ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 最近5月にも関わらず暑くなってきましたねぇ~~

 今回は、高坂姉妹と絢瀬姉妹と共に暑さ対策について考える回!!
 タイトルを見て分かる通りロクなことになっていませんが、本人たちが楽しそうなのでなによりです。そしてまた『R-17.9』要素が自然に取り込まれていますのでご注意を!!


暑かったら脱げばいいじゃない

 

 

「あっちぃ~~!!どうして今日はこんなに暑いんだよ!!」

「文句言っている暇があったら、アイデアの1つでも出しなさい」

「絵里は暑くねぇのかよ?」

「もちろん暑いわよ。だからって文句を言っても何も変わらないでしょ」

 

 

 俺は今穂乃果の家にお邪魔し、高坂姉妹と絢瀬姉妹と共に新曲の歌詞作りに励んでいる。いつもμ'sの歌詞作りを一手に引き受けている海未の負担を少しでも軽減しようと、今回は俺たちμ'sメンバーが何人かグループになって手伝うこととなったのだ。

 

 そして俺、穂乃果、雪穂、絵里、亜里沙で集まってアイデア放出会を開催したのはいいものの、今日は5月とは思えない気温の高さに俺は溶けそうになっている。最近めっきり暑くなったのだが今日は特に異常だ。暑さに弱い俺にとっては、穂乃果の部屋がサウナのようである。

 

 

「穂乃果ぁ~~もう冷房付けようぜ」

「そうだねぇ~~……穂乃果も溶けて液体になっちゃいそうだよ。雪穂ぉ~~冷房付けてぇ~~」

「もう2人共だらしない……亜里沙、冷房のリモコンのボタンおして。すぐ隣にあるから」

「うん――ってあれ?反応しないよ?」

「マジかよ!?壊れてるとか言ったら承知しねぇぞ……」

「誰に承知しないのよ……とりあえず電池を入れ替えてみたら?」

 

 

 電池を取りに動くのも面倒だったため、近くにあったテレビのリモコンから生きた電池を抜き取ってそれを冷房のリモコンへはめ込む。これで付かなかったらこの冷房、スクラップにしてゴミ出しの日じゃないのにゴミに出してやるからな!!

 

 よし!!冷房よ、お前の運命を決める時だ。はいポチッとな。

 

 

「……」

「「「「……」」」」

 

 

 

 

「はいスクラップ確定!!」

「待って待って零君落ち着いて!!」

「そんなに騒いだら、余計に暑くなるわよ」

「うるさい!!あの冷房、俺をコケにしやがって!!」

「いや、してないでしょ……」

 

 

 機械のくせに人間様に喧嘩を売るとはいい度胸だ!!俺が暑さで野垂れ死んでしまうと同時に、お前も道連れにしてやる!!イヤならとっとと冷たく凍え死ぬような空気をこの地獄に流し込めやゴルァ!!

 

 

「でも穂乃果も暑いんだろ?」

「暑いよ!!穂乃果も冷房さんを叩いてでも動かしたいよ!!あっ、こうやって叫んでいれば暑さを忘れられるかな!!」

「お姉ちゃんうるさい!!私たちまで暑くなるじゃん!!」

「そういう雪穂だってすごく叫んでるよ……?」

「姉妹似た者同士ってことね」

 

 

 そこまで暑がっていないお前ら絢瀬姉妹も似た者同士だと思うぞ……?

 冷房が動かないとなると、あとは夏の風物詩であるうちわや扇風機ぐらししかないが、今はまだ5月なのでそんなものがあるはずがない。だったらこの暑さをどう凌げばいいのだろうか……?その方法がただ1つだけある。でもこの方法は女の子の前でしていい行為なのかは分からないが、このまま暑さで死んでしまうよりかはマシだ。ここで実行するしかない!!

 

 

 

 

「服……脱ぐか」

 

 

「「「「!!!」」」」

 

 

「だって暑いんだから仕方ねぇだろ……別に裸になるっていってるんじゃない。シャツぐらい着てるよ」

 

 

 そして俺は袖を捲ったままの上着を勢いよく脱ぎ捨てた。

 ふぅ~~!!これで少しは涼しくなったかな?だが所詮その場しのぎに過ぎない。脱いだ直後は涼しかったが、次第に部屋の蒸し暑さが俺を侵食する。それにしてもさっきよりまた暑くなっているような――――ん?みんなの様子がおかしい。

 

 

「れ、零君大胆過ぎるよ……」

「ハラショー……結構いい身体してるのね……」

「あわわわわわ……」

「もう、なんで急に脱ぎ出すかなぁ……」

 

 

 穂乃果、絵里、亜里沙は顔を真っ赤にしながら俺の身体を見つめ、雪穂はプイッとそっぽを向いていた。

 そういえば穂乃果たちの身体は水着でPV撮影をした時に散々見たのだが、俺自身の身体はあまり公に披露したことはない。基本出掛けることが面倒なタイプだから、海やプールに行くこともないしな。

 

 

「穂乃果ぁ~~どうした?顔真っ赤だぞ?」

「れ、零君が服を脱ぐからでしょ!!もうっ!!騒いだらまた暑くなってきちゃったじゃん!!」

「そうか……それならいい方法があるぞ」

「なになに!?」

 

 

 

 

「お前も脱げ」

 

 

 

 

「…………はい?」

 

 

 今の穂乃果の表情はいつもの3割増ぐらいバカっぽい。彼女にそうはいったものの、俺自身も暑さのせいで理性が崩壊しかけている。一瞬冷静になり、『あれ?今俺ただの犯罪者になってないか?』と考えはしたが、穂乃果の脱いだ姿を見たいという俺の欲望に嘘偽りはないため、このまま続行することにしよう!!

 

 

「冷房もない、扇風機もない、うちわもない、じゃあどうするか?もう自分自身を脱ぎ捨てて、開放感に浸るしかないだろ」

「えっ……で、でも……」

「穂乃果、俺はお前のすべてが知りたいんだ。μ'sの仲間として、そして彼氏として、自分の彼女のことを隅々までな。だってこんな可愛い彼女がいるんだ、知りたくないっていう方が間違いだろ。穂乃果はどうだ?」

「零君そこまで穂乃果のことを……?嬉しい♪もちろん穂乃果だって知りたいよ!!零君のことをもっともっと!!」

「だろ?だから脱いでくれないか?また新しいお前を見せてくれ。大好きだよ、穂乃果」

「うんっ!!穂乃果も大好きだよ♡じゃあ今すぐ脱ぐね♪」

 

 

「ちょっと待てぇえええええええええええええええ!!お姉ちゃん騙されてるから!!」

 

 

 騙すとは人聞きの悪い奴だ。俺の素晴らしい演説を聞いていなかったのか?まぁ、まだ雪穂はおこちゃまだから分からないかもしれないが、これぐらい恋人同士なら当然だぞ?別にやましいことなんて何もない。俺はただ"高坂穂乃果"という人物について詳しく知りたいだけだ。裸を見て興奮するとか、そんな犯罪者みたいなマネするかよ。

 

 

「雪穂、あまり俺の邪魔をしない方が身のためだぞ」

「もう完全に犯罪者ですから!!通報しますよ!!」

「勝手にしろ。だがその時は、捕まる前にお前の服だけはなんとしてでも脱がしてやる!!」

「絵里ちゃん……なんでこの人好きになったの……?」

「さぁ……自分でも分からないわ……」

 

 

 そりゃあ変態的要素よりも、カッコいいところがたくさんあるからに決まってるじゃないか!!俺だって、女の子なら誰にも手を出す変態とは違うんだ。俺が見ているのはμ'sのみんなだけ!!穂乃果たち一筋なんだ!!つまり一途なんだよ、分かる?

 

 

「ハラショー!!まさか零くんと穂乃果ちゃんがここまで進んだ関係だなんて!!」

「いやいや違うからね亜里沙。あれはただのセクハラだから」

 

 

「穂乃果ぁ~」

「零君♡」

 

 

「なんか2人だけの世界に入り始めたわ……」

 

 

 

 

※ここからしばらく零と穂乃果の世界をご堪能ください(壁殴り禁止!!)

 

 

~~~~~

 

 

「さぁ穂乃果、服を脱がすからばんざいして?ほら、ばんざ~い!!」

 

「ばんざ~い♪」

 

「やっぱ穂乃果はいい子だなぁ~。そうやって俺の言うことを何でも聞いてくれる穂乃果、好きだよ」

 

「だって大好きな零君のためだもん♪それに零君は変態さんだから、穂乃果がぜぇ~んぶその欲望を受け止めてあげるよ!!」

 

「じゃあ俺も、全身全霊で穂乃果を愛してやろう!!」

 

「もう待ちきれないよぉ~~!!さぁ、早く脱がして♪」

 

「分かった!!いくぞ……それっ!!」

 

「きゃあっ♪あぁ~~涼しいぃ~~!!」

 

「おっ、可愛い下着だな?ベージュ色は初めてか?しかも、少し大人っぽくてそそられるよ」

 

「でしょでしょ?零君に見られてもいいように、常にお気に入りを着けてるんだ♪」

 

「ありがとな、俺なんかのために。名残惜しいけど、これも外しちゃっていいかな?」

 

「いいよ♪」

 

 

~~~~~

 

 

「『いいよ♪』じゃないよお姉ちゃん!!零君もなに全部脱がそうとしてるの!?」

「これ以上は禁止よ!!元生徒会長として認められないわ!!」

「チッ、邪魔すんなよ雪穂、絵里!!」

 

 

 折角いい雰囲気だったのになぁ~……もう少しで、あとちょっとで一線を超えられそうだったのに!!俺の欲望を邪魔した罪は重いぞ。この重罪、コイツらにどう償わせようか……?最悪、ヌーディストハーレムも辞さない判決を下すことになることを覚えておけ!!

 

 

「穂乃果ちゃんも大胆だね……」

「亜里沙ちゃんもどう?涼しくなれるよ!!」

「こら穂乃果!!勝手に亜里沙を誘惑しないで!!」

「お姉ちゃんまでおかしくなった……」

 

 

 これでこちらに味方が1人増えたわけだな。この調子で全員を脱がしまくって、あわよくばその先の展開へと――ってマズイマズイ!!涎が垂れそうだった!!でもこの場にはことりや楓がいないからまだ平和だな。あの2人がいたら阿鼻叫喚の事態に陥っていただろう。

 

 

「亜里沙、暑いのなら俺が抱きしめてやろう!!」

「きゃっ!!れ、零くん!?」

「ほ~ら、段々暑くなってきただろう?脱ぎたくなってきただろう?ん~?」

 

 

(あ、暑い!!零くんの身体に包まれて、私喜んでるの!?零くんから伝わってくる温もりがどんどん私を支配していく……ぬ、脱いじゃおっかな?それで零くんが喜んでくれるのなら……)

 

 

「亜里沙も脱ぐ気になった?」

「はい……もっと私のこと、見てくださいね♪」

「もちろんだ!!」

 

「零君に洗脳されているよ亜里沙!!戻ってきてぇえええええ!!」

 

 

 これで2人目!!やっぱり暑い時は欲望に忠実になった方が、身のためだし精神的にも断然いいな。そして俺の欲求も満たされて一石二鳥だ。さらに穂乃果たちも涼しくなるからwin-winじゃないか!!損することなんて1つもない!!それなのに雪穂も絵里もなぜ脱がないのか?

 

 

『暑かったら脱げばいいじゃない』

 

 

 うん!!いい名言ができたぞ!!

 

 

「それ以上、亜里沙に変なことをしたら許さないわよ」

「そうか……なら絵里、お前が脱げばいい」

「え゛っ!?」

「お前が脱げば亜里沙を返してやろう。なぁ~に、下着まで脱げとは言ってない。上だけ脱げばそれでいい」

「あなたねぇ!!」

「あと10秒だ。その間にお前が脱がなければ亜里沙を脱がす」

 

 

 我ながらいい作戦だ!!亜里沙を盾にすれば、シスコンの絵里は俺の言うことを聞かざるを得まい。亜里沙は俺に懐いてくれているため、彼女とコンタクトを取ることは非常に容易だ。つまり間接的に絵里を自由にコントロールすることができるのだ!!流石俺!!天才!!

 

 

「10、9、8」

 

「え、絵里ちゃんどうするの……?」

「雪穂……私は……」

 

「7、6、5、4」

 

「絵里ちゃん脱ぐの?穂乃果も緊張してきちゃった!!」

「もうお姉ちゃんも変態だ……」

 

「3、2、1」

 

「……ぐわ」

「聞こえないぞ?」

「脱ぐわって言ったのよ!!」

 

 

 同時に絵里は自分の上着を勢いよく脱ぎ捨てた。そしてそこには生命の神秘と言っていいほどの光景、つまり絵里の下着姿が俺たちの世界に具象化されたのだ!!キラキラとした効果音が似合う綺麗な肌に黄色の下着、これを神秘と言わずになんという。俺はしばらく絵里のその姿に魅了されていた。

 

 

「あ、あまりこっち見ないで……」

「あ、あぁ……あまりにも綺麗過ぎて見とれてた」

「うっ……まぁでも、ありがと……ふふっ」

 

 

 下着姿というのは水着と違ってエロスしか感じられないな。普段は決して誰にも見せない絶対領域であるからこそ、水着以上の興奮に煽られる。こうして冷静でいられるのも今の間だけかもしれない。

 

 

「零くん、ずっと抱きつかれているから汗かいてきちゃいました」

「そうだなぁ~……でもお前を脱がしちゃいけないって約束だしなぁ~。あ~あ、絵里が脱がなかったら亜里沙が暑さで苦しむことはなかったのに……」

「さっきの私の感動を返してよ!!こういう時は本当にゲス野郎ね!!」

 

 

 なんとでも言いたまえ。さっきも言ったが、俺は女の子の裸を見たいわけではない。暑さを凌ぐのと同時に女の子の新たな魅力を見つけ出したいだけなんだ。決して邪な気持ちがあるわけじゃないぞ。

 

 

「亜里沙も脱ぎたいよな?」

「はい……もう暑くて堪りませんから……」

「どうする絵里?大事な妹が暑さで悶え苦しんでるぞ?」

「むぅ……」

「それなら雪穂も一緒に脱げばいいじゃん♪」

「はぁ!?お姉ちゃんそれどういうこと!?」

 

 

 まさか自分に振られるとは思っていなかったのか、普段よりも一オクターブ高い声でツッコミを入れた。雪穂の奴、今日はツッコミ頑張ってるなぁ~~。ご褒美に脱がしてやろう。これで頭も身体も冷めるだろ。

 

 

「ほらだって雪穂、すっごく汗かいてるよ?」

「それはお姉ちゃんたちのせいでしょ!!私は絶対に脱がないからね!!」

「そうかそうか、そりゃそうだよな。だってお前の身体は貧相で、モデル体型の楓はもちろん、一年前はほとんで同じぐらいだった亜里沙にも既に負けてるんだもんな。そんな身体を晒したくない気持ちも分かるぞ!!でもロリ体型っていうのは、一定の需要があるから心配すんな」

 

 

 1年生の身体について。

 俺の妹である楓は言わずもがな、本人も自画自賛するほどのパーフェクトボディだ。絵里並みのスタイルに胸はことりと同じかそれ以上、文句のつけようもない。

 亜里沙も一年前は貧相な身体だったが、最近になって姉である絵里のスタイルを引き継いだのか、背や胸の成長速度が素晴らしい。それでも俺としてはまだまだ小柄だけどな。

 雪穂はさっき言った通りだ。

 

 

「うぅ……」

「どうしたプルプル震えて?悔しいのは分かるけど、それが現実なんだ」

 

 

「えぇい!!脱げばいいんでしょ脱げば!!これだって一年前と比べれば背も胸も成長してるし!!ダイエットにも成功してスタイルもよくなってるんだから!!」

 

 

 まさに計画通り!!雪穂も真姫と同じく重度のツンデレさんだから、こうやって煽っていればいつかは脱いでくれると信じていたぞ!!もう計画通りに進行しすぎていて自分に酔いしれそうだ。

 

 でもちょこぉっと暴走し過ぎのような……

 

 

「雪穂が壊れた!?今まで一緒にいて、こんな雪穂初めて見たよ!?」

「ゆ、雪穂落ち着いて!!もう私脱がないから……ね?」

 

 

「いや脱ぐ!!あんなに煽られたら私のプライドが許さないからね!!」

 

 

「零!!あなたが蒔いた種よ!!雪穂を元に戻しなさい!!」

「いやぁ~~雪穂っていいキャラしてるよな」

 

「零君!!」

「零!!」

「零くん!!」

 

「分かった分かった!!この俺に不可能はない!!ちゃんと雪穂を連れて帰ってくるから」

「あなたのせいでしょ……はぁ~……」

 

 

 そしてここから雪穂を取り戻すのに相当な時間を要した。もちろん歌詞作りが1ミリも先に進まなかったのは言うまでもない。さらにそのせいで、他のみんなに怒られたことも言うまでもない……

 




 今回は最近の暑さをネタにした話でした。曇っているのに暑いってどういうことだ!!いい加減にしろ!!……はい、この調子だと夏はどうなるんでしょう?今からでも億劫です。

 この話に出てきたキャラで、一番暑い思いをしたのは確実に雪穂でしょうね。まさにツッコミキャラの真髄を極めていましたから(笑)
もしかして零君よりも先にツッコミ死してしまうかも!?


~次回予告~
現在構想中の話です。どの順番で投稿されるかは未定なうえ、全然違う話が投稿されるかもしれません。さらに言えば没になるかもしれません。

☆嫉妬するまきりんぱな
前作『日常』より「嫉妬することほのうみ」参照

☆新たな性グセ発掘!!
次に零君が着目したのは、女の子の"耳"!!

☆花陽個人回
花陽視点でお送りする、濃厚なる『R-17.9』展開!!

☆μ's童話劇場『桃太郎』リベンジ!!
覚えている人は覚えている、今まで大した話題にもなっていないあのお話。もしかしたら別の童話を使うかも……


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