ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 今回は前回に引き続き嫉妬回、まきりんぱなverです!!
 相変わらずのイチャイチャっぷりに砂糖の噴出が止まらない(笑)


※最後の方に質問があるので、是非後書きも最後までご覧下さい!!


嫉妬するまきりんぱな

 西木野真姫よ。

 

 お昼休み。今日もピアノでも弾こうかと音楽室へ向かっている最中なんだけど、どうやら先客がいるみたい。音楽室のピアノの音が廊下にまで聞こえているから。しかもその音を聞いただけで分かる。今この曲を弾いている人、かなり上手だ。まぁ私の足元にすら及んでないけどね!!

 

 でも驚いた。去年までは昼休みに音楽室にまで足を延ばすような人はいなかったのに、わざわざ教室からこんなに離れた音楽室まで来るなんて中々の変わり者ね。去年はそんな人がいなかったとなると、もしかしたら新入生かもしれない。一応顔ぐらいは覚えておいてあげようかしら。そこそこピアノを弾けるみたいだしね。

 

 

 そして私は音を立てないように音楽室の前に立ち、扉の窓から教室の中をそっと覗き込んだ。

 

 

「あの子……やっぱり1年生の子だったのね。ん?その隣にいるのは……れ、零!?!?」

 

 

 リボンの色からピアノを弾いていた子が1年生だって分かったけど、そんなことよりなんで零がここにいるの!?それもμ'sの誰かとは違う全く別の女の子と2人で一緒に……どういうことよ!?

 

 ちょうど演奏が終わったみたいなので私はその場でしゃがみ、あの2人に気づかれないように扉を少しだけ開け、息を殺して耳を澄ませた。素直に教室へ入ってしまえばいいのに、私ってばなにをしてるんだろう……

 

 

 心にモヤモヤはあるけれど、2人の会話が耳に入ってきたのでとりあえずそっちに集中することにした。

 

 

「どうでしたか先輩?」

「あぁ、思わず聞き惚れちゃったよ!!1ヶ月足らずでよくここまで上手くなったもんだ。すげぇよお前!!」

「あ、ありがとうございます!!」

 

 

 なによあの子!!零に褒められただけで顔を赤らめるなんて、まるで穂乃果とことりじゃない!!そんなお世辞の言葉だけで照れるなんてチョロすぎ!!私の優雅さを見習って欲しいぐらいだわ!!

 

 取り乱した……あの2人に気づかれてしまうかもしれないから落ち着かなきゃ。

 

 

「先輩に是非聴いてもらいたくて、ここのところはずっと練習してました!!」

「それは嬉しいけど、勉強は大丈夫なのか?」

「はい♪まだ中学の延長なので問題なしです!!」

「あまり舐めてると痛い目みるぞ。高校の勉強は中学と違ってどんどん進んでいくからな」

「ふふっ♪了解です」

 

 

 なに……?今に知り合ったんじゃなくて、前々から会ってたの?そんなこと私たちには一言も言ってなかったじゃない!?ことりやにこちゃんだったら間違いなく浮気現場とか言って写真をパチパチ撮りそうだけど、私はほら、心が広いからちょっとのことなら許してあげなくもないわよ。別に女の子と話すなとは言ってないし。

 

 でも、心のモヤモヤはさらに濃くなっていく……なんなのよ全くもうっ!!

 

 

「あっ!!次の授業移動教室だからもう行かなきゃ!!それじゃあ先輩、また聴きに来てくださいね♪」

「あぁ、むしろ俺でよければいつでも。お前のピアノの音色、とても綺麗で好きだぞ」

「ありがとうございます♪嬉しいです!!それでは失礼します」

 

 

 なによ……去年から『お前のピアノ演奏は最高だな!!』ってずっと言ってくれたくせに。可愛い子がピアノを弾いているならなんだっていいのね。あぁーーもう!!モヤモヤが収まらないじゃない、どうしてくれるよこれ!!

 

 

 あの子と鉢合わせるのはイヤなので、掃除用具箱の陰に隠れてやり過ごす。もうこれ以上ここにいてもイライラするだけだし、零が帰ったら私も教室に戻ろう。ピアノは……今日はもういいか。とりあえずこのまま零もやり過ごそう……

 

 

 

 

「おい真姫、そんなところに隠れて何してんだ」

 

 

 

 

「ひゃあっ!!」

 

 

 突然零がそう言って、私の隠れているところへヒョイっと顔をのぞかせた。あまりにも突発的だったから、自分に似合わない変な声が出ちゃったじゃない!!でもどうして気づかれたの……?気配は殺していたはずなんだけど……

 

 

「ホントにお前らって盗み聞きが好きだよな。扉をちょっとだけ開けるとか、みみっちいことしやがって」

「そ、そんなに前から気づいてたの!?」

「お前らの気配ならすぐに分かるさ。だって自分の彼女だし」

 

 

 彼女か……でもあの子との会話は、彼氏彼女とまではいかないけど結構親密な仲同士の会話だった。別にあの子が悪いわけでもないし、零が悪いわけでもないけど……なんか気に入らない。ピアノを彼に聴かせてあげるのも私の専売特許だと思っていたのに……

 

 

「お前……嫉妬してるだろ?」

「なぁっ!?そんなわけないでしょ!!そもそも嫉妬なんてする要素――」

 

 

「心配すんな。俺は真姫のピアノの音色、そしてピアノを弾くお前の姿、どんなピアニストよりも大好きだよ」

 

 

「れ、零……」

 

 

 お世辞かもしれない。ただのその場しのぎの言い訳かもしれない。それでも私の心に掛かっていたモヤモヤは、零の言葉を聞いてサァーと消え去った。

 

 いや、これはお世辞でもなければ言い訳でもない。彼の目を見れば分かる。零は本気だ。だってこんな優しい目をしているんですもの。疑えって言う方が間違いだわ。

 

 

「また2人きりでお前の演奏を聴かせて欲しい。真姫のピアノほど俺の心に響く演奏はないからな。それにお前の演奏は、俺の中でずっと一番だよ」

 

 

 一番――――何事も常に一番を目指し、実際に獲得してきた私にとっては聞き慣れた言葉。テストでも模試でもピアノでも、またそれ以外でも……それは至極当然だった。

 

 でも、今ほど『一番』という言葉が嬉しかったことはない。誰の口からでもなく、彼の口から直接その言葉を聞けた時がなによりも嬉しく誇りに思う。多分それに明確な理由はない。ただ――彼が好きだから。たったそれだけの、誰にも理解されない私だけの理由。

 

 

「よし、そろそろ俺たちも行こうぜ」

 

 

 零はしゃがみ込んでいる私に手を差し伸べてきた。普段なら素直になれなくて無視しちゃうけど、その時は自分が意識する前に私の手が勝手に彼の手を取っていた。零は私が素直だったことに驚いたのか少し目を見開いていたけど、その表情はすぐに戻り優しく私を引き上げる。

 

 なんて大きくて暖かい手……何事も一番を目指す私だけど、やっぱり零だけには適わないかな。

 

 

「ねぇ、今度の休み……一緒にどこか行かない?」

「おっ、それってデートの約束か?お前から誘ってくるとは珍しい」

「そんな時もあるわよ。だって私はあなたの彼女なんだから♪」

 

 

 零の言う通り、今までのデートの約束は全部彼からだった。でも……たまには積極的になってもいいかな?だっていつも見守ってくれている彼がいるんだもの。だから――――

 

 

 これからもよろしくお願いね!!

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 星空凛です!!

 

 やっと待ちに待ってた体育の授業だよ!!体育の授業は数学や英語なんて堅苦しいお経のような授業から解放される至福の時間!!嬉しすぎて誰よりも早く運動場に来ちゃったにゃ!!かよちんや真姫ちゃんが来るまでまだまだ時間が掛かるだろうし、身体を温めるために走っておこうかな?

 

 ――と思っていたけど、まだ誰かが運動場にいるみたい。もしかして前の授業が長引いちゃったのかな?でも2人しかいないし、どういうことだろう?邪魔しちゃ悪いからもっと離れたところで走ろう!!

 

 そこでふと、授業後も残って自主連している2人の顔をよく見てみると――――

 

 

「れ、零くん!?それじゃあさっきは3年生の体育だったんだ……それに、隣にいるのは知らない女の子だ」

 

 

 あれ?どうして凛、隠れちゃったんだろ……?零くんがトラックにいるなら一緒に走ろって言えばいいのに……それなのに隠れちゃった。うにゃーーーーー!!なんだか胸の辺りがチクチクするにゃーーーーー!!零くんが凛の知らない女の子と笑い合っているせい!?と、とりあえず耳を澄ませてみよう。

 

 

「神崎君、陸上得意なの?運動部員じゃないのによくあそこまで早く走れるよね」

「得意ではないけど、基礎体力ぐらいは欠かさず付けているよ」

「へぇ~~意外とマメなんだね♪」

「うっせぇ、意外は余計だ」

「ははは!!でも、走ってる姿とかすごくカッコよかったよ!!」

「それはお前もな。あんな綺麗なフォームで走る奴なんて中々いないぞ」

「おっ、褒めてくれるなんて珍しいね!!ありがと♪」

 

 

 なぁ~~んかやな感じだにゃ……いや、別に零くんとかあの先輩とかじゃなくて、ただこの雰囲気が凛にとってイヤなだけ。ふんだっ!!走ることなら凛だって負けてないのに……むしろ校内女子で一番早いのは凛だから、あの先輩にだって勝てるにゃ。

 それなのに、走ることについてあまり零くんから褒めてもらったことがないな……まぁ授業は学年別だし、仕方がないと言えば仕方ないけどね。仕方ないけど……うぅーーー!!なんか腑に落ちないにゃーーー!!

 

 

「ねぇ、また一緒に走ろうよ!!ジョギングみたいに軽くでいいからさ!!」

「あぁ、別にいいぞ。それじゃあ朝にでも走ってみるかな」

「決まりだね♪朝から神崎君に会えるなんてワクワクするなぁ」

「走ることにワクワクするんじゃねぇのかよ!!」

「あはは……それはそれ、これはこれだよ」

 

 

 むむむ……なんだか恋人同士みたいだにゃ。恋人は凛たちなのにーーーーー!!それに凛だってまだ零くんと2人きりで一緒に走ったことないんだよ!?それなのに彼女を放っておいて別の女の人と約束をするなんて……いや、別に零くんの自由だからいいんだけど、それだと凛のモヤモヤが取れないんだよね。

 

 はぁ~……こんな気持ちになるなら、調子に乗って一早く運動場なんかに来なかったらよかったにゃ……

 

 

「じゃあそろそろ戻るね。また時間が決まったら連絡するから!!」

「おうっ、じゃあな!!」

 

 

 あっ、あの先輩が帰った。今だ、今がチャンス!!こうなったら凛があの先輩より先に零くんと一緒にジョギングするにゃ!!渡さない、絶対に!!

 

 

「零くーーーーーん!!」

「ちょっ!!凛!?急に抱きつくな危ないぞ!?」

「零くん零くん零くん♪」

「どうした!?今日はやけに甘えてくるな。それに体育が終わったばかりだからかなり汗臭いと思うぞ?」

「それでもいいの~~!!」

 

 

 くんくんくんくんくんくん。あぁ~~零くんの匂いだにゃ~~!!ちょっと汗臭いのも、カッコいい男の子なら見事フェロモンに変わるんだね。そしてこうやって抱きつけるのも彼女である凛たちの特権。もう体育の授業なんてほっぽり出してずぅ~っとこうしていたいにゃ~~!!

 

 

 はっ!!違う違う!!凛は零くんと一緒にジョギングをする約束をしようとしてたんだ。このまま零くんの魅力とフェロモンに取り付かれそうになってたよ♪

 

 

「ねぇ零くん、今度凛と一緒に朝の自主連しない?ジョギングとかストレッチとかも!!」

「お前が進んで朝練するのか……明日は雪かな」

「もうっ!!そんなことはどうでもいいの!!」

「悪い悪い!!もちろん喜んでご一緒させてもらうよ。お前と2人で練習したことなかったから楽しみだ」

 

 

 零くん、凛と2人きりで練習したことないって気づいてたんだ。それでいて楽しみだって……あっ、いつの間にか胸のチクチクが収まってる、もしかして零くんが凛と同じことを考えていてくれて嬉しくなったおかげかな?うん、絶対にそうだ!!勇気を出して零くんを誘ってみてよかったにゃ!!

 

 

「いくらμ'sのみんなが毎日練習してるっていっても流石に俺には及ばないからな。その点凛とは気兼ねなく全力で身体を動かせるから、久々にいい運動ができそうだ」

 

「ねぇねぇ、それって凛だけ?」

「そりゃそうだろ、俺の体力に付いてこられるのはお前ぐらいだ」

「えへへ~そうなんだぁ~~♪」

「どうしたお前、今日はご機嫌だな」

「凛は零くんと一緒にいる時はいっつもご機嫌だよ!!」

 

 

 零くんと一緒なら大好きな運動も楽しくなる!!零くんと一緒なら苦手な勉強もできるような気がする!!零くんと一緒ならどんなキツイ練習にだって耐えられる!!零くんと一緒なら可愛い服だっていっぱい着ちゃう!!零くんと一緒なら、ちょっと変態さんなことも許しちゃう……えへっ♪こう思っちゃう凛も変態さんなのかな?

 

 だから、凛の隣にずっと一緒にいてね♪

 

 

 これからもよろしくお願いします!!

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 小泉花陽です。

 

 今日はこの前のデートで零君に『お菓子作りはしないのか?』と言われたため、思い切って零君のためにお菓子を作ってきました。まだ勝手が分からないからことりちゃんにご指導をお願いしたんだけど、自分でもよくできたマカロンだと思います。初めてにしては自信作だから、零君喜んでくれるといいなぁ。

 

 

 とりあえず3年生教室の近くまで来たけど、流石に連絡してから来た方がよかったかな?移動教室だったらもう教室にいないかもしれないし。最悪今日の放課後に渡せば問題ないんだけど、一早く零君の笑顔が見たいなぁって思っていたり。あうぅ……最近零君のことばっかり頭に浮かんでくるよぉ~……

 

 

 あっ、いた!!じゃあ移動教室じゃなかったんだ、よかったぁ~。あれ?でも零君が誰かに迫られている。あれは……女の子!?しかも私と同じクラスの子だ!!あの子が零君と知り合いだなんて知らなかったよ!?あんなに零君に近づいてなにをしてるんだろう……?

 

 

「せんぱぁ~い♪今日もおやつの時間ですよぉ~~」

「お前去年からしつこいな!!いや、別に美味いお菓子が食えるから嬉しいんだけどさ」

「だったらいいじゃないですか!!ほらほらあ~ん♪」

「食うからそんなに迫ってくるなって!!」

 

 

 うわぁ~~零君とあの子、すごく仲がいいんだなぁ。積極的になった私でも、流石に学院内であそこまで零君に迫ることなんてできないや。

 それにあの子の持っているチーズケーキ、とっても美味しそう。遠くから見ても綺麗な形をしているし、匂いも伝わってくる。これは和食派から洋食派に寝返ってもおかしくないかも……

 

 それに比べて私のマカロン。自信作だけどちょっと形が崩れてるし、あまり美味しそうに見えない……渡すのやめようかな……?

 

 

「先輩の好きなチーズケーキですよぉ~♪」

「俺はお前のペットか!!それにいつも作り過ぎだ!!俺を太らせる気かよ!?」

「そう言って、いっつも完食してくれる先輩のことが大好きです!!」

「お前なぁ……」

 

 

 零君、呆れながらもチーズケーキを美味しそうに食べてる。それにとってもいい笑顔で……私も零君に手作りのお菓子を食べてもらって、あの笑顔を向けて欲しい。本当なら今頃あの笑顔は私に向けられいたはずだったのに……ううん!!別にあの子のせいじゃない!!自分がまだまだ引っ込み思案なのが悪いんだよね!!

 

 でも……胸を針で刺されたようなこの痛みはなんだろう?

 

 

「じゃあこれ全部もらってください!!妹さんとご一緒にどうぞ♪」

「妹の分まで……なんか急に申し訳ない気持ちになっちまったな」

「いいですよそれぐらい。その代わりまた試食してくれますか?」

「いいぞ。何だかんだ言って楽しみにしている俺がいる」

「ふふっ♪ありがとうございます!!それじゃあまた今度!!」

「あぁ、またな」

 

 

 あの子、零君に妹がいることまで知ってるんだ。確かに楓ちゃんは綺麗で可愛くて、スタイルもいいしよく目立つから知っている人は多いかもしれない。しれないけど……楓ちゃんの分まで作ってくるなんて、零君とそこまで親密な仲なんだね。

 

 どうしよう……もう帰ろうかな?授業も始まっちゃうし。それにこんなヘンテコな形のマカロンなんてきっと零君の口に合わないもん!!いつもことりちゃんやあの子のお菓子を食べて舌が肥えているだろうし、私のお菓子を無理に食べてもらう必要なんて――――

 

 

「花陽か、甘い匂いをプンプンさせてんのは」

「ぴゃぁあ!!!!」

「うぉ!!そこまで驚かれるとは……」

 

 

 いつの間にか零君が私の目の前にぃいいいいいい!!考え事をしていて全然気がつかなかったよ。

 それにしても甘い匂い?もしかして私が持っているこのマカロンのことかな?そうだとしたら零君の鼻って、もしかして犬並み!?でも、あまり食べて欲しくないんだよね……

 

 

 違います!!私は積極的になるって決めたんです!!ここで、こんなところで逃げてはいけません!!勇気を出して零君に渡さないと!!

 

 

「ん?その箱はなんだ?もしかして俺へのプレゼントとか……なぁ~~んてな!!」

「そうだよ」

「はい……?」

「零君のためにマカロンを作ってきたの!!初めてだったから美味しそうには見えないけど、受け取ってください!!」

 

 

 言っちゃった!!でもやっぱりあのまま逃げるなんて絶対にしたくなかった。あの子には負けるかもしれないけど……

 

 零君は私から箱を受け取り、中に入っていたマカロンを1つ摘んでパクッと一口噛じりました。ど、どうかな……?

 

 

「美味い……美味いよこれ!!花陽、お前お菓子作りの才能あるぞ!!」

「そ、そうかな……?でもさっきの女の子やことりちゃんには負けちゃうと思うけどね」

「…………全く、お前もかよ」

「へ?」

 

 

 零君はため息を付きながら、私の頭を撫で始めました。

 零君の大きな手から流れる暖かい温もりが私の頭から全身に駆け巡ります。頭を撫でてもらうってこんなに気持ちのいいことだったんだ。穂乃果ちゃんや凛ちゃんがせがむ気持ちも分かるね。

 

 

「お菓子も料理もそうだけど、誰かと比べる必要なんてないぞ。それで店を出して大勢に振る舞うのなら話は別だが、お前は俺のためだけに一生懸命作ってくれたんだろ?このマカロンを一口食べたらそれがすぐに伝わってきたよ。だから花陽は花陽のお菓子があって、あいつらにはあいつらのお菓子があるんだ。もちろん、お前のマカロンとっても美味しいぞ!!」

 

「あ、ありがとう!!」

 

 

 そっか、大切なことを忘れたたよ。このマカロンを作る時、零君が笑顔で美味しく食べてくれるようにと願っていたんだ。それが愛情なんだね。それなのに私、自分のお菓子を自分で卑下しちゃってた……そんなことじゃお菓子が美味しくなくなっちゃうよね!!

 

 

「だからこれからもさ、俺に作ってくれないか?お前だけのお菓子を、俺のために」

 

 

 そんなこと、答えは決まっています!!

 

 

「はい!!喜んで♪」

 

 

 まだまだ引っ込み思案で素直に気持ちをぶつけられない時もあるけど、今してもらったように零君が手を引っ張って助けてくれる。だから私もそれに答えよう!!零君の笑顔を見るために、あなたの側でずっと……

 

 

 これからもよろしくお願いします!!

 

 




 嫉妬するまきりんぱな、どうだったでしょうか?特に凛視点は前作を含めても初だったので可愛く書けているか心配ですが、個人的には凛推しになりそうなくらい可愛く描けたと思っています!!


 そういうわけで、『新日常』も遂に30話まで来ました。いやぁ~早かったですね!!ここまで来れたのも読者様の皆様のおかげです!!――――という決まり文句(!?)はさて置き、次回は30話突破記念小説となります。ちなみにいくらか前の次回予告にあった性グセ回は没となりました☆


~30話突破記念回あらすじ~

 零の彼女であるμ'sメンバー9人は、彼の思いつきによりメイド服で彼をご奉仕することに。しかしそのメイド服には仕掛けが施されており、零の命令に背いたり無理矢理脱ごうとすると身体全体に快楽が走るという最悪で最高のメイド服だった。彼の策略にハマった9人は、一日神崎零専属メイドとして喘ぎながら奮闘する。



 Twitterではやめようかなと言っていたのですが、ご要望があったのでリクエストを募集しようと思います。注意事項をよく読んでそれにご了承頂ける方は、活動報告またはTwitterにてリクエストをお願いします。

活動報告
 http://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=73051&uid=81126

Twitter
 https://twitter.com/CamelliaDahlia


 高評価をくださった方、ありがとうございました!!
 これでまたR-18への道が近づきました(笑)


 数時間前に超短編小説を投稿しました。活動報告からどうぞ!!


 最後になりましたが、読者の皆さんからちょこっと知りたいことを。アンケートではなく軽い質問なので適当に感想の端っこやTwitterなどでお答え頂ければ嬉しいです!!

~ちょっとした質問~
 これまで『新日常』30話(この回まで)の中で、特にお気に入りの話があれば教えて欲しいです!!もちろん複数あっても構いません。

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