ラブライブ!~μ's&Aqoursとの新たなる日常~   作:薮椿

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 シスターズ編の最終回。
 友情を確かめ合うシーンは、どんな作品であろうとも涙を流す派の人間です()


妹たちの絆

 

 

 

 

「なに……?」

 

 

 楓は私たちの姿を見るなり、あからさまに嫌そうな表情で後退りする。家のドアを開けた時は眩しい笑顔だったのに、私たちの顔を見るなりこれだよ……。

 多分だけど、零君が帰ってきたと思ったのだろう。彼の話では今の楓はお兄ちゃん依存症が末期レベルらしいから、そりゃ間違えても仕方ないよね。ていうか、零君だったらわざわざ家のチャイムなんて鳴らさないと思うけど……。そういったことも考えられないくらい、今の彼女は追い詰められているに違いない。

 

 状況説明が遅れたけど、私たちは楓と本気で向き合うために神崎家を訪れていた。今朝はずっと彼女に押されっぱなしだったけど、もう怯んだりしない。目の前で困っている友達に手を差し伸べないなんて、それこそ友達じゃないもんね。

 

 そう思っているのは亜里沙も同じで、まずは彼女が話に切り込む。

 

 

「楓とお話がしたいの! 家に上がってもいいかな……?」

「必要ない――――って言ったら?」

「必要ないことは絶対にないよ。だって楓、苦しそうな顔してるもん」

「っ……!! ったく、分かった。話だけは聞いてあげるから、早く入って」

 

 

 意外とあっさりと承諾してくれたと思うかもしれないけど、最初のこの関門は乗り越えられる自信があった。

 実は私たちが神崎家に向かう時、零君がこんなことを言っていた。『今の楓は寂しさのピークを迎えている。だから、お前たちが行っても家には入れてくれるだろう。その寂しさを紛らわすため、やり場のないストレスをお前たちにぶつけるためにな』と。彼女の気持ちを利用したようで悪いけど、まずは話を聞いてもらう場を整えるのが先決だからね。

 

 そうして私たちは、無事に楓と話し合う機会を作ることができた。

 でも、本番はこれから。零君の話から、楓の心境が自分たちの想像以上に追い詰められていると知った今、不用意に彼女を刺激する訳にはいかない。だったらどうすればいいのか、それも考えてきたつもりだ。

 

 彼女を救うために、私たちのやるべきことは――――――

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「で? 話ってなに? 私はもうあんたたちと話し合うことはないんだけど?」

 

 

 楓は普段は零君が座っているお高そうなソファに深く腰を掛け、床に雑に敷かれた座布団に座っている私たちを見下している。私たちでストレスをするっていう零君の読みは間違っていなかったみたい。別にそれで楓の気が休まるのならいくらでも相手になってあげるけど、今の彼女の心境では気が済むことがないだろう。

 

 

「単刀直入に言うけど、零君と一緒にいられる時間が減って寂しいんでしょ?」

「は、はぁ? 何を根拠に……」

「さっき零君から聞いたんだ。今朝から楓の様子がおかしかったって」

「会ったんだ、お兄ちゃんに。私は見限られたのに……」

 

 

 あぁ、こりゃ相当苛立ってるね……。零君の話題になった途端に話の腰を折ってきたから、精神的に余裕がないのが見え見えだ。

 でも、これで少し安心した私もいる。嫉妬の目を向けられて悦ぶとかそういうのではなく、今朝私たちに向けた威圧は彼女の本心ではないと分かったから。兄である零君と一緒にいる時間が減った心の隙間を埋めるために、ただ私たちに八つ当たりしていると確信したからだ。

 

 そうと分かれば話は早い。私たちのやることは、ぽっかりと空いた彼女の心の隙間を埋めてあげるだけだ。

 そして、遂に亜里沙が本題へと乗り出した。

 

 

「私たち、楓を助けてあげたいの! 楓にとってみたら余計なお節介かもしれないけど、友達が苦しんでいるのは見過ごせないから……」

「へぇ、私をダシにしてヒーロー気取りってわけ? 悲劇のヒロインを救うのはさぞかし気持ちがイイでしょうよ」

「そんなのじゃないよ。私たちは親友として――」

「それが迷惑だって言ってんの。それに親友? 朝も言ったけど、私にとってアンタたちは最初から手駒に過ぎなかったんだよ。お兄ちゃんと結ばれるための、ただの手段の1つ。だから、駒ごときに助けてもらおうなんて思わないから」

「どれだけ罵ってくれてもいい。それで楓が私たちの話を聞いてくれるなら」

「……ったく、本当に面倒。朝は何も言えなかったくせに……」

 

 

 その通り。朝は楓に言いたいことを言われているだけで、私たちは絶望してしまった。自分の気持ちを我武者羅にぶつけても、彼女に真っ向から打ち砕かれ、何も言えず彼女が立ち去るのを見守るだけだったのは記憶に新しい。

 

 だけど、今は違う。自分たちの本当にやりたいこと、伝えたいことを、しっかりと胸に秘めているから。

 

 

「楓は覚えてる? 私たちが出会った時のこと。開口一番に自分こそ零君の妻だって宣言した時は、私も亜里沙も驚いちゃったよ。もちろん冗談なのは分かってたけど、そのとき思ったんだ。あぁ、これからの学校生活は騒がしくなるなって。案の定、同じμ'sのメンバーになって、私たち3人は一緒にいることが多くなった。もうこの1年で、どれだけ2人に振り回されたことか……」

「なにそれ。昔話なら興味ないんだけど」

「でも、楽しかったんだ。この1年間、毎日が充実していたのはμ'sや亜里沙、そして楓のおかげだよ。ほら、私って性格的に積極的になれないタイプだから、新しいことに挑戦するとか、刺激的な生活を送ることに無縁なんだよね。だからいつも私を未知の世界へ引っ張ってくれた亜里沙、そして楓には感謝してるんだ」

「あっそ。そんな覚えはないけどね」

「楓にはなくても、私はずっと覚えてる。休日にここに遊びに行ってみようとか、このスイーツが有名だから食べに行ってみようとか、ダンスの振り付けはこっちの方が雪穂の身体能力に会ってるとか、私の日常はプライベートからスクールアイドルの活動まで楓に先導されっぱなしだった。でもね、そうやって振り回されるのも悪くない、むしろ楽しかったよ」

「ドMじゃん。救えないね」

「あはは、そうかも」

 

 

 私にとっては、亜里沙と楓がいてくれたからこそμ'sをやっていけたと思っている。私は周りの変化に適応せず、ただ静かに毎日を過ごすことができれば良いと思っている人間だ。だからなのか、何事も積極的になることはできない。将来の夢もなければ、高校選びだって家から一番近いところだったから、勉強は他にやることがないからそれなりに頑張り、学校行事や委員会活動などは他人に役に立たないと言われない程度には働く。そんな感じだ。

 

 だから、私を常に新しい世界に連れて行ってくれる亜里沙と楓には感謝している。特に楓はあらゆる知識が豊富なので、美味しいレストランや質の良い服がそろうブティックの情報はもちろん、ダンスや歌の稽古も指導できるなど、私から見れば彼女は隙なし。私が外の世界に目を向けるようになったのは、間違いなく楓のおかげだ。

 

 

「私に感謝をするなんて、こっちからしてみれば滑稽だよ。駒に感謝されてもねぇ……」

「いいよ、駒でも。それでも私は毎日が楽しかった。楓からしてみたら友情なんて嘘だったのかもしれないけど、私からしてみたら本物だったんだよ。友情も、今まで積み重ねてきた思い出もね」

 

 

 さっきから楓は私の目を見ない。照れ隠しっぽい表情をしているあたり、私の言葉が楓の心に響いている証拠だ。そうでなければ、会話の節々で嫌味を挟んだりはしないだろうから。

 

 彼女が私たちの話に耳を傾けてくれている。

 私に勢いに乗じて、亜里沙も自分の心中を打ち明けた。

 

 

「私から見た楓は、いつもキラキラしてた。何事にも軽口を叩くけど、いざ取り組む時はいつも一生懸命。μ'sの練習もライブも零くんに自分を魅せたいという、ただその一心のために頑張る。それ以外のことでも、楓の行動原理はいつも零くんのためだったよね。私、楓のそういった一途なところがとても大好きなんだよ」

「別に、亜里沙だってそうでしょ。私よりも亜里沙の方が、何事も純粋に取り組んでるように見えるけど……」

「なんだろうね、私の頑張りって空回りすることも多いんだよ。確かにどんなことでも頑張ろうと努力はするけど、結局なんのために頑張っているのか分からなくなる時があるんだ。何事も取り組むなら全力でやろうとは思うし、それを実行には移す。でも、ただ1人のためにあらゆることに情熱を注ぐ楓とは違って、私はとにかく我武者羅に頑張っているだけ。だからこそ、私には楓がキラキラして見えるんだよ」

 

 

 本人の言う通り、亜里沙は手を抜くという言葉を知らない。だから勉強でも運動でも、μ'sの練習でも、例え誰かに押し付けられた雑用なんかでも全力でやり通す。一切の妥協はなく、自分の成し得ることのできる最高のカタチで作業を終える。そのことに関して、亜里沙は面倒だと思ったことは一度もないらしい。自分のためになるなら、誰かのためになるなら、何事も全力を出す。親友ながら感服しちゃうよ……。

 

 まるで善人の鏡のような彼女だけど、結局のところ、どうしてそこまで何でも本気になれるのかと言われたら答えることはできない。自分がやりたいからという意欲もあれば、誰かのためにやらなければならないからという使命感もある。彼女にとってはそれは苦でも何でもないけど、自分のためや相手のため以上の気持ちはない。だからこそ、ただ1人の愛する人のためにひたむきになれる楓が輝いて見えるのだろう。

 

 

「私、もう一度だけでいいからこの3人でステージに立ちたい。親友でいつも私の隣にいてくれる雪穂と、私の憧れで目標でもある楓。またみんなでライブができたら、それはとっても楽しいなって」

「残念ながら、私にはもうステージに立つこともしないし、ライブもしない。お兄ちゃんと結ばれた今、もう必要のないことだから」

「本当にそう思ってる? 楓はただキラキラしていただけじゃない。練習中も笑顔で、ステージの上ではそれ以上、とびきりの笑顔だったんだよ? それが例え零くんのためだけであっても、楓は楽しそうだった。どれだけ否定しても否定しきれないほどね」

「それは……」

 

 

 体裁を取り繕ったとしても、私たちが見てきた楓の笑顔は嘘じゃない。もう1年も一緒にいるんだから、それくらいは分かる。誰かと一緒に笑い合える時間こそ、彼女にとって一番大切なんだ。そう、零君が言っていた、楓と本当の意味で親友になれたのは私たちだと。そんな仲間と分け隔てなく共に同じ道を歩む時間は、彼女にとってかけがえのない時間だったはずだ。

 

 

「思い出して欲しい。零君と一緒にいる時間だけが、楓の時間じゃないってこと。もちろん零君といられる時間は私も楽しいよ。だけど、あなたの目の前にはもっともっと世界が広がっているだって知って欲しい。そして、自分自身も誰かの世界を広げていたこともね」

「どれだけ世界が広がろうとも、お兄ちゃんと離れ離れになったことに変わりはない。それなのに、周りだけが広がっても虚しいだけだよ……」

「だったら、私たちがずっと隣にいる! 楓が寂しくならないように、楓が悲しまないように。私も零くんと会う機会が減って残念だけど、だからこそ、顔を合わせた時にこれまで以上の笑顔で出迎えたいんだ。楓だってそうでしょ? 好きな人にお料理を振舞いたい、綺麗にお掃除をして褒めてもらいたい。だけど、心が籠ってなかったら意味ないよ。相手に何も伝わらない」

 

 

 楓は亜里沙の言葉で何かを思い出したようで、少し前の記憶を振り返っているようだ。

 私たちは零君からその話を聞いていた。楓はようやく気付いたみたい。どうして自分の手料理が零君に拒絶されたのか? それは亜里沙の言う通り、心が籠っていなかったから。最愛の人への真心なんてものはなく、ただその人と自分を辛うじて繋ぎ止めるための苦肉の策だった手料理。その料理を愛する人が食べてくれる瞬間こそ、自分が自分でいられる瞬間。そう、全て自分の私利私欲のためだった。もちろん零君には何もかもがお見通しで、その場しのぎで繋ぎ合わせた糸なんてすぐに切られちゃったけど。

 

 しばらく沈黙が続いたけど、徐々に楓の表情に変化が現れた。

 さっきまでは険しそうな顔をしていたのに、冷静になってこれまでの自分を振り返ったためか、少し落ち着きを取り戻したみたいだ。

 

 

「あっ、その澄ました顔。ようやくいつもの楓っぽくなってきたね!」

「それ、いつも私がぼぉ~っと妄想に耽るメルヘン女だと思ってる訳……?」

「それそれ、もういつもの楓だよ!」

「なにそれ、意味分かんない……」

「真姫ちゃんのマネ?」

「えぇいっ!! ああ言ったらこう言う!!」

 

 

 声から分かるテンションの高さ。そして、このツッコミ。やっとペースが元に戻ってきたみたいだね。

 だけど自暴自棄に振舞っていた頃の後ろめたさも残っているようで、自分から私たちに声をかけるのは躊躇っているようだ。

 

 

「そういえば、出会った時に楓が名付けてくれたんだよね、"シスターズ"って。楓がいなかったら、シスターズじゃなくなっちゃうでしょ」

「あぁ~あったあったそんな言葉。よく覚えてるよね……」

「もちろん覚えてるよ、楓との思い出は全部ね! だって、楽しかった思い出しかないもん」

「全く、亜里沙の純粋さを見てると、自分が淀んでいたことが馬鹿らしくなってくるよ。目の前にこんなお花畑がいたらねぇ……」

「いやぁそれほどでも♪」

「いやいや、バカにされてるからね……」

 

 

 でも、こうやって人の悪口を冗談交じりで語るあたり、かなり本調子を取り戻したようだ。相変わらず亜里沙は持ち前の天然で楓にバカにされていることすら気付かないけど、これが私たちのいつもの光景だから、むしろ普段の日常が帰ってきて嬉しく思うよ。

 

 

「バカなのは2人だよ。最初から友達じゃないって友情を断ち切られたのに、わざわざ家にまで乗り込んで助けに来るとかさ。そんなヒドイことを言われたら、そっちから縁を切るよね普通」

「だから言ったでしょ、友達だもん! それに友達じゃないって言いきった時の楓、とても辛そうだった。でも、そのおかげで気付いたんだ。もしかしたら楓は、自分の気持ちを整理できずにただ傍若無人に振舞っているだけだって。本心では、私たちとの縁なんて切ろうとはしていなかったってね」

「腐れ縁ってやつなのかな? もうね、そう簡単には断ち切れないよ。この1年間はただの1年間じゃない。出会って、同じスクールアイドルのグループに入って、一緒に練習して、同じ人を好きになって、その人にどう振り向いてもらえるか考えて、時には笑って、時には泣いて、そして、みんなであの人と結ばれて、μ'sの一員としてラストライブまでやり切った。その思い出を全部語ろうと思ったら、1日あっても足りないよ」

 

 

 正直、私は騒がしい人は苦手だ。最初に出会った時は私の日常はどうなることやらと思っていたけど、その結果はさっき私が話した通り。

 もう今の私は、この2人と一緒じゃないと落ち着かないよ。静かな毎日で無難な人生を歩むのが私のモットーだったけど、やっぱり亜里沙と楓には毒されちゃうな。もちろん、感謝という意味でね。

 

 

「雪穂も雪穂で面倒な性格って言うか、私の手のひらで転がせない感じがもどかしいよ。ま、私としてはそれが気に入ってるんだけどね」

「悪かったね、面倒な女で……」

「でもまぁ、雪穂がいるからこそ私も好き勝手できるんだけどさ。私に平等に対抗できて、なおかつ抑止力になれる人なんて早々いないからね」

「それ褒められてるの……?」

「褒めてる褒めてる」

 

 

 零君に対してはド直球な愛情を伝える楓だけど、それ以外の人に対してはかなり不器用になる。もちろん長い付き合いだから、楓が如何に言葉を濁そうと、それが皮肉めいた感謝の言葉だってことは分かる。それに彼女の言葉に物申したいのは、面倒な性格はどっちだよって話……。

 

 すると、隣で亜里沙が少し震えていることに気が付いた。楓も私と同じようで、彼女の様子を見て目を丸くして驚く。

 

 

「ちょっ、どうして泣いてるの!?」

「うっ、か、楓が帰ってきてくれたことが嬉しくて……。もしこのまま離れ離れになって、友達じゃなくなっちゃったらどうしようって……。楓を助けようって意気込んでたけど、心のどこかではやっぱり不安もあったから……うぅ」

 

 

 亜里沙は涙を流しながら、自分の心の弱さを語る。いや、こうやって親友の前で感情を露わにできる時点でこの子は強いのかもしれない。

 実は私も不安はあった。零君から楓の様子を聞いて、彼女と再び日常を築くために彼女を救う。そう決心はしていたけど、先行きが見通せない不安は拭いきれなかった。また楓に拒絶されたらどうしようかと考えると、途端に彼女の顔を見ながら会話をするのが怖くなる。でも、ここで私たちが目をそらしてしまったら、彼女は本当に1人ぼっちになってしまう。そう思うと、自然と前向きにもなれた。

 

 そうやって、私たちは自信と不安の境を彷徨っていたんだ。

 

 だけど、全てが解決した今は耐える必要がなくなった。だから亜里沙は、今まで抑えていた感情が全部涙として漏れ出してしまったのだろう。正直、私ももうちょっと刺激されれば涙腺が崩壊しそうなんだよね……。

 

 そして、それは私たちだけではない。

 楓もまた僅かだけど、目に涙を溜めていた。

 

 

「本当に、こんな私のために……。でも、ありがとう、雪穂、亜里沙」

 

 

 楓は涙を見せながらも、とびきりの笑顔を私たちに向けた。彼女の明るい笑顔を見たのは久しぶり、いや、こんな目も眩みそうな笑顔は初めてかもしれない。

 そして、彼女の言葉を聞いた瞬間、私も遂に涙が漏れてしまった。溢れる感情が涙となって、私たちの頬を伝い滴り落ちる。でも、3人で同じ感情を共有できていることが何よりも嬉しい。またこの3人の心が1つになったことが、今はとびきりの幸せだ。

 

 

 零君と一緒にいられる時間が減っちゃって悲しいのは、私もよく分かる。

 だからこそ、私と亜里沙がずっと彼女の隣にいよう。腐れ縁と言われてもいい。確かめ合ったこの友情は、もう絶対に途切れないから。

 

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 ちなみに、私たちシスターズは真姫先輩たちと一緒に、新入生歓迎のライブをすることに決めた。先輩たちは私たち3人の様子を見て安心しているようだったけど、特に追及はしてこなかった。それが先輩たちの優しさなんだろう。だけど、私と亜里沙の苦しみを目の当たりにしただけ、相当心配していると思う。

 だから、せめてライブでは恩返ししよう。先輩たちがいなかったら、私と亜里沙はずっと絶望したままだったからね。

 

 問題は楓。どうやらその日以降、零君へのアタックがより過激になったらしい。私も零君から話を聞いただけなので詳細は不明だが、どうやら公序良俗に反することらしいから放送禁止とのこと。一体何をされてるんだろう……? でも零君には悪いけど、楓といえばやっぱりブラコンだから、いつもの彼女に戻ってくれて良かったよ。彼も彼で、楓の近況を話している時は楽しそうだったしね。

 

 

 でも、毎日楓に襲われている零君に対してはまぁ、私と亜里沙で労わってあげようかな……?

 




 長かったシスターズ編ですが、ようやく完結です。
 私がこの小説のキャラの中で好きなのは、穂乃果や千歌といった主役級キャラを差し置いてシスターズだったりします。
 穂乃果たちは割と原作で完成されたキャラですが、雪穂や亜里沙に関しては性格の肉付けの余地が残されており、楓に関しては完全にオリジナルのため、自分の手で育ててる感があったからかもしれません(笑)
現に彼女たちの登場から4年以上も経過しており、愛着が湧くのはもはや当然かもしれません。


 次回からはまた頭が空っぽでも読めるお話に戻りますので、乞うご期待です!



新たに☆10評価をくださった

蒼柳Blueさん、ハラクリ男さん

ありがとうございます!

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