ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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前回は穂乃果 in Aqoursでしたが、今回は千歌 in μ'sです!
憧れの先輩たちを前に、千歌は自我を保っていられるのか……?


千歌・ミーツ・μ's

 穂乃果がAqoursと邂逅した翌日、俺は千歌を引き連れてμ'sの練習場である神社に向かっていた。

 こんなことになったのは、昨晩の彼女の電話が原因だ。どうやら今日はAqoursの練習が午後からであり、午前中は東京観光なり休憩なり個人の自由時間らしい。その自由時間に千歌がμ'sの練習を見学してみたいと申し出てきたので、翌日俺は急遽μ'sの練習を抜け出して千歌を迎えに行った――――てな感じである。

 

 千歌がこれまで出会ったμ'sのメンバーは穂乃果と楓、にこの3人。つまり他の9人とは初対面になる。

 だから期待を膨らませすぎて死にそうになっているんじゃないかと懸念していたのだが――――――

 

 

「あぁ~緊張する緊張する緊張する緊張する緊張する緊張する緊張する緊張する緊張する緊張する」

「連発で緊張するって言えるその肺活量がすげぇよ」

「もう先生! ちょっとくらい励ましてくれてもいいじゃないですかぁ!!」

「だったら行くのやめるか? μ'sのところ」

「い、行きます!! μ'sの練習を見せてもらういい機会なのに、ここで引き下がる訳にはいきません!!」

「どうしてそんなに情熱的なのに緊張してるんだか……」

 

 

 俺の予想とは裏腹に、千歌は興奮してテンションMAXどころか普段のルビィのようにビクビクしていた。ようやく憧れのμ's全員と対面できるのに、こんな調子では穂乃果たちの前に出られるのかどうかも怪しいぞ……。そういや穂乃果がμ'sとAqoursの合同練習の提案を持ち出した際にも、梨子たちが前向きに検討する中でコイツだけは恐れ多さでやけに否定的だったな。もはや千歌にとってμ'sはただの憧れではなく、手が届かないほどに神格化された存在なのだろう。でなけりゃたかが大学生のスクールアイドルに会うだけでこんなに緊張しないから。

 

 

「あっ、自己紹介考えてなかった!! 旅館の娘です……はインパクトがないし、みかんが好き……それはみかんが苦手な人に嫌われちゃうかもしれないよね。そうだ、Aqoursのリーダーやってます……とかどうでしょうか?」

「そんなのみんな知ってるから! 宴会中の自己紹介じゃあるまいし、普通でいいんだよ普通で」

「あっ、先生に告白して、先生から告白された経験があります!!……とか?」

「あれは告白じゃなくてただ想いを伝えただけだ!! それに一応そのことはまだ誰にも話してないんだから、絶対に言うなよ」

「えっ、そうなんですか? てっきりμ'sの皆さんには話してると思いました」

 

 

 言える訳ねぇよなぁそんなこと。だってμ'sのみんなと付き合っていることさえAqoursのみんなに話してないのに、Aqoursのみんなに告白紛いなことをしたってバラしたらそれはもう……うん、大変なことになるぞ。俺としては女の子に恋愛絡みで隠し事をしたくないのだが、こればっかりは許してくれ。今話したら1日の尋問では済まないどころか、Aqoursのみんなにも俺がμ'sと付き合っていることが明るみになってしまう。面倒事を増やさないためにも、その事実を伝える機会は俺に任せて欲しい。

 

 

「あそこだよ。μ'sがよく練習場所にしてる神社ってのは」

「わぁ~緊張してきたぁ……!! 心臓がバクバク言ってるのが聞こえるし、今までやってきたどのライブよりも緊張してるかも……」

「脚震えてるし……」

「あぁっ!? そういえばサイン色紙持ってくるの忘れてた!! どうしようどうしようこの服に書いてもらってもいいかな? あっ、でもでもそれだと洗濯した時に落ちちゃうじゃん!! あぁ~もうっ、どうしようぉおおおおおおおおおおおおおお!!」

「どうするもこうするも、穂乃果たちにはお前が行くって伝えてあるんだから行くしかねぇだろ」

「わぁああああああああああああああ尚更私への期待が高まっていくぅうううううううううう!!」

「うるさ……」

 

 

 千歌は頭を抱えながら辺りをのたうち回っていた。憧れの先輩たちに会うっていうんだから気持ちは察せないこともないが、通行人たちが俺たちを精神異常者を見る目で見てくるので俺としては巻き込み事故もいいところだ。それにあまりにも遅刻をすると、また穂乃果たちから女の子を引っ掛けて遊んでいたと思われるから早く行きたいんだけど……。

 

 

「わ、分かりました!! いい加減に覚悟を決めます!!」

「どうした急に……」

「人生最後の戦いだと思えば奮い立ちました!」

「μ'sに会うだけでどれだけ魂賭けてんだよ……」

 

 

 海外のハリウッドスターじゃあるまいし、μ'sなんて東京に来ればコンビニに遭遇するくらい余裕でエンカウント可能な奴らだぞ……? 俺としては家族と同等なくらい近しい関係となっている彼女たちがここまで美化されると、それはそれで違和感を抱いてしまう。もうこの感覚については一生千歌と感性が合わないだろう。

 

 気合を入れはしたものの未だに脚が震えている千歌は、神社前の長い石段を一歩一歩踏み締めるように上っていく。μ'sの練習場としても使われていたこの地獄階段を自分の足で感じたいって気持ちがあるらしいが、本当は神社に到着するまでなるべく時間を稼いで緊張を解したいと思っているに違いない。その証拠に神社に近づくたびに千歌の汗の量が増え、1人ではドキドキに耐えきれないのか俺の身体に擦り寄ってくる。女の子からくっついてくるのは嫌いじゃないけど、このまま神社に着いたら穂乃果たちからどんな目で見られるのか想像すらしたくない。ただでさえ昨日Aqoursと遊んでたことがバレて微妙な空気になったっていうのに……。特にお説教などの罰はなかったが、やっぱり修羅場のような張り詰めた空気は俺が耐えられないから。

 

 

 階段ももう少しとなってきた。階段の頭から神社の様子が見え始めるのと同時に、穂乃果たちの姿も視界に映る。だが千歌は穂乃果たちが見えたことで余計にビビってしまい、さっきまで俺の横で服の裾を掴んでたのにいつの間にか後ろに回り込んでいた。俺の身体を盾にするように階段を上り、ゆっくりと深呼吸を繰り返す。

 

 そして、遂に神社へと到達する。

 穂乃果たちは雰囲気で俺たちが来たのを察したのか、ストレッチ中にも関わらず全員が一斉にこちらを振り向く。俺の背中に隠れている千歌も同じ気配を察したらしく、まだ穂乃果たちをその目に捉えていないのに身体をビクッとさせていた。つうか千歌が震えているせいで、くっつかれている俺が武者震いしてるみたいになってんだけど……。穂乃果たちに何か後ろめたいことがあると勘違いされそうだろこれ。

 

 

「あっ、零君おそーーいっ!! 穂乃果たちもう練習始めちゃってるよ!」

「いや、まぁ……ここに来るまでの障害が険しすぎたんだよ。俺じゃなくてコイツがな」

「コイツ……? そういえば、Aqoursのリーダーさんを迎えに行ったのではないのですか? どこにも姿が見当たりませんが……?」

「もしかして零くん、早速その子に手を出してヤリ捨てちゃったとか……!? もうっ、ことりならいつでも相手になってあげるのに♪」

「自分からヤられにくる奴に言われても……。そんなことより、ちゃんといるよここに」

 

 

 俺の背中に隠れて丸まっている千歌を引きずり出そうとするが、服を掴んで必死に抵抗してくるためまだ緊張は解れていないようだ。それどころか穂乃果たちの声を聴いてより興奮してしまったみたいで、既に頭から湯気が立ち上っていた。

 

 

「まさか、そこにいるのかしら……?」

「絵里、大正解。さっきからずっと恥ずかしがって俺から離れてくれねぇんだよ」

「なるほどねぇ~にこの魅力にメッロメロになっちゃった訳ね♪」

「にこっちの場合、背丈が低くて高校生にも見えるから、逆に親近感沸いてくれるんと違う?」

「はぁ!? こちとらマジモノのアイドルなのよ!? ここにいる誰よりも大人のアイドルなの」

「大人なアイドルって、なんかエッチな響きに聞こえん?」

「それはアンタの脳内がエロいだけでしょうが……。それより、その子大丈夫なの?」

「高海さん。絢瀬絵里だけど……そもそも喋れるのかしら?」

「――――!?!?」

 

 

 もはや絵里に声を掛けられただけで悶絶する千歌。何故か涙目になりながら声を上げることもなく、ただ俺の服を爪痕が付きそうなくらいのパワーで握りしめあたふたしていた。絶景を見ると声が出ないほど感動するというが、千歌にとってはμ'sのメンバーがフルの12人揃っているこの光景こそが何よりの絶景なんだろう。涙を流してるのは感動しているのか、それとも声をかけてもらえた嬉しさなのかは知らないけど、1つ言えるのはこのままだとコイツがショック死しそう……。

 

 そんな中、俺と千歌の背後に忍び寄る影が1つ。

 

 

「えいっ!!」

「いぎゃぁ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

 

 千歌は背中に冷水を垂れ流されたかのように、身体を震わせて飛び上がる。

 それもそのはず、凛が千歌を後ろから丸め込む形で抱きしめたからだ。あれだけ緊張していた千歌のこと、背後からいきなり襲い掛かられたら肩を指で突くだけでもビビッて失禁してしまうレベルだろう。いや、もうμ'sに会えた緊張と感動で濡れてるかもしれないけど……。

 

 

「そんなに大声で叫ばれると、凛がお化け屋敷のお化けみたいだにゃ……」

「あ˝っ……!! り、凛さんに抱き着かれてる……!!」

「そんなに嬉しそうにされると照れるよぉ~♪ そうだ、かよちんもおいでよ!」

「え、えぇ……だって高海さん、今にも昇天しちゃいそうなんだけど……」

「いくら私が医者志望だからって、目の前で幸福死した人なんて面倒見れないから。凛がしっかり介抱するのよ」

「真姫ちゃんが冷たい!? ご、ゴメン千歌ちゃん!!」

「いいえ……むしろ嬉しすぎて、このまま一生凛さんの腕の中で過ごしたいですぅ……♪」

「もう手遅れかもね……」

 

 

 さっきまで心臓が飛び出るくらい驚いていたのに、今はのほほんとした表情で凛の腕の中を堪能している千歌。相変わらず感情の起伏が激しい彼女だが、その性格ならばμ'sに打ち解けやすいと思っている。今後μ'sとAqoursの合同練習が行われるたびにこうして騒ぎ倒す訳にもいかないから、早いところこの状況に慣れてほしいものだ。

 

 

「Aqoursのリーダーだからどんな人かと思えば、なんだかお姉ちゃんみたい。ほら、性格とか髪の色とか似てるし」

「確かに! でも元気いっぱいの子は私も大好きだよ♪」

「か、感激!! μ'sの天使である亜里沙さんに好きだと言ってもらえるなんて!!」

「天使だなんて、そんなの大袈裟だよ~!」

「何言ってるんですか!? μ'sのシスターズを言えば、クール系の雪穂さん、天使系の亜里沙さん、ギャル系の楓さんで有名なんですよ!?」

「ちょっと待って! どうして私がギャル系なの!? どこからどう見ても清楚系妹キャラでしょ!!」

「清楚?」

「清楚……?」

「雪穂も亜里沙も、あとで神社裏ね……」

 

 

 そうか、だったら俺も神社裏に連行されるわ……。

 シスターズは正式にその名前で活動していないが、μ's内の妹キャラ3人として名を馳せた結果、ファンたちが名付け世間に浸透した異名だ。公式でその名を使用したことはないので、シスターズの名を知っているのは相当なμ'sファンという証でもある。可愛げもありながらクール系でもある雪穂と、おっとり天然天使系の亜里沙、そして世間からは高校生なのにアダルティ過ぎるからとギャル系を与えられた楓。そのキャラ付けでファンの間ではシスターズとして名が通っている。

 だが、楓のセリフからも分かる通り本人はギャル系であることを否定している。もちろん彼女は誰よりもファッションやメイクに気を使い、イマドキ女子の最先端を走る女の子なのでギャル呼ばわりされても仕方ないと言えば仕方がない。でも清楚系と言われたら、ことりが清純だと言い張るのと同レベルで否定してやる。近親相姦願望持ちの妹なんかに、清楚の"せ"の字も存在しないから。

 

 

「す、凄い……。改めて見ると、こうしてμ'sが全員集合している光景を生で……素敵すぎる!!」

「この状態で感激するのなら、生でライブを見たら本当に死んじまうんじゃねぇか……?」

「大丈夫です! もう感動で昇天過ぎて、死地を乗り越えましたから!!」

「穂乃果から話は聞いていましたが、こうしてファンから素直に褒められるのは嬉しいものですね」

「でしょ? それに千歌ちゃんは穂乃果たちのライブ映像を穴が空くほど見てるらしいから、もしかしたら穂乃果たちよりも上手く踊れるかもね!」

「そ、そんなことないですよ! 私なんて精々コッサクダンスあたりが関の山です!」

「それはそれで凄いと思いますが……」

 

 

 曲芸師じゃあるまいし、もっと自分の歌と踊りをアピールしたらいいのに。μ'sはμ'sでもちろん凄いが、AqoursもAqoursでμ'sには出せないフレッシュな色が出せていると思うぞ。その点については花陽や亜里沙など、千歌たちと出会う前からAqoursのファンだった彼女たちのお墨付きでもある。まあ自分自身が褒められている状況で、更にAqoursの曲まで褒められたら千歌がどうなってしまうのかは大体お察しだろう。

 

 

 そういや、いつの間にか千歌のテンションがいつも通りに戻ってるな。穂乃果たちが想像以上にフレンドリーで近しい存在と認識したのか、もはや俺を盾にμ'sと喋ることはなく、普通に前へ出て友達感覚で談笑し会っている。

 彼女が抱いていた当初のμ'sの印象は、星のように手の届かぬ存在。だがこうして直接会って話してみると、若干歳の差はあれどジェネレーションギャップすら感じないくらいの微々たる差で、まさに親友のように接することができた。だからこそ千歌の緊張も知らぬ間に溶けていったのだろう。まあ案外話しかけづらい高嶺の花みたいな女の子に限って、喋ってみるといい奴だったりするんだよな。海未とか絵里とか、お高くまとまっている子であってもちょっぴり抜けていて可愛いところもあるし。

 

 

 千歌が穂乃果たちと談笑して場が温まっているところで、絵里が俺の元へやって来た。

 

 

「それで零、彼女は私たちの練習に参加するのかしら?」

「いや、本人が見学でいいってよ。いきなりμ'sの中に飛び込んで練習するのは、ドキドキして集中できないんだってさ」

「そう、だったら仕方ないわね。そもそも今の練習は運動不足解消が目的だから、彼女からしてみたら見学でもつまらないかも……」

「そんなことないです!!」

「ひゃっ!?」

 

 

 いきなり背後から大声で否定され、絵里は数分前の千歌のように身体を震わせて驚く。特に彼女の怖いモノ嫌いは大人になっても治っていないため、こうしてドッキリ行為をされるとピュアに驚いてしまうのだ。

 対して千歌は緊張から解放されたのか、今度はテンション高々な勢いでμ'sを圧倒する側に回っている。現に今の彼女はどこに感動する要素があるのかは知らないが、両手で絵里の右手を握って目を輝かせていた。神社に来る前は借りてきた猫以上に丸まって泣きそうになってたのに……。まあ、こっちの方が千歌らしいけどね。

 

 

「私は皆さんの練習が見られるだけで満足なので、私の存在なんて気にせずいつも通りにやっちゃってください!」

「そ、そう……? 私を含め運動不足の子たちが多いからそこまで大っぴらな練習はできないけど、それでもいいなら是非見学してってね♪」

「はいっ、ありがとうございます!」

 

 

 そして俺と千歌は、神社の縁石に腰を掛けてμ'sの練習を見学することにした。

 ほんの数日前にスクフェスに向けμ'sの練習が開始されたのだが、さっき絵里が言っていた通り、やはり4年のブランクと運動不足が響いてまともに練習するどころではなかった。まともに身体を動かせるのは現役でアイドル候補生のにこや、朝の鍛錬を欠かさない海未、運動が趣味の凛くらいだ。だからしばらくの間は身体を慣らすためのストレッチを主として、時たまライブに向けての練習をするプランとなっている。どうもこうもスクフェスまでは残り一か月半と期間はそこまで長くないので、多少身体にムチを打っても本番の練習は今からでもしておかないといけないのだ。

 

 穂乃果たちの動きがぎこちないのはスクールアイドル素人の俺目線でも分かるけど、千歌の反応はどうだろうか……?

 

 

「わぁ~~♪」

「あぁ、やっぱり……」

 

 

 問題があるどころか、目に星マークを浮かべるほど千歌はμ'sの練習に没頭していた。しかも座っているのに身体が大きく前のめりとなっているため、そんなに近くで見たいのなら参加すればいいのにと思ってしまう。口を開きながら目を輝かせるその姿は、まさに少女がお姫様に憧れる表情そのものだった。

 

 

「やっぱり穂乃果さんを見ていると、私も元気貰えちゃうなぁ~♪ ことりさんの独特な歌声にも癒されるし、海未さんのカッコイイ姿に惚れ惚れしちゃいますよね!?」

「いや、男の俺に聞かれても……」

「花陽さんの笑顔も優しくて素敵! それに凛さんの動きの機敏さや、真姫さんの綺麗な歌も見習いたいですよね!?」

「だから、俺に聞かれても……」

「絵里さんのモデル体型から繰り出されるあの優雅な動き! 希さんのセクシーな身体で織りなすダンス! そして現役アイドルのにこちゃんの愛くるしさ! もう最高すぎるぅ~♪ ですよね?」

「取って付けたように質問すんな……」

「雪穂さんの運動不足とは思えないほど整ったあの動き、まさにクール系! そして天使の笑顔で抱きしめたくなる亜里沙さんに……あと楓さん!」

「ちょっと! どうして私だけ誉め言葉がないの!?」

「言葉を失うほど魅力が凄いってことですよ!!」

 

 

 たった数分間μ'sの練習を見ただけで12人個々人の特徴をここまで端的に伝えられるとは、やはりμ'sのライブDVDを焦げるまで視聴していただけのことはある。千歌は子供の様に足をバタバタとさせ、ただの練習風景なのにライブを見ているかのような興奮を感じているみたいだ。

しかしこの感動具合、やっぱ仲間に入りたいんじゃねぇのか……?

 

 

「ねぇねぇ千歌ちゃん!!」

「は、はいっ!」

 

 

 穂乃果が現在絶賛絶頂中(意味深ではない)の千歌に向かって声を掛ける。他のみんなをチラッと見て微笑みでアイコンタクトを取っているあたり、μ'sのみんなに何かしらの考えがあるみたいだ。

 千歌はまさか練習中に声が掛かると思っていなかったのか、感動で緩み切っていた表情が一瞬で素に戻った。そこから更なる衝撃に堕とされるとも知らずに……。

 

 

「来てくれたのに見学だけじゃ申し訳ないから、せっかくだし穂乃果たちと一緒に練習しようよ!」

「凛も元気いっぱいの千歌ちゃんと一緒に練習したいにゃ!」

「仕方ないから、現役アイドルのにこが直々に指導してあげるわよ」

「へっ……? え゛ぇ゛え゛え゛えぇぇえええええええええええええええええええええええええ!?!?」

 

 

 

 

To Be Continued……

 




 μ'sとAqoursが出会ったらきっとこんな感じなんだろうなぁと、色々妄想しながら執筆するのが楽しすぎる最近です(笑)

 次回は千歌がμ'sの練習に殴り込み!



新たに☆10評価をくださった

裕喜さん

ありがとうございました!

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