 例えば、今からカギをこの学校内のどこかに隠すから探してみて、というミッションがあったとしよう。では隠す側の人間はどこに隠せば一番見つかりにくいのだろうか。それは肌身離さず自分が所持しておくこと。まさにことりはその理論に則って千歌たちを襲った訳だ。しかも結局ことりのパンツを履いていなかったんだから、千歌とダイヤにとってはとばっちりもいいとこである。同情し過ぎて今度コイツらがわがまま言ってきたら聞いてやろ。

 

 

「う、う~ん……」

「おっ、目覚めたか千歌」

「先生……? どうしてここに……?」

「それは話せば長くなるんだけどな……」

「あら? どうして私はこんな格好を……」

「ダイヤも起きたか。今はあまり目覚めない方が良かったかもな」

「先生? そういえばさっき南ことりさんの幻影が見えたような……?」

「それ私もです。流石に夢ですよねぇ――――!?!?」

「どうしました千歌さん――――!?!?」

 

 

 2人は意識が朦朧としながらも目を上げる。そしてそこには幻影だの夢だの妄想の中でしか存在していなかった人物が1人。そんな彼女、淫乱鳥を目撃した千歌とダイヤは目を見開いて眠たそうな顔を一気に覚醒させる。今自分たちがいる世界は現実なのか空想なのか、今まで幾多のμ's襲来である程度は耐性が付いたと言えども、目覚めたら憧れで大ファンの存在が目の前にいるとか気が動転してしまうのも分かる。もう何度この光景を見てきたが、ここまで壮絶で突発的なμ'sメンバーの登場は今までなかっただろう。

 

 

「おはよう2人共♪ そんなにスカート捲れちゃって……2人でお楽しみだったのかなぁ?」

「み、みみみ南ことりさん!? それにお楽しみって、ダイヤさんもしかして!?」

「そ、そんなことする訳ないでしょう!? 誇り高き生徒会長がそんな低欲に塗れることなどするはずないですわ!!」

「あれぇ? ことりはお楽しみとしか言ってないのに、どうして2人は顔を赤くしてるのかなぁ?」

「ち、違いますよ!! そんなこと想像してませんから!!」

「スクールアイドルは清純でなければなりません!! そんな私たちが淫らなことなんて……!!」

「もうっ、妄想が激しすぎるよ2人共♪ 別にエッチなことなんて、ことり一言も言ってないよぉ~」

「「うぅ……」」

 

 

 出会い頭事故とはまさにこのことだな……。出会ってまだ数十秒なのにここまで遊ばれるなんて、ことりの煽り能力が高いのかそれとも千歌とダイヤがイジりやすいのか。まあなんにせよAqoursの面子が意外とピンク色に染まっているというのが驚きでもあり怖くはある。千歌は座薬の件があったからその片鱗を微かに感じられたが、あの堅物のダイヤがねぇ……。やべぇな、ことりによるウイルス侵食が半端ないことになってる。これも特別編がゆえのキャラ崩壊なのかもしれないけど。

 

 ていうか、俺たち何しに来たんだっけ……??

 

 

「おいことり、目的見失ってるぞ」

「あっ、そうだパンツ! 千歌ちゃんとダイヤちゃんのスカート捲ったけど、ことりのパンツ履いてなかったんだよねぇ……。ゴメンね2人共、疑っちゃって」

「いえいえ――――って、捲った!?」

「うんっ♪ こっそり生徒会室に忍び込んだ後、背後から殴って気絶させてペラッとね!」

「だからこんなに制服が乱れて……。せ、先生は見てませんわよね!?」

「み、見てねぇよ!! ことりが勝手にやったんだ俺は関係ない……うん」

 

 

 嘘です。バッチリとスカートの奥のパンツを堪能して脳内HDに保存しましたですはい。そしてパンツから伸びる柔らかいむちむちの太ももをしゃぶりたいと思いましたですはい。だって2人がそんな状況になってるなんて、生徒会室に入ってみるまで知らなかったんだよ!!

 

 

「零くん、ことりたちは1つ重大な勘違いをしていたのかもしれないよ」

「聞くだけ無駄だと思うが言ってみ?」

「よく考えてみたら、ことりのパンツって可愛いモノが多いんだよ。地味なパンツばかり履いてる海未ちゃんのとは違ってね」

「怒られるぞお前……」

「それで思ったの。ことりのパンツを盗んだ犯人は、女の子っぽい下着を持ってない子じゃないかって」

「じゃあ犯人は海未だって言いたいのか?」

「まだ頭が硬いね零くん! 海未ちゃんは下着の地味さを極めてるから敢えて可愛いパンツを履こうと思ったりしないよ。まあ今から犯人を捕まえに行くから、その時のお楽しみということで♪」

 

 

 申し訳程度の推理パートだが、言っていることは幼馴染を小馬鹿にする言葉だけだ。そもそもどうして海未の下着事情をことりが知っているのかは疑問だが、他人の心を堂々と覗き見するスキルがあるくらいだからそれくらい当然かもしれない。

 

 

「それじゃあまた飛ぶよ零くん!」

「はいはい……」

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「それで誰なんだ? お前が目をつけているのって」

「多分この辺りを通るはずなんだけど……」

 

 

 俺たちは再び東京に戻ってきた。

 そしてことりは目星の犯人の所在が分かっているらしく、電柱の陰に隠れて辺りの十字路を睨みつけている。しかし傍から見てもバレバレな隠れ方なので、張り込みの探偵と言うよりも物陰に潜む不審者にしか思えない。まあ特段間違っていないはいないのだが……。

 

 

「あっ、来たよ!」

「ん? あれは……」

 

 

 張り込みをしていた十字路から顔を覗かせたのは、いかにも女の子らしい白いスカートを履いている凛だった。1人で陽気に鼻歌を歌い、そこそこシャレオツなバッグを持っているのでどこかにお出かけなのだろう。こうして見ると、やっぱμ'sのみんなが凛が一番女の子の中の女の子と言う理由も分かるな。もう20歳なのに滲み出る幼さが心にグッと来る。ご機嫌な様子で今にもスキップしそうだから、ひらひらと舞うスカートの裾がこれまた目を惹きつけられる。

 

 しかし、そんな彼女がことりのパンツを盗むなんてありえるのかよ……。

 

 

「確保ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

「にゃっ!? こ、ことりちゃん!? どうしていきなり抱きついてくるの!?」

「抱きついてないよ!! 確保だよ逮捕だよ!!」

「ええっ!? 凛、なにかしちゃったの!?」

「とにかく耐えるんだ凛。時期にことりも飽きるから」

「零くんまで!? これドッキリかなにか!?」

 

 

 凛はことりに羽交い締めにされ、全くの無抵抗のまま組み伏せられる。今まで警察や探偵経験なんてないのにどこでその体術を学んできたのかは謎だが、かと言ってツッコミを入れれば"特別編"だからという理由を突きつけられるだけなのでもう余計なことは考えないようにした。

 

 そんなことよりも話は変わるが、羽交い締めにされている女の子って唆られない? 女の子の脇の下に腕を通すという行為自体、むしろその文面だけでもあらぬ妄想を掻き立てられる。そして少しでも抵抗をするために両腕をバタバタさせる様も微笑ましく、自分から女の子を羽交い締めにするのもいいが俺は正面からその様子を見ている方が好きだな。まさに今の凛がそんな感じである。

 

 

「凛ちゃん可愛い格好してるねぇ~♪ どこかにお買い物かなぁ~? 言うまで離してあげないぞぉ~!」

「そ、そうだにゃ! この前ことりちゃんに教えてもらったブティックに行こうと思って……」

「凛ちゃんがブティックなんて言葉を使うなんて!? あんなに子供っぽかった凛ちゃんが大人に成長して嬉しいような悲しいような……」

「ことりちゃんは凛のなに!? そもそも逮捕ってどういうこと!?」

「そのままの意味だよ。凛ちゃんさっき自白しちゃったよねぇ」

「もうさっきから訳が分からないにゃ……」

 

 

 凛は抵抗しても無駄だと思ったのか、ことりの拘束に為されるがままとなってしまった。こうしてあっさりと諦めるあたり、変に労力を消費して抵抗していたAqoursのメンバーよりも数倍精神が大人だと思う。それにことりとの付き合いもかれこれ5年になるので、そんな彼女の性格を組み取っての諦めだろう。

 

 

「そこまで凛を犯人扱いするんだったら、確固たる証拠はあるんだろうな?」

「もちろん!」

「すっげぇ自信だな……。言ってみろ」

「この前ね、凛ちゃんと2人で話してたんだ。その時にファッションの話題になったんだけど、凛ちゃんが最近コーディネートに興味を持ち始めたんだって。そしてことりが『可愛い服と可愛い下着は一蓮托生、見えないところでもキチンとこだわるのがファッションだよ!』って言ったら、凛ちゃんの感激しちゃったみたいで」

「だってことりちゃんのくせに、言ってることがすごくまともなんだもん。ファッションに関してはことりちゃんもまだ捨てたものじゃないなぁと思ったにゃ」

「……刺がある言葉だけど続けるね。それでことりは思ったんだよ! もしかしたら凛ちゃんは、ファッション師匠であることりのパンツを狙ってるんじゃないかって!」

「いやその理屈はおかしいよ!!」

「だって服に関しては高校の時から可愛いのを着てたけど、パンツは割と適当だったんじゃないの? 自分に合うパンツが分からないから、師匠のことりのを盗んだんだよね? ねっ?」

「2回聞かれても……」

 

 

 面倒だからってぼぉ~っと聞き流しているとまともな理屈に思えてしまうが、ちょっとでも頭を働かせればこれほどまでにめちゃくちゃな証拠の提示があっただろうかと錯乱する。ファッションマスターのことりだからこそ服と下着は1つでコーディネイトと言われて納得してしまう。人間誰しも先入観に捕らわれず、今回のように冷静に物事を考え自分で結論を出すのが大事ってことだ。でないとことりのような誘導尋問に簡単に引っかかって下着泥棒にされ、一生コイツの家に監禁されるぞ。まあことりに監禁されたいって人は一定数いるかもだが……。

 

 

「という訳で凛ちゃん、スカート捲るね」

「だ、ダメだにゃ!! それにどんな訳か全然分かんないし……」

「凛ちゃん! 嘘付きはドロボーの始まりなんだよ? あっ、もう泥棒だったね♪」

「凛、もうことりちゃんの友達やめようかな……」

「それはできないよ。だって逮捕された凛ちゃんは、ことりの家という名の牢獄で一生一緒に暮らすんだよ♪」

「ことりちゃんと一緒とか何をされるのか想像するだけでも怖いよ!! かよちんの数億倍は怖いよ!!」

「大丈夫。ちょぉ~っと着せ替え人形になってもらうだけだからぁ♪」

「その笑顔が何より恐ろしいにゃ……」

 

 

 5年前のことりが言うのならまだ可愛げがあったのに、今のことりが言うとどう転んでも卑猥な意味にしか聞こえない。元々女の子にも興味のある毛があったので、特に子供っぽくてかつ大人なファッションを好む凛は彼女にとって絶好着せ替え奴隷だ。俺を監禁して一生を過ごすと言ったり、凛を逮捕して人形にすると言ったり、結局コイツは俺やμ's、Aqoursを支配したいとでも思ってんじゃねぇだろうな……。ヤンデレ成分も複合している彼女だからこそありえない話ではない。

 

 

「ここまでの話を総括すると、凛ちゃんがパンツを見せてくれるって話になるけど」

「事実を捻じ曲げないで欲しいにゃ……。でもまあそれで無実が証明されるのなら……いいよ」

「いいの!? スカートを捲ってパンツを脱がしてもいいの!?」

「そこまで言ってないでしょ!? もう見せないよ!!」

「ゴメンゴメン! 写真に撮って凛ちゃんにどんな下着を着けさせたら可愛いかなぁって妄想するためにも見せて!!」

「ことりちゃんが喋るたびにどんどん見せたくなくなるんだけど!? 勇気を出して見せるって言った凛はどうしたらいいの!?」

 

 

 一度ことりが口を開けば、逐一ツッコミを入れなければやっていけない人生を歩まされているんだ俺たちは……。未だかつてないほどツッコミ役を任された凛は、汗だくになりながらことりの相手をしている。そもそも彼女はμ's内ではボケ担当なことが多い分、このような怒涛の謎攻撃に耐性がない。俺みたいに会うたびにこちらににじり寄ってくることりをあしらっているならまだしも、この2人はあまり2人きりでいる機会も少ないだけ凛の苦労が増し増しになっている。幼馴染である海未ですらもうお手上げ状態なのに……。海未は穂乃果の世話もあるから、ことりの世話まで手が回らない可能性もあるけど。

 

 

 そして凛を後ろから羽交い締めにしていたことりは、いつの間にか彼女の身体の前まで回り込んでいた。もちろんその目線は凛の白いスカートに向けられていて、その奥に蔓延るパンツを見られると今か今かと若干息を荒くして待機している。さっきからスカートを捲らせろなんだの言っていたのに、ここへ来てまさかの硬直。今度はどんなよからぬことを考えているのか……。

 

 

「自分で捲って、凛ちゃん」

「はぁ!? どうしてそこまでサービスしなきゃいけないの!?」

「お願い! 自分で捲ってくれたらことりからもサービスするから!! 着せ替え人形にさせてあげるから!!」

「上から目線がヒドイ!? ヤダよ!!」

「むぅ~凛ちゃんったら、いつそんなワガママな子になったの!! そんな子に育てた覚えはありません!!」

「そんな親に育てられた思い出もないよ!!」

「いいもんっ! だったら勝手に捲っちゃうからね!」

「ちょっ、そんないきなり――――!?」

 

 

 道の真ん中で堂々と痴女プレイしているその時だった。ギャルゲやエロゲ御用達、神からの風の贈り物――通称"神風"が下から上へ、まるでスカート捲りの通り魔のごとく吹き荒れる。しかし凛のスカートはことりが手で掴んでいたので、神風によって捲り上げられたのは必然的にことりのスカートだけ……だ?

 

 ふわっとひらひらのスカートが舞い上がり、ことりのパンツが顕になった。だけど俺はいつものように女の子のパンツに魅力を感じない。それ以上に気になることがあったからだ。もしかしたら目にゴミが入っていて見間違えたかもしれないので、一瞬だけ瞬きをしてもう一度ことりのパンツを確認したのだが……うん、俺の違和感は何も間違っちゃいない。

 

 

「おい……お前、今日どんなパンツ履いてんだ?」

「れ、零くん!? そんなぁ流石にセクハラだよぉ~♪」

「興奮してんじゃねぇ!! ほら、素直に言え!!」

「ただの薄いピンク色で、可愛いひらひらが付いてる――――あっ!!」

「どうしたのことりちゃん……?」

「ア、アハハ……」

「こ、ことりぃ……」

 

 

 さっきまで意気揚々と凛を痴女っていたことりだが、俺の質問に答えている途中から冷汗が半端ない。

 それもそのはず。ことりの盗まれたパンツは――――――コイツが今履いているんだから。

 

 

「ご、ごめ~ん凛ちゃん。ことり、探してたパンツを自分で履いちゃってたみたい……アハハ」

「えぇっ!? だったら凛がここまで辱めを受けたのは一体なんだったの!?」

「それに千歌たちもやられ損じゃねぇか!! しかも俺だって無駄にたらい回しにされるし……」

「ま、まぁそういう時もあるよ。逆に考えたら、誰も悪い人はいなくてよかったなぁ~なんて!」

「よくねぇよ!!」

「よくないにゃ!!」

「ひぃ~ん! ゴメンなさ~~~~い!!」

 

 

 とんだヘッポコ探偵もいたものだ……。

 こうしてパンツ泥棒騒動は、俺に疲労を与えことり自身にも申し訳なさを感じさせ、なにより凛とAqoursには過去最大級に比類する程の恥辱を与えて幕を閉じた。生産性もなければ誰も得をしない、そんな話が今まであっただろうか……。まあ色んな女の子のパンツ事情や素の反応が見られたことは、ちょっとだけ嬉しいけどね。

 

 

「今日のことを教訓に、これからはノーパンで暮らすね!」

「何も分かってねぇコイツ……」

 

 




 小説を執筆していて一番の楽しい瞬間は、ことりや楓がメインとなって場を荒らしている描写の時だったりします(笑)
そして地の文に関しては、エッチな描写よりも零君のツッコミを淡々と描いている方が筆が進みます。もう240話以上も執筆しているのに、未だにR-17.9の描写には慣れません(笑)

 二周年も無事に迎えられたので、次回からはまたいつものAqoursとの日常に戻ります。
 どうやら最近果南がセンターの曲が出たらしいので、次回は果南回で!


新たに☆10評価をくださった

第三艦隊さん

ありがとうございます!

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